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始まって終わり。 - (2011/04/28 (木) 19:52:23) のソース

『卒業式に手紙を渡してみた。いや、でき心だったんですよ、はっはっは……』
脳内にてひとりつぶやいてみたなう。人間として末期なのは自分でもわかる。はははー
「はははー」
……実際に笑ってみたものの、自分の不愉快な声がわたしの部屋ですこしだけ響いて、ただただむなしくなっただけだった。一人での笑いはむなしさしか産まないことを、今はじめてわたしは知った。
部屋の真ん中で部屋服着て一人「はははー」とか笑っちゃってる女子ってどうなんだろう、とすこし考えてしまう。
変人だよね。かかわりたくないよねー。きゃははは
……やめろよ、そんなつめたい目でわたしを見るなよ。
わかってるさ。恋をすると狂うことはわかるさ。けどさ、部屋で一人笑わないよねー、はっはっはー
「はははー」
……部屋をでよう、うん。ついこの間なくしたチャリ鍵も、ちゃんと机の上にあるしうん。手をのばせばすぐそこさっ
チャリで、自転車でぶっとばそう。宇宙人とか(意味不明)
いや、自転車で宇宙人をですね(以下略)

まぁ、告白をしたんですよ。
《あのお方とは行く高校が違うのです》
「では卒業式に告白しないでどうするのですあなたっ」
「もう会えないのかもですのよっ」
《でもメンとむかって告白なんてできない》
「では手紙に書いて、それをわたしてにげちゃいなちゃいっ」
《こころなしか寒いわっ》
……以上、卒業式に告白しようかどうか迷ったときの脳内会議でございます。末期まるだしなのはふれないでくれ。脳内でやってることなんだからつっこまないでっ!
ゲフンッ……とりあえずその「こいつどうしようもない奴」をみるような目でこっちみんな。あと、同情の目でこっちみんなそのブリーフ頭かぶった奴。おまえとは種類が違うんだよ種類が。主にDNAとかが、きっと……。
まぁ、告白をしたのですよっ!手紙に「あなたのことがずっと好きでした。これからもよいお友達でおねがいします」とかいたのですよっ
……だからさ、目を変えればいいてもんじゃないんだよ。やめて、そのバカを見るような目でこっち見るの……。
いや、だってさぁ無理だよ。「付き合ってください」だなんていえないorかけないよ。
だってずうずうしいじゃん。つか通う学校が違うってのにどうやって付き合うんだよ。デートとかぜってーうまくいかねーべ?これが無難でしょ?
アレ、わたしだけか?

一人妄想にひたりながら、部屋服からジャージ姿へ。
ズボン右ポケットにチャリ鍵をいれ、わたしの部屋から玄関へ。
玄関の扉をあければ、そこには新しい世界が、、、
「さっぶ!!」
寒っ!もう桜とかが舞う春じゃねーのかよちきしょー
……というわけで、コートみたいなのを着てやっとのこと外出。
「……寒い」
あたりまえで意味のないことを一人つぶやき、我家のドアの前にあるママチャリに鍵をさしこみ、「ガチャン」とけっこう痛そうな音をならす。
「よいしょ」といい、自転車にまたがり、さっそく我家の目の前にある急で短い坂を下りる。いやー風がより冷たいですなー。
……さて、どこにいこうかしら


 なにも考えないで足をただ動かしていたら、けっこう距離のあるところにある本屋にいっていることにきがついた。財布なんかもってないのに、解体もんでもあったらどうしてくれるんだよっ。あ、けど節約にはなるかも……
「むぅー、さむいなぁー」
車と人の数がすくないわりには、無駄に広い道を自転車でとろとろびゅんびゅんと走る。脳内にて「ぱっぱぱぱらぱっぱぱっぱ ぱっぱぱぱらぱっぱぱっぱ」というフレーズがうかんだ。疾走感のある曲の、意味不明なシーンでの歌詞だ。そいえば、最近音楽を聴いていないなー。こっちのほうこうにビデオ屋があったよね、じゃあCDでもレンタルしようかな…ああ、財布ないじゃん。しょぼーん
 いったい誰が使うのだろう、とか思えるような信号にひっかかった。無論、赤くひかっている。車も歩行者も、だれも今はつかわれていない信号に、わたしはひとり律儀に信号の色が変わるまで待つことにした。
そのとき、人に人気のない道に一組のカップルが大声をだしながら歩いていた。
爆発しちまえっ、なんて大声をだしたくなるも、告白している身の自分からすれば、うまくいけばきっとあんなことをあのおかたとできていたんぽかもしれないなー、なんておもっちゃったりして。ありえないっつーのー、とか強がりをしてしまう。
せめて返事ぐらいもらえばよかった、メアドとか手紙に書いておけばよかったとか、超いまさらながらおおもう。
そんな後悔をしながら信号をまっていれば、信号は普通に色を赤から青という名の緑色になる。ああいう、一般的なものってじつはどういう仕組みなのかわからないよねっ、とひとりだれかに同情をもとめてみる。とうぜん脳内でのできごとなので、返事がくるわけなく、わたしは反射的に足をまたペダルをふみつけるかのとように自転車をこぐ。マゾの人の来世はペダルだろうか


 自転車でペダルを踏み続けること20分、きがつけばまわりは田んぼだらけである。我家は20分で都会と田舎へいけるのだー、と適当なことをいってみる。こういう田んぼだらけの場所、ここ最近はマンションやら大型書店がたくさん立てられているが……本当に田舎あつかいでいいのだろうか?まぁ、雪国だからいいか(なにが!)
 そーいやぁー、ここらへんってあのお方(手紙をわたされた人)が住んでいるところだったけか……。
 会わないだろうか。
いや、まさか、ね、ははははははは。
……ここであったら、すっごいきまずいよね。つか、田んぼだらけじゃん。逃げも隠れもできないじゃないかっ。あ、逃げるのはできるか……。
 いやいやいや、会えるわけないよね。つか会うわけないじゃないか、確率的に。だって、ほら、春休みじゃん。春休みにわざわざこんな田んぼんところこないってー、はははー。ん、わたしなんか失礼なこといった?
 にしても、ここのタイミングであのお方が頭にうかぶって、おもいっきりフラグタッテマスヨネ。いやいや、どこのライトノベルだよっ、ってかんじだよね。そんなみごとにフラグ回収できるわけないっつーの。きゃははー。


 一人、そんな妄想をしていたところで、目的の大型書店にたどりついた。駐輪場に自転車をとりあえずとめるが、財布がないもんだから、ならべてある本をながめたりするだけなんだよねー。くるだけ無駄なんだよねー。

……もしかしてだけど、ここであのおかたにあわないだろうか。

もともと自転車さ、自転車でぶっとばしたかっただけなんだよね。こちらの書店( T○TA○A)にくるの目的なんじゃないんだよねー、うん。