なにかがたくさん、おっかけてきていた。 人の形をしていて、顔の部分が青いバラのなにかが。 俺は息を荒ぶらせて走っていた。 片方の靴紐がほどけているのはわかる。 けど、走る走る。 そこは、どこかわからない場所。 廃村、そうあらわらすのが一番適切だ。 人はだれもいない。 俺は道の真ん中を全力で走って、同じ場所をなにかがおっかけてきていた。 足をなにかにひっかけて俺はおおきな動きして転ぶ。 足元にあったのは…… 青い月にてらされた死体だった。 そこ俺は不自然なことにきがついた。 何かなんてきにしないで、空をみた。 上空には、青い月と黄色い月。 二つの月が浮かんでいた。 「どーもみなさん、これからあの世いきバスツアーを開始しまーす」 目がさめると、そんなことをいっていた二十代前半といったところの女がいた。さっきまでの青い月の世界はどうやら夢のようだったらしい。もうあの狂った世界ではないみたいだ。 まわりをみわたしたさいに俺の隣にはマネキンが体育すわりしているところにいることにきがつく。 みわたせばマネキン、マネキン、マネキン、マネキン……いったいどれだけいるのだろうか。 「今、みなさんがもっているのは