暗闇に包まれた教室内で1人黙々と思考を続ける男が居た、その男の名前は"メディエーターパターン"ただのプログラムである。
ではそのプログラムの思考内容とは何なのであろうか、
どうやって自分が3次元の世界に召喚されたかを考えている? 違う
どうして自分がこのような殺し合いに巻き込まれてしまったのかを考えている? 違う
ソレの思考内容はたった一つ、
『如何にしてこの殺し合いを潤滑に遂行するか。』
ただそれだけである。
『うわあああああああああああああああああああ!! お父さああああああああああああああん!!』
「……!」
おや、そんなメディエーターパターンがとある少年の叫びを聞いたようだ――
――5分後
今、メディエーターパターンは少年――寿限無寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の水行末雲来末風来末食う寝るところに住むところ
やぶら小路のぶら小路パイポパイポパイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助
と向かい合っている。
何故向かい合っているのかと言えば、少年が叫びメディエータパターンがその叫びの方へと向かい追いつき呼び止めた……
いやそんなことはどうでもいいではないか、大切なのはこれから二人がどういう行動に移るかである。
「おっ、おじさん誰?」
「こんな場所で名前など、どうでもイイ。そんなことよりも単刀直入ニ言う、お前人を殺シて回れ。」
「何を言っ…………。」
パァン!
ソレの言葉が終わると同時に平手が飛び、少年の口の中には鉄の味が広がっていた。
「痛ァァァァァァッッッッッッッ!!!」
「……痛イのは嫌だろう?お前人を殺シて回れ。」
「ヒ……ック、ック、痛いよ痛いよ痛いよ痛いよ。」
(何 で 僕 が こ ん な 目 に?)
涙を止めることも出来ず、少年は感じていた。
「とリあえず、泣くのを止めてくれないか?」
「ック、ック、ック、ック、ック、ック」
(嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ)
迫りくる2度目の 死 を。
「人間とイうのは難シイな、やはりここで殺シてシまうか?
「ヒッ……」
(死にたくない 死 にたくナい 死ニ た くなイ し にタク なイ)
ただ、この死は最初のものとは全く違っていた。
それは………………
「おぉ涙が止まってキたな、では私ニ殺されなイようニ……何もかも殺シてキてくれるか?」
………………明確な 悪 意 の存在。
彼は名前が長いことを除けば、普通の少年だった。
父親に愛された 母親に愛された
祖父に愛された 祖母に愛された
友人も名付け親も 誰も彼もが 彼に対して悪意を向けることは無かった
だが彼はこの場に来て初めて 悪意というものに出会ってしまった
もし普段の彼だったならば 耐えることも出来たかもしれない
だが悲しいことに 彼の心は弱っていた ソレの悪意に彼は耐えることが出来なかった
では彼はどういう行動を取ったか……?
「……テヤル。」
音が聞こえた……
「聞こえなイな。」
「……シテヤル。」
僕の中の何もかもが……
「もう少シ大キイ声で言ってくれるか?」
「壊シテヤル!何モカモ壊シテヤル!!」
壊れていく音が……
「クク……人間が私ニ使われるなんて、面白イとは思わなイか?」
僕が最後に聞いたのは目の前の男の嘲笑だった。
【G-3・高等学校(校門前)/一日目・深夜】
【寿限無寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の水行末雲来末風来末食う寝るところに住むところ
やぶら小路のぶら小路パイポパイポパイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助@寿限無】
【状態】発狂
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品0~3
【思考】基本:何もかも壊す。
1:メディエーターパターンの命令に従う。
2:お……父……さん…………
【名前】メディエーターパターン@Java言語で学ぶデザインパターン入門@技術書
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品0~3
【思考】基本:この殺し合いを潤滑に遂行する。
1:ゲームに乗っていない者がいたらゲームに乗るように扇動する。
2:ゲームに反抗する者がいたら殺害する
最終更新:2009年07月20日 18:28