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&italic(){人魚を知ってる?} &italic(){そう、あの下半身が魚で上半身が人の女の姿のあれ。人魚姫の最後に泡になっや、そう人魚。若い女性がマーメイド、男の場合はマーマン。男もいるんだぜ。知らなかっただろ。} &italic(){元はといえばジュゴンの見間違いから端を発したという話なんだけど、科学的根拠はないらしいんだ。要するに、本当にいるかもしれない。} *1月20日午後3時27分 ??????・???? やあ、待った?いやーごめんね、雪にけっこう足をとられちゃっててさ。つかこんな大雪って何年ぶりってレベルじゃないですか。例年の7倍って異常でしょ。いくら地球温暖化のせいだからって、ここまでひどいもんなんだね。そうそう、地球のテッペンの氷が解けて、その冷気が下がってきてこの異常な寒さなわけ。地球温暖化って暑いだけじゃないんだよね。 こっちから呼び出しておいてごめんね、遅れて。あ、注文ってもうした?まだね。えーっと、じゃあ店員さーんいちじくのパフェとアップルパイ、あとレモンティーふたつお願いします。大丈夫、わたしがおごるから。ほら、遅れた代わりに。 ささ本題。 この前は人魚についてはなしたけど、まぁ人魚のとき同様にわたしは嘘をつかないし、冗談半分で聞き流してくれ。 この『世界』というのは8個あるんだ。平行世界ってやつだ。君がいるここの『世界』には人魚がいる。けど、ここ以外にも『世界』はあるんだ。 ある『世界』にはゾンビ、ある『世界』には狼男、ある『世界』にはケンタウロス、ある『世界』にはドグラニュート、ドグラニュートってのは半分が人間で半分が龍の生き物ね。残りの3つの世界にはハルピュイアっていう鳥女、ギルタブルルっていう蠍人間、ホムンクルスという名の動く機械。「バンパイア」はいないってのがどことなく笑えるよね。 そんな愉快な世界が8つ。なんで世界なんてつくったのかってのは、ちゃんと理由があるんだけど、それはまた別のときにはなすよ。 でだ。 平行世界のくせしてその世界にいくことができる。 その方法が「その生き物を見る」ということなわけだよ。 ただ君もわかっているように、それぞれの世界でその「生き物」はメジャー化しそうになっている。さっきいた機械の生き物がいる世界、まぁ正確にいえば作り出される世界では機械にたいしての文化が発達している。その世界には「車」っていう移動が簡単な乗り物があったりしてだね…… *??月??日午前7時27分 ????? 朝起きたら世界が変わっている。そんなことを夢見ていた。 どうしようもない毎日。空っぽの箱を積み上げるような、意味のない日々を続けるだけの日常。人間の手によって作り出されたおとぎ話とはちがって、もやもやした主人公である自分に嫌気がさしていた。 彼氏なし、処女、友達なし、勉強才能ともに平均を下回る。そんな自分がダイッキライだった。 自分なんてこの世界に生きてる価値ない。人間の中の無駄。アイデンティティなんて存在してない。あったとしても、それはわたしの手から、すでにリンゴ飴のように落ちた、用のない塊でしかない。 だからこそ戸惑っている自分が、今ここにいる。 くだらない日々に嫌気がさしていたのは本当だ。だけど、いざそれはなくなってみれば大切なものに感じる。 窓の向こうの世界、その世界はやけに静かだ。せわしなく動く、ゴキブリのような輝きを放つ車などは見当たらない。 生物のいない世界。 いや、正確にいえば「わたし」という生物が生き残っている。いや、わたしは本当は生物じゃないから今ここにいるのかもしれない。
&italic(){人魚を知ってる?} &italic(){そう、あの下半身が魚で上半身が人の女の姿のあれ。人魚姫の最後に泡になっや、そう人魚。若い女性がマーメイド、男の場合はマーマン。男もいるんだぜ。知らなかっただろ。} &italic(){元はといえばジュゴンの見間違いから端を発したという話なんだけど、科学的根拠はないらしいんだ。要するに、本当にいるかもしれない。} *1月20日午後3時27分 ??????・???? やあ、待った?いやーごめんね、雪にけっこう足をとられちゃっててさ。つかこんな大雪って何年ぶりってレベルじゃないですか。例年の7倍って異常でしょ。いくら地球温暖化のせいだからって、ここまでひどいもんなんだね。そうそう、地球のテッペンの氷が解けて、その冷気が下がってきてこの異常な寒さなわけ。地球温暖化って暑いだけじゃないんだよね。 こっちから呼び出しておいてごめんね、遅れて。あ、注文ってもうした?まだね。えーっと、じゃあ店員さーんいちじくのパフェとアップルパイ、あとレモンティーふたつお願いします。大丈夫、わたしがおごるから。ほら、遅れた代わりに。 ささ本題。 この前は人魚についてはなしたけど、まぁ人魚のとき同様にわたしは嘘をつかないし、冗談半分で聞き流してくれ。 この『世界』というのは8個あるんだ。平行世界ってやつだ。君がいるここの『世界』には人魚がいる。けど、ここ以外にも『世界』はあるんだ。 ある『世界』にはゾンビ、ある『世界』には狼男、ある『世界』にはケンタウロス、ある『世界』にはドグラニュート、ドグラニュートってのは半分が人間で半分が龍の生き物ね。残りの3つの世界にはハルピュイアっていう鳥女、ギルタブルルっていう蠍人間、ホムンクルスという名の動く機械。「バンパイア」はいないってのがどことなく笑えるよね。 そんな愉快な世界が8つ。なんで世界なんてつくったのかってのは、ちゃんと理由があるんだけど、それはまた別のときにはなすよ。 でだ。 その平行世界、平行のくせしてその世界にほかの世界からいくことができる。 その方法が「その世界にしかいない生き物を見る」ということなわけだよ。 ただ君もわかっているように、それぞれの世界でその「生き物」はメジャー化しそうになっている。さっきいた機械の生き物がいる世界、まぁ正確にいえば作り出される世界では機械にたいしての文化が発達している。その世界には「飛行機」っていう空飛ぶ鉄の乗り物があったりしてだね…… *??月??日午前7時27分 ????? 朝起きたら世界が変わっている。そんなことを夢見ていた。 どうしようもない毎日。空っぽの箱を積み上げるような、意味のない日々を続けるだけの日常。人間の手によって作り出されたおとぎ話とはちがって、もやもやした主人公である自分に嫌気がさしていた。 彼氏なし、処女、友達なし、勉強才能ともに平均を下回る。そんな自分がダイッキライだった。 自分なんてこの世界に生きてる価値ない。人間の中の無駄。アイデンティティなんて存在してない。あったとしても、それはわたしの手から、すでにリンゴ飴のように落ちた、用のない塊でしかない。 だからこそ戸惑っている自分が、今ここにいる。 くだらない日々に嫌気がさしていたのは本当だ。だけど、いざそれはなくなってみれば大切なものに感じる。 窓の向こうの世界、その世界はやけに静かだ。せわしなく動く、ゴキブリのような輝きを放つ車などは見当たらない。 生物のいない世界。 いや、正確にいえば「わたし」という生物が生き残っている。いや、わたしは本当は生物じゃないから今ここにいるのかもしれない。

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