復讐の道を行く男、愛に生きる女 ◆qwglOGQwIk


殺し合いなど隻眼隻腕の黒い剣士、ガッツには何の関係も無かった。
ただ、男の戦う相手が魔物か人間かの、ガッツにとっては細かな違いである。
ガッツにとって最も重要な点はゴットハンド、及びゴットハンドへ転生したグリフィスへの復讐である。



俺にとって殺し合いなんてどうでもいい。
だがこの殺し合いの場に飛ばされるときに見た最後の顔を絶対に忘れちゃいねえ。

間違いない、絶対に間違いない。
あいつは、グリフィスだ。

俺の、俺の居場所だった切り込み隊、・・・ガストンの奴。
対立もしたけれど、頼れる仲間だった。ジュドー、コルカス、ピピン・・・。
俺たち鷹の団の全てを「生贄」にしたグリフィス。
そして俺の、俺の目の前でキャスカを・・・キャスカを陵辱しやがったグリフィス。


グリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィス
グリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィス
グリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィス
グリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィス
グリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィスグリフィス


・・・
グリフィスの野郎を殺せるなら、俺はどんな犠牲だって問わない。
それこそ本当に殺し合いなんてどうでもいい、グリフィスに復讐さえできれば何も関係ない。

早速グリフィスを捜索しようと行動を始めた俺だが、体が妙に軽いのが気になる。
特に違和感を感じた背中を調べると、俺の相棒である大剣「ドラゴン殺し」が見あたらねえ。
それどころか体中に仕込んだ武装一式、ご丁寧にも左手の義手からまで火砲を除去していやがる。

さすがに、剣が無い状態では復讐の遂行が出来ない。
あの仮面野郎、(仮面の魔物か?)がご丁寧に支給してくれた袋の中身を見ることにした。

ちっ・・・ついてねえな。
中身は水食料に加えていくつかの道具が入っているのは確認できた。
だが俺の望む獲物、剣は結局出なかった。
説明書によると刃を飛ばせるらしいナイフ、「スペツナズナイフ」が5本
もう一つの支給品はたくさんの弾薬らしく、銃という武器が無ければ使い物にならない品らしい。
スペツナズナイフは強力な武器らしいが、こういうちまちました武器は俺の柄じゃねえな。
グリフィスだけでなく、俺の獲物である剣を探す必要もあるようだった。
とりあえず、俺は支給品を袋にほおり込み、名簿を確認することにした。

『グリフィス』

いた、いやがったぜグリフィスの奴。俺の目に間違いは無かった。
狂喜するガッツは、同時にもう一つの名前が目に入る。

『キャスカ』

・・・!?キャスカだと、キャスカの奴は確かにゴドーの場所で見つからないように隠れていたはずだ。なぜ・・・
ちっ、探し人がもう一人増えちまいやがったか。あいつ、無事だといいが・・・
そして他に名前を確認するが、他には変な名前があるだけで知り合いは居ないらしい。
まあ俺に、知り合いなんて呼べる奴は後はゴドー達ぐらいか・・・


俺は地図とコンパスを片手に場所を確認することにした。
近くに小川が見えることからどうやら川べりに居るようで、更に言えば相当山奥に居るらしいな。
地面の起伏もかなり険しいことから考えて、小川の上流にいるこたぁ間違いない。
これらを総合判断するに、どうやら俺はA7かB6という所に居るらしい。
グリフィスの奴はこんな辺境の山奥に意味も無く篭る奴じゃねえ、きっとこの地図で言う街の方にいやがるに違いない。
そういうわけで俺はグリフィスを探すついでに、剣を探すために川沿いを歩き始めた。

グリフィス、必ず見つけ出して俺が殺す。





・・・

「よ、ようこそおめでとうございまーす!
ワタシを引き当てたあなたはラッキー! 魔法少女リリカルみさリン、あなたのモトにただいま参上☆」

あ、あれ?反応が無い?
とっさに手持ちのステッキを片手に、うまい具合にアドリブをしたはずなのに目の前の黒い鎧を着た大男には反応が無い。
大男はげんなりした、呆れたような表情で私、野原みさえのことを見つめていた。

・・・

ち、沈黙って嫌だなぁ。あたしこういうのは嫌いなんだけどな。アハハ・・・
そんな沈黙が30秒ほど続いたか、目の前の大男の表情がきりっと引き締まり、私が顔の前に近づく。
や、やだ。この大男ワイルドすぎるけど、よく見たらちょっとイケメンじゃない。
私に惚れ直したのかしら、ホホホ・・・

「おい、グリフィスのことを知っているか?お前も参加者なんだろ。」
「グリフィス?誰よそいつ、そんな名前聞いたことも無いわ。確かに私も参加者だけど」
「そうか、邪魔したな。」

目の前の男は私のことを握る手を緩め、優しく地面へとエスコートする。
と思ったら、大男は踵を返して歩き始める。わたしのことを居なかったように無視して

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!あんた聞くだけ聞いて可愛い女性を放置なんて何様!」

みさえは叫ぶものの、大男はみさえに反応する様子は無い。
こうなったら、これだっ!
みさえはとっさにスモールライトを目の前の大男に浴びせる。
効果は無いか?と思ったが少しして大男も同様に縮小を始めた。
私はやっりぃ!と心の中で呟き、スモールライトをポケットにしまう。
そして縮小した大男?に接触するべく走り出した。
砂利の上って、小さくなると結構歩きづらいわね・・・


さすがの大男もこれにはかなり驚いている様子で、砂利の上で困惑しながら周りをキョロキョロしていた。
なんとか大男に追いついた私はは大男の鎧に掴みかかる。

「ちょっとあなた!人の話もちゃんと聞きなさいよ。私だって聞きたいことがあるんだから」

男が私に振り返ると同時に、体がふわっと浮く。私は一瞬何が起こったかわからなかった。
少しして私は、男に胸倉を掴み上げられ体を持ち上げられていることに気が付いた。

「おい、これは一体どういうことなんだ?」
「あなたがわたしの話を聞かないから、足止めしてやっただけよ!」
「なんだと、ふざけるんじゃねえよ・・・」

目の前の大男は私に掛ける力を強める。苦しい・・・。

「さっさと元の体に戻る方法を教えやがれ、おばさん」

お、おばさんですってえ~。何よこの男、ちょっとイケメンだからって調子に乗りやがってぇ
と私が思ったのも束の間、ガサガサと茂みが揺れる。
すると私は地面に投げ捨てられた、いったぁ~

「ちっ・・・」

大男はわたしのことなんか居なかったみたいに茂みの方を見ている。
それからすぐ、茂みの向うから小さな女の子が現れた。
どうやらしんのすけよりは年上の、小学生ぐらいの女の子のようだ。
わたしはその女の子に助けを求めるべく大声を上げた。

「お~~い」
「ば、馬鹿何やってやがる。」
「何って助けを求めてるんじゃない、あんたも声を出しなさいよ。」

私は大男にそう言ってやった。すると目の前の女の子は私達に気が付いたようだ。
やった、これでこんなよく分からない状況から抜け出せるのね!
私は女の子に向かって勢いよく走り出す。





・・・驚きましたわね。世の中にはこんな小さな人間?もいらっしゃるのですのね。
私が茂みを抜けるとなにやら小さな声がして、その方向を見れば人形のような小人がいるじゃありませんか。
私の目の前に現れたのは小人は二人、おばさんみたいなのが一人。
そして漫画にでも出てくるような黒い西洋甲冑を着込んだ男が一人。
おばさんみたいなのは何か色々まくしたてているが、賢いわたくしはもっと重要なことに気が付きましたのよ?
二人の小人にはちゃーんと首輪がありますの、つまりこの小人達は参加者。
にーにー、見ていてくださいね。

私は左手に持っていたにーにーのバットを両手持ちにし大きく振りかぶる。そして勢いよく振り下ろしたっ!

グシャッ!

・・・外れてしまいましたか。
私がおばさんの小人目掛けて振り下ろしたバットに、何かを叩き潰すような感覚は無かった。
バットのすぐ近くには仕留め損ねたおばさんが居る。そしてそのおばさんを掴んで引っ張り上げたらしい男がいる。
私は間髪居れずそのままバットを薙ぎ払う、すると小人は吹き飛ばされ、茂みの近くに飛んでいった。
私はもう一度にーにーのバットを振りかぶり、今度こそしとめようとする。
しかし、薙ぎ払って行動不能にしたと思っていた小人達はすでに逃げ出し始めていた。
あの茂みに逃げられると厄介ですわね。特にあの男の小人はなんだか特に厄介な感じがしますわ。

ちっ・・・あのクソガキめ。容赦ない真似しやがる。
俺はとっさにクソガキからの殺気を感じ取り、反射的にこの女を助けてしまった。
気が付いたら俺は大きく吹っ飛ばされていた。くそっ・・・
女のほうもどうやら無事のようだった。もう考えてる時間はねえな。

「おい、二手に分かれてあの茂みに走るぞ!」
「えっ、えっ、ちょ、ちょっと待ちなさいよ~」

俺は後ろを振り返る。後ろに見えるのは鈍器を振りかぶったクソガキと女。
この状況を全く理解していないらしい女に、再び悪態を付きながらもう一度言ってやった。

「だから二手に分かれたほうが安全なんだよ、分かったらさっさと二手に分かれやがれ!」

二手に分かれれば、少なくともあのクソガキはどちらか片方しか標的にすることができない。
最初にあのおばさんを狙ったことから考えて、俺が狙われる確立は低いだろうと踏んだ。
これならクソガキがあの女を仕留めるのには多少の時間が掛かるはずだし、その間に俺は逃げ切れるだろう。
女はやっと俺の言葉を理解したらしく、俺から離れ始めるが・・・

ドガン!

俺はとっさに飛んで攻撃を回避する。あのクソガキめ、俺に狙いを変えやがった?
クソガキの攻撃は鈍器を乱暴に振り上げて叩き下ろすか、薙ぎ払うだけなんで避けるのは難しくない。
だが、これはまともに食らったらひとたまりも無いだろうな・・・。
俺はあの時薙ぎ払いの一撃の際、どういうわけかあの女を庇ってしまったらしくまだ体中には痛みが残っていた。

「ホホホ、待ちなさい~」

誰が待つか。
こんなクソガキごときが俺様を舐めやがって・・・

ヒュン・・・!ガスッ!

ぐっ・・・、まともに食らったか。鎧が無かったらマジで死んでたかもな・・・
ゴロゴロと転がりながらも、何とか俺は受身を取って立ち上がる。・・・だがこの状況はかなりやばいぜ。
俺は相手の攻撃を見切る余裕すら無いと判断し、力を振り絞って目の前の茂みに飛び込む。

ヒュン、ドガッ!

間一髪、何とか逃げ切れたか・・・。
そう思っていたとき、茂みは大きくガサガサと揺れ、再び鈍器の振り下ろされる音がまた引き起こる。
ちっ、まだ休む暇もねえのか・・・。俺は体を起こすと、金属音の響く茂みの中を走り出した。





・・・逃しましたわね。いや、まだまだ終わってはいませんわよ・・・
茂みの中は月明かりではどうしようもないほどの暗闇で、茂みの中を探すのはかなり困難。
だけどあいつらその大きさゆえに遠くに逃げ出すことは出来ない。
まだまだ私が絶対の有利なんですのよ。にーにー、私はちゃんとやり遂げますわよ。
にーにー、ちゃんと見ていてくださいね。

「はぁ、はぁ、死ぬかと思った・・・」

私、野原みさえは茂みの中で尻餅を付きゼイゼイと声をあげていた。
周りにはバットの音が木霊するが、少なくともこの茂みのようではないようなのでとりあえず安堵する。
暗いとか怖いとかそういう問題じゃなく、私はたしかに「殺し合い」に巻き込まれているのを理解していた。
あー、もうどうしよう?つ、疲れた・・・

ゼイゼイと声を上げる私に黒い塊が何かぶつかり、強い衝撃が走る。
えっ、もしかして死んじゃう?私。
と思うが、吹き飛ばされながらも意識があることから、どうやらあのバットの一撃でないことらしいわね。
すると私の顔の前にあの大男が現れる。・・・っ!この人血まみれじゃないの。
私は大男を心配して一言声を掛けようとするが、大男はそんなことは知ったことじゃないとばかりに自分の話を進める。

「前置きはいい、どうしてこうなったのかをさっさと教えろ。元に戻せ」
「ちょっと、元に戻せって言ったって・・・」
「ああ?」
「ちょ、ちょっとは落ち着きなさいって、今説明するから・・・」

私はポケットにしまっていたスモールライトを見せ、名前と効果と一部始終を説明する。
大男は呆れた表情を見せ、頭を抱えている。

「こういうこと、わかった!」
「ああ、よく分かったからそいつをよこしな。」

よこしな。と男は言うものの、男は私の同意など無いように手からライト取り上げると適当にいじくり始めたではないか。

「ちょ、ちょっと壊れたらどうするの!」
「煩い、黙ってろ。」

男は適当にスモールライトをいじくり回す。するとまたあの光が・・・





完璧に逃しましたわね・・・。これはかなり厄介なことになりましたわ。
私は茂みを調べて回るものの、森にある茂みを暗闇の中調べることに飽きていた。
最初はにーにーのバットを振り回していたが、これでは効率が悪いことに気が付いて一つ一つ探し始めた。
しかし、ライトで茂みの中を見渡した所で一向に人影は現れなかった。
私は小人達に逃げられた。これはかなり手痛いミス。
自分が戦いを挑めるような相手は多くない。
わたくしのような小娘では最初に出会ったあの大剣を振り回すような奴には絶対勝てる訳が無い。
だからこそ自分が勝てる相手は全力で叩き潰さなければならなかったはずだ。
・・・私が戦って勝ち残らないと、にーにーは帰ってこない。
だから、何としても勝ち残らないといけないのに、本当に痛いミスですわね。
私はため息を一つ吐くと、再び砂利道の方に戻ろうとした。した。

したはずですわっ・・・
動けない、私の体は、いや右手は・・・何者かに強く掴まれていた。握りつぶされるような痛みがっ
正体を確かめるべく後ろを振り返ると・・・ひぃっ!
あの、あの血だらけの小人が、血まみれの大男になっているっ!
わたくしの手を痛いほど強く握る大男は、にやりと笑う。


「よおクソガキ、さっきはよくも散々な目にあわせてくれたな。」


助けてにー・・・痛っ!

わたくしは大男に掴み上げられた後投げ飛ばされ、地面に叩きつけられる。
とっさに受身を取ったものの、体が痛い。逃げなきゃ、助けてにーにー・・・
わたくしは体を這いずって逃げ出そうとする。後ろから大男の声がする。

「逃げるとはずいぶんと調子がいいな、クソガキめ」

声を聞きわたくしは大男に、振り返る。ひぃっ!?
その大男はわたくしに憎悪の目を込め、血だらけになりながらバットを振り上げて佇んでいた。
後ずさりする私に向かって無情にもバットは、私に向かって振り下ろされた。

「・・・・・・ッつぎゃあああああああああ」

猛烈な痛みが走る。痛い痛いイタイイタイ・・・
わたくしの足は、み、右足は・・・右足だったものはグシャグシャに潰されていた!
こ、殺される。本当に殺される。あ、謝らないと、謝って許してもらわないと

「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・」
「今更命乞いとは本当にふてえクソガキだ。」

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。許してください。
痛い、痛い、痛い・・・。許して許して許してごめんなさいごめんなさい。
私は頭を何度も何度も下げて謝る。男は私の髪をわし掴みにして目の前に寄せる。
痛い痛い痛いごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい

「よく聞けクソガキ、グリフィスって奴を・・・」
「みさリンキ~ック!」

ドガッと音がして、どてっと大きな音がする。大男は私の髪を離して背中を見せる。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。許してください許してください許してください。

「おい、おまえは一体何のつもりだ?」
「何って、こんな小さな子供を苛めるなんていい大人のすることじゃないでしょ!」

おばさんが大男に食って掛かる。助、かった・・・。

「このクソガキは俺だけじゃなく、お前も殺そうとしたんだぞ?」
「だからって、謝ってる子供を殺そうとするなんて駄目よ!」
「うだうだうだうだうるせえなぁ、お前はどっちの味方なんだよ!」

おばさんが男に掴みあげられる。どちらも表情は変わらない。
すると、パシンと何かを叩く音が鳴ったのですわ・・・。

「女性に暴力を奮うなんて最低の男ね。何様よあなたは!」
「この野郎・・・」
「私は野郎じゃなくて女です。春日部市の主婦、野原みさえなんだから!」

おばさん、・・・みさえさんがぴしゃりと言い切った後、再び沈黙が走る。
ほんの少しの後、大男はみさえさんから目をそらし、何か言葉を漏らしながらみさえさんを下ろす。

「・・・ちっ、好きにしやがれ。」

みさえさんが地面に下ろされる。
助かった・・・。許してくれたの?にーにー、にーにー・・・
不意に安心した私は、急に目の前が暗くなっていったのですわ・・・。


あの女、野原みさえは俺の苦手な目をしていた。
女がふい見せる弱くも力強い意思を持った瞳、俺はああいうのと戦うのは嫌いだ。
そのせいか、これ以上面倒なことになるのは嫌だったから仕方なくクソガキを開放してやることにした。
クソガキを見ると気絶しているらしく、グリフィスの情報について知れないのは痛いが、それよりもこの場に居るのが嫌だった。
俺はみさえからスモールライトを再び取り上げると、あの時に小さくなっていた俺の支給品を元のサイズに戻した。
そしてクソガキの持っていた袋を回収し、中身をあさり始める。
袋の中からは水や食料の他、薬が出てくる。説明書によるとどうやら傷薬らしい。
早速、俺は傷薬を使ってあのクソガキに散々甚振られた傷を治療することにした。





私はあの大男から解放されると、あの女の子の様子を見に行った。
私は女の子の胸に耳を当て、心臓の音を確認する。よかった・・・気絶しているだけね。
でも、これはちょっと酷いわね・・・。
目の前の女の子の右足は痛々しく血が流れ、ぐしゃぐしゃに潰されている。
その顔には涙がボロボロに流れた後が見えた。本当に酷いわね。本気で殺されかけた私が言うのもなんだけど・・・
しんのすけがたまにつけてくる擦り傷のような怪我ならともかく、これは私には手に負えない代物だった。
さすがにどうしようもないので大男のほうをちらっと見ると・・・
ってえーーー、何か塗ってるうー!

「ちょっとあなた、何やってるのよ!」
「何って傷の治療だ。見りゃ分かるだろ」
「えっ、傷薬ですって。どうしてあなたが傷薬なんて持ってるのよ!」
「あのクソガキの荷物の中でたまたま発見しただけだ。文句あんのか?」
「あるわよ!女の子に大怪我をさせておいてそのまま、本当に自分勝手な男ね!」
「うるせえなぁ・・・」

大男はイライラした表情で私の問答に答える。
ふいに大男はぷいと目を逸らし、私に向かって傷薬の残りを投げつけてきた。

「そいつはくれてやる、だからもう二度と俺に関わるんじゃねえ」

そういって男はディパックを抱えると、私達のことなどどうでもいいように歩き出す。
はっ、いま気がついたけどあの男ディパックだけじゃなくスモールライトまで持っていってるじゃない。

「ちょっとちょっと、スモールライト返しなさいよー」
「うるせえなぁ、傷薬をくれてやったくせに贅沢言うんじゃねえ」
「え?いやそんな話じゃ・・・」

大男は振り返ると私をギロリ睨み付け、イライラした声で言い捨てた。
私は少しばかりその表情に恐怖して後ずさりをする。ワイルドとかじゃなくて、やっぱり顔怖いわね・・・。
私がうろたえている間にも男は、どこ吹く風かもう川下のほうへ歩き出してしまった。
私が男を再び呼びかけるも、今度こそ本当に私のことを無視をして歩き出した。
もう何よ。あの大男ったら本当に自分勝手で、しかも名乗りもしないなんて・・・

ちっ・・・、ついてないぜ。あの女は本当にやりにくい・・・。
これだけの大怪我を追いながら、俺が手に入れたのは鈍器とこのスモールライトと呼ばれる道具だけ。
スモールライトは戦闘では有用であるものの、やはり剣が手に入らなかったのは痛い。
スモールライトのような変な道具があるようじゃあ、油断してたら何があるか分かったもんじゃねえな
俺は気を引き締め、鈍器を肩に抱える。そのうち傷薬が効いてきたのか少しだけ体が楽になってきた。


そういえば、刻印がうずかねえなぁ・・・



【A-7の山中・川のほとり 1日目 黎明】

【野原みさえ@クレヨンしんちゃん】
[状態]:体が痛い、精神的ストレス(ヒステリーに転化される)
[装備]:なし
[道具]:エルルゥの傷薬(使いかけ)@うたわれるもの
[思考]
第一行動方針:気絶している女の子の介抱
第二行動方針:家族の安否確認、できれば合流したい
基本行動方針:ひろしやしんのすけも心配だが、一人残されているであろうひまわりが心配……(⇒もとの世界に帰る)

【北条沙都子@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:右足粉砕(傷薬でも殆ど直らないレベル)、打ち身。気絶
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
第一行動方針:不明
第二行動方針:生き残ってにーにーに会う


【ガッツ@ベルセルク】
[状態]:全身打撲、大ダメージだが一応治療済み。苛立ち
[装備]:悟史のバット@ひぐらしのなく頃に、ボロボロになった黒い鎧
[道具]:
スモールライト@ドラえもん(電池大消耗、残り1~2回分)、支給品一式、ディパック3人分
スペツナズナイフ*5、銃火器の予備弾セット(各200発ずつ)
[思考]
第一行動方針:この場を離れる
第ニ行動方針:キャスカを保護する
第三行動方針:俺の邪魔する奴はぶっ殺す
基本行動方針:グリフィス、及び剣の捜索
最終行動方針:グリフィスを探し出して殺す

※ガッツの時間軸はアニメ一話直前、キャスカは幼児退行している状態だと思っています。
※ガッツはスモールライトの使い方を理解しました。また未知の支給品への警戒感が生まれました。



※バルディッシュ(1/10サイズ) は沙都子に薙ぎ払われた際、みさえが現場のどこかに落としました。

本スレ2、レス6-13、修正21



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14:奥様は6インチの魔法少女! 野原みさえ 68:何だってんだ
07:竜殺し 北条沙都子 68:何だってんだ
14:奥様は6インチの魔法少女! ガッツ 68:何だってんだ





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