守護者 作者トリップなし(ID:VNbKIF+c)
海に囲まれた防波堤の上に、赤い骸布に身を包んだ男が降り立った。
「…………ふん」
鷹のように鋭い目で辺りを見つめ、現れた男――――アーチャーは吐き捨てる様にこの状況を笑った。
呼び出されたのは何時もと大差ない、ただの地獄。
地獄に呼び出されることなど、彼にとってはウンザリするほど繰り返された日常でしかない。
地獄に呼び出されることなど、彼にとってはウンザリするほど繰り返された日常でしかない。
守護者は世界が滅びる危機がある場合に出現する。
それはつまり、ゲームの首謀者であるあの男、もしくはこのゲーム自体に滅びの要因があるということ。
真偽を確かめる術は無くとも、守護者である自分が呼ばれたという事はそう言うことなのだろう。
己にできることは守護者の義務を果たすだけ。
それはつまり、ゲームの首謀者であるあの男、もしくはこのゲーム自体に滅びの要因があるということ。
真偽を確かめる術は無くとも、守護者である自分が呼ばれたという事はそう言うことなのだろう。
己にできることは守護者の義務を果たすだけ。
では、どう果たすか。
この空間から脱出しようにも方法が無い。
生憎と強化と投影以外の魔術はからきしだ。
だから望みの薄い脱出などに賭けることはできない。
この空間から脱出しようにも方法が無い。
生憎と強化と投影以外の魔術はからきしだ。
だから望みの薄い脱出などに賭けることはできない。
あの男の前にたどり着く方法で思いつく限りでは一つだけ。
他の人間を皆殺しにすること。
全員殺せば目通りはできるだろう。
霊長の命を背負った守護者に失敗は許されない。
選ぶのなら、より確実な道を選ばざるえない。
他の人間を皆殺しにすること。
全員殺せば目通りはできるだろう。
霊長の命を背負った守護者に失敗は許されない。
選ぶのなら、より確実な道を選ばざるえない。
となると、この場ですることは実に単純だ。
救われなかった79の命を速やかに殺し、
首謀者へと辿りつき、殺す。
後は消え去り、守護者の座に還るだけ。
それで終わり。
首謀者へと辿りつき、殺す。
後は消え去り、守護者の座に還るだけ。
それで終わり。
救われなかった多くの者達を無かった事にして、より多くの者を救う事も。
誰も死なないようにと願ったまま、大勢の為に一人を殺す事も。
誰も悲しまないようにと口にして、その陰で何人かの人間には絶望を抱かせる事も。
理想を守る為に理想に反する事にも、もう慣れた。
世界を滅ぼす過程はいつだって人間の業。
守護者とはその業の後始末を行う、ただの掃除屋だ。
気の遠くなるような繰り返しの中、そんな人間の醜さを見せ付けられ続け、感傷は磨耗し消え去った。
行動に迷いなど無い。
迅速にアーチャーは参加者を探して動き始めた。
結局目に見えるものすべて殺すのだから、名簿の確認は行わなかった。
誰も死なないようにと願ったまま、大勢の為に一人を殺す事も。
誰も悲しまないようにと口にして、その陰で何人かの人間には絶望を抱かせる事も。
理想を守る為に理想に反する事にも、もう慣れた。
世界を滅ぼす過程はいつだって人間の業。
守護者とはその業の後始末を行う、ただの掃除屋だ。
気の遠くなるような繰り返しの中、そんな人間の醜さを見せ付けられ続け、感傷は磨耗し消え去った。
行動に迷いなど無い。
迅速にアーチャーは参加者を探して動き始めた。
結局目に見えるものすべて殺すのだから、名簿の確認は行わなかった。
それが彼にどう影響するのか、それはまだ誰も知らない。
【H-3 防波堤・1日目 深夜】
【アーチャー@Fate/stay night】
[状態]:健康。
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、不明
[思考・状況] 1:参加者全員を殺す。
2:ギガゾンビを殺す。
【アーチャー@Fate/stay night】
[状態]:健康。
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、不明
[思考・状況] 1:参加者全員を殺す。
2:ギガゾンビを殺す。
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