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I wish ◆KpW6w58KSs



『おはよう! いい朝は迎えられたかな?』
 弱っているぶりぶりざえもんという豚を抱え。
 そして新たに長門有希という少女を乗せ。
 石田ヤマトという少年を運転手とするトラックのその前方に、『奴』が現れた。

「何だ、あれは……!?」
 思わず顔が硬直する。
 不快極まりないその音声は、トラックにいる全員の視線を集めた。
(ゲンナイさんの時と、似てるな……立体映像か……
とすると、これは……放送、って奴……だな)

「記録をした方がいい」
「……あ、そうだったな」
 長門に指摘され、デイパックの中から紙とペンを取り出す。一人がメモするだけで十分かもしれないが、
万一、このメンバーが離散した時を考えるとやはりそれぞれがメモしておくのが妥当だろう。
 勿論動けないぶりぶりざえもんの分もメモしておくのを忘れない。
「そ……こにいた、か……スキだら、け……だぞ……うぐ」
「お前は横になっててくれ。放送は俺達で聞いておく」
「…………仕方、ない……な……そこまで、頼むなら……そうさせて貰お……ぐえ」
 弱々しくも虚勢を張るその姿に、ヤマトの胸が締め付けられた気がした。

 続いて、死亡者の発表になる。
 できるだけ少なくあってくれ、と名簿に印をつけながら願うヤマトの心中とは裏腹に
 ギガゾンビは次々と名簿にある名前を読み上げる。
(……太一は、無事か。良かっ…………)
 いや、良いわけがあるか。19人も人が死んでいるというのに。
 一瞬でも仲間の無事に、死んでいった人達を忘れ喜んだ自分に再び罪悪感が訪れる。
 それに自分は事故とはいえ、人を殺しているのだ。
 今呼ばれていた、19人のうちの一人を。

(……ぶりぶりざえモンは助ける。この女の子も死なせない)
 ヤマトの手が強く握られた。
(ここでだって、元の世界だって、もうあの子や、ウィザーモンやピッコロモンのような犠牲は増やさない。
そして、必ずデジタルワールドに帰る。世界を救うんだ)
 ヤマトの意志は、固くなる。
(そうだろ、太一……)
 視線は窓の外へ投げられた。まだ見ぬ親友を想い──

(そうだ、他の皆は……)
 ぶりぶりざえもんの方を見る──弱々しくギガゾンビの方を向いて、何かを呟いていた。
 放送を聞いているのかも疑わしい……まぁいいか。むしろ、この状態で友人が死んだと知ればどうなるか
分かったものではない。
 続いて長門の方を見る。

 ──明らかに様子がおかしい。顔は、依然として無表情のままだが。
 メモを続けるペンの動きが、明らかに遅くなっている。注意深く見れば僅かに手が震えているようだ。
「……まさか」



 小型トラックに乗り込んだ瞬間。空に前触れもなく仮面の男のホログラムが浮かび上がった。
どうやら、これがあの男の言う第一回目の定刻放送であるらしい。
 となれば、禁止区域とこれまでの死亡者の発表がある。
 長門にとっては、記憶すべき内容とはいえメモを取る必要はなかった。だが、何故か長門はそれを実行した。
 紙が一枚しかないわけでもない。恐らく、これは決して無意味なことではない、と考える。
 ……何故だかは、やはり分からない。またノイズが発生したような気がした。

 禁止区域に続いて、死亡者の発表になった。
 またしても、思考にノイズが発生する。……これが苛立ちという物であるのだろうか。
 そしてその思考のノイズは、いきなり急増することとなる。

──鶴屋さん

 鶴屋──SOS団の名誉顧問であり、朝比奈みくるの同級生。
 天真爛漫な性格故に、誰とでも友好的に接し、また誰からも友好的に見られる。
 長門との会話は多くはなかったものの、少なくとも悪い人物でないとは認識していた。

 その、鶴屋が。
 死んだという。

 その放送の真偽は不明ではあるが、長門が認識する主催者の性格からしてもわざわざ虚偽の放送を行うとは考えにくい。
 となるとすれば、彼女が死んだというのは事実である可能性が大きく──

 この認識が、長門に大きなノイズを生んだ。
 耐えることが出来ぬ量ではないが、今までのノイズよりも大きい──

 これは──?





「あなたが気に掛ける必要はない」
「だが……その、君の……」
「確かに、私の知る人物が一人死んだことは事実。
だからといって必要以上に立ち止まることは出来ない。それはあなたも同じ」
 放送が終わった頃にはノイズは大分収まっていた。相変わらず彼女の表情は変化しない。
「……そうだが……大丈夫、なのか?」
「私は大丈夫。それよりも現状の把握、それに情報交換をしたい」
「…………分かった」


 長門の意志は、固くなる。
 この少年と同行し、あの奇妙な豚の治療をする。
 それから、できれば平行してSOS団のメンバーを探す。

 当初の捜索対象はキョンと涼宮ハルヒ、そして朝倉涼子のみだったはず。
 その対象に、何故か朝比奈みくるに八神太一が加えられた。

 思考に僅かなノイズが発生した。しかし、不快感はない。


 あるいは、それが長門の『願い』であるのかもしれなかった。


【C-6とC-7の境界 1日目・朝】


【石田ヤマト@デジモンアドベンチャー】
[状態]:人をはね殺したことに対する深い罪悪感、精神的疲労。右腕上腕打撲、額から出血
[装備]:クロスボウ、73式小型トラック(運転)
[道具]:ハーモニカ@デジモンアドベンチャー
  RPG-7スモーク弾装填(弾頭:榴弾×2、スモーク弾×1、照明弾×1)
  デジヴァイス@デジモンアドベンチャー、支給品一式
  真紅のベヘリット@ベルセルク
[思考]
1:病院へ行ってぶりぶりざえもんの治療
2:移動しながら長門にグレーテルのことを説明。
3:街へ行って、どこかにグレーテルを埋葬してやる
4:八神太一、長門有希の友人との合流
基本:これ以上の犠牲は増やしたくない。
    生き残って元の世界に戻り、元の世界を救う。
[備考]:ぶりぶりざえもんのことをデジモンだと思っています。
     また、参加時期は『荒ぶる海の王 メタルシードラモン』の直前としています。



【ぶりぶりざえもん@クレヨンしんちゃん】
[状態]:黄色ブドウ球菌による食中毒。激しい嘔吐感
[装備]:照明弾、73式小型トラック(助手)
[道具]:支給品一式 ブレイブシールド@デジモンアドベンチャー
     クローンリキッドごくう@ドラえもん(残り四回) パン二つ消費
[思考]
1:吐きそう。すごく吐きそう。むしろ吐きたい。 む、ギガゾンビ!倒s……あqwせdrtfgyふじこ
2:強い者に付く
3:自己の命を最優先
基本:"救い"のヒーローとしてギガゾンビを打倒する
[備考]:黄色ブドウ球菌で死ぬことはありません。
     情報交換により、配給品がブレイブシールドとクローンリキッドごくうと判明しました。

[共通思考]:市街地に向かい、グレーテルを埋葬するのに適当な場所を探す。


【長門有希@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:健康、思考に微妙なノイズ
[装備]:73式小型トラック(後部座席)
[道具]:デイバッグ/支給品一式/タヌ機/S&W M19(6/6)
[思考]
1:ヤマトたちに付き合い、ぶりぶりざえもんの治療。できれば人物の捜索も平行したい
2:SOS団のメンバーを探す/八神太一を探す/朝倉涼子を探す/


[共同アイテム]:ミニミ軽機関銃、おにぎり弁当のゴミ(どちらも後部座席に置いてあります)

[制限]
ブレイブシールド:ウォーグレイモンの盾。強度はある程度下げられている。
          二つに分け、背中に装着できるがアニメと違い空は飛べない。

          ぶりぶりざえもんはサイズが合わなくて装着できませんでした。

クローンリキッドごくう:髪にふりかけ、髪を抜くことで抜いた髪が小さい分身となる。
              ただし分身は本人そのものなので強い味方になるとは限らない。
              制限として一回につき十五人までしか出現しない。五回分あるが
              一回使うと二時間待たない限り、いくらかけても効果がない。

              ぶりぶりざえもんは髪がなかったので使えませんでした。
              それでも一回分無駄遣いしてます。一応今使うと効果はあります。
              分身の戦闘能力は本体の戦闘能力に応じて下がることがある。
              分身が存在できる時間は30分程度。


時系列順で読む


投下順で読む


98:罪悪感とノイズの交錯 石田ヤマト 121:仕事
98:罪悪感とノイズの交錯 ぶりぶりざえもん 121:仕事
98:罪悪感とノイズの交錯 長門有希 121:仕事




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