たとえ道が見えなくとも ◆7jHdbD/oU2
木漏れ日に照らされながら、赤を基調とした衣装の魔法少女、カレイドルビーこと遠坂凛は溜息を吐いた。
凛はその背を大木に預け、パンを一口齧る。
不味い。
そう感じるのは、パンに何の味付けもされていないためだけではない。
僅かなパンを飲み込むのすら苦痛だ。水を含むことで流し込む。水が滑っていく感触だけは心地よい。
少しでも気を紛らせるために食事を摂ろうとしたのだが、そんな効果は全く得られそうになかった。
溜息を、もう一つ。
それから目を逸らすように、凛は目だけで隣を見る。そこには、眼鏡の少年が膝を抱えている。
彼、野比のび太は全ての水分を失ってしまいそうなほどに泣き続けていた。
「……あなたも食べなさい」
パンを半分に割り、差し出してみる。
しかしのび太はしゃくり上げるだけで、振り返ることも返事をすることもなかった。
無理もないと凛は思う。
2度も、目の前で友達が殺された。
それ以外にも、彼の知り合いの死が告げられたのだろう。
先ほど放送で呼ばれた名前を、のび太は時折呟いては悲しみに染まった声を上げていた。
残酷で悲惨で理不尽で。
それでいて殺意と恐怖と狂気に彩られた現実。
のび太のような子供が受容するには、余りにも苛烈なものだ。
こんなとき、彼ならどうするのだろうと凛は考える。
彼、衛宮士郎ならどうするのだろうと。
すぐに答えは見つかる。考えるまでもないほど、あっさりと。
お人好しという言葉では足りないほどに人が好すぎる士郎のことだ。
絶対に保護し、守り抜こうとするだろう。たとえその身に危機が及ぼうと、構うことも恐れることもなく。
凛はその背を大木に預け、パンを一口齧る。
不味い。
そう感じるのは、パンに何の味付けもされていないためだけではない。
僅かなパンを飲み込むのすら苦痛だ。水を含むことで流し込む。水が滑っていく感触だけは心地よい。
少しでも気を紛らせるために食事を摂ろうとしたのだが、そんな効果は全く得られそうになかった。
溜息を、もう一つ。
それから目を逸らすように、凛は目だけで隣を見る。そこには、眼鏡の少年が膝を抱えている。
彼、野比のび太は全ての水分を失ってしまいそうなほどに泣き続けていた。
「……あなたも食べなさい」
パンを半分に割り、差し出してみる。
しかしのび太はしゃくり上げるだけで、振り返ることも返事をすることもなかった。
無理もないと凛は思う。
2度も、目の前で友達が殺された。
それ以外にも、彼の知り合いの死が告げられたのだろう。
先ほど放送で呼ばれた名前を、のび太は時折呟いては悲しみに染まった声を上げていた。
残酷で悲惨で理不尽で。
それでいて殺意と恐怖と狂気に彩られた現実。
のび太のような子供が受容するには、余りにも苛烈なものだ。
こんなとき、彼ならどうするのだろうと凛は考える。
彼、衛宮士郎ならどうするのだろうと。
すぐに答えは見つかる。考えるまでもないほど、あっさりと。
お人好しという言葉では足りないほどに人が好すぎる士郎のことだ。
絶対に保護し、守り抜こうとするだろう。たとえその身に危機が及ぼうと、構うことも恐れることもなく。
――そんなのだから、死んだのよ。
胸中で毒づきながら、溜息を更に重ねる。
士郎の死に、思う以上の影響を受けているような気がした。
泣いてなんかやらない。そもそも悲しくなんてないんだ。泣いてなんか、やるもんか。
凛は唇を噛み締める。認めたくない悲しみに引っ張られてしまいそうだったから。
凛は強く瞼を閉ざす。滲み出てきそうな涙を押し戻そうとするかのように。
だが、そうしたせいで。
瞼の裏に、見たくもない士郎の顔が浮かんできて。
胸の奥に、聞きたくない士郎の声が響いてきて。
そのせいで、瞳の奥が、胸の底が締め付けられるような感覚が襲ってきて。
「――――ッ……」
それら全てを吐き出そうとするように、凛は息を吐く。深く、深く息だけを吐く。
悲しくないと、辛くないと、苦しくないと自分に言い聞かせながら。
そうでもしないと、自分の中の何かが壊れてしまいそうだった。
『仮マスター。ちょっと、よろしいでしょうか?』
不意に、レイジングハートが声を掛けてくる。慰めてでもくれるのだろうかと思いながら目を開け、宝玉を見る。
「何?」
『シグナムと交戦したときのことですが――』
「あらぁ? もしかして泣いてるのぉ?」
レイジングハートを遮り、別の声が後ろから聞こえた。
それが聞き覚えのある声だったから、凛は警戒することもなくそちらに視線を移す。
「……別に。泣いてなんかいないわ」
声の主、水銀燈の方を見ることなく凛は答える。
無意識で手に力を込めていたらしく、潰れていたパンを口にすると、少しだけ血の味がした。
「知り合いが死んだんでしょう? 少しは悲しそうな顔をしたらぁ?」
水銀燈の声は、情けや哀れみというよりもからかいに近いものだった。
だから、凛は少しだけ水銀燈を睨んでやる。視線の先、水銀燈は宙に浮き、見下ろすように凛を見つめていた。
何かを言い返そうとしたとき、別の声が聞こえてきた。
「お姉さんも……?」
膝を抱えて泣く、少年の声だった。
胸中で毒づきながら、溜息を更に重ねる。
士郎の死に、思う以上の影響を受けているような気がした。
泣いてなんかやらない。そもそも悲しくなんてないんだ。泣いてなんか、やるもんか。
凛は唇を噛み締める。認めたくない悲しみに引っ張られてしまいそうだったから。
凛は強く瞼を閉ざす。滲み出てきそうな涙を押し戻そうとするかのように。
だが、そうしたせいで。
瞼の裏に、見たくもない士郎の顔が浮かんできて。
胸の奥に、聞きたくない士郎の声が響いてきて。
そのせいで、瞳の奥が、胸の底が締め付けられるような感覚が襲ってきて。
「――――ッ……」
それら全てを吐き出そうとするように、凛は息を吐く。深く、深く息だけを吐く。
悲しくないと、辛くないと、苦しくないと自分に言い聞かせながら。
そうでもしないと、自分の中の何かが壊れてしまいそうだった。
『仮マスター。ちょっと、よろしいでしょうか?』
不意に、レイジングハートが声を掛けてくる。慰めてでもくれるのだろうかと思いながら目を開け、宝玉を見る。
「何?」
『シグナムと交戦したときのことですが――』
「あらぁ? もしかして泣いてるのぉ?」
レイジングハートを遮り、別の声が後ろから聞こえた。
それが聞き覚えのある声だったから、凛は警戒することもなくそちらに視線を移す。
「……別に。泣いてなんかいないわ」
声の主、水銀燈の方を見ることなく凛は答える。
無意識で手に力を込めていたらしく、潰れていたパンを口にすると、少しだけ血の味がした。
「知り合いが死んだんでしょう? 少しは悲しそうな顔をしたらぁ?」
水銀燈の声は、情けや哀れみというよりもからかいに近いものだった。
だから、凛は少しだけ水銀燈を睨んでやる。視線の先、水銀燈は宙に浮き、見下ろすように凛を見つめていた。
何かを言い返そうとしたとき、別の声が聞こえてきた。
「お姉さんも……?」
膝を抱えて泣く、少年の声だった。
◆◆
のび太は抱えた膝に顔を埋め、枯れない涙で顔中を濡らしていた。
むせび泣く彼の中にあるのは、絶望と悲哀と喪失感の濁流だ。
逃げ出すことも、目を背けることさえも不可能なほどに圧倒的で巨大な感情。
飲み込まれる度に、浮かんでくるのは僅かの間でも共に過ごした人たち。
潰される度に、思い起こされるのは死んでいった人たち。
いっぱい、死んだ。
しずかちゃんから始まって、キートンさんに、銭形さんに、車椅子の女の子に、スネ夫に、先生。
みんな死んでしまった。
こんなことになるなんて、のび太は想像したこともなかった。
スネ夫を憎んだことはあった。いつも自分だけを仲間外れにする、スネ夫を憎んだことはあった。
でも、死んで欲しいなんて思ったことは一度もなかった。
先生を怨んだことはあった。いつも怒ってばかりの先生を、怨んだことはあった。
でも、死んで欲しいなんて思ったことは一度もなかった。
そして、のび太は静香のことを好きだった。優しくて、可愛らしい静香のことを、大好きだった。
でも、彼女は死んでしまった。
みんな、みんな、みんな、死んでしまった。
死んで欲しいなんて思ったこと、一度たりともなかったというのに。
「……あなたも食べなさい」
声が掛けられても答えられない。反応する気力もない。
ただ、投げかけられた言葉の意味だけを、のび太は考える。
そうすることで、少しでも濁流から逃れようとするかのように。
食べる? 何のために? どうして? お腹なんて空いてないのに。こんなに気持ち悪いのに。
いらない。食べ物なんていらない。
いらない、いらない、いらない。
何もいらない。何も欲しくない。
そうだ。何も持っていなければいい。持っていなければ失うこともない。失うことがなければ、悲しむこともない。
のび太は少しだけ目を動かしてみる。
漫画に出てくる魔法少女のような格好をした女の人、矢に貫かれたのび太の足を治療してくれた人がいる。
彼女は、真っ黒い羽を生やした人形と何か話をしていた。
それを見てのび太は思う。
この人たちと一緒にいてはいけない、と。
一緒にいて仲良くなってしまったら、失うことが怖くなる。また悲しみが増えていってしまう。
それは嫌だった。こんな悲しみに呑み込まれるのは、もう嫌だった。
だが、それなのに。
のび太の体は、動いてくれなかった。足の痛みも引いているはずなのに、体が言うことを聞いてはくれなかった。
動こうとする意思そのものが飲み込まれてしまったかのようだった。
どうしようもない無力感に、のび太は打ちひしがれる。
それに耐えかねて、彼は心中で名前を呼ぶ。いつも自分を助けてくれる、未来からやって来たロボットの名前を。
むせび泣く彼の中にあるのは、絶望と悲哀と喪失感の濁流だ。
逃げ出すことも、目を背けることさえも不可能なほどに圧倒的で巨大な感情。
飲み込まれる度に、浮かんでくるのは僅かの間でも共に過ごした人たち。
潰される度に、思い起こされるのは死んでいった人たち。
いっぱい、死んだ。
しずかちゃんから始まって、キートンさんに、銭形さんに、車椅子の女の子に、スネ夫に、先生。
みんな死んでしまった。
こんなことになるなんて、のび太は想像したこともなかった。
スネ夫を憎んだことはあった。いつも自分だけを仲間外れにする、スネ夫を憎んだことはあった。
でも、死んで欲しいなんて思ったことは一度もなかった。
先生を怨んだことはあった。いつも怒ってばかりの先生を、怨んだことはあった。
でも、死んで欲しいなんて思ったことは一度もなかった。
そして、のび太は静香のことを好きだった。優しくて、可愛らしい静香のことを、大好きだった。
でも、彼女は死んでしまった。
みんな、みんな、みんな、死んでしまった。
死んで欲しいなんて思ったこと、一度たりともなかったというのに。
「……あなたも食べなさい」
声が掛けられても答えられない。反応する気力もない。
ただ、投げかけられた言葉の意味だけを、のび太は考える。
そうすることで、少しでも濁流から逃れようとするかのように。
食べる? 何のために? どうして? お腹なんて空いてないのに。こんなに気持ち悪いのに。
いらない。食べ物なんていらない。
いらない、いらない、いらない。
何もいらない。何も欲しくない。
そうだ。何も持っていなければいい。持っていなければ失うこともない。失うことがなければ、悲しむこともない。
のび太は少しだけ目を動かしてみる。
漫画に出てくる魔法少女のような格好をした女の人、矢に貫かれたのび太の足を治療してくれた人がいる。
彼女は、真っ黒い羽を生やした人形と何か話をしていた。
それを見てのび太は思う。
この人たちと一緒にいてはいけない、と。
一緒にいて仲良くなってしまったら、失うことが怖くなる。また悲しみが増えていってしまう。
それは嫌だった。こんな悲しみに呑み込まれるのは、もう嫌だった。
だが、それなのに。
のび太の体は、動いてくれなかった。足の痛みも引いているはずなのに、体が言うことを聞いてはくれなかった。
動こうとする意思そのものが飲み込まれてしまったかのようだった。
どうしようもない無力感に、のび太は打ちひしがれる。
それに耐えかねて、彼は心中で名前を呼ぶ。いつも自分を助けてくれる、未来からやって来たロボットの名前を。
――ドラえもん、助けて。ねえ、ドラえもん。お願いだから、助けてよ。
そんなことをしても、答えは返ってこない。聞きなれた声が届いてくるはずがない。
代わりとでもいうように、のび太は一つの声を聞いた。それは、嘲笑うようにして人形が放った声。
「知り合いが死んだんでしょう? 少しは悲しそうな顔をしたらぁ?」
のび太に投げかけられたわけではないその言葉に、彼の動きと思考が停止する。
知り合いの死。
そのフレーズに、のび太は敏感に反応した。
「お姉さんも……?」
力なくぼそりと尋ねると、魔法少女、遠坂凛の視線がのび太へと向けられた。
彼女は一瞬、驚いたように目を見開いていた。だがすぐに、凛はのび太から視線を少しだけ逸らす。
「放送を聞く限り、どうやらそうみたいね」
肯定する凛の声音は、どことなく弱々しいように感じられた。
「……友達?」
尋ねてみる。それが不躾な質問だと自覚せずに。
もしも彼女が自分と同じ境遇にあるのなら、話をしてみたいと思ったから。
無力で何もかもを怖がる自分に、失うことを恐れる自分に、何か道が与えられることを期待して。
のび太の視線の先、目を伏せた凛は考えるように腕を組んでいる。
数秒の間の後、彼女は小さく頷いた。
「そうね。友達、だったんだと思う」
その返答に、のび太は少しだけ安心する。自分だけではないという事実がのび太を僅かに落ち着かせた。
「僕と同じだ。……悲しいよね」
「か、悲しくなんてないわよ!」
反射的な凛の返答に、のび太は目を丸くする。
悲しくないはずがないのに。友達を失って、悲しくないはずがないのに。
「どうして? もう、会えないんだよ?」
もう会えない。自分で言ったその言葉に、のび太は胸からまた悲しみが込み上げてくるのを感じる。
それがもたらす涙で滲んだ視界の先、凛は小さく溜息を吐いた。
「悲しんでいる暇なんてないからよ」
凛は空を見上げた。先刻、ギガゾンビの姿が大写しになっていた空を。
「そんな暇があるなら、あいつを叩きのめす方法を探さなきゃならない。
殺し合いを見世物にして楽しんでるあいつを、私は許せない。あなただって、そうでしょう?」
代わりとでもいうように、のび太は一つの声を聞いた。それは、嘲笑うようにして人形が放った声。
「知り合いが死んだんでしょう? 少しは悲しそうな顔をしたらぁ?」
のび太に投げかけられたわけではないその言葉に、彼の動きと思考が停止する。
知り合いの死。
そのフレーズに、のび太は敏感に反応した。
「お姉さんも……?」
力なくぼそりと尋ねると、魔法少女、遠坂凛の視線がのび太へと向けられた。
彼女は一瞬、驚いたように目を見開いていた。だがすぐに、凛はのび太から視線を少しだけ逸らす。
「放送を聞く限り、どうやらそうみたいね」
肯定する凛の声音は、どことなく弱々しいように感じられた。
「……友達?」
尋ねてみる。それが不躾な質問だと自覚せずに。
もしも彼女が自分と同じ境遇にあるのなら、話をしてみたいと思ったから。
無力で何もかもを怖がる自分に、失うことを恐れる自分に、何か道が与えられることを期待して。
のび太の視線の先、目を伏せた凛は考えるように腕を組んでいる。
数秒の間の後、彼女は小さく頷いた。
「そうね。友達、だったんだと思う」
その返答に、のび太は少しだけ安心する。自分だけではないという事実がのび太を僅かに落ち着かせた。
「僕と同じだ。……悲しいよね」
「か、悲しくなんてないわよ!」
反射的な凛の返答に、のび太は目を丸くする。
悲しくないはずがないのに。友達を失って、悲しくないはずがないのに。
「どうして? もう、会えないんだよ?」
もう会えない。自分で言ったその言葉に、のび太は胸からまた悲しみが込み上げてくるのを感じる。
それがもたらす涙で滲んだ視界の先、凛は小さく溜息を吐いた。
「悲しんでいる暇なんてないからよ」
凛は空を見上げた。先刻、ギガゾンビの姿が大写しになっていた空を。
「そんな暇があるなら、あいつを叩きのめす方法を探さなきゃならない。
殺し合いを見世物にして楽しんでるあいつを、私は許せない。あなただって、そうでしょう?」
のび太は押し黙る。
確かに、ギガゾンビのことは許せない。許すことなど、絶対に出来はしない。
ギガゾンビが静香を殺したときの激昂を、のび太は鮮明に覚えているし、そのときに言い放ったことを忘れてなどいない。
だがそれでも。
のび太は無力だと実感していた。何をやっても駄目な自分が、ギガゾンビを倒せるわけがない。
多くの死が、のび太の怒りや戦意を削り取っていた。
「そうだけど……そんなの、出来るわけないよ」
のび太は思い出す。23世紀の人間であるギガゾンビには、ドラえもんの道具が通用しなかったということを。
タイムパトロールの介入なしで、ギガゾンビを倒す方法などのび太には思いつかなかった。
「そう。あなたの決意はその程度のものだった、ということね。
あの仮面男に向けて殺してやると言っていたあなたに、少しは期待していたんだけど」
失望したような凛。それを聞いて、のび太は苛立ちを覚えた。
それをぶつけるように、彼は叫んで反論する。
「お姉さんはギガゾンビのことを何も知らないからそう言えるんだ!」
凛の顔が悔しげに歪んだ。そんな彼女の口から出たのは、のび太に触発されたかのような怒鳴り声だ。
「ええ、知らないわ! だからさっさと教えなさい! あのふざけた男のことを! あんたの知ってることを何もかもを!!」
凄みのある叫びだった。それが怖くて、のび太は身を引いてしまう。
苛立ちは、情けなさに変わった。
「……ごめん」
俯き、凛がぼそりと謝る。その姿を見て、のび太はなんとなく納得した。
やはり、彼女は今の自分と似ている、と。
友達を亡くし、本当は悲しくて、悔しくて。
でもどうすればいいのか分からなくて、どうしようもなくて、そのことに腹が立って、情けなくて。
「ギガゾンビは、タイムパトロールに逮捕されたはずなんだ……」
だから、のび太は語ることにした。
そうすることで、何か道が見えるような、そんな気がした。
確かに、ギガゾンビのことは許せない。許すことなど、絶対に出来はしない。
ギガゾンビが静香を殺したときの激昂を、のび太は鮮明に覚えているし、そのときに言い放ったことを忘れてなどいない。
だがそれでも。
のび太は無力だと実感していた。何をやっても駄目な自分が、ギガゾンビを倒せるわけがない。
多くの死が、のび太の怒りや戦意を削り取っていた。
「そうだけど……そんなの、出来るわけないよ」
のび太は思い出す。23世紀の人間であるギガゾンビには、ドラえもんの道具が通用しなかったということを。
タイムパトロールの介入なしで、ギガゾンビを倒す方法などのび太には思いつかなかった。
「そう。あなたの決意はその程度のものだった、ということね。
あの仮面男に向けて殺してやると言っていたあなたに、少しは期待していたんだけど」
失望したような凛。それを聞いて、のび太は苛立ちを覚えた。
それをぶつけるように、彼は叫んで反論する。
「お姉さんはギガゾンビのことを何も知らないからそう言えるんだ!」
凛の顔が悔しげに歪んだ。そんな彼女の口から出たのは、のび太に触発されたかのような怒鳴り声だ。
「ええ、知らないわ! だからさっさと教えなさい! あのふざけた男のことを! あんたの知ってることを何もかもを!!」
凄みのある叫びだった。それが怖くて、のび太は身を引いてしまう。
苛立ちは、情けなさに変わった。
「……ごめん」
俯き、凛がぼそりと謝る。その姿を見て、のび太はなんとなく納得した。
やはり、彼女は今の自分と似ている、と。
友達を亡くし、本当は悲しくて、悔しくて。
でもどうすればいいのか分からなくて、どうしようもなくて、そのことに腹が立って、情けなくて。
「ギガゾンビは、タイムパトロールに逮捕されたはずなんだ……」
だから、のび太は語ることにした。
そうすることで、何か道が見えるような、そんな気がした。
◆◆
のび太の話を聞き終えた凛は、何度目かになる溜息を禁じえなかった。
魔術ではなく魔法の領域に当たるような話だと、凛は改めて思う。
「充分に発達した科学は魔法と見分けがつかない、ってヤツかしらね」
クラークの三法則を思い出しながら、凛は思う。
その頃の魔術体系がどうなっているのだろう、と。
科学技術が魔術を引き離し、魔法と呼ばれる領域にまで昇華されたのか。
あるいは、それだけのことを魔術として再現が可能になっているのか。
興味深いことだが、今はそれどころではないと凛は思考を切り替える。
少なくとも、凛にとって23世紀の技術どころか、22世紀の技術も魔法と呼んで差し障りない。
それに対応するだけの手段は、魔術師である彼女は持ち合わせていなかった。
「一筋縄ではいかないわね……」
『タイムパトロールというのは、時空管理局に類する組織のようですね』
レイジングハートの意見に、凛は思考する。
ギガゾンビの世界における科学技術は、レイジングハートの世界における魔法体系に近いものがあるかもしれないと思う。
とはいえ、まだ結論を出すには情報が足りなさ過ぎる。特に、23世紀の科学技術については何も分からないと言っていい。
電子機器全般が苦手な凛にとって、科学技術は守備範囲外だ。専門家の見解を得たいところだった。
科学技術の知識を持つ者と、凛が持つ魔術の知識を照らし合わせれば、首輪の無効化を始めとしてギガゾンビへの対抗手段が見つかるかもしれない。
科学技術の知識がありそうな参加者は、のび太の言うドラえもんなるロボットだろう。
22世紀の技術を用いて作られたロボットが23世紀の技術を理解できるとは思えないが、他に心当たりも無いのだ。そこを当たるしかないだろう。
「探す相手が増えたわね。のんびりしてなんていられないわ。水銀燈、このあたりの様子は?」
尋ねると、それまでの話に興味なさそうにしていた水銀燈が首を上げた。
「北には向かわない方がいいわねぇ。前に私を襲ってきた青蜘蛛が飛んでいったわぁ。
あと、緑色の髪をしたポニーテールの女に襲われたけど、なんとか追い返してやったわぁ。これは戦利品よぉ」
水銀燈はデイバックを掲げる。凛が手を伸ばすと、水銀燈はそれを手渡した。
中に入っているのは少し消耗した水と食料に支給品一式。
そして手斧、ロケットランチャー、原動機付き自転車、よく分からないロボットの玩具だった。
凛にとって必要なものは特に見当たらない。
「接近戦になったときのために、斧は使わせてもらうわよぉ」
水銀燈の要求に、凛は頷いて斧を渡す。それ以外はバッグの中にしまったままで、のび太に差し出した。
「使いこなせそうな武器はないけど持ってなさい。水や食べ物も入ってるわ」
「僕に、くれるの?」
凛の行動に、のび太は驚きを見せる。それに構わず、凛はデイバックを押し付けた。
「弾切れの銃の他に何もないんじゃ不安でしょ」
素っ気ない凛をからかうように、水銀燈がくすくすと笑う。
横目でそちらを見ると、水銀燈は悪戯っぽく首を傾げた。
「私も斧の他に何もないんだけどぉ?」
「あんたは私から魔力供給を受けてるでしょう」
魔術ではなく魔法の領域に当たるような話だと、凛は改めて思う。
「充分に発達した科学は魔法と見分けがつかない、ってヤツかしらね」
クラークの三法則を思い出しながら、凛は思う。
その頃の魔術体系がどうなっているのだろう、と。
科学技術が魔術を引き離し、魔法と呼ばれる領域にまで昇華されたのか。
あるいは、それだけのことを魔術として再現が可能になっているのか。
興味深いことだが、今はそれどころではないと凛は思考を切り替える。
少なくとも、凛にとって23世紀の技術どころか、22世紀の技術も魔法と呼んで差し障りない。
それに対応するだけの手段は、魔術師である彼女は持ち合わせていなかった。
「一筋縄ではいかないわね……」
『タイムパトロールというのは、時空管理局に類する組織のようですね』
レイジングハートの意見に、凛は思考する。
ギガゾンビの世界における科学技術は、レイジングハートの世界における魔法体系に近いものがあるかもしれないと思う。
とはいえ、まだ結論を出すには情報が足りなさ過ぎる。特に、23世紀の科学技術については何も分からないと言っていい。
電子機器全般が苦手な凛にとって、科学技術は守備範囲外だ。専門家の見解を得たいところだった。
科学技術の知識を持つ者と、凛が持つ魔術の知識を照らし合わせれば、首輪の無効化を始めとしてギガゾンビへの対抗手段が見つかるかもしれない。
科学技術の知識がありそうな参加者は、のび太の言うドラえもんなるロボットだろう。
22世紀の技術を用いて作られたロボットが23世紀の技術を理解できるとは思えないが、他に心当たりも無いのだ。そこを当たるしかないだろう。
「探す相手が増えたわね。のんびりしてなんていられないわ。水銀燈、このあたりの様子は?」
尋ねると、それまでの話に興味なさそうにしていた水銀燈が首を上げた。
「北には向かわない方がいいわねぇ。前に私を襲ってきた青蜘蛛が飛んでいったわぁ。
あと、緑色の髪をしたポニーテールの女に襲われたけど、なんとか追い返してやったわぁ。これは戦利品よぉ」
水銀燈はデイバックを掲げる。凛が手を伸ばすと、水銀燈はそれを手渡した。
中に入っているのは少し消耗した水と食料に支給品一式。
そして手斧、ロケットランチャー、原動機付き自転車、よく分からないロボットの玩具だった。
凛にとって必要なものは特に見当たらない。
「接近戦になったときのために、斧は使わせてもらうわよぉ」
水銀燈の要求に、凛は頷いて斧を渡す。それ以外はバッグの中にしまったままで、のび太に差し出した。
「使いこなせそうな武器はないけど持ってなさい。水や食べ物も入ってるわ」
「僕に、くれるの?」
凛の行動に、のび太は驚きを見せる。それに構わず、凛はデイバックを押し付けた。
「弾切れの銃の他に何もないんじゃ不安でしょ」
素っ気ない凛をからかうように、水銀燈がくすくすと笑う。
横目でそちらを見ると、水銀燈は悪戯っぽく首を傾げた。
「私も斧の他に何もないんだけどぉ?」
「あんたは私から魔力供給を受けてるでしょう」
口を挟んでくる水銀燈を軽くあしらうと、凛は立ち上がって服に付いた土を軽く払う。
まだこの衣装には慣れないが、苦笑いが浮かぶような余裕はなかった。
「で、その襲ってきた女は何処へ行ったの? 魔術とか、そういうものを使ってきた?」
「何も使ってこなかったわぁ。逃げた先は南ねぇ。市街地へ向かったんじゃないかしらぁ。
支給品を取り戻しに来るかもしれないし、待ち伏せした方がいいと思うけどぉ?」
水銀燈の提案に、しかし凛は首を横に振って却下する。
「戻ってくるかどうか分からない相手をゆっくり待っている時間はないわ。
特殊能力がないなら、放っておいても安全よ。私たちは探すべき参加者を探しましょう」
「……あなたがそう言うなら、従うけどぉ」
少し不機嫌そうにする水銀燈に何も声をかけず、凛は残ったパンをデイバックに戻してそれを背負いなおす。
行動は迅速に行わなければならない。知識を持った参加者が殺されてからでは遅いのだ。
「何やってるのよ。早く立ちなさい。もう歩けるでしょ?」
だから、座ったままののび太を凛は急かす。しかし、彼は腰を上げることも、口を開くこともなかった。
「まさか、まだ何も出来ないとか思ってるんじゃないでしょうね?」
のび太が、凛から視線を逸らす。まるで、答えることを拒否するかのように。
凛は再び座り込み、のび太と目の高さを合わせる。恐怖や疲労、絶望の残る表情が見えた。
そっと、その頬に触れる。
幾本もの涙の跡が走るのび太の頬は、温かかった。
「安心なさい。私は死なないし、あなたも死なせない」
のび太の視線が、ゆっくりと凛へと戻ってくる。そこへ、凛は微笑みを送った。
「そのために、私は行動するの」
自分が随分素直になっていることを、凛は自覚する。だが不思議と、そのことに恥ずかしさを感じなかった。
「お姉さん……」
「だから、行きましょ。まだ友達、生きているんでしょう? なら、やるべきことは残っているはずよ」
のび太の瞳に、涙が生まれていく。
凛がそれを拭おうとするよりも早く、のび太が自分で涙をふき取った。
涙は、零れ落ちなかった。
のび太は立ち上がる。
自分の足で、確かに立ち上がる。
歩き出すために。たとえ道が見えなくとも、やるべきことをやるために。
「ありがとう、お姉さん。僕も動いてみるよ。一緒に、連れて行ってくれる?」
断る理由など、凛にはない。満足げに頷いて、彼女も立ち上がった。
「聞くこと聞いたんだし、放っておけばいいのにぃ。お人好しねぇ」
水銀燈が耳元で囁いてくる。なんだか、士郎と同じと言われているような気がした。
「う、うるさいわね」
手を振って水銀燈を追い払うと、のび太が隣に並んできた。
「そういえば、まだお礼言ってなかったよね。ありがとう、えっと――」
「……カレイドルビーよ」
名乗りながら、凛は心の中で盛大な溜息を吐いた。
そしてふと、思い出す。カレイドルビーとなる原因となった杖、レイジングハートが先ほど何か言っていたことを。
「レイジングハート。さっき言いかけてたこと、何だったの?」
『……いえ。何でもありません。お気になさらず』
赤い宝玉が、朝の日差しを照り返す。
そこから聞こえる声は、重々しいものだった。
まだこの衣装には慣れないが、苦笑いが浮かぶような余裕はなかった。
「で、その襲ってきた女は何処へ行ったの? 魔術とか、そういうものを使ってきた?」
「何も使ってこなかったわぁ。逃げた先は南ねぇ。市街地へ向かったんじゃないかしらぁ。
支給品を取り戻しに来るかもしれないし、待ち伏せした方がいいと思うけどぉ?」
水銀燈の提案に、しかし凛は首を横に振って却下する。
「戻ってくるかどうか分からない相手をゆっくり待っている時間はないわ。
特殊能力がないなら、放っておいても安全よ。私たちは探すべき参加者を探しましょう」
「……あなたがそう言うなら、従うけどぉ」
少し不機嫌そうにする水銀燈に何も声をかけず、凛は残ったパンをデイバックに戻してそれを背負いなおす。
行動は迅速に行わなければならない。知識を持った参加者が殺されてからでは遅いのだ。
「何やってるのよ。早く立ちなさい。もう歩けるでしょ?」
だから、座ったままののび太を凛は急かす。しかし、彼は腰を上げることも、口を開くこともなかった。
「まさか、まだ何も出来ないとか思ってるんじゃないでしょうね?」
のび太が、凛から視線を逸らす。まるで、答えることを拒否するかのように。
凛は再び座り込み、のび太と目の高さを合わせる。恐怖や疲労、絶望の残る表情が見えた。
そっと、その頬に触れる。
幾本もの涙の跡が走るのび太の頬は、温かかった。
「安心なさい。私は死なないし、あなたも死なせない」
のび太の視線が、ゆっくりと凛へと戻ってくる。そこへ、凛は微笑みを送った。
「そのために、私は行動するの」
自分が随分素直になっていることを、凛は自覚する。だが不思議と、そのことに恥ずかしさを感じなかった。
「お姉さん……」
「だから、行きましょ。まだ友達、生きているんでしょう? なら、やるべきことは残っているはずよ」
のび太の瞳に、涙が生まれていく。
凛がそれを拭おうとするよりも早く、のび太が自分で涙をふき取った。
涙は、零れ落ちなかった。
のび太は立ち上がる。
自分の足で、確かに立ち上がる。
歩き出すために。たとえ道が見えなくとも、やるべきことをやるために。
「ありがとう、お姉さん。僕も動いてみるよ。一緒に、連れて行ってくれる?」
断る理由など、凛にはない。満足げに頷いて、彼女も立ち上がった。
「聞くこと聞いたんだし、放っておけばいいのにぃ。お人好しねぇ」
水銀燈が耳元で囁いてくる。なんだか、士郎と同じと言われているような気がした。
「う、うるさいわね」
手を振って水銀燈を追い払うと、のび太が隣に並んできた。
「そういえば、まだお礼言ってなかったよね。ありがとう、えっと――」
「……カレイドルビーよ」
名乗りながら、凛は心の中で盛大な溜息を吐いた。
そしてふと、思い出す。カレイドルビーとなる原因となった杖、レイジングハートが先ほど何か言っていたことを。
「レイジングハート。さっき言いかけてたこと、何だったの?」
『……いえ。何でもありません。お気になさらず』
赤い宝玉が、朝の日差しを照り返す。
そこから聞こえる声は、重々しいものだった。
【B-6山中の森・1日目 午前】
【魔法少女カレイドルビーチーム】
【遠坂凛(カレイドルビー)@Fate/ Stay night】
[状態]:魔力消費(小)/カレイドルビー状態/水銀橙と『契約』
[装備]:レイジングハート・エクセリオン(バスターモード)@魔法少女リリカルなのは
[道具]:支給品一式(パン0.5個消費 水1割消費)、ヤクルト一本
[思考]
1:高町なのはを探してレイジングハートを返す。
2:ドラえもんを探し、詳しい科学技術についての情報を得る。
3:アーチャーやセイバーがどうなっているか、誰なのかを確認する。
4:知ってるセイバーやアーチャーなら、カレイドルビーの姿はできる限り見せない。
5:自分の身が危険なら手加減しない。可能な限りのび太を守る。
[備考]:現在、カレイドルビーは一期第四話までになのはが習得した魔法を使用できます。
ただしフライヤーフィンは違う魔術を同時使用して軟着陸&大ジャンプができる程度です。
緑の髪のポニーテールの女(園崎魅音。名前は知らない)を危険人物と認識。
レイジングハートは、シグナム戦で水銀燈がスネ夫をかばうフリをして見捨てたことを知っており、水銀燈を警戒しています。
【魔法少女カレイドルビーチーム】
【遠坂凛(カレイドルビー)@Fate/ Stay night】
[状態]:魔力消費(小)/カレイドルビー状態/水銀橙と『契約』
[装備]:レイジングハート・エクセリオン(バスターモード)@魔法少女リリカルなのは
[道具]:支給品一式(パン0.5個消費 水1割消費)、ヤクルト一本
[思考]
1:高町なのはを探してレイジングハートを返す。
2:ドラえもんを探し、詳しい科学技術についての情報を得る。
3:アーチャーやセイバーがどうなっているか、誰なのかを確認する。
4:知ってるセイバーやアーチャーなら、カレイドルビーの姿はできる限り見せない。
5:自分の身が危険なら手加減しない。可能な限りのび太を守る。
[備考]:現在、カレイドルビーは一期第四話までになのはが習得した魔法を使用できます。
ただしフライヤーフィンは違う魔術を同時使用して軟着陸&大ジャンプができる程度です。
緑の髪のポニーテールの女(園崎魅音。名前は知らない)を危険人物と認識。
レイジングハートは、シグナム戦で水銀燈がスネ夫をかばうフリをして見捨てたことを知っており、水銀燈を警戒しています。
【水銀燈@ローゼンメイデンシリーズ】
[状態]:消耗(小)/服の一部損傷/『契約』による自動回復
[装備]:ヘンゼルの手斧@BLACK LAGOON、透明マント@ドラえもん
[道具]:なし
1:カレイドルビーとの『契約』はできる限り継続、利用。最後の二人になったところで殺しておく。
2:カレイドルビーの敵を作り、戦わせる。
3:真紅達ドールを破壊し、ローザミスティカを奪う。
4:青い蜘蛛はまだ手は出さない。
5:バトルロワイアルの最後の一人になり、ギガゾンビにメグの病気を治させる。
[備考]:凛の名をカレイドルビーだと思っている。
透明マントは子供一人がすっぽりと収まるサイズ。複数の人間や、大人の男性では全身を覆うことできません。
また、かなり破れやすいです。
透明マントについては凛にものび太にも話していない。
[状態]:消耗(小)/服の一部損傷/『契約』による自動回復
[装備]:ヘンゼルの手斧@BLACK LAGOON、透明マント@ドラえもん
[道具]:なし
1:カレイドルビーとの『契約』はできる限り継続、利用。最後の二人になったところで殺しておく。
2:カレイドルビーの敵を作り、戦わせる。
3:真紅達ドールを破壊し、ローザミスティカを奪う。
4:青い蜘蛛はまだ手は出さない。
5:バトルロワイアルの最後の一人になり、ギガゾンビにメグの病気を治させる。
[備考]:凛の名をカレイドルビーだと思っている。
透明マントは子供一人がすっぽりと収まるサイズ。複数の人間や、大人の男性では全身を覆うことできません。
また、かなり破れやすいです。
透明マントについては凛にものび太にも話していない。
【野比のび太@ドラえもん】
[状態]:喪失に対する恐怖/左足に負傷(走れないが歩ける程度に治療)
[装備]:ワルサーP38(0/8)
[道具]:USSR RPG7(残弾1)、ホ○ダのスーパーカブ(使用不能)
スーパーピンチクラッシャーのオモチャ@スクライド、支給品一式(パン1つ消費、水1/8消費)
[思考]
1:カレイドルビーと共にドラえもん、ジャイアンを探して合流する。
2:なんとかしてしずかの仇を討ちたい。
[備考]:凛の名をカレイドルビーだと思っている。
[状態]:喪失に対する恐怖/左足に負傷(走れないが歩ける程度に治療)
[装備]:ワルサーP38(0/8)
[道具]:USSR RPG7(残弾1)、ホ○ダのスーパーカブ(使用不能)
スーパーピンチクラッシャーのオモチャ@スクライド、支給品一式(パン1つ消費、水1/8消費)
[思考]
1:カレイドルビーと共にドラえもん、ジャイアンを探して合流する。
2:なんとかしてしずかの仇を討ちたい。
[備考]:凛の名をカレイドルビーだと思っている。
水銀燈の『契約』について
厳密に言うと契約ではなく、水銀橙の特殊能力による一方的な魔力の収奪です。
凛からの解除はできませんが、水銀橙からの解除は自由です。再『契約』もできます。
ただし、凛が水銀橙から離れていれば収奪される量は減ります。
通常の行動をする分には凛に負荷はかかりません。
水銀橙が全力で戦闘をすると魔力が少し減少しますが、凛が同時に戦闘するのに支障はありません。
ただしこれは凛の魔力量が平均的な魔術師より遥かに多いためであり、魔力がない参加者や
平均レベルの魔力しかない魔術師では負荷が掛かる可能性があります。
逆に言えば、なのは勢やレイアース勢などは平気です。
厳密に言うと契約ではなく、水銀橙の特殊能力による一方的な魔力の収奪です。
凛からの解除はできませんが、水銀橙からの解除は自由です。再『契約』もできます。
ただし、凛が水銀橙から離れていれば収奪される量は減ります。
通常の行動をする分には凛に負荷はかかりません。
水銀橙が全力で戦闘をすると魔力が少し減少しますが、凛が同時に戦闘するのに支障はありません。
ただしこれは凛の魔力量が平均的な魔術師より遥かに多いためであり、魔力がない参加者や
平均レベルの魔力しかない魔術師では負荷が掛かる可能性があります。
逆に言えば、なのは勢やレイアース勢などは平気です。
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113:触らぬタチコマに祟り無し Flying tank | 遠坂凛 | 159:黒い死神、赤いあくま、そして銀の殺人人形 |
113:触らぬタチコマに祟り無し Flying tank | 水銀燈 | 159:黒い死神、赤いあくま、そして銀の殺人人形 |
113:触らぬタチコマに祟り無し Flying tank | 野比のび太 | 159:黒い死神、赤いあくま、そして銀の殺人人形 |