今、そこにある闇 ◆B0yhIEaBOI
そして、予期せぬ爆音が響き渡った。
地響きのような轟音が、城全体を、そしてフェムトの電子頭脳を大きく揺らす。
「な、何事ギガ!? 格納庫での戦闘……にしては位置が遠い! おい、司令室、司令室! 何があったか報告せよ!」
ギガゾンビの命を受け格納庫へと急ぐフェムトは、しかしその足を止めることなく城内の指令本部へと通信回線を開く。
トグサによるハッキング被害は甚大ではあったが、今や最低限の通信能力は復旧しつつあった。
「こ、こちら本部ギガ! 格納庫の制圧はほぼ完了しつつあったものの、機動兵器を一機強奪されたギガ!
また、侵入者により城内の一部が破壊され、玄関ホールから直上方向への進行を許しているギガ!」
「上!? クソ、大幅に前進されているじゃあないか!
……城内のことは把握した! ロストロギアの暴走の方はどうなっている!?」
「かなりの劣勢と報告を受けています! 事実上、自軍の戦闘能力で対象を排除するのは困難かと!」
「ちぃっ!」
地響きのような轟音が、城全体を、そしてフェムトの電子頭脳を大きく揺らす。
「な、何事ギガ!? 格納庫での戦闘……にしては位置が遠い! おい、司令室、司令室! 何があったか報告せよ!」
ギガゾンビの命を受け格納庫へと急ぐフェムトは、しかしその足を止めることなく城内の指令本部へと通信回線を開く。
トグサによるハッキング被害は甚大ではあったが、今や最低限の通信能力は復旧しつつあった。
「こ、こちら本部ギガ! 格納庫の制圧はほぼ完了しつつあったものの、機動兵器を一機強奪されたギガ!
また、侵入者により城内の一部が破壊され、玄関ホールから直上方向への進行を許しているギガ!」
「上!? クソ、大幅に前進されているじゃあないか!
……城内のことは把握した! ロストロギアの暴走の方はどうなっている!?」
「かなりの劣勢と報告を受けています! 事実上、自軍の戦闘能力で対象を排除するのは困難かと!」
「ちぃっ!」
城内に進行する一団への対応――フェムトの指揮は、全体で見れば秀逸だったと言っても過言ではあるまい。
だが、個々の判断では、裏目に出ているものも数多くある。
その最たる一つが、制圧部隊に対する火器の使用制限だった。
――ギガゾンビ様にもしものことが有ってはと思い、城周囲、内部での大規模戦闘を自重させたのが裏目に出たか……
何とか踏み止まれていられるのは、ジャンボガンやドゴッゾで応戦したツチダマが居たからに他ならない。
命令を無視したツチダマのおかげで永らえているとは……何ということだ!
クソッ、何の力も持たない唯の人間共だと油断したとでも言うのか!?
さらに悪いことに、闇の書の対処に仕向けた人員もその殆どが非効率的に消費されてしまっている。
自分がもしあのグリフィスであったなら、このようなミスを犯す筈は無い。
奴ならば、こうしていたずらに被害を拡大させ、自分の主君を危険に晒すようなことなどあり得ないだろう。
……いや、そうではない。あの男は結局は主君を貶め、その全てを奪おうとするはずだ。
そう、そんな輩から我が主を守れるのは、誰でもない、この自分しか居ないのだ!
だが、個々の判断では、裏目に出ているものも数多くある。
その最たる一つが、制圧部隊に対する火器の使用制限だった。
――ギガゾンビ様にもしものことが有ってはと思い、城周囲、内部での大規模戦闘を自重させたのが裏目に出たか……
何とか踏み止まれていられるのは、ジャンボガンやドゴッゾで応戦したツチダマが居たからに他ならない。
命令を無視したツチダマのおかげで永らえているとは……何ということだ!
クソッ、何の力も持たない唯の人間共だと油断したとでも言うのか!?
さらに悪いことに、闇の書の対処に仕向けた人員もその殆どが非効率的に消費されてしまっている。
自分がもしあのグリフィスであったなら、このようなミスを犯す筈は無い。
奴ならば、こうしていたずらに被害を拡大させ、自分の主君を危険に晒すようなことなどあり得ないだろう。
……いや、そうではない。あの男は結局は主君を貶め、その全てを奪おうとするはずだ。
そう、そんな輩から我が主を守れるのは、誰でもない、この自分しか居ないのだ!
「報告は全て了解した。では、改めて新たな命令を下す!
これ以降、城内での火器類及び機動兵器の使用を全面的に許可する! 可及的速やかに侵入者を排除せよ!
また、不測の事態に対応できるよう、いつでも本部機能を移転できるように準備しておけ! ザンタクロスか、タイムマシーンにだ!!」
「了解ギガ!」
「……ところで、ギガゾンビ様は今どうしておられる?」
「今現在、ギガゾンビ様はお一人で自室でお休みになっておられますが……」
「ば、馬鹿者! 敵は城内に侵入しているんだぞ!? 早急に護衛のツチダマにお迎えに行かせろ!
ギガゾンビ様にもしものことがあれば、我々の負けだ! 急げッ!!」
「りょ、了解ギガ~~!!」
そして、その他の仔細な指示を送る間もフェムトは走る足を止めなかった。
格納庫に急行し、ザンダクロスを手中に収めること。
その上でギガゾンビ様を守り、TP共の手から逃れること。
ギガゾンビの忠実な部下として、その誉れなる子として、自分に与えられた使命を完遂する。
それが、フェムトの全てだった。
これ以降、城内での火器類及び機動兵器の使用を全面的に許可する! 可及的速やかに侵入者を排除せよ!
また、不測の事態に対応できるよう、いつでも本部機能を移転できるように準備しておけ! ザンタクロスか、タイムマシーンにだ!!」
「了解ギガ!」
「……ところで、ギガゾンビ様は今どうしておられる?」
「今現在、ギガゾンビ様はお一人で自室でお休みになっておられますが……」
「ば、馬鹿者! 敵は城内に侵入しているんだぞ!? 早急に護衛のツチダマにお迎えに行かせろ!
ギガゾンビ様にもしものことがあれば、我々の負けだ! 急げッ!!」
「りょ、了解ギガ~~!!」
そして、その他の仔細な指示を送る間もフェムトは走る足を止めなかった。
格納庫に急行し、ザンダクロスを手中に収めること。
その上でギガゾンビ様を守り、TP共の手から逃れること。
ギガゾンビの忠実な部下として、その誉れなる子として、自分に与えられた使命を完遂する。
それが、フェムトの全てだった。
たとえその全てが、茶番となり無に帰すとしても。
【α-5/ギガゾンビ城内・格納庫周辺・夜中】
【ホテルダマ(フェムト)】
[道具]:スゲーナスゴイデスのトランプ(13枚~残数不明)@クレヨンしんちゃん
[思考]:
基本:ギガゾンビ様の望みに従い、バトルロワイヤルを完遂させる
1:格納庫へ進入、ザンダクロスの奪還、回収。
2:ギガゾンビ様の存在を守るために、バトルロワイヤルを完遂させる。
3:タイムマシンを駆動し、ギガゾンビ様を無事生還させる
4:生き残り、闇の書、TPに対処
5:ギガゾンビ様が脱出したら、地球破壊爆弾を爆発させ全ての敵を道連れにする
【ホテルダマ(フェムト)】
[道具]:スゲーナスゴイデスのトランプ(13枚~残数不明)@クレヨンしんちゃん
[思考]:
基本:ギガゾンビ様の望みに従い、バトルロワイヤルを完遂させる
1:格納庫へ進入、ザンダクロスの奪還、回収。
2:ギガゾンビ様の存在を守るために、バトルロワイヤルを完遂させる。
3:タイムマシンを駆動し、ギガゾンビ様を無事生還させる
4:生き残り、闇の書、TPに対処
5:ギガゾンビ様が脱出したら、地球破壊爆弾を爆発させ全ての敵を道連れにする
「よい……しょっと。いいですか~? 下ろしますよ~!」
「こっちはOKだゲイナー!」
「うむ、ご苦労ゲイナー坊や。ご褒美にキャンデーでも欲しいか?」
「レヴィ……いや、何も言うまい……」
「キャンデー? ずるーい、オラも欲しいぞー!」
わいわいと賑やかな一団だなあと、改めて思う。
彼らはこれが自分達の命を賭けた、失敗の許されない大一番だっていうのが分かっているのだろうか?
みんな、まるで子供なんだから……
「こっちはOKだゲイナー!」
「うむ、ご苦労ゲイナー坊や。ご褒美にキャンデーでも欲しいか?」
「レヴィ……いや、何も言うまい……」
「キャンデー? ずるーい、オラも欲しいぞー!」
わいわいと賑やかな一団だなあと、改めて思う。
彼らはこれが自分達の命を賭けた、失敗の許されない大一番だっていうのが分かっているのだろうか?
みんな、まるで子供なんだから……
僕は仲間たちを下ろしながら、周囲の状況を見渡す。
ゲインたちが開けた縦穴を抜けた先は、広い廊下のようなフロアだった。
オーバーマンですらすんなりと通れる広さのその廊下は、一種荘厳ですらある。
……こんなに大げさな造りにするなら、手抜き工事は致命的なんじゃあないのか……?
「どうだユービック、此処から指令中枢までの距離は?」
「ああ、思ったよりも良い場所に出られたようだ。かなりの距離をショートカット出来たと考えて良い」
「なら、このまま直進すべきだろうな。折角懐に飛び込めたんだ。このチャンスを逃す手は無い」
「それなら、この先の進路は……」
これからの指針を手早く相談する大人たちの会話が、集音マイク越しに聞こえてくる。
彼らが僕のことを子供扱いするのには毎度のことイライラするが、
こういう時に頼りになるな、とつい思ってしまう自分に嫌気が差す。
だが、今は非常時。不本意ながら、彼らに頼るのも仕方が無いことだ。うん。
「おいゲイナー、警戒を怠るなよ! 周囲に敵は居ないな!?」
「言われなくてもやってますよ! 視野内には敵影はありません!」
「いや……ちょっと待て。何か聞こえないか? この音……」
「え? 音……?」
そう言われてみて、初めて気付く。いつの間にか、低い重低音が何処からともなく響いている。
視覚面には気をつけていたが、聴覚はお留守になっていたようだ。僕としたことが、迂闊な……
そして、キングゲイナーの機動音とは異なるその音は、なんだかこちらに向かってくるように、少しづつ大きくなってくるような……
「見ろ、あそこだゲイナー!」
ゲインの叫び声に廊下の先の暗闇に目を凝らすと、そこには確かに黒い影が……
ゲインたちが開けた縦穴を抜けた先は、広い廊下のようなフロアだった。
オーバーマンですらすんなりと通れる広さのその廊下は、一種荘厳ですらある。
……こんなに大げさな造りにするなら、手抜き工事は致命的なんじゃあないのか……?
「どうだユービック、此処から指令中枢までの距離は?」
「ああ、思ったよりも良い場所に出られたようだ。かなりの距離をショートカット出来たと考えて良い」
「なら、このまま直進すべきだろうな。折角懐に飛び込めたんだ。このチャンスを逃す手は無い」
「それなら、この先の進路は……」
これからの指針を手早く相談する大人たちの会話が、集音マイク越しに聞こえてくる。
彼らが僕のことを子供扱いするのには毎度のことイライラするが、
こういう時に頼りになるな、とつい思ってしまう自分に嫌気が差す。
だが、今は非常時。不本意ながら、彼らに頼るのも仕方が無いことだ。うん。
「おいゲイナー、警戒を怠るなよ! 周囲に敵は居ないな!?」
「言われなくてもやってますよ! 視野内には敵影はありません!」
「いや……ちょっと待て。何か聞こえないか? この音……」
「え? 音……?」
そう言われてみて、初めて気付く。いつの間にか、低い重低音が何処からともなく響いている。
視覚面には気をつけていたが、聴覚はお留守になっていたようだ。僕としたことが、迂闊な……
そして、キングゲイナーの機動音とは異なるその音は、なんだかこちらに向かってくるように、少しづつ大きくなってくるような……
「見ろ、あそこだゲイナー!」
ゲインの叫び声に廊下の先の暗闇に目を凝らすと、そこには確かに黒い影が……
「あれは……タチコマ!?」
その八本の脚と、その蜘蛛のようなフォルム。
色がメタリックシルバーだったり、ボディに砲身が付いていたりはするが、それは、確かにタチコマだった。
そう、格納庫のキングゲイナーを、文字通り死守した彼らと同じ。
「知っているのかゲイナー?」
「ええ、タチコマはトグサさんの同僚で、AI……人工知能の、言わばロボットみたいな奴なんです。
格納庫にあるキングゲイナーが手に入ったのも彼らのおかげで……」
「その割には、友好的ではなさそうだが……」
「え?」
見れば、タチコマの砲塔が、ゆっくりと上下にスライドしている。
そして、左右の微調整を行い、どうやら照準が合った所で……
その八本の脚と、その蜘蛛のようなフォルム。
色がメタリックシルバーだったり、ボディに砲身が付いていたりはするが、それは、確かにタチコマだった。
そう、格納庫のキングゲイナーを、文字通り死守した彼らと同じ。
「知っているのかゲイナー?」
「ええ、タチコマはトグサさんの同僚で、AI……人工知能の、言わばロボットみたいな奴なんです。
格納庫にあるキングゲイナーが手に入ったのも彼らのおかげで……」
「その割には、友好的ではなさそうだが……」
「え?」
見れば、タチコマの砲塔が、ゆっくりと上下にスライドしている。
そして、左右の微調整を行い、どうやら照準が合った所で……
「全員、伏せろぉッ!!」
咄嗟にキングゲイナーの体を伏せて、皆をガードする。
――ズドオォン!!
その次の瞬間、轟音を上げて砲弾が着弾した。
爆風が周りを吹き抜けてゆく。
「外れたか!?」
「そ、そんな、タチコマがまさか……!」
「落ち着けゲイナー君!」
混乱する僕をロックさんがたしなめる。
「あの機体、外見がタチコマだからと言って、その中身までが同じとは限らないぞ。
別のAIに置き換わっているか、若しくは別のパイロットが搭乗している可能性だって十分にある!」
「そ、それは確かに……って、アレは?」
未だ明確な対応に至らない僕達をあざ笑うかのように、敵タチコマのハッチが開く。
そこからニュッと顔を出すのは、もう御馴染みのツチダマの顔だ。
そしてそのパイロットツチダマがなにやら叫びだす。
「見たか! 敵ロボット恐るに足らず! いざ行かん、我に続くギガァッ!!」
――ズドオォン!!
その次の瞬間、轟音を上げて砲弾が着弾した。
爆風が周りを吹き抜けてゆく。
「外れたか!?」
「そ、そんな、タチコマがまさか……!」
「落ち着けゲイナー君!」
混乱する僕をロックさんがたしなめる。
「あの機体、外見がタチコマだからと言って、その中身までが同じとは限らないぞ。
別のAIに置き換わっているか、若しくは別のパイロットが搭乗している可能性だって十分にある!」
「そ、それは確かに……って、アレは?」
未だ明確な対応に至らない僕達をあざ笑うかのように、敵タチコマのハッチが開く。
そこからニュッと顔を出すのは、もう御馴染みのツチダマの顔だ。
そしてそのパイロットツチダマがなにやら叫びだす。
「見たか! 敵ロボット恐るに足らず! いざ行かん、我に続くギガァッ!!」
「「「ギガァ~~~~~ッ!!」」」
するとその掛け声に呼応して、無数のツチダマ軍団が敵タチコマの背後から溢れて来た。
ツチダマ達は雄叫びを挙げてこちらに迫って来る!
「チッ、第二波か! 思ったより対応が早い!」
「でも、最初と比べて数が少ないですよ! イケます!
あのタチコマもどきごと、キングゲイナーで蹴散らしてやります! 皆は下がっていて下さい!」
「待て、敵の出方がおかしい! 余りに直線的過ぎる! もっと敵を引き付けろ!」
「そんなの構うもんですか! あのツチダマ、タチコマもどきから引き摺り下ろしてやる!」
そう言うが早いか、僕とキングゲイナーは敵軍に向かって飛び出した。
大丈夫、僕とキングゲイナーなら、怖いものなんて無い!!
「ゲイナー、前に出すぎだ! 下がれッ!!」
「うおおおおおおォッ!!」
ゲインの制止を尻目に、キングゲイナーは敵一団の前面に躍り出る。
敵方の反応も鈍い。タチコマもどきは砲身等の重装備のせいで、本家タチコマのような機敏さが欠けている。
貰った―――――ッ!?
ツチダマ達は雄叫びを挙げてこちらに迫って来る!
「チッ、第二波か! 思ったより対応が早い!」
「でも、最初と比べて数が少ないですよ! イケます!
あのタチコマもどきごと、キングゲイナーで蹴散らしてやります! 皆は下がっていて下さい!」
「待て、敵の出方がおかしい! 余りに直線的過ぎる! もっと敵を引き付けろ!」
「そんなの構うもんですか! あのツチダマ、タチコマもどきから引き摺り下ろしてやる!」
そう言うが早いか、僕とキングゲイナーは敵軍に向かって飛び出した。
大丈夫、僕とキングゲイナーなら、怖いものなんて無い!!
「ゲイナー、前に出すぎだ! 下がれッ!!」
「うおおおおおおォッ!!」
ゲインの制止を尻目に、キングゲイナーは敵一団の前面に躍り出る。
敵方の反応も鈍い。タチコマもどきは砲身等の重装備のせいで、本家タチコマのような機敏さが欠けている。
貰った―――――ッ!?
――ドゴォッ!!
何ッ!?
「う、うわああああああッ!?」
標的に達する直前に、不意の衝撃が体を揺らす。
全く予期していなかった事態に思考が揺れる。
もう全部が大揺れだ! なんなんだよ一体!?
「ゲイナー! 後退しろッ!」
ゲインの怒声が現実と僕を繋ぎ止める。
「い、言われなくてもッ!」
咄嗟に敵陣から距離をとろうとしたキングゲイナーだったが、しかしそれは叶わない。
キングゲイナーの左腕が、何者かによってがっしりと掴み取られていたからだ。
何者――先ほどの衝撃の正体――コイツは――――!!
何ッ!?
「う、うわああああああッ!?」
標的に達する直前に、不意の衝撃が体を揺らす。
全く予期していなかった事態に思考が揺れる。
もう全部が大揺れだ! なんなんだよ一体!?
「ゲイナー! 後退しろッ!」
ゲインの怒声が現実と僕を繋ぎ止める。
「い、言われなくてもッ!」
咄嗟に敵陣から距離をとろうとしたキングゲイナーだったが、しかしそれは叶わない。
キングゲイナーの左腕が、何者かによってがっしりと掴み取られていたからだ。
何者――先ほどの衝撃の正体――コイツは――――!!
「オーバーマン……ゴレーム!!」
セント・レーガンの量産型オーバーマン・ゴレームが、もうもうと立ち込める瓦礫の中から姿を現した。
他のオーバーマンの存在には驚きだが、キングゲイナーやドゴッゾが居た以上、ゴレームが居ても不思議ではない。
だが、コイツは一体何処から湧いて出たって言うんだ? それに、この瓦礫と粉塵といい……
瓦礫?
見れば、ゴレームの立つ壁には大きな穴が開いている。
そう、この怪力自慢のオーバーマンは、この廊下の壁を突き破って奇襲をかけてきたんだ。
この城の壁材が脆いのはもう確認済み。
そう、ゴレームはきっと、最初からこの壁の向こうで、攻撃のタイミングを今か今かと見計らっていたんだ。
そして、タチコマもどき達とツチダマ軍団は、キングゲイナーを誘い出すための囮……
最悪だ! 僕ともあろうものが、こんな初歩的な罠にハマるなんて!!
「作戦成功ギガ! やっておしまいゴレーム!!」
「了解ギガ!!」
「くそッ、防御は――――間に合わないッ!!」
ゴレームのパンチがキングゲイナーの顔面を捉える。
そして、先ほどよりも一際強い衝撃が僕の体を突き抜けた。
「うわああああっ!!」
そして、間髪入れずに後ろからの衝撃が加わる。
キングゲイナーが廊下の対面の壁に激突したのだ。
「今だ! 撃て撃て撃て~~~ッ!!」
その号令と共に、ツチダマ軍団がキングゲイナーに一斉射撃を加える。
ツチダマの持つ、銃やバズーカ、ロケットランチャーの火線がキングゲイナーに集中する。
いくらオーバーマンとは言え、これにいつまでも耐えられるものではない。
そう、奴等のゲリラ戦法は決して無視できはしない。
しかも、奴等の後ろにはまだタチコマもどきとゴレームが控えている。
ヤバイ、完全に向うのペースだ!
このままじゃ、冗談じゃなく本当に……!
他のオーバーマンの存在には驚きだが、キングゲイナーやドゴッゾが居た以上、ゴレームが居ても不思議ではない。
だが、コイツは一体何処から湧いて出たって言うんだ? それに、この瓦礫と粉塵といい……
瓦礫?
見れば、ゴレームの立つ壁には大きな穴が開いている。
そう、この怪力自慢のオーバーマンは、この廊下の壁を突き破って奇襲をかけてきたんだ。
この城の壁材が脆いのはもう確認済み。
そう、ゴレームはきっと、最初からこの壁の向こうで、攻撃のタイミングを今か今かと見計らっていたんだ。
そして、タチコマもどき達とツチダマ軍団は、キングゲイナーを誘い出すための囮……
最悪だ! 僕ともあろうものが、こんな初歩的な罠にハマるなんて!!
「作戦成功ギガ! やっておしまいゴレーム!!」
「了解ギガ!!」
「くそッ、防御は――――間に合わないッ!!」
ゴレームのパンチがキングゲイナーの顔面を捉える。
そして、先ほどよりも一際強い衝撃が僕の体を突き抜けた。
「うわああああっ!!」
そして、間髪入れずに後ろからの衝撃が加わる。
キングゲイナーが廊下の対面の壁に激突したのだ。
「今だ! 撃て撃て撃て~~~ッ!!」
その号令と共に、ツチダマ軍団がキングゲイナーに一斉射撃を加える。
ツチダマの持つ、銃やバズーカ、ロケットランチャーの火線がキングゲイナーに集中する。
いくらオーバーマンとは言え、これにいつまでも耐えられるものではない。
そう、奴等のゲリラ戦法は決して無視できはしない。
しかも、奴等の後ろにはまだタチコマもどきとゴレームが控えている。
ヤバイ、完全に向うのペースだ!
このままじゃ、冗談じゃなく本当に……!
その時、ある物体の存在に気付いた僕の目は、それに釘付けになった。
それは、噴煙を上げながらこちらに向かってくる、一発のミサイルだった。
ツチダマの内の一体が撃ったと思われるそれは、まっすぐにこちらに、僕のいるコクピット目掛けて飛んでくる。
このコース……直撃する!?
そのときになって、やっと現実的な恐怖心が僕の心を真っ青に染め上げる。
それは、噴煙を上げながらこちらに向かってくる、一発のミサイルだった。
ツチダマの内の一体が撃ったと思われるそれは、まっすぐにこちらに、僕のいるコクピット目掛けて飛んでくる。
このコース……直撃する!?
そのときになって、やっと現実的な恐怖心が僕の心を真っ青に染め上げる。
え? これって、もしかして……
死……ぬ……? 僕が……?
「うわああああああああああぁぁぁあァッッ!!!!!」
――ズドォォオオオンン!!!!!
【ゲイナー・サンガ@OVERMAN キングゲイナー 死亡……ってアレ?】
「おいおい、不甲斐無いなゲイナー。そんなんじゃあキングの名が泣くぞ?」
ゲインの低い声に我に返る僕は……生きている!
それどころか、キングゲイナーも健在だ!
「こ、これって一体……!?」
「俺が打ち落としたんだよ、キングゲイナーに直撃する前にな!
どうだゲイナー、少しは俺の言うことを聞く気になったか?」
「な……ッ!」
瞬間、ゲインに何と返していいのかがわからなくなった。
ゲインの並外れた狙撃の腕を褒めるべきなのか。
助けてくれた礼を言うべきなのか。
それとも先行した蛮勇を詫びるべきなのか。
でもその全てが、己の失敗の恥ずかしさと気まずさから、僕の胸の中に引きこもったまま出てこない。
「ゲイン……! あの、えっと……」
「ゲイナー、失敗するのは誰にでもあることだが、反省することはなかなか難しいことなんだぞ!
若い内にしっかりと失敗して反省しておくことだな!」
そして、ゲインは大人だった。ムカつくぐらいに。
だから嫌なんだ、大人って奴は。
自分がガキだって事が嫌でも身に染みるから……
それどころか、キングゲイナーも健在だ!
「こ、これって一体……!?」
「俺が打ち落としたんだよ、キングゲイナーに直撃する前にな!
どうだゲイナー、少しは俺の言うことを聞く気になったか?」
「な……ッ!」
瞬間、ゲインに何と返していいのかがわからなくなった。
ゲインの並外れた狙撃の腕を褒めるべきなのか。
助けてくれた礼を言うべきなのか。
それとも先行した蛮勇を詫びるべきなのか。
でもその全てが、己の失敗の恥ずかしさと気まずさから、僕の胸の中に引きこもったまま出てこない。
「ゲイン……! あの、えっと……」
「ゲイナー、失敗するのは誰にでもあることだが、反省することはなかなか難しいことなんだぞ!
若い内にしっかりと失敗して反省しておくことだな!」
そして、ゲインは大人だった。ムカつくぐらいに。
だから嫌なんだ、大人って奴は。
自分がガキだって事が嫌でも身に染みるから……
「まったくだこのチェリーボーイめ! このレヴィ様を差し置いてパーティを楽しもうなんざぁ10年早ええ!
テメェはそこでのんびりミルクでも啜ってな!!」
……前言撤回。
こういう不条理な暴力を振るって偉そうにしているから、大人ってのは嫌いなんだ。
「おいおい、いいのかゲイナー? このままじゃ良いところを全部レヴィに持ってかれちまうぞ?」
僕に悪口を叩いたレヴィは、勢いそのままにツチダマ軍団の中に突撃してゆく。
――ドガガガッ!
ソードカトラス乱れ撃ちの前に、敵ツチダマ達がどんどんと破片になってゆく。
だけどこれは……正直、さっきの僕以上に無謀なような……
これと同じ事を僕もしていたのかと思うと、正直恥ずかしい……
「いいんですか? 彼女を止めなくて」
「止めたって聞くようなお嬢さんじゃあないだろう? 心配ならお前がきちんとエスコートして差し上げな」
「だ、誰が心配なんか! 僕はただ……!」
「ああ、後ろの心配はしなくてもいいぞ。俺とロックで何とかしてやる!
ホラ、俺が援護するって言ってるんだ! あのハニワ共は俺とレヴィに任せて、お前はあのデカブツどもを片付けろ!」
「い、言われなくたって!」
そして再びキングゲイナーは立ち上がる。
ゲインに上手く乗せられているのが自分でもわかる。本当にシャクに触る。
でも、今は敵を倒すことが先決だ! 文句は後でたっぷり言ってやる!!
テメェはそこでのんびりミルクでも啜ってな!!」
……前言撤回。
こういう不条理な暴力を振るって偉そうにしているから、大人ってのは嫌いなんだ。
「おいおい、いいのかゲイナー? このままじゃ良いところを全部レヴィに持ってかれちまうぞ?」
僕に悪口を叩いたレヴィは、勢いそのままにツチダマ軍団の中に突撃してゆく。
――ドガガガッ!
ソードカトラス乱れ撃ちの前に、敵ツチダマ達がどんどんと破片になってゆく。
だけどこれは……正直、さっきの僕以上に無謀なような……
これと同じ事を僕もしていたのかと思うと、正直恥ずかしい……
「いいんですか? 彼女を止めなくて」
「止めたって聞くようなお嬢さんじゃあないだろう? 心配ならお前がきちんとエスコートして差し上げな」
「だ、誰が心配なんか! 僕はただ……!」
「ああ、後ろの心配はしなくてもいいぞ。俺とロックで何とかしてやる!
ホラ、俺が援護するって言ってるんだ! あのハニワ共は俺とレヴィに任せて、お前はあのデカブツどもを片付けろ!」
「い、言われなくたって!」
そして再びキングゲイナーは立ち上がる。
ゲインに上手く乗せられているのが自分でもわかる。本当にシャクに触る。
でも、今は敵を倒すことが先決だ! 文句は後でたっぷり言ってやる!!
「なんだぁ? まだやろうってのかギガァ~?」
「往生際が悪いギガ! とっととトドメを刺してやるギガ!」
立ち塞がるタチコマもどきとオーバーマン・ゴレーム。
たしかに、この狭い室内ではスピードタイプのキングゲイナーよりも、
パワー・タフネスタイプの奴等に分があるのかもしれない。
だが、僕はチャンプだ! ゲーム・キングだ!
これぐらいの劣勢でくじけるほどヤワじゃない!
「さっきの借りを、返してやるッ!!」
「往生際が悪いギガ! とっととトドメを刺してやるギガ!」
立ち塞がるタチコマもどきとオーバーマン・ゴレーム。
たしかに、この狭い室内ではスピードタイプのキングゲイナーよりも、
パワー・タフネスタイプの奴等に分があるのかもしれない。
だが、僕はチャンプだ! ゲーム・キングだ!
これぐらいの劣勢でくじけるほどヤワじゃない!
「さっきの借りを、返してやるッ!!」
地面を蹴るキングゲイナー。再び相手の正面に突っ込んでゆく。
だが、今度はさっきとは違う。
油断なんか微塵もしない。
それに、仲間が共に戦ってくれているんだ。
僕が負ける要素なんてもう無くなった!
「流石に早いギガ! でも早いだけなら怖くないギガ~
戦車で足止めして、ゴレームのキツ~イ一撃をお見舞いしてやるギガ~!」
「自分で手の内明かしてるんじゃないッ!」
タチコマもどきをはるかに凌駕するスピードで突っ込む!
敵は当然対応なんかできっこないが、そこは二対一。タチコマもどきが捨て身でキングゲイナーを止めに来た。
でも、そんなもので止まるものか!
キングゲイナーが、タチコマもどきを蹴る、否、踏みつける!
そしてそのまま、後ろに控えるゴレームの頭上まで大ジャンプだ!!
「お、俺を踏み台にした~~!?」
だが、今度はさっきとは違う。
油断なんか微塵もしない。
それに、仲間が共に戦ってくれているんだ。
僕が負ける要素なんてもう無くなった!
「流石に早いギガ! でも早いだけなら怖くないギガ~
戦車で足止めして、ゴレームのキツ~イ一撃をお見舞いしてやるギガ~!」
「自分で手の内明かしてるんじゃないッ!」
タチコマもどきをはるかに凌駕するスピードで突っ込む!
敵は当然対応なんかできっこないが、そこは二対一。タチコマもどきが捨て身でキングゲイナーを止めに来た。
でも、そんなもので止まるものか!
キングゲイナーが、タチコマもどきを蹴る、否、踏みつける!
そしてそのまま、後ろに控えるゴレームの頭上まで大ジャンプだ!!
「お、俺を踏み台にした~~!?」
「くらえッ! オーバー・ムーンサルト斬りッ!!」
剣風一閃!
「ぶ、ぶわぁかなああああああ!!」
渾身の一撃が決まり、ゴレームの右肩と頭は胴体とはサヨナラだ!
だが、僕の勢いはまだまだ止まらない。
「もう一体ッ!」
着地と同時に方向転換。
狙いは残ったタチコマもどき!
「く、くそ、かくなる上はッ!!」
「遅いッ! させるかッ!!」
タチコマもどきが旋回する間も与えない。
そのまま返す刀で突き刺す!
「ギ、ギガアアッ!!」
あわれタチコマもどきは、チェーンガンに胴体を貫かれてジ・エンドだ!!
「ギ……ギガゾンビ様に栄光あれぇぇっ!!」
――ドン、ドン、ドン!
断末魔と共に、その砲身に残った弾が、あさっての方向に打ち出されてゆく。
どんな威力の攻撃だって、当たらなければどうということは無いッ!
チェーンガンを、更に深く押し込むと、まばゆい火花を上げて、タチコマもどきのボディが切り開かれてゆく。
そして、そのままタチコマもどきの足は脱力し、その機能を完全に停止した。
これで敵巨大兵器は全滅だ。残りは雑魚のツチダマのみ!
「よしッ! 勝ったッ!!!」
「ぶ、ぶわぁかなああああああ!!」
渾身の一撃が決まり、ゴレームの右肩と頭は胴体とはサヨナラだ!
だが、僕の勢いはまだまだ止まらない。
「もう一体ッ!」
着地と同時に方向転換。
狙いは残ったタチコマもどき!
「く、くそ、かくなる上はッ!!」
「遅いッ! させるかッ!!」
タチコマもどきが旋回する間も与えない。
そのまま返す刀で突き刺す!
「ギ、ギガアアッ!!」
あわれタチコマもどきは、チェーンガンに胴体を貫かれてジ・エンドだ!!
「ギ……ギガゾンビ様に栄光あれぇぇっ!!」
――ドン、ドン、ドン!
断末魔と共に、その砲身に残った弾が、あさっての方向に打ち出されてゆく。
どんな威力の攻撃だって、当たらなければどうということは無いッ!
チェーンガンを、更に深く押し込むと、まばゆい火花を上げて、タチコマもどきのボディが切り開かれてゆく。
そして、そのままタチコマもどきの足は脱力し、その機能を完全に停止した。
これで敵巨大兵器は全滅だ。残りは雑魚のツチダマのみ!
「よしッ! 勝ったッ!!!」
……だが、その瞬間にも、僕は油断してしまっていたんだ。
「勝ってカブトのオをシめろ」ってヤーパンの諺、それは正に僕の為にある言葉だと、僕は学ぶことになる。
「勝ってカブトのオをシめろ」ってヤーパンの諺、それは正に僕の為にある言葉だと、僕は学ぶことになる。
「「うわ~~~~っ!!!」」
突如、後方から響く仲間の悲鳴。
振り向くと、そこには降り注ぐ瓦礫に、それから逃げ惑う仲間達……
しまった!
さっきの断末魔の発砲、あいつはコレを狙ってたんだ!
キングゲイナーへの反撃も諦めて、無防備な仲間への攻撃……
直撃させられなくても、この手抜き工事の天井を崩せばどうなるのかは既に実証済みだ!
突如、後方から響く仲間の悲鳴。
振り向くと、そこには降り注ぐ瓦礫に、それから逃げ惑う仲間達……
しまった!
さっきの断末魔の発砲、あいつはコレを狙ってたんだ!
キングゲイナーへの反撃も諦めて、無防備な仲間への攻撃……
直撃させられなくても、この手抜き工事の天井を崩せばどうなるのかは既に実証済みだ!
「みんな! 早くこっちに! 急げ!!」
必死にロックさんが、別方向の通路へと皆を誘導している。
そして、みんなの姿が通路の奥へと消えた次の瞬間――
必死にロックさんが、別方向の通路へと皆を誘導している。
そして、みんなの姿が通路の奥へと消えた次の瞬間――
――どぉぉぉぉん!!
巨大な音を立てて、通路口の天井が完全に崩落した。
ロックさん達が避難した通路の入り口は、瓦礫で完全に埋まってしまって、隙間すら見えない。
「み、みんながっ!!」
「落ち着け、よく見ろゲイナー! 崩れたのは通路口の入り口真上だけだ! 奥に避難した奴等は恐らく無事だ!」
「で、ですが、このままじゃ彼らと分断されてしまうことに……!」
「合流の方法は後で考えればいい! 奴等だって奴等なりになんとかすると信じろ!
それに、俺たちが暴れれば奴等から注目を逸らす陽動にだってなる!」
この予想外の非常時にも、ゲインは憎らしいほどに冷静だ。
確かにゲインの言うことも一理ある。正論だ。
「だ、だけど、それじゃ彼らを放って行くつもりなんですか!?」
でも、それをそのまま鵜呑みに出来るほどの余裕が、僕には無かった。
つい頭に血が上った僕は、ゲインに喰らい付く。
ロックさん達が避難した通路の入り口は、瓦礫で完全に埋まってしまって、隙間すら見えない。
「み、みんながっ!!」
「落ち着け、よく見ろゲイナー! 崩れたのは通路口の入り口真上だけだ! 奥に避難した奴等は恐らく無事だ!」
「で、ですが、このままじゃ彼らと分断されてしまうことに……!」
「合流の方法は後で考えればいい! 奴等だって奴等なりになんとかすると信じろ!
それに、俺たちが暴れれば奴等から注目を逸らす陽動にだってなる!」
この予想外の非常時にも、ゲインは憎らしいほどに冷静だ。
確かにゲインの言うことも一理ある。正論だ。
「だ、だけど、それじゃ彼らを放って行くつもりなんですか!?」
でも、それをそのまま鵜呑みに出来るほどの余裕が、僕には無かった。
つい頭に血が上った僕は、ゲインに喰らい付く。
「そういうお節介はテメェのオムツが取れてからにするんだな!」
そして、狼狽える僕を叱咤するのは、あろう事かあのレヴィさんだった。
ツチダマの返り血宜しくオイルと埃にまみれた肢体が、モニターの中に飛び込んでくる。
「余所見してる暇があんのかこのボケ! フシアナがあッ!!」
――パン、パァン!
レヴィの発砲音に続き、数体のツチダマが砕け散る。
僕が取り乱している間に、敵の接近を許してしまっていたようだ。
「戦場で気ィ抜くなっツってんだろ! 学ばねえ餓鬼だな!!」
「……す、すみません……」
いつもは身勝手な人に正論で説教されるとは……つくづく自己嫌悪で嫌になる。
確かに……今はロックさん達の身を案じていても仕方が無い。
僕が今出来ることをするしかないのだ。
でも、キングゲイナーを手に入れたというのに、どうも本調子に乗り切れていないというか……
どうにも活躍にケチがついてしまう。
やはり言われるとおり、修行がたらない?
まだ僕がガキだって言うのか!?
冗談じゃない!
僕は、僕だって……!
そして、狼狽える僕を叱咤するのは、あろう事かあのレヴィさんだった。
ツチダマの返り血宜しくオイルと埃にまみれた肢体が、モニターの中に飛び込んでくる。
「余所見してる暇があんのかこのボケ! フシアナがあッ!!」
――パン、パァン!
レヴィの発砲音に続き、数体のツチダマが砕け散る。
僕が取り乱している間に、敵の接近を許してしまっていたようだ。
「戦場で気ィ抜くなっツってんだろ! 学ばねえ餓鬼だな!!」
「……す、すみません……」
いつもは身勝手な人に正論で説教されるとは……つくづく自己嫌悪で嫌になる。
確かに……今はロックさん達の身を案じていても仕方が無い。
僕が今出来ることをするしかないのだ。
でも、キングゲイナーを手に入れたというのに、どうも本調子に乗り切れていないというか……
どうにも活躍にケチがついてしまう。
やはり言われるとおり、修行がたらない?
まだ僕がガキだって言うのか!?
冗談じゃない!
僕は、僕だって……!
「ったく、このレヴィ様がこんなクソガキの世話まで焼いちまうとはな。ヤキが回ったか?
大体ゲイナー、てめえ――ガぁッ!!」
大体ゲイナー、てめえ――ガぁッ!!」
「……? 僕が何ですって? レヴィさん?」
急に途切れた言葉。
そして僕がもう一度レヴィさんを見たとき、
そこにはある種非現実的で、とびきりシュールな光景が広がっていた。
つい今しがたまで、僕に悪態をついていたレヴィさん。
そのレヴィさんが。
そして僕がもう一度レヴィさんを見たとき、
そこにはある種非現実的で、とびきりシュールな光景が広がっていた。
つい今しがたまで、僕に悪態をついていたレヴィさん。
そのレヴィさんが。
胸から血を流して倒れていた。
「レヴィ…さん? レヴィさん!?」
「ギガギガギガ~~!! 一匹撃ち取ったギガ! これできっと盛大な褒美がもらえ――ブゴッ!!」
不快な笑い声は、ゲインの放った一発の銃声で掻き消される。
「ちいッ、狙撃兵が居たか! おいレヴィしっかりしろ!
ゲイナー、何か応急手当に使えるものを持っていないか!?」
ゲインがレヴィさんの元に駆け寄る。
力なく横たわるレヴィさんを抱き上げるゲイン。
レヴィさん? そこは『触るんじゃねえ!』ってゲインに拳骨食らわせるところじゃないんですか?
そんな大人しくしているなんて、らしくないですよ!?
レヴィさん? ……そんな、レヴィさん!?
「チッ……気ィ抜けてたのはアタシの方か……ドジっちまったなあ……」
「喋らないで! 今すぐ止血を! ……クソッ、何か、何か傷の手当に使えるものはッ!?」
「ゲイナー、レヴィの手当ては俺がやる! お前は周りを警戒しろ! これでまた隙を付かれたらひとたまりも無いぞ!」
「わかってます、やってますよッ!!」
口ではそう言ってはいても、思考が全く纏まらない。
色んなことがグルグルと頭の中を駆け巡る。
僕がちゃんとしていれば、僕が油断しなければ、こんなことにはならなかった?
自分の力に自惚れて、自分の活躍に慢心して……
これは、僕のせいじゃないのか?
僕は、僕は……
不快な笑い声は、ゲインの放った一発の銃声で掻き消される。
「ちいッ、狙撃兵が居たか! おいレヴィしっかりしろ!
ゲイナー、何か応急手当に使えるものを持っていないか!?」
ゲインがレヴィさんの元に駆け寄る。
力なく横たわるレヴィさんを抱き上げるゲイン。
レヴィさん? そこは『触るんじゃねえ!』ってゲインに拳骨食らわせるところじゃないんですか?
そんな大人しくしているなんて、らしくないですよ!?
レヴィさん? ……そんな、レヴィさん!?
「チッ……気ィ抜けてたのはアタシの方か……ドジっちまったなあ……」
「喋らないで! 今すぐ止血を! ……クソッ、何か、何か傷の手当に使えるものはッ!?」
「ゲイナー、レヴィの手当ては俺がやる! お前は周りを警戒しろ! これでまた隙を付かれたらひとたまりも無いぞ!」
「わかってます、やってますよッ!!」
口ではそう言ってはいても、思考が全く纏まらない。
色んなことがグルグルと頭の中を駆け巡る。
僕がちゃんとしていれば、僕が油断しなければ、こんなことにはならなかった?
自分の力に自惚れて、自分の活躍に慢心して……
これは、僕のせいじゃないのか?
僕は、僕は……
ああ、僕は……ただのガキだ!
【α-5/ギガゾンビ城2階・通路/2日目・夜中】
【ゲイナー・サンガ@OVERMAN キングゲイナー】
[状態]:疲労蓄積、風邪の初期症状、腹部と後頭部と顔面に打撲(処置済み)、精神的動揺大
[搭乗]:キングゲイナー(チェーンガン装備) 中度損傷
[装備]:AK-47カラシニコフ (弾数:30/30-予備弾薬×10発)、トウカの日本刀、コンバットナイフ
[道具]:デイバッグと支給品一式(食料1食分消費)、技術手袋(使用回数:残り9回)
スタングレネード×2、スパイセットの目玉と耳、クーガーのサングラス、エクソダス計画書
病院内で見つけた工具箱、解体された首輪、機械の部品多数
[思考]
基本:バトルロワイアルからの脱出
1:レヴィの治療
2:はぐれた仲間との合流
3:機動兵器が出現したら応戦する。
4:トグサから送ってもらったデータを暗記
5:自分の身は自分で守る
[備考]
※名簿と地図を暗記しています
※リリカルなのはの世界、攻殻機動隊の世界に関する様々な情報を有しています
※基礎的な工学知識を得ました
[状態]:疲労蓄積、風邪の初期症状、腹部と後頭部と顔面に打撲(処置済み)、精神的動揺大
[搭乗]:キングゲイナー(チェーンガン装備) 中度損傷
[装備]:AK-47カラシニコフ (弾数:30/30-予備弾薬×10発)、トウカの日本刀、コンバットナイフ
[道具]:デイバッグと支給品一式(食料1食分消費)、技術手袋(使用回数:残り9回)
スタングレネード×2、スパイセットの目玉と耳、クーガーのサングラス、エクソダス計画書
病院内で見つけた工具箱、解体された首輪、機械の部品多数
[思考]
基本:バトルロワイアルからの脱出
1:レヴィの治療
2:はぐれた仲間との合流
3:機動兵器が出現したら応戦する。
4:トグサから送ってもらったデータを暗記
5:自分の身は自分で守る
[備考]
※名簿と地図を暗記しています
※リリカルなのはの世界、攻殻機動隊の世界に関する様々な情報を有しています
※基礎的な工学知識を得ました
【レヴィ@BLACK LAGOON】
[状態]:脇腹と右腕に銃創、左腕に傷跡、右胸に貫通創(重症)
[装備]:ソードカトラス×2 (残弾1/15、9/15-予備弾薬×105発)
RPG-7(榴弾×12発、スモーク弾×40発、照明弾×40発)
[道具]:デイバッグと支給品一式
イングラムM10サブマシンガン (残弾30/30-予備弾薬×30発)
グルメテーブルかけ(使用回数:残り16品)、ぬけ穴ライト、テキオー灯
バカルディ(ラム酒)×1本、割れた酒瓶(凶器として使える)、エクソダスと首輪解除に関して纏めたメモ
[思考]
基本:バトルロワイアルからの脱出。物事なんでも速攻解決!! 銃で!!
1:まだまだ……暴れたりねぇなぁ……!
[備考]
※双子の名前は知りません
※魔法などに対し、ある意味で悟りの境地に達しました
※テキオー灯の効果は知りません
※胸の傷は、適切な治療を施さないと命に関わります。
[状態]:脇腹と右腕に銃創、左腕に傷跡、右胸に貫通創(重症)
[装備]:ソードカトラス×2 (残弾1/15、9/15-予備弾薬×105発)
RPG-7(榴弾×12発、スモーク弾×40発、照明弾×40発)
[道具]:デイバッグと支給品一式
イングラムM10サブマシンガン (残弾30/30-予備弾薬×30発)
グルメテーブルかけ(使用回数:残り16品)、ぬけ穴ライト、テキオー灯
バカルディ(ラム酒)×1本、割れた酒瓶(凶器として使える)、エクソダスと首輪解除に関して纏めたメモ
[思考]
基本:バトルロワイアルからの脱出。物事なんでも速攻解決!! 銃で!!
1:まだまだ……暴れたりねぇなぁ……!
[備考]
※双子の名前は知りません
※魔法などに対し、ある意味で悟りの境地に達しました
※テキオー灯の効果は知りません
※胸の傷は、適切な治療を施さないと命に関わります。
【ゲイン・ビジョウ@OVERMANキングゲイナー】
[状態]:右手に火傷(小)、全身各所に軽傷(擦り傷・打撲)、腹部に重度の損傷(外傷は塞がった)
[装備]:NTW20対物ライフル(弾数3/3-予備弾薬×24)
ウィンチェスターM1897 (弾数4/5-予備弾薬×65発)
454カスール カスタムオート (残弾:4/7発-予備弾薬×40発)
RPG-7(榴弾×14発、スモーク弾×36発、照明弾×41発)
悟史のバット
[道具]:デイバッグと支給品一式、スパイセットの目玉と耳(×2セット) 、どこでもドア
トラック組の知人宛てのメッセージを書いたメモ、エクソダス計画書
[思考]
基本:ギガゾンビを打倒し、ここからエクソダス(脱出)する
1:レヴィの治療
2:はぐれた仲間との合流
3:ギガゾンビを探し出し、捕まえる
4:事が終われば、トウカと不二子の遺体を埋葬しに戻る
[備考]
※モールダマから得た情報及び考察をメモに記しました
※ユービックのことを一応は信用はしましたが、別の嫌悪感を抱き始めています
※どこでもドアを使用してのギガゾンビ城周辺(α-5のエリア一帯)への侵入は不可能です
[状態]:右手に火傷(小)、全身各所に軽傷(擦り傷・打撲)、腹部に重度の損傷(外傷は塞がった)
[装備]:NTW20対物ライフル(弾数3/3-予備弾薬×24)
ウィンチェスターM1897 (弾数4/5-予備弾薬×65発)
454カスール カスタムオート (残弾:4/7発-予備弾薬×40発)
RPG-7(榴弾×14発、スモーク弾×36発、照明弾×41発)
悟史のバット
[道具]:デイバッグと支給品一式、スパイセットの目玉と耳(×2セット) 、どこでもドア
トラック組の知人宛てのメッセージを書いたメモ、エクソダス計画書
[思考]
基本:ギガゾンビを打倒し、ここからエクソダス(脱出)する
1:レヴィの治療
2:はぐれた仲間との合流
3:ギガゾンビを探し出し、捕まえる
4:事が終われば、トウカと不二子の遺体を埋葬しに戻る
[備考]
※モールダマから得た情報及び考察をメモに記しました
※ユービックのことを一応は信用はしましたが、別の嫌悪感を抱き始めています
※どこでもドアを使用してのギガゾンビ城周辺(α-5のエリア一帯)への侵入は不可能です
「……どうだ? 戻れそうか?」
「う~ん、この瓦礫をどかすのは流石に無理みたいだね。びくともしないや」
「城内図を確認しても、彼らと合流するには結構な回り道が必要になるな……」
「もう! みんな迷子になるなんて、しょうがないなあ~ オラが付いてないとダメなんだから~」
「まあ、大した怪我も無かったことだし、不幸中の幸いと言ったところか……」
「う~ん、この瓦礫をどかすのは流石に無理みたいだね。びくともしないや」
「城内図を確認しても、彼らと合流するには結構な回り道が必要になるな……」
「もう! みんな迷子になるなんて、しょうがないなあ~ オラが付いてないとダメなんだから~」
「まあ、大した怪我も無かったことだし、不幸中の幸いと言ったところか……」
今来たばかりの道を瓦礫にふさがれ、途方にくれる4つの影。
ロック、ドラえもん、しんのすけ、そしてユービックは、
仲間とはぐれ、退路を絶たれ、それまでのプランからの大幅な修正を迫られていた。
ロック、ドラえもん、しんのすけ、そしてユービックは、
仲間とはぐれ、退路を絶たれ、それまでのプランからの大幅な修正を迫られていた。
「ゲインやレヴィ、ゲイナーのロボットとはぐれたのは痛いな。
こっちの戦闘能力の殆どはあいつらに依存していたようなものだったからな……」
「じゃ、じゃあゲイナー君たちと合流するのが先決なんじゃないのかな?
こっちのPCを使えば、安全に最短ルートで皆と合流できるよ、きっと!」
そう、常識的に考えれば、ゲイン達との合流が最も妥当な選択と言える。
だが、ロックはその選択に首を縦には振らない。
こっちの戦闘能力の殆どはあいつらに依存していたようなものだったからな……」
「じゃ、じゃあゲイナー君たちと合流するのが先決なんじゃないのかな?
こっちのPCを使えば、安全に最短ルートで皆と合流できるよ、きっと!」
そう、常識的に考えれば、ゲイン達との合流が最も妥当な選択と言える。
だが、ロックはその選択に首を縦には振らない。
「ああ、確かにそうだ。だが……逆に、こう考えることもできないか?
『戦力が圧倒的に向こうに偏っている分、こちらは注目されにくい』――と。
つまり、これはピンチでもあるが、チャンスでもあるんだ。俺たちがこの城の中枢に忍び込む上でのな」
「ろ、ロックさん、まさかそれじゃあ……!」
「ああ、そうだ。俺たちは今から、この城の中枢に向けて進行することを提案する。
ルート及び監視のジャミングはユービックとトグサに任せる。出来るな?」
「ああ。それは任せてもらおう。元より主のために捧げたこの身だ。最後までお前達につきあうさ」
「ちょ、ちょっと待ってよ! 僕達だけでなんて……危険すぎる!」
慌てて反対するドラえもん。
だが、ロックはその意見を曲げない。
「ああ、ドラえもんの言う通り、こいつは危ない橋だ。
だが、この作戦が上手く行けば、俺たちの手でこのイカレたゲームに終止符を打つことができる。
たしかにリスキーではあるが……試してみる価値はある筈だ」
「で、でもでも、そんな危ない橋にしんのすけ君を巻き込むのは……!」
「ああ、それには俺も気が進まないが……」
ロックが言葉を途切り見下ろす先には、
いつになく引き締まった表情のしんのすけがロックを見つめている。
「オラ、仮面のおじさんにお仕置きするんだぞ! オラだけ仲間はずれはズルいんだぞ!」
「……な? この子が大人しく待っていてくれるとも思えない。
今は一刻も早く敵を鎮圧して、事態を収拾させるべきなんだ。それが凛やフェイト、ゲイン達を助けることにもなる。
だから……ドラえもん、せめてしんのすけを守ってやってくれ。頼む」
「ロックさん……しんのすけ君……」
三人の熱い眼差しがドラえもんに集中する。
そして、とうとうドラえもんが折れた。
「……わ、わかったよ。でも、出来るだけ危なくないようにするんだからね? 無理はしないんだからね!?」
「ああ。ありがとう、ドラえもん」
「う……うん。そ、そりゃあ僕だって、自分の手でギガゾンビに引導を渡してやりたいんだよ!?
でも、そうと決まったんなら指令室に急ごう……!」
「「おー!」」
そして、このロックの提案のままに、勢い新たに走り出そうとする一団だったが――
『戦力が圧倒的に向こうに偏っている分、こちらは注目されにくい』――と。
つまり、これはピンチでもあるが、チャンスでもあるんだ。俺たちがこの城の中枢に忍び込む上でのな」
「ろ、ロックさん、まさかそれじゃあ……!」
「ああ、そうだ。俺たちは今から、この城の中枢に向けて進行することを提案する。
ルート及び監視のジャミングはユービックとトグサに任せる。出来るな?」
「ああ。それは任せてもらおう。元より主のために捧げたこの身だ。最後までお前達につきあうさ」
「ちょ、ちょっと待ってよ! 僕達だけでなんて……危険すぎる!」
慌てて反対するドラえもん。
だが、ロックはその意見を曲げない。
「ああ、ドラえもんの言う通り、こいつは危ない橋だ。
だが、この作戦が上手く行けば、俺たちの手でこのイカレたゲームに終止符を打つことができる。
たしかにリスキーではあるが……試してみる価値はある筈だ」
「で、でもでも、そんな危ない橋にしんのすけ君を巻き込むのは……!」
「ああ、それには俺も気が進まないが……」
ロックが言葉を途切り見下ろす先には、
いつになく引き締まった表情のしんのすけがロックを見つめている。
「オラ、仮面のおじさんにお仕置きするんだぞ! オラだけ仲間はずれはズルいんだぞ!」
「……な? この子が大人しく待っていてくれるとも思えない。
今は一刻も早く敵を鎮圧して、事態を収拾させるべきなんだ。それが凛やフェイト、ゲイン達を助けることにもなる。
だから……ドラえもん、せめてしんのすけを守ってやってくれ。頼む」
「ロックさん……しんのすけ君……」
三人の熱い眼差しがドラえもんに集中する。
そして、とうとうドラえもんが折れた。
「……わ、わかったよ。でも、出来るだけ危なくないようにするんだからね? 無理はしないんだからね!?」
「ああ。ありがとう、ドラえもん」
「う……うん。そ、そりゃあ僕だって、自分の手でギガゾンビに引導を渡してやりたいんだよ!?
でも、そうと決まったんなら指令室に急ごう……!」
「「おー!」」
そして、このロックの提案のままに、勢い新たに走り出そうとする一団だったが――
「ちょっと待った!」
それを引き止めたのもまた、ロック本人だった。
それを引き止めたのもまた、ロック本人だった。
「ど、どうしたのさロックさん、君が行こうって言い出したんじゃ……」
「違う。見ろ、向こうから誰か来る!」
「ええっ!?」
「まさか、敵か!?」
「違う。見ろ、向こうから誰か来る!」
「ええっ!?」
「まさか、敵か!?」
ロックの指差す廊下の先に、全員が目を凝らす。
すると、確かに一個の影が、こちらに向かって進んでくる。
徐々に鮮明になるその輪郭。
それは、その姿は。
「あれは……! まさか……!」
「ああ、見間違えたりなんかしない! あれは……!」
「あれは……お前は……」
「おじさんは……!」
すると、確かに一個の影が、こちらに向かって進んでくる。
徐々に鮮明になるその輪郭。
それは、その姿は。
「あれは……! まさか……!」
「ああ、見間違えたりなんかしない! あれは……!」
「あれは……お前は……」
「おじさんは……!」
「……ふう、なんだ今の爆発は? まったくフェムトの奴め、アレだけの物量がありながら防衛もろくにできんとは……
無能どもめ……まったくどいつもこいつも役に立たん……クソッ、クソッ、クソッ!!
……ん? ……な、なんだ貴様らは……!?」
無能どもめ……まったくどいつもこいつも役に立たん……クソッ、クソッ、クソッ!!
……ん? ……な、なんだ貴様らは……!?」
「「「「ギガゾンビ―――!!?」」」」
【α-5/ギガゾンビ城2階・ギガゾンビの私室周辺/2日目・夜中】
【ロック@BLACK LAGOON】
[状態]:眠気と疲労、鼻を骨折(手当て済み)
[装備]:ゲイナー製スタンロッド (電気65%、軽油2回分)、マイクロ補聴器
[道具]:デイバッグと支給品一式、現金数千円、たずね人ステッキ、エクソダス計画書
[思考]:
基本:力を合わせ皆でゲームから脱出する。出来ることならギガゾンビに一泡吹かせたい
1:ギガゾンビ本人!?
2:ギガゾンビ城の中枢を制圧
3:ゲイン達と合流
4:しんのすけ、ドラえもん、ユービックを守る
[備考]
※顔写真付き名簿に一通り目を通しています
※参加者は四次元デイバッグに入れないということを確認しています
※ハルヒ、キョン、トウカ、魅音、エルルゥらと詳しい情報交換を行いました
※キョンの持つノートPC内の情報を得て、考察しました
※レヴィの趣味に関して致命的な勘違いをしつつあります
[状態]:眠気と疲労、鼻を骨折(手当て済み)
[装備]:ゲイナー製スタンロッド (電気65%、軽油2回分)、マイクロ補聴器
[道具]:デイバッグと支給品一式、現金数千円、たずね人ステッキ、エクソダス計画書
[思考]:
基本:力を合わせ皆でゲームから脱出する。出来ることならギガゾンビに一泡吹かせたい
1:ギガゾンビ本人!?
2:ギガゾンビ城の中枢を制圧
3:ゲイン達と合流
4:しんのすけ、ドラえもん、ユービックを守る
[備考]
※顔写真付き名簿に一通り目を通しています
※参加者は四次元デイバッグに入れないということを確認しています
※ハルヒ、キョン、トウカ、魅音、エルルゥらと詳しい情報交換を行いました
※キョンの持つノートPC内の情報を得て、考察しました
※レヴィの趣味に関して致命的な勘違いをしつつあります
【ドラえもん@ドラえもん】
[状態]:大程度のダメージ、頭部に強い衝撃、強い決意、中程度の疲労
[装備]:ゲイナー製スタンロッド (電気72%、軽油2回分)
[道具]:デイバッグと支給品一式(食料1食分消費) 、虎竹刀
[思考]
基本:ひみつ道具と仲間を集めて仇を取る。ギガゾンビを何とかする
1: ギガゾンビ……ついに見つけた……!
2:しんのすけを守る
3:ロックと城の制圧
4:ゲイナー達と早く合流したい。
[備考]
※Fateの世界の魔術、リリカルなのはの世界の魔法――の知識があります
[状態]:大程度のダメージ、頭部に強い衝撃、強い決意、中程度の疲労
[装備]:ゲイナー製スタンロッド (電気72%、軽油2回分)
[道具]:デイバッグと支給品一式(食料1食分消費) 、虎竹刀
[思考]
基本:ひみつ道具と仲間を集めて仇を取る。ギガゾンビを何とかする
1: ギガゾンビ……ついに見つけた……!
2:しんのすけを守る
3:ロックと城の制圧
4:ゲイナー達と早く合流したい。
[備考]
※Fateの世界の魔術、リリカルなのはの世界の魔法――の知識があります
【野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん】
[状態]:全身にかすり傷、頭にふたつのたんこぶ、腹部に軽傷
SOS団名誉団員認定、全身が沙都子の血で汚れている、強い決心
[装備]:ひらりマント
[道具]:デイバッグと支給品一式×4(食料5食分消費)
わすれろ草、キートンの名刺(大学)、ロープ
[思考]
基本:皆でここから脱出して、春日部に帰る
1:仮面のおじさんだゾ!
2:みんなのお手伝いをする
3:全部終わったら、かーちゃんに報告する
[備考]
※両親の死を知りました
[状態]:全身にかすり傷、頭にふたつのたんこぶ、腹部に軽傷
SOS団名誉団員認定、全身が沙都子の血で汚れている、強い決心
[装備]:ひらりマント
[道具]:デイバッグと支給品一式×4(食料5食分消費)
わすれろ草、キートンの名刺(大学)、ロープ
[思考]
基本:皆でここから脱出して、春日部に帰る
1:仮面のおじさんだゾ!
2:みんなのお手伝いをする
3:全部終わったら、かーちゃんに報告する
[備考]
※両親の死を知りました
【住職ダマB(ユービック)】
[状態]:一応修復済み(下半身はつぎはぎ)、電脳通信可能、孔を増設、タチコマのメモリを挿しています
[装備]:なし ※手の先から電撃を放てる
[道具]:ノートPC(ユービック)
[思考]:
基本:グリフィスの仇を討つ。そのために参加者達に協力する
1:ギガゾンビ……!
2: トグサと通信して、トグサの意をみんなに伝える
3: トグサから得た情報をPCに転送する
[備考]
※ギガゾンビの言葉(ツチダマはいつでも爆破できる)はハッタリかもと思っています
※ゲイナーがレヴィに強制連行される際に放置されていたパソコンを回収しました。
[状態]:一応修復済み(下半身はつぎはぎ)、電脳通信可能、孔を増設、タチコマのメモリを挿しています
[装備]:なし ※手の先から電撃を放てる
[道具]:ノートPC(ユービック)
[思考]:
基本:グリフィスの仇を討つ。そのために参加者達に協力する
1:ギガゾンビ……!
2: トグサと通信して、トグサの意をみんなに伝える
3: トグサから得た情報をPCに転送する
[備考]
※ギガゾンビの言葉(ツチダマはいつでも爆破できる)はハッタリかもと思っています
※ゲイナーがレヴィに強制連行される際に放置されていたパソコンを回収しました。
【ギガゾンビ@ドラえもん のび太の日本誕生】
[状態]:ブチ切れ、決死の覚悟
[道具]:スゲーナスゴイデスのトランプ10枚@クレヨンしんちゃん、ギガゾンビの杖、取り寄せバッグ@ドラえもん
[思考]:
基本:バトルロワイアルの完遂。
1:司令室に行き、ツチダマ達に文句を言う。
2:引き続きバトルロワイアルの映像配信
3:ザンダクロスを用いて、参加者を直々に粛清する。
4:可能ならばタイムマシンで生還・脱出
最終行動方針:バトルロワイヤル存在抹消の阻止
[状態]:ブチ切れ、決死の覚悟
[道具]:スゲーナスゴイデスのトランプ10枚@クレヨンしんちゃん、ギガゾンビの杖、取り寄せバッグ@ドラえもん
[思考]:
基本:バトルロワイアルの完遂。
1:司令室に行き、ツチダマ達に文句を言う。
2:引き続きバトルロワイアルの映像配信
3:ザンダクロスを用いて、参加者を直々に粛清する。
4:可能ならばタイムマシンで生還・脱出
最終行動方針:バトルロワイヤル存在抹消の阻止
投下順に読む
Back:いま賭ける、この命Next:GAMEOVER(1)
時系列順に読む
Back:いま賭ける、この命Next:GAMEOVER(1)
294:終わりの始まり Border of Life | ホテルダマ(フェムト) | 298:GAMEOVER(1) |
296:いま賭ける、この命 | ゲイナー・サンガ | 298:GAMEOVER(1) |
296:いま賭ける、この命 | レヴィ | 298:GAMEOVER(1) |
296:いま賭ける、この命 | ゲイン・ビジョウ | 298:GAMEOVER(1) |
296:いま賭ける、この命 | ロック | 298:GAMEOVER(1) |
296:いま賭ける、この命 | ドラえもん | 298:GAMEOVER(1) |
296:いま賭ける、この命 | 野原しんのすけ | 298:GAMEOVER(1) |
296:いま賭ける、この命 | ユービック(住職ダマB) | 298:GAMEOVER(1) |
294:終わりの始まり Border of Life | ギガゾンビ | 298:GAMEOVER(1) |