「正義の味方Ⅲ」(2022/02/11 (金) 16:38:42) の最新版変更点
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*正義の味方Ⅲ ◆2kGkudiwr6
銃声と同時にセラスはベッドを押し倒し、急場のバリケードにしていた。
そのままベッドの陰に劉鳳とトグサごと倒れこんだものの、今の有様を思うと泣きたくなる。
状況は最悪。どうやら、のび太は劉鳳とセラスが裏切り者だと誤認したらしい。
「やめなよのび太くん、こんなことしたって……!」
「うるさい! あの二人はどう見ても僕達を裏切ってたんじゃないか!」
せめてもの救いは、まだドラえもんが冷静だったことくらいだろうか。
あいにく、顔を出してその話に割り込む気は三人は無い……というよりできない。
それをするのに問題なのは、予想以上にのび太が早撃ちと狙撃を得意としていたこと。
おまけに完全な不意打ちとくれば、避けるのは相当に難しい。
そう……最初の一撃も、避けきれたわけではなかった。
「劉鳳、大丈夫か!?」
「ああ、大丈夫、だ……」
トグサの声に、劉鳳はそう返した。明らかに内容と声の調子が釣り合っていない。
苦しそうなのは当然だ。先ほどの銃弾
幸運にも心臓や肺、動脈には当たっていないようだが……それでも銃弾で撃ち抜かれたことには変わりない。
もっとも、守るべき民間人に撃たれたという精神的ショックも多分にあるが。
「ちょっと、私達の話を……って、うわっ!」
セラスが顔を出して説得しようとしたものの、すぐに銃弾を撃ち込まれて慌てて顔を引っ込めた。
このままでは状況は悪化するばかり。下手をすれば凛と水銀燈が来て更に話がこじれかねない。
だが、下手に撃ち返すわけにもいかない。
そんなことをすればまず間違いなく場を穏便に済ますことができなくなる。
「……セラス、俺が絶影を出す。盾にしてのび太を取り押さえてくれ」
「何言って……そんな体じゃ無理でしょ!
だいたいそれじゃ事態が余計こじれて……」
「待ってくれ、二人とも。足音がする」
トグサの言葉に、劉鳳とセラスは黙り込んだ。
確かに足音がする。誰なのか確認したいところだが、下手に顔を出して撃たれるわけにはいかない。
だから、歩いてきた人物に反応できたのはドラえもんとのび太だけだ。
そう……セイバーに。
そして、のび太とドラえもんは彼女に対して正反対の対応を見せた。
ドラえもんは、カズマ達との交戦を思い出して後ずさり。
逆にのび太はいつもドラえもんにしているように、駆け寄った。
「駄目だよのび太くん、その女の人は!」
「お姉さぁん、助けてよ~! また僕達襲われて……」
答えはない。言葉の続きも無い。
ただ、セイバーは不可視の剣を一閃しただけ。
一瞬にしてのび太の首は刎ねられ、ドラえもんはその剣圧で吹き飛ばされてセラスの脇に倒れこむ。
表情に疑問を浮かべたまま……自分がなぜ死んだかわからないまま、のび太はその生涯を終えた。
そのまま、セイバーはセラス達へと向き直る。その圧倒的な剣気に……思わず、セラスは戦慄していた。
吸血鬼だからこそ、分かる。勘が只者ではないと分からせる。
最悪だったはずの状況は……更に底があった。
■
凛が病院の廊下を舞う。
その速度は人としては在り得ない。常人には反応できるかどうか。
だが、それでもリインフォースの前には遅すぎた。
水銀燈が拳を振り下ろす。素早くレイジングハートが防御壁を展開、受け止める。
しかし、均衡していたのも一瞬だけ。桜色の障壁はあっさりと破壊された。
『Schwarze Wirkung』
「ッ!」
夜天の書の声が響く。
とっさにレイジングハート本体で受け止めたものの、そんな防御で衝撃を緩和できるはずも無く。
凛は吹き飛ばされ、廊下の床を転がっていった。
だが、水銀燈の追撃はない。彼女は追わない。正確には、追えない。
まるで金縛りにあったのようなその様子を見て、凛は立ち上がりながら言葉を吐き捨てた。
「ふん。掛けておいた呪いが効いてるみたいね」
「……信用してなかったってわけぇ」
「保険よ。レイジングハートの言葉に押されて掛けたようなものだったけど、
正解だったみたいね」
水銀燈にかけられているのは強制……ギアスの呪い。強化を掛けた際、密かにかけておいたものだ。
効果は文字通り、強制。凛の意に反した行動を取るとき、水銀燈は金縛りを受ける。
もっとも仮にもリインフォースと融合している状態だ、最高位の呪いとは言えそれほど効力を発揮できてはいない。
それでも……攻撃を鈍らせることくらいはできている。
『Reload』
「予備のカートリッジ残り28発……
ギアスはいつまで続くかわかんないし、早々にケリを付けないと」
再び水銀燈から距離を取りながら、凛はレイジングハートに弾を込め直した。
相手は冬木の聖杯なんて比較にもならない古代の産物。放っておけば呪い程度、間違いなく解呪されてしまう。
魔力を奪われていることやカートリッジのことを鑑みても、早期決着を図るしかない。
だが、果たして自分にできるのか――?
頭の中で策を浮かばせては消す凛だったが、彼女が結論を出すより早くレイジングハートが声を上げた。
「I have a method(手段はあります)」
「え?」
「Call me "Excellion mode"」
エクセリオンモード。レイジングハートのフルドライブ……つまりは、リミッターを外した形態。
凛も、一応はレイジングハートから説明を聞いていた。だから、それの意味するところが分かる。
分かるから、慌てて反論した。
「で、でも!
私は本当の持ち主じゃないし、下手に扱ってレイジングハートを壊しちゃうんじゃ……」
フルドライブモードは他の形態よりも圧倒的な魔力量の放出を可能とする形態だ。
だがそれ故に、レイジングハートには多大な負荷が掛かる。
他のモードと比較にならない圧倒的な量の魔力を扱うのだから当然だ。
魔力の制御をしくじれば、レイジングハートが破壊されることにもなりかねない。
「Call me」
それでも、レイジングハートは繰り返した。
自分の破壊に繋がりかねない行為をするようにと。
「Call me, my 『master』」
かつての主に言った時と、同じように。
その言葉に、凛の表情が曇る。レイジングハートが見せたもの……これ以上ない、決意に。
もっとも、感傷に浸っている余裕は無かった。
「いい加減しつこいわねぇ……。
命乞いをすれば、最後まで殺さずに幸せな夢を見させてあげるくらいで許してあげるわよぉ?」
のんびりと接近してきた水銀燈から放たれたのは、そんな無粋な言葉。
思わず、凛は歯を噛み締めて……同様に、決意した。
「命乞いをするのはあんたの方よ……
レイジングハート・エクセリオンモード――ドライブ!」
『Ignition』
凛の言葉に、レイジングハートは応える。
内部で弾丸を装填、魔力を開放。
同時にその先端が伸長し、隙間を閉じる。その様子はまるで刃物だ。
そこにあるのは、もはや杖とは呼べない黄金の槍。
そして流れ出すのは、力強い魔力の奔流。
「……使いこなして、みせる!」
■
凛と水銀燈の戦闘の音は、セラス達までは届かない。
こちらでも喧騒を生み出しているのだから、当然と言えば当然だ。
「んのお!」
セラスがナイフを投げつける。それも、三本同時。
吸血鬼の膂力で投げつけられるその速さは半端なものではない。だが、セイバーはあっさりと、首をずらすだけで回避した。
奪われた銃を拾い上げてトグサが撃ち込んだものの、こちらもまた竜殺しに阻まれる。
不可視の剣は、予想以上に厄介な産物だった。
攻撃だけではない。剣がどこにあるか分からないということは、防御においても役に立つ。
剣の大きさが分からないということは、どこが無防備なのか分かりないということも意味するからだ。
そして、セラス達にはレイジングハートやリインフォースのように自動で防御を組み立てる存在はない。
(このままじゃ駄目だ……)
犬歯を覗かせて、セラスは呟いていた。呟くしかなかった。
劉鳳の銃創も一刻を争うものだが、何よりも問題なのは……倒れているドラえもん。
いくら強化魔術が掛けてあったとは言っても、セイバーの剣に耐え切れるはずも無い。
まともに当たっていなかったのは幸運だが……このまま機能停止されれば、ギガゾンビに詳しい人物は全滅という事になる。
そんなことになれば、脱出など夢のまた夢だ。だから、セラスは決意した。
「でぇい!」
「チッ!」
次にセラスが持ち上げたのはベッド。それも片手に一つずつ、計二つ。
まるでボールかなにかのようにそれを軽々と持ち上げて、セラスはセイバーへと向けて投げつけた。
さすがのセイバーと言えども、これを両断する気にはならなかった。というより、しても無駄だ。
これほどの質量と速度だと、両断したところで真っ二つになったベッドがぶつかってくる。
素早く竜殺しを地に突き立てて防御。元々竜殺しの大きさはセイバーの背に上回るほど大きい。
盾としての役割も十分にあるのだ。
結果として衝突したベッドが轟音を立て、竜殺しの前に粉々になる。
土煙が上がり、セイバーの姿が見えなくなり……すぐにセラスは声を上げた。
「トグサさん!
劉鳳とドラえもんを連れて離れて!」
「な!?」
「お、おい?」
「この青ダヌキには、聞かなくちゃいけないことがいっぱいある。違う?」
その言葉に、トグサは黙り込んだ。
ドラえもんがこのゲームを打破するキーパーソンであることに疑いは無い。
そして何より、トグサのデイパックには技術手袋がある。
ドラえもんを修理できるのはまずトグサだけ。
消去法でいけば、この場に残るべきなのはセラスしかありえない。
……もっとも、そんな理論では納得できない男もいるが。
「ふざけるな! 俺も……」
「今の劉鳳じゃ、駄目だよ。
そもそも、この狭い病室じゃ劉鳳が先に狙われるから、速さでかく乱する絶影の効果は薄い」
息を切らせながら反論する劉鳳に、あっさりとセラスは返答する。真っ当な理屈で。
それでも納得できない劉鳳が口を開くより先に、セラスは続けて。
「だから、凛ちゃんに怪我を治してもらったらここに来て。
――それまで、私がここでこいつを止める!」
「行かせると思いますか?」
それに言葉を返したのは、セイバーだった。
慌ててトグサが劉鳳とドラえもんを連れ出そうとしたが、反応が遅れている。
何よりも予想外だったのはドラえもんの重さだ。100kgを越えるその重量、そうそう持ち上げられるものではない。
トグサはなんとか引きずって動いているものの、明らかにその動きは遅い。
そんな彼が視界に入っているのかいないのか、セイバーが踏み込んで距離を詰めた相手はセラス。
だが竜殺しの大きさは半端なものではない。このままいけば、セラスどころかトグサも一緒に真っ二つだろう。
だから。
「違う……あんたは行かせるしかない!」
セラスは、ジャッカルを竜殺しに押し当てた。
吸血鬼特有の「第三の目」。それを使って不可視の剣を見抜き、恐ろしい速度で迫る剣に銃をぶつける。
言うだけなら簡単だが、実行は恐ろしく難しいのは言うまでも無い。
もっともそれだけでは終わらない。押し当てたままセラスはジャッカルを六点連射。
竜殺しの軌道は逸れ、壁へと突き刺さり……その隙になんとかトグサ達はその場から離脱した。
「勇敢ですね、貴女は」
「ふん。あんたに言われてもちっとも嬉しくない」
セイバーの言葉に、そうセラスは即答した。あくまで強気に。
しかし実際には、セラスの状況は最悪の極みと言っていい。
無茶なゼロ距離射撃の代償として、ジャッカルの銃口は焼け付き、煙が上がっている。
どう見ても無事には見えない。そして、残りの武器はナイフぐらいしかない。
これ以上無い「最悪」……それでも、セラスは迷い無く断言する。
「持ちこたえて、みせる!」
■
戦いの場は、既に移っている。
病院上空。朝日に照らされながら、赤い流星と黒い極光がぶつかり合う。
だが……
「遅いッ!」
「ぐ……!」
桜色の羽根が散る。
赤い流星は地に落ちかけながらも……寸前で体勢を立て直した。
上空には、余裕綽々といった風情の水銀燈。
「一つ覚えの砲撃……通るとでも思ってるのかしらぁ?」
「――通すっ!
レイジングハートが、力をくれてる!
命と心を賭けて、応えてくれてる! だから……」
凛の言葉と同時に、レイジングハートがカートリッジをロード。
同時に、大きく力強い翼が展開される。
かつてなのはがそうしたように。
レイジングハートがそうしたように。
凛は、切り札を切った。
「絶対、負けるわけにはいかないのよ!」
『A.C.S. stand by』
レイジングハートの言葉と共に、魔法陣が展開。
まるで足場のように凛の足元に広がるそれは……今までにないほど強く光り輝いていた。
「アクセルチャージャー起動、ストライクフレーム!」
『Open』
言葉は意志を表すもの。
レイジングハートの先端から、光の槍の刃先が生み出される。
鋭く、猛々しい力の意志が。
「エクセリオンバスターA.C.S.……ドライブ!!!」
同時に、凛は魔法陣から飛び立った。
その身を一つの砲弾と化し、凛は水銀燈へと肉薄する!
それは回避などできるはずもないスピード……正真正銘の砲弾だ。
狙うは至近距離からのエクセリオンバスター。防御を省みないゼロ距離砲撃。
光の刃と防御壁がぶつかり合い、爆ぜあう。互いを押し合い、均衡する。
いや……均衡と言うのは間違いだ。
「……う、嘘!? こんなはず……!」
「届いて……ッ!」
凛の方が、明らかに押していた。
桜色の刃が青い障壁を破りかけ。
水銀燈の表情が驚愕に染まり、凛はエクセリオンバスター発射のコマンドワードを口に出そうとして。
ぱきりと、レイジングハートに亀裂が走った。
「…………!!!」
「ふ……ふふふ、あはははは! 残念だったわねえ!!!」
光の刃が細くなる。勢いそのものが失速していく。
それでも凛は諦めずに魔力を注ぎ込む。だがレイジングハートが破損していくだけで、結果は変わらない。
それを嘲笑いながら、水銀燈はもう片方の手を向けて。
『Divine Buster』
撃ち出されるのは、なのはの魔砲。
しかしその声を紡いだのはレイジングハートではなく、リインフォースだった。
まるで木の葉のように軽々と凛は吹き飛ばされ、宙を舞う。
そして……轟音と共に病院の一角に土煙が上がった。
「あ……ぐ、ぅ……」
全身の痛みと脳震盪に体をふらつかせながらも、なんとか凛は立ち上がった。
目の前には間髪入れずに追撃してきた、水銀燈の姿。
ギアスはもう、何の役にも立たなくなっていた。
『Schwarze Wirkung』
『Protection』
凛は立ち上がれたことさえできない。朦朧とした意識では、魔法を使うことは不可能。
それでも主を守るべく、レイジングハートが防壁を展開した。
だが小破したレイジングハートではプロテクションが限界。
その程度の防御魔法でシュヴァルツェ・ヴィルクングが防ぎきれるはずも無い。
紙の様に障壁は舞い散り、凛は思わず目を閉じて。
――寸前で、拳を青い帯が縫いとめていた。
『Master!』
「え……?」
レイジングハートの声に、凛は目を開けて。
「ついに本性を表したか、水銀燈。
この毒虫が」
確かに見た。
胸から血を流してなお。
戦意を失わずに水銀燈と相対する劉鳳の姿を。
「こいつが……さっきの人形だって言うのか?」
「トグサ、間違いない。
俺の勘が告げている……こいつは悪だと。あの気に喰わない人形と同一人物だと!」
「……何のことかしら?」
「とぼけるな。そもそも、ちょうどいい時に現れすぎだ。そうそう偶然が続くものか」
「ま、いいけど。だいたい貴方、死にかけじゃなぁい」
雄雄しいとさえ思えるその勇姿を、そう水銀燈は嘲笑った。
だが、劉鳳は答えない。答えないまま、腕を振る。
絶影の拘束具が破壊され、その真の姿が露となり……同時に、劉鳳は血を吐いた。
「おばかさぁん。
そんなザマじゃ私に勝っても死んじゃうと思うけど?」
「……構わん」
「なんですって?」
劉鳳の声は苦しげだった。だが、その声は鋭く、決して迷いは無い。
今、劉鳳に迷いは存在しない。自分の身がどうなるかなどということは考慮の外だ。
今の彼にあるのは、たった一つ。
「いらない……何も。命さえ!
俺が欲しいのは、ただ一つ。
正義を為したという、証だけだッ!!!」
凛の意識が暗転する。
それでも、しっかりと彼女は聞いていた。
劉鳳が今。たった一つだけ追い求めるものを。
正義の味方になりたいと言う、願いを。
■
絶影が水銀燈に対峙する一方で、劉鳳は気絶した凛を持ち上げて。
一瞬ふらつきながらも、そのまま彼女を後ろにいたトグサへと投げ渡した。
「できるだけ、離れてくれ。後は頼む」
「おい、約束が違うんじゃないか!?」
トグサが思わず声を荒げるのも道理だろう。
明らかに劉鳳はふらついていて、満身創痍。
そしてそれとは正反対に……あれほど魔法を連発してなお、水銀燈にはそれほど消耗した様子は無い。
本来の水銀燈の魔力量を考えれば明らかに異常だが、種を明かせば簡単な話。
凛から魔力を奪い取り、行使しているだけ。
自動回復と瀕死の重傷。どちらが有利かは歴然としている。
「死にぞこないなんてお呼びじゃないんだけどぉ?」
「それは俺のセリフだ。
俺は貴様をさっさと断罪し、セラスの救援に向かねばならない。
早くこの大地から消え失せろ」
それでもなお、なんの怯えも無く劉鳳はそう言い放った。
水銀燈の眉が吊りあがる。もともと彼女は我慢強い方ではない。
おまけに、今まで立てていた策略は完全に壊れてしまったときている。
お世辞にも機嫌がいいとは言えない。
「――言うじゃない」
『Diabolic Emission』
怒りを籠めて、水銀燈は片手を天へと掲げた。
生み出されたのは明らかに禍々しい黒い光球。
宙に浮かんだそれは突如爆発し――肥大化した。
「闇に――染まれ」
「行け、トグサ!」
水銀燈が行使したのは、デアボリック・エミッション。空間攻撃とも言われる魔法。
それは文字通りに周辺一体の空間を包み込んでいく。
目の前で広がる光景と劉鳳の声に急かされ、慌ててトグサは走り出した。
後ろは見ない。見る余裕が無い。
まるで雷のような轟音だけで、とんでもないことになっていると十分分かる。
だから、自分の役割を果たすことに専念する。
「長門といい、なんでそう……!」
歯がゆい思いを、胸に抱きながら。
転がるように玄関から病院を脱出。ドラえもんには悪いが引き摺りながら民家を探して走る。
トグサにとって、こんな役割の自分は歯痒くて仕方が無い。それでも約束は破らない。
凛とドラえもんを安全な場所に避難させ、技術手袋でドラえもんの応急処置をする。
それは変わらない。ただし、その後は好きにやらせてもらう。
そう、トグサは決めていた。
「拳銃だけの援護でも、きっと無いよりはマシなはずだ!」
【D-3 病院西部・崩壊した病室 2日目・朝】
【水銀燈@ローゼンメイデンシリーズ】
[状態]:服の一部損傷、消毒液の臭い、魔力中消費、疲労、凛との『契約』による自動回復
人間モード、強化魔術による身体能力向上
[装備]:真紅のローザミスティカ、夜天の書(多重プロテクト状態)
[道具]: デイパック、支給品一式(食料と水はなし)
ストリキニーネ(粉末状の毒物。苦味が強く、致死量を摂取すると呼吸困難または循環障害を起こし死亡する)
ドールの螺子巻き@ローゼンメイデン、ブレイブシールド@デジモンアドベンチャー、照明弾
ヘンゼルの手斧@BLACK LAGOON
くんくんの人形@ローゼンメイデン、ドールの鞄@ローゼンメイデン 、透明マント@ドラえもん
[思考]基本:魔力補給を考慮して、魔力を持たない強者を最優先で殺す。
1:劉鳳の抹殺。
2:なんとかしてセイバーを利用する。
3:凛を動けなくし、無理やり魔力タンクとして利用してやる。
[備考]:
※透明マントは子供一人がすっぽりと収まるサイズ。複数の人間や、大人の男性では全身を覆うことできません。また、かなり破れやすいです。
※透明マントとデイパック内の荷物に関しては誰に対しても秘密。
※レイジングハートをかなり警戒。
※デイパックに収納された夜天の書は、レイジングハートの魔力感知に引っかかることは無い。
※夜天の書装備時は、リインフォース(vsなのは戦モデル)と完全に同一の姿となります。
※夜天の書装備時は、水銀燈の各能力がそれと似たベルカ式魔法に変更されます。
真紅のローザミスティカを装備したことにより使用魔法が増えました。
※リインフォースは水銀燈に助言する気は全くありません。ただし馬鹿にはします。
※水銀燈の『契約』について:省略
※水銀燈ver.リインフォースの『契約』について
魔力収奪量が上昇しており、相手や場合によっては命に関わります。
※水銀燈の吐いた嘘について。
名前は『遠坂凛』。
病院の近くで襲われ、デイバックを失った。残ったのはドールの鞄とくんくん人形だけ。
一日目は、ずっと逃げたり隠れたりしていた。
【劉鳳@スクライド】
[状態]:全身に重いダメージ、若干の疲労、胸部に致命傷。
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ、支給品一式(-3食)、SOS団腕章『団長』、ビスクドール
[思考]
基本:自分の正義を貫く。
仲間、闘う力のない者を守ることを最優先。
悪の断罪は、守るべき者を守るための手段と認識。
1:水銀燈を断罪する。
[備考]
※ジュンを殺害し、E-4で爆発を起こした犯人を朝倉涼子と思っています。
※朝倉涼子については名前(偽名でなく本名)を知りません。
※凛は信用している
※水銀燈が自分達を襲った犯人だと確信
【D-3 病院東部 2日目・朝】
【セイバー@Fate/ Stay night】
[状態]:全身に軽度の裂傷と火傷、魔力消費(中)
[装備]:ドラゴンころし@ベルセルク、アヴァロン@Fate/ Stay night
[道具]:支給品一式(食糧なし)、スコップ、なぐられうさぎ(黒焦げで、かつ眉間を割られています)@クレヨンしんちゃん
コンバットナイフ、鉈@ひぐらしのなく頃に
[思考・状況]
1:セラスの撃破。
2:水銀燈が生き残っているなら利用し返す。
3:エクスカリバーを探してみる。
4:優勝し、王の選定をやり直させてもらう。
5:エヴェンクルガのトウカに預けた勝負を果たす。
6:迷いは断ち切った。この先は例え誰と遭遇しようとも殺す覚悟。
※アヴァロンが展開できないことに気付いています。
※防具に兜が追加されています。ビジュアルは桜ルートの黒セイバー参照。
【セラス・ヴィクトリア@HELLSING】
[状態]:全身打撲、裂傷及び複数の銃創(※ほぼ全快)、
[装備]:対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル(故障により発射不能)、アーカードの首輪
13mm炸裂徹鋼弾×36発、スペツナズナイフ×1、ナイフとフォーク×各10本、中華包丁
銃火器の予備弾セット(各40発ずつ、※Ak-47、.454スカール、
S&W M19を消費。デバイスカートリッジはなし)
[道具]:デイバッグ、支給品一式(×2)(メモ半分消費)(食料-2)、糸無し糸電話
[思考]
基本:トグサに従って脱出を目指す。守るべき人を守る。
1:セイバーは絶対に通さない。
[備考]
※セラスの吸血について:略
※現在セラスは使役される吸血鬼から、一人前の吸血鬼にランクアップしたので
初期状態に比べると若干能力が底上げされています。
※凛を全面的に信用しています。偽凛は敵だと判断。水銀燈は敵だと判断し、要警戒だと思っている
【D-2 2日目・朝】
【トグサ@攻殻機動隊S.A.C】
[状態]:かなりの疲労と眠気、特に足には相当な疲労。SOS団団員辞退は不許可
[装備]:S&W M19(残弾0/6発)、刺身包丁、ナイフとフォーク×各10本、マウンテンバイク
[道具]:デイバッグと支給品一式×2(食料-4)、S&W M19の弾丸(34発)、警察手帳(持参していた物)
技術手袋(使用回数:残り16回)@ドラえもん、首輪の情報等が書かれたメモ1枚(内部構造について追記済み)
解体された首輪、フェイトのメモの写し
[思考]
基本:情報を収集し脱出策を講じる。協力者を集めて保護。
1:劉鳳とセラスの話を信じて、凛とドラえもんを抱えて病院から離れる。
ただし一応警戒は怠らないでおく。
2:ドラえもんを技術手袋で修理し凛をどこかの民家に隠した後、戻って劉鳳とセラスを援護。
3:ハルヒや魅音など、他の人間はどこにいったか探す。
4:機械に詳しい人物、首輪の機能を停止できる能力者及び道具(時間を止めるなど)の探索。
5:ハルヒからインスタントカメラを借りてロケ地巡りをやり直す。
6:情報および協力者の収集、情報端末の入手。
7:エルルゥの捜索。
[備考]
※風、次元と探している参加者について情報交換済み。
【遠坂凛@Fate/stay night】
[状態]:魔力大消費、かなり疲労、全身に中度の打撲、脳震盪、水銀燈と『契約』、気絶
[装備]:レイジングハート・エクセリオン(カートリッジ残り三発・破損の自動修復完了まで数時間必要)@魔法少女リリカルなのは
バリアジャケットアーチャーフォーム(アーチャーの聖骸布+バリアジャケット)
デバイス予備カートリッジ残り28発
[道具]:支給品一式(食料残り1食。水4割消費、残り1本)、ヤクルト一本
:エルルゥのデイパック(支給品一式(食料なし)、惚れ薬@ゼロの使い魔、たずね人ステッキ@ドラえもん、
:五寸釘(残り30本)&金槌@ひぐらしのなく頃に
:市販の医薬品多数(胃腸薬、二日酔い用薬、風邪薬、湿布、傷薬、正露丸、絆創膏etc)、紅茶セット(残り2パック)
[思考]基本:レイジングハートのマスターとして、脱出案を練る。
1:気絶中
[備考]:
※緑の髪のポニーテールの女(園崎魅音)の判断は保留。
※リリカルなのはの魔法知識、ドラえもんの科学知識を学びました。
※水銀燈の正体に気付きました。
[推測]:
ギガゾンビは第二魔法絡みの方向には疎い(推測)
膨大な魔力を消費すれば、時空管理局へ向けて何らかの救難信号を送る事が可能(推測)
首輪には盗聴器がある
首輪は盗聴したデータ以外に何らかのデータを計測、送信している
【ドラえもん@ドラえもん】
[状態]:大程度のダメージ、頭部に強い衝撃、気絶中、強化魔術による防御力上昇
[装備]:虎竹刀
[道具]:支給品一式(食料-1)、"THE DAY OF SAGITTARIUS III"ゲームCD@涼宮ハルヒの憂鬱
[思考・状況] 気絶中
基本:ひみつ道具と仲間を集めて仇を取る。ギガゾンビを何とかする。
[備考]
※Fateの魔術知識、リリカルなのはの魔法知識を学びました。
※凛とハルヒが戦ってしまったのは勘違いに基づく不幸な事故だと思っています。
偽凛については、判断を保留中。
&color(red){【野比のび太@ドラえもん 死亡】}
&color(red){[残り21人]}
※のび太の所持品は、病院内に置き去りにしてあります。
*時系列順で読む
Back:[[SECRET AMBITION]] Next:[[『FigureLess』VS『Amalgam』]]
*投下順で読む
Back:[[SECRET AMBITION]] Next:[[『FigureLess』VS『Amalgam』]]
|264:[[SECRET AMBITION]]|水銀燈|265:[[『FigureLess』VS『Amalgam』]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|劉鳳|265:[[『FigureLess』VS『Amalgam』]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|セイバー|266:[[Fate/hell sing]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|セラス・ヴィクトリア|266:[[Fate/hell sing]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|トグサ|270:[[FATE]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|遠坂凛|270:[[FATE]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|ドラえもん|270:[[FATE]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|&color(red){野比のび太}||
*正義の味方Ⅲ ◆2kGkudiwr6
銃声と同時にセラスはベッドを押し倒し、急場のバリケードにしていた。
そのままベッドの陰に劉鳳とトグサごと倒れこんだものの、今の有様を思うと泣きたくなる。
状況は最悪。どうやら、のび太は劉鳳とセラスが裏切り者だと誤認したらしい。
「やめなよのび太くん、こんなことしたって……!」
「うるさい! あの二人はどう見ても僕達を裏切ってたんじゃないか!」
せめてもの救いは、まだドラえもんが冷静だったことくらいだろうか。
あいにく、顔を出してその話に割り込む気は三人は無い……というよりできない。
それをするのに問題なのは、予想以上にのび太が早撃ちと射撃を得意としていたこと。
おまけに完全な不意打ちとくれば、避けるのは相当に難しい。
そう……最初の一撃も、避けきれたわけではなかった。
「劉鳳、大丈夫か!?」
「ああ、大丈夫、だ……」
トグサの声に、劉鳳はそう返した。明らかに内容と声の調子が釣り合っていない。
苦しそうなのは当然だ。
先ほどの銃弾は幸運にも心臓や肺、動脈には当たっていないようだが……それでも銃弾で撃ち抜かれたことには変わりない。
もっとも、守るべき民間人に撃たれたという精神的ショックも多分にあるが。
「ちょっと、私達の話を……って、うわっ!」
セラスが顔を出して説得しようとしたものの、すぐに銃弾を撃ち込まれて慌てて顔を引っ込めた。
このままでは状況は悪化するばかり。下手をすれば凛と水銀燈が来て更に話がこじれかねない。
だが、下手に撃ち返すわけにもいかない。
そんなことをすればまず間違いなく場を穏便に済ますことができなくなる。
「……セラス、俺が絶影を出す。盾にしてのび太を取り押さえてくれ」
「何言って……そんな体じゃ無理でしょ!
だいたいそれじゃ事態が余計こじれて……」
「待ってくれ、二人とも。足音がする」
トグサの言葉に、劉鳳とセラスは黙り込んだ。
確かに足音がする。誰なのか確認したいところだが、下手に顔を出して撃たれるわけにはいかない。
だから、歩いてきた人物に反応できたのはドラえもんとのび太だけだ。
そう……セイバーに。
そして、のび太とドラえもんは彼女に対して正反対の対応を見せた。
ドラえもんは、カズマ達との交戦を思い出して後ずさり。
逆にのび太はいつもドラえもんにしているように、駆け寄った。
「駄目だよのび太くん、その女の人は!」
「お姉さぁん、助けてよ~! また僕達襲われて……」
答えはない。言葉の続きも無い。
ただ、セイバーは不可視の剣を一閃しただけ。
一瞬にしてのび太の首は刎ねられ、ドラえもんはその剣圧で吹き飛ばされてセラスの脇に倒れこむ。
表情に疑問を浮かべたまま……自分がなぜ死んだかわからないまま、のび太はその生涯を終えた。
そのまま、セイバーはセラス達へと向き直る。その圧倒的な剣気に……思わず、セラスは戦慄していた。
吸血鬼だからこそ、分かる。勘が只者ではないと分からせる。
最悪だったはずの状況は……更に底があった。
■
凛が病院の廊下を舞う。
その速度は人としては在り得ない。常人には反応できるかどうか。
だが、それでもリインフォースの前には遅すぎた。
水銀燈が拳を振り下ろす。素早くレイジングハートが防御壁を展開、受け止める。
しかし、均衡していたのも一瞬だけ。桜色の障壁はあっさりと破壊された。
『Schwarze Wirkung』
「ッ!」
夜天の書の声が響く。
とっさにレイジングハート本体で受け止めたものの、そんな防御で衝撃を緩和できるはずも無く。
凛は吹き飛ばされ、廊下の床を転がっていった。
だが、水銀燈の追撃はない。彼女は追わない。正確には、追えない。
まるで金縛りにあったのようなその様子を見て、凛は立ち上がりながら言葉を吐き捨てた。
「ふん。掛けておいた呪いが効いてるみたいね」
「……信用してなかったってわけぇ」
「保険よ。レイジングハートの言葉に押されて掛けたようなものだったけど、
正解だったみたいね」
水銀燈にかけられているのは強制……ギアスの呪い。強化を掛けた際、密かにかけておいたものだ。
効果は文字通り、強制。凛の意に反した行動を取るとき、水銀燈は金縛りを受ける。
もっとも仮にもリインフォースと融合している状態だ、最高位の呪いとは言えそれほど効力を発揮できてはいない。
それでも……攻撃を鈍らせることくらいはできている。
『Reload』
「予備のカートリッジ残り28発……
ギアスはいつまで続くかわかんないし、早々にケリを付けないと」
再び水銀燈から距離を取りながら、凛はレイジングハートに弾を込め直した。
相手は冬木の聖杯なんて比較にもならない古代の産物。放っておけば呪い程度、間違いなく解呪されてしまう。
魔力を奪われていることやカートリッジのことを鑑みても、早期決着を図るしかない。
だが、果たして自分にできるのか――?
頭の中で策を浮かばせては消す凛だったが、彼女が結論を出すより早くレイジングハートが声を上げた。
「I have a method(手段はあります)」
「え?」
「Call me "Excellion mode"」
エクセリオンモード。レイジングハートのフルドライブ……つまりは、リミッターを外した形態。
凛も、一応はレイジングハートから説明を聞いていた。だから、それの意味するところが分かる。
分かるから、慌てて反論した。
「で、でも!
私は本当の持ち主じゃないし、下手に扱ってレイジングハートを壊しちゃうんじゃ……」
フルドライブモードは他の形態よりも圧倒的な魔力量の放出を可能とする形態だ。
だがそれ故に、レイジングハートには多大な負荷が掛かる。
他のモードと比較にならない圧倒的な量の魔力を扱うのだから当然だ。
魔力の制御をしくじれば、レイジングハートが破壊されることにもなりかねない。
「Call me」
それでも、レイジングハートは繰り返した。
自分の破壊に繋がりかねない行為をするようにと。
「Call me, my 『master』」
かつての主に言った時と、同じように。
その言葉に、凛の表情が曇る。レイジングハートが見せたもの……これ以上ない、決意に。
もっとも、感傷に浸っている余裕は無かった。
「いい加減しつこいわねぇ……。
命乞いをすれば、最後まで殺さずに幸せな夢を見させてあげるくらいで許してあげるわよぉ?」
のんびりと接近してきた水銀燈から放たれたのは、そんな無粋な言葉。
思わず、凛は歯を噛み締めて……同様に、決意した。
「命乞いをするのはあんたの方よ……
レイジングハート・エクセリオンモード――ドライブ!」
『Ignition』
凛の言葉に、レイジングハートは応える。
内部で弾丸を装填、魔力を解放。
同時にその先端が伸長し、隙間を閉じる。その様子はまるで刃物だ。
そこにあるのは、もはや杖とは呼べない黄金の槍。
そして流れ出すのは、力強い魔力の奔流。
「……使いこなして、みせる!」
■
凛と水銀燈の戦闘の音は、セラス達までは届かない。
こちらでも喧騒を生み出しているのだから、当然と言えば当然だ。
「んのお!」
セラスがナイフを投げつける。それも、三本同時。
吸血鬼の膂力で投げつけられるその速さは半端なものではない。だが、セイバーはあっさりと、首をずらすだけで回避した。
奪われた銃を拾い上げてトグサが撃ち込んだものの、こちらもまた竜殺しに阻まれる。
不可視の剣は、予想以上に厄介な産物だった。
攻撃だけではない。剣がどこにあるか分からないということは、防御においても役に立つ。
剣の大きさが分からないということは、どこが無防備なのか分かりないということも意味するからだ。
そして、セラス達にはレイジングハートやリインフォースのように自動で防御を組み立てる存在はない。
(このままじゃ駄目だ……)
犬歯を覗かせて、セラスは呟いていた。呟くしかなかった。
劉鳳の銃創も一刻を争うものだが、何よりも問題なのは……倒れているドラえもん。
いくら強化魔術が掛けてあったとは言っても、セイバーの剣に耐え切れるはずも無い。
まともに当たっていなかったのは幸運だが……このまま機能停止されれば、ギガゾンビに詳しい人物は全滅という事になる。
そんなことになれば、脱出など夢のまた夢だ。だから、セラスは決意した。
「でぇい!」
「チッ!」
次にセラスが持ち上げたのはベッド。それも片手に一つずつ、計二つ。
まるでボールかなにかのようにそれを軽々と持ち上げて、セラスはセイバーへと向けて投げつけた。
さすがのセイバーと言えども、これを両断する気にはならなかった。というより、しても無駄だ。
これほどの質量と速度だと、両断したところで真っ二つになったベッドがぶつかってくる。
素早く竜殺しを地に突き立てて防御。元々竜殺しの大きさはセイバーの背に上回るほど大きい。
盾としての役割も十分にあるのだ。
結果として衝突したベッドが轟音を立て、竜殺しの前に粉々になる。
土煙が上がり、セイバーの姿が見えなくなり……すぐにセラスは声を上げた。
「トグサさん!
劉鳳とドラえもんを連れて離れて!」
「な!?」
「お、おい?」
「この青ダヌキには、聞かなくちゃいけないことがいっぱいある。違う?」
その言葉に、トグサは黙り込んだ。
ドラえもんがこのゲームを打破するキーパーソンであることに疑いは無い。
そして何より、トグサのデイパックには技術手袋がある。
ドラえもんを修理できるのはまずトグサだけ。
消去法でいけば、この場に残るべきなのはセラスしかありえない。
……もっとも、そんな理論では納得できない男もいるが。
「ふざけるな! 俺も……」
「今の劉鳳じゃ、駄目だよ。
そもそも、この狭い病室じゃ劉鳳が先に狙われるから、速さでかく乱する絶影の効果は薄い」
息を切らせながら反論する劉鳳に、あっさりとセラスは返答する。真っ当な理屈で。
それでも納得できない劉鳳が口を開くより先に、セラスは続けて。
「だから、凛ちゃんに怪我を治してもらったらここに来て。
――それまで、私がここでこいつを止める!」
「行かせると思いますか?」
それに言葉を返したのは、セイバーだった。
慌ててトグサが劉鳳とドラえもんを連れ出そうとしたが、反応が遅れている。
何よりも予想外だったのはドラえもんの重さだ。100kgを越えるその重量、そうそう持ち上げられるものではない。
トグサはなんとか引きずって動いているものの、明らかにその動きは遅い。
そんな彼が視界に入っているのかいないのか、セイバーが踏み込んで距離を詰めた相手はセラス。
だが竜殺しの大きさは半端なものではない。このままいけば、セラスどころかトグサも一緒に真っ二つだろう。
だから。
「違う……あんたは行かせるしかない!」
セラスは、ジャッカルを竜殺しに押し当てた。
吸血鬼特有の「第三の目」。それを使って不可視の剣を見抜き、恐ろしい速度で迫る剣に銃をぶつける。
言うだけなら簡単だが、実行は恐ろしく難しいのは言うまでも無い。
もっともそれだけでは終わらない。押し当てたままセラスはジャッカルを六点連射。
竜殺しの軌道は逸れ、壁へと突き刺さり……その隙になんとかトグサ達はその場から離脱した。
「勇敢ですね、貴女は」
「ふん。あんたに言われてもちっとも嬉しくない」
セイバーの言葉に、そうセラスは即答した。あくまで強気に。
しかし実際には、セラスの状況は最悪の極みと言っていい。
無茶なゼロ距離射撃の代償として、ジャッカルの銃口は焼け付き、煙が上がっている。
どう見ても無事には見えない。そして、残りの武器はナイフぐらいしかない。
これ以上無い「最悪」……それでも、セラスは迷い無く断言する。
「持ちこたえて、みせる!」
■
戦いの場は、既に移っている。
病院上空。朝日に懸けて照らされながら、赤い流星と黒い極光がぶつかり合う。
だが……
「遅いッ!」
「ぐ……!」
桜色の羽根が散る。
赤い流星は地に落ちかけながらも……寸前で体勢を立て直した。
上空には、余裕綽々といった風情の水銀燈。
「一つ覚えの砲撃……通るとでも思ってるのかしらぁ?」
「――通すっ!
レイジングハートが、力をくれてる!
命と心を懸けて、応えてくれてる! だから……」
凛の言葉と同時に、レイジングハートがカートリッジをロード。
同時に、大きく力強い翼が展開される。
かつてなのはがそうしたように。
レイジングハートがそうしたように。
凛は、切り札を切った。
「絶対、負けるわけにはいかないのよ!」
『A.C.S. stand by』
レイジングハートの言葉と共に、魔法陣が展開。
まるで足場のように凛の足元に広がるそれは……今までにないほど強く光り輝いていた。
「アクセルチャージャー起動、ストライクフレーム!」
『Open』
言葉は意志を表すもの。
レイジングハートの先端から、光の槍の刃先が生み出される。
鋭く、猛々しい力の意志が。
「エクセリオンバスターA.C.S.……ドライブ!!!」
同時に、凛は魔法陣から飛び立った。
その身を一つの砲弾と化し、凛は水銀燈へと肉薄する!
それは回避などできるはずもないスピード……正真正銘の砲弾だ。
狙うは至近距離からのエクセリオンバスター。防御を省みないゼロ距離砲撃。
光の刃と防御壁がぶつかり合い、爆ぜあう。互いを押し合い、均衡する。
いや……均衡と言うのは間違いだ。
「……う、嘘!? こんなはず……!」
「届いて……ッ!」
凛の方が、明らかに押していた。
桜色の刃が青い障壁を破りかけ。
水銀燈の表情が驚愕に染まり、凛はエクセリオンバスター発射のコマンドワードを口に出そうとして。
ぱきりと、レイジングハートに亀裂が走った。
「…………!!!」
「ふ……ふふふ、あはははは! 残念だったわねえ!!!」
光の刃が細くなる。勢いそのものが失速していく。
それでも凛は諦めずに魔力を注ぎ込む。だがレイジングハートが破損していくだけで、結果は変わらない。
それを嘲笑いながら、水銀燈はもう片方の手を向けて。
『Divine Buster』
撃ち出されるのは、なのはの魔砲。
しかしその声を紡いだのはレイジングハートではなく、リインフォースだった。
まるで木の葉のように軽々と凛は吹き飛ばされ、宙を舞う。
そして……轟音と共に病院の一角に土煙が上がった。
「あ……ぐ、ぅ……」
全身の痛みと脳震盪に体をふらつかせながらも、なんとか凛は立ち上がった。
目の前には間髪入れずに追撃してきた、水銀燈の姿。
ギアスはもう、何の役にも立たなくなっていた。
『Schwarze Wirkung』
『Protection』
凛は立ち上がれたことさえ認識できない。朦朧とした意識では、魔法を使うことは不可能。
それでも主を守るべく、レイジングハートが防壁を展開した。
だが小破したレイジングハートではプロテクションが限界。
その程度の防御魔法でシュヴァルツェ・ヴィルクングが防ぎきれるはずも無い。
紙の様に障壁は舞い散り、凛は思わず目を閉じて。
――寸前で、拳を青い帯が縫いとめていた。
『Master!』
「え……?」
レイジングハートの声に、凛は目を開けて。
「ついに本性を表したか、水銀燈。
この毒虫が」
確かに見た。
胸から血を流してなお。
戦意を失わずに水銀燈と相対する劉鳳の姿を。
「こいつが……さっきの人形だって言うのか?」
「トグサ、間違いない。
俺の勘が告げている……こいつは悪だと。あの気に喰わない人形と同一人物だと!」
「……何のことかしら?」
「とぼけるな。そもそも、ちょうどいい時に現れすぎだ。そうそう偶然が続くものか」
「ま、いいけど。だいたい貴方、死にかけじゃなぁい」
雄雄しいとさえ思えるその勇姿を、そう水銀燈は嘲笑った。
だが、劉鳳は答えない。答えないまま、腕を振る。
絶影の拘束具が破壊され、その真の姿が露となり……同時に、劉鳳は血を吐いた。
「おばかさぁん。
そんなザマじゃ私に勝っても死んじゃうと思うけど?」
「……構わん」
「なんですって?」
劉鳳の声は苦しげだった。だが、その声は鋭く、決して迷いは無い。
今、劉鳳に迷いは存在しない。自分の身がどうなるかなどということは考慮の外だ。
今の彼にあるのは、たった一つ。
「いらない……何も。命さえ!
俺が欲しいのは、ただ一つ。
正義を為したという、証だけだッ!!!」
凛の意識が暗転する。
それでも、しっかりと彼女は聞いていた。
劉鳳が今。たった一つだけ追い求めるものを。
正義の味方になりたいという、願いを。
■
絶影が水銀燈に対峙する一方で、劉鳳は気絶した凛を持ち上げて。
一瞬ふらつきながらも、そのまま彼女を後ろにいたトグサへと投げ渡した。
「できるだけ、離れてくれ。後は頼む」
「おい、約束が違うんじゃないか!?」
トグサが思わず声を荒げるのも道理だろう。
明らかに劉鳳はふらついていて、満身創痍。
そしてそれとは正反対に……あれほど魔法を連発してなお、水銀燈にはそれほど消耗した様子は無い。
本来の水銀燈の魔力量を考えれば明らかに異常だが、種を明かせば簡単な話。
凛から魔力を奪い取り、行使しているだけ。
自動回復と瀕死の重傷。どちらが有利かは歴然としている。
「死にぞこないなんてお呼びじゃないんだけどぉ?」
「それは俺のセリフだ。
俺は貴様をさっさと断罪し、セラスの救援に向かねばならない。
早くこの大地から消え失せろ」
それでもなお、なんの怯えも無く劉鳳はそう言い放った。
水銀燈の眉が吊りあがる。もともと彼女は我慢強い方ではない。
おまけに、今まで立てていた策略は完全に壊れてしまったときている。
お世辞にも機嫌がいいとは言えない。
「――言うじゃない」
『Diabolic Emission』
怒りを籠めて、水銀燈は片手を天へと掲げた。
生み出されたのは明らかに禍々しい黒い光球。
宙に浮かんだそれは突如爆発し――肥大化した。
「闇に――染まれ」
「行け、トグサ!」
水銀燈が行使したのは、デアボリック・エミッション。空間攻撃とも言われる魔法。
それは文字通りに周辺一体の空間を包み込んでいく。
目の前で広がる光景と劉鳳の声に急かされ、慌ててトグサは走り出した。
後ろは見ない。見る余裕が無い。
まるで雷のような轟音だけで、とんでもないことになっていると十分分かる。
だから、自分の役割を果たすことに専念する。
「長門といい、なんでそう……!」
歯がゆい思いを、胸に抱きながら。
転がるように玄関から病院を脱出。ドラえもんには悪いが引き摺りながら民家を探して走る。
トグサにとって、こんな役割の自分は歯痒くて仕方が無い。それでも約束は破らない。
凛とドラえもんを安全な場所に避難させ、技術手袋でドラえもんの応急処置をする。
それは変わらない。ただし、その後は好きにやらせてもらう。
そう、トグサは決めていた。
「拳銃だけの援護でも、きっと無いよりはマシなはずだ!」
【D-3 病院西部・崩壊した病室 2日目・朝】
【水銀燈@ローゼンメイデンシリーズ】
[状態]:服の一部損傷、消毒液の臭い、魔力中消費、疲労、凛との『契約』による自動回復
人間モード、強化魔術による身体能力向上
[装備]:真紅のローザミスティカ、夜天の書(多重プロテクト状態)@魔法少女リリカルなのはA's
[道具]:支給品一式(食料と水はなし)
ストリキニーネ(粉末状の毒物。苦味が強く、致死量を摂取すると呼吸困難または循環障害を起こし死亡する)
ドールの螺子巻き@ローゼンメイデン、ブレイブシールド@デジモンアドベンチャー、照明弾、ヘンゼルの手斧@BLACK LAGOON
くんくんの人形@ローゼンメイデン、ドールの鞄@ローゼンメイデン、透明マント@ドラえもん
[思考]基本:魔力補給を考慮して、魔力を持たない強者を最優先で殺す。
1:劉鳳の抹殺。
2:なんとかしてセイバーを利用する。
3:凛を動けなくし、無理やり魔力タンクとして利用してやる。
[備考]:
※透明マントは子供一人がすっぽりと収まるサイズ。複数の人間や、大人の男性では全身を覆うことできません。また、かなり破れやすいです。
※透明マントとデイパック内の荷物に関しては誰に対しても秘密。
※レイジングハートをかなり警戒。
※デイパックに収納された夜天の書は、レイジングハートの魔力感知に引っかかることは無い。
※夜天の書装備時は、リインフォース(vsなのは戦モデル)と完全に同一の姿となります。
※夜天の書装備時は、水銀燈の各能力がそれと似たベルカ式魔法に変更されます。
真紅のローザミスティカを装備したことにより使用魔法が増えました。
※リインフォースは水銀燈に助言する気は全くありません。ただし馬鹿にはします。
※水銀燈の『契約』について:省略
※水銀燈ver.リインフォースの『契約』について
魔力収奪量が上昇しており、相手や場合によっては命に関わります。
※水銀燈の吐いた嘘について。
名前は『遠坂凛』。
病院の近くで襲われ、デイバックを失った。残ったのはドールの鞄とくんくん人形だけ。
一日目は、ずっと逃げたり隠れたりしていた。
【劉鳳@スクライド】
[状態]:全身に重いダメージ、若干の疲労、胸部に致命傷
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(-3食)、SOS団腕章『団長』@涼宮ハルヒの憂鬱、ビスクドール
[思考]
基本:自分の正義を貫く。
仲間、闘う力のない者を守ることを最優先。
悪の断罪は、守るべき者を守るための手段と認識。
1:水銀燈を断罪する。
[備考]
※ジュンを殺害し、E-4で爆発を起こした犯人を朝倉涼子と思っています。
※朝倉涼子については名前(偽名でなく本名)を知りません。
※凛は信用している
※水銀燈が自分達を襲った犯人だと確信
【D-3 病院東部 2日目・朝】
【セイバー@Fate/stay night】
[状態]:全身に軽度の裂傷と火傷、魔力消費(中)
[装備]:ドラゴンころし@ベルセルク、アヴァロン@Fate/stay night
[道具]:支給品一式(食糧なし)、スコップ、なぐられうさぎ(黒焦げで、かつ眉間を割られています)@クレヨンしんちゃん
コンバットナイフ、鉈@ひぐらしのなく頃に
[思考・状況]
1:セラスの撃破。
2:水銀燈が生き残っているなら利用し返す。
3:エクスカリバーを探してみる。
4:優勝し、王の選定をやり直させてもらう。
5:エヴェンクルガのトウカに預けた勝負を果たす。
6:迷いは断ち切った。この先は例え誰と遭遇しようとも殺す覚悟。
※アヴァロンが展開できないことに気付いています。
※防具に兜が追加されています。ビジュアルは桜ルートの黒セイバー参照。
【セラス・ヴィクトリア@HELLSING】
[状態]:全身打撲、裂傷及び複数の銃創(※ほぼ全快)、
[装備]:対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル(故障により発射不能)@HELLSING、アーカードの首輪
13mm炸裂徹鋼弾×36発@HELLSING、スペツナズナイフ×1、ナイフとフォーク×各10本、中華包丁
銃火器の予備弾セット(各40発ずつ、※Ak-47、.454スカール、S&W M19を消費。デバイスカートリッジはなし)
[道具]:支給品一式(×2)(メモ半分消費)(食料-2)、糸無し糸電話
[思考]
基本:トグサに従って脱出を目指す。守るべき人を守る。
1:セイバーは絶対に通さない。
[備考]
※セラスの吸血について:略
※現在セラスは使役される吸血鬼から、一人前の吸血鬼にランクアップしたので
初期状態に比べると若干能力が底上げされています。
※凛を全面的に信用しています。偽凛は敵だと判断。水銀燈は敵だと判断し、要警戒だと思っている
【D-2 2日目・朝】
【トグサ@攻殻機動隊S.A.C】
[状態]:かなりの疲労と眠気、特に足には相当な疲労。SOS団団員辞退は不許可
[装備]:S&W M19(残弾0/6発)、刺身包丁、ナイフとフォーク×各10本、マウンテンバイク
[道具]:デイバッグと支給品一式×2(食料-4)、S&W M19の弾丸(34発)、警察手帳(持参していた物)
技術手袋(使用回数:残り16回)@ドラえもん、首輪の情報等が書かれたメモ1枚(内部構造について追記済み)
解体された首輪、フェイトのメモの写し
[思考]
基本:情報を収集し脱出策を講じる。協力者を集めて保護。
1:劉鳳とセラスの話を信じて、凛とドラえもんを抱えて病院から離れる。
ただし一応警戒は怠らないでおく。
2:ドラえもんを技術手袋で修理し凛をどこかの民家に隠した後、戻って劉鳳とセラスを援護。
3:ハルヒや魅音など、他の人間はどこにいったか探す。
4:機械に詳しい人物、首輪の機能を停止できる能力者及び道具(時間を止めるなど)の探索。
5:ハルヒからインスタントカメラを借りてロケ地巡りをやり直す。
6:情報および協力者の収集、情報端末の入手。
7:エルルゥの捜索。
[備考]
※風、次元と探している参加者について情報交換済み。
【遠坂凛@Fate/stay night】
[状態]:魔力大消費、かなり疲労、全身に中度の打撲、脳震盪、水銀燈と『契約』、気絶
[装備]:レイジングハート・エクセリオン(カートリッジ残り三発・破損の自動修復完了まで数時間必要)@魔法少女リリカルなのは
バリアジャケットアーチャーフォーム(アーチャーの聖骸布+バリアジャケット)
デバイス予備カートリッジ残り28発
[道具]:支給品一式(食料残り1食。水4割消費、残り1本)、ヤクルト一本
エルルゥのデイパック(支給品一式(食料なし)、惚れ薬@ゼロの使い魔、たずね人ステッキ@ドラえもん、
五寸釘(残り30本)&金槌@ひぐらしのなく頃に
市販の医薬品多数(胃腸薬、二日酔い用薬、風邪薬、湿布、傷薬、正露丸、絆創膏etc)、紅茶セット(残り2パック)
[思考]基本:レイジングハートのマスターとして、脱出案を練る。
1:気絶中
[備考]:
※緑の髪のポニーテールの女(園崎魅音)の判断は保留。
※リリカルなのはの魔法知識、ドラえもんの科学知識を学びました。
※水銀燈の正体に気付きました。
[推測]:
ギガゾンビは第二魔法絡みの方向には疎い(推測)
膨大な魔力を消費すれば、時空管理局へ向けて何らかの救難信号を送る事が可能(推測)
首輪には盗聴器がある
首輪は盗聴したデータ以外に何らかのデータを計測、送信している
【ドラえもん@ドラえもん】
[状態]:大程度のダメージ、頭部に強い衝撃、気絶中、強化魔術による防御力上昇
[装備]:虎竹刀@fate/stay night
[道具]:支給品一式(食料-1)、"THE DAY OF SAGITTARIUS III"ゲームCD@涼宮ハルヒの憂鬱
[思考・状況] 気絶中
基本:ひみつ道具と仲間を集めて仇を取る。ギガゾンビを何とかする。
[備考]
※Fateの魔術知識、リリカルなのはの魔法知識を学びました。
※凛とハルヒが戦ってしまったのは勘違いに基づく不幸な事故だと思っています。
偽凛については、判断を保留中。
&color(red){【野比のび太@ドラえもん 死亡】}
&color(red){[残り21人]}
※のび太の所持品は、病院内に置き去りにしてあります。
*時系列順で読む
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*投下順で読む
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|264:[[SECRET AMBITION]]|水銀燈|265:[[『FigureLess』VS『Amalgam』]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|劉鳳|265:[[『FigureLess』VS『Amalgam』]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|セイバー|266:[[Fate/hell sing]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|セラス・ヴィクトリア|266:[[Fate/hell sing]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|トグサ|270:[[FATE]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|遠坂凛|270:[[FATE]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|ドラえもん|270:[[FATE]]|
|264:[[SECRET AMBITION]]|&color(red){野比のび太}||
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