「死後ノート」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

死後ノート - (2010/12/28 (火) 18:29:07) のソース

あたしが教室に足を踏み入れて最初に鼓膜を揺らて、理解した言葉は、
「御影が死んだらしい」
いつも道理自分の机にマフラーとカバンを置き、カバンの中から本を取り出して読むフリして、まわりの噂話に耳を傾ける。
その噂はクラス全体で盛り上がっていた。それを聞いてあたしは「まったくもってニンゲンというのは悪趣味だ」などと、いつもおもうことをおもった。
しかし、本当なんだろうか?
だって、彼氏だってついこの前できたまえし、この前のテストで「百点いかなかったよー」と大声だして残念がってた姿を、あたしはついこの最近みたばかりだ。
だから、疑問だった。

しかし、あたしの疑問はすぐに解決した。
というのも、本当だったからだ。

学校の生徒会長が亡くなったということで、朝っぱらから体育館に集められてはなしを聞かされた。長時間はなしを聞かされるので、ずっと体育座りだったためにお尻が痛い。
歌なんかでよく「人が死んでも僕らにはあまり影響がでない」なんて偉そうにいうけど、影響はすこしぐらいでるんじゃないかとおもう。
たとえば、亡くなった人の友人は影響をうけて、その影響をうけたせいで世界はすこしでも変わってしまうのではないのだろうか。

あたしは、たぶんその一人なんだと思う。



「