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私は遺書をいつもかいている。
そのせいか、もしく遺書をかいているからなのかはわからないが私は友達がいない。
そんな友人がいにあわたしは、授業と授業の間の休憩時間なんかは遺書をかいている。ヒマだからだ。
そんなんだから、もちろん学校なんか楽しくない。授業なんて、もともとおもしろくなどなんともないのだ。
といっても、もともとこの人生を楽しむ気なんてものはない。
生きれるだけいけれればいい。
そんあ考えをもつ私はいつもどうりに遺書をかく。
それにしても、さっきの理科の授業はうざかった。教師がまさか出席簿がないだけで15分も説教するとはおもわなかった。まぁ授業時間つぶせたから結果としてはよしなのか……
そんあことをひとりおもいながら、今日もいつもどうり遺書をかく。
昨日の夜に途中までかいた遺書を机からだし、さきほどの授業ではまったく使わなかったえんぴつをとりだして文章をかきはじめる。
遺書といえば墨でかくイメージが強いわけだが、せめて筆ペンでかくとしても、筆ペンなんて買っていたら出費が大変になるからいつも鉛筆でかく。
シャーペンを使わないのはなんとなくだ。

さて、いつもどうりの日常がこの後もつづいた。
しかし、一人の人間が私の日常をぶっこわした。

いじめなんて、正直にいえばもうあっている。というかなれた。
たとえば、トイレにはいれば上から水がふってきたことがある。そのトイレに入ってからは当然出してもらえるわけでもなく、女子の甲高い笑い声が聞こえてくる。何回かこのせいで授業にでれなかったことがある。
そんあわけで、今日もそんなことになっている。わたしは今はびしょぬれでトイレの個室に入っている。脱出のしかたはもう把握したが、ずぶぬれで教室におどるきにもなれなかったので、トイレで髪だけでも乾いてから脱出するとする。
水をあびているために私の長い髪は頬にうっとしくくっついていた。
まぁいつもことだからなんともおもわない。ただ、クラスメイトはみなランチルームである。ようするに昼食も時間だったわけだ。
私だって一般の人間なので当然おなかはへる。おなかが鳴った回数はたったさっきのをいれて4回目だ。そういえばおなかがへったからといっておなかはなるのだろうか、とちょっと考えてみる。
私の昼食は教室にあるお弁当だ。
ヘタするとその弁当の中身はもうクラスメイトの胃の中なのかもしれないまぁべつにそれでもいいんだけど。
私は頭の中で遺書をかく。あれだ、頭の中で文章をならべてみるあれだ。
どうせだれもいないだろうとおもい、遺書にならべる言葉をちょいと口にだしてみる。
「……」
声がでなかった。そういえば最後に喋ったのはいつだっただろうか、と考える方向を変えてしまった。
結果的に最後に喋ったのは3ヶ月前のプールの時間に服をまるまる持っていかれたときに先生に相談したときだった。
ずいぶんと声をだしてなかったな、とおもいまずは発生練習からはいることにする。
いや、もともと声にだして遺書をいう必要なんてないんだら発生練習なんていいか。
「えっと……」
なんだ、声だせたじゃん。
にしても気をぬいてしまった。もしここでだれかに聞かれていたらとおもうとぞっとする。

「なんだ、おまえかわいい声してんじゃん」

男の声が聞こえた。
私は驚いてしまって、ついまた声をだしてしまうところだった。ん、声をだしてなんの問題があるのだろうか。
「えっと……」
「同じクラスの片桐だ」
片桐……まったくわからない。
しかたがない。個室からでるとしようか。
トイレの便座に足をのっけて(靴もぬれているのですべらないようにきをつける)、上半身を壁の上にだす。
「おお、まるで貞子みたいだな」
私の顔は長くてれぬれた髪によってみえないのだろう。最後に髪を切ったのはたしかだいたい3年前ぐらいだったようなきがする。
片桐は私が入っていた個室のとなりのドアの前でカロリーメイトを食べていた。特徴としては真面目そうな顔でめがねといいたところ。というよりこの片桐という男は抵抗なく女子トイレによく入れたものだ。
片方の足を上げて個室の枠をまたぐ。
「……なんでもっとはやく声かけてくれなかったの」
たくさんあるうちの疑問のひとゆを片桐にむけていってみた。
そして私はもうなんの違和感もなく声をだしていた。
「いや、まさか中に人がいるとはおもわなくってね」
絶対に嘘だ。「おまえ」とさっきこいつはいった。信用ならんやつだ。
「でだ、あんたさんはなんでここから出ようとしなかった」
「髪がぬれた状態で学校内あるいたら、教師にはなしかけられるでしょ」
「なるほど」
片桐は納得したときに発するべき言葉をいい、カロリーメイトを飲み込んだ。
「自分から言い出すきはないと」
「教師が苦手なの」
そういって私から、私の考えをいう。
「もともといじめって、ひとつのクラスにつき一人生贄みたいに必要だとおもうの。だって、いじめのときの力を体の奥底にためこんでるってことは、きっとどこかにあたってるってことじゃない」
私はひさしぶりにこんなに喋ったようなきがした。
片桐はいう。
「わからなくはない。けれども必ずしも必要だとは感じないな。だって大人なんかはなくってあたりまえみたいな顔してる。それに、一回その力をやらをだす場所をみつけちゃったら、その人は殺人者になりかねない」
「だからこそ、こういう弱い人間を選ぶのよ」
「君は本当に弱いのかな?」
片桐は首をかしげて、私をみる。
「こんな風に水をあびて、昼食までなくなったというのに君はまだ生きている。普通の人間だったら君みたいなところまでいったら耐えられないもんだとおもうがね」
「まわりが弱いんだよ、きっと」
私もう、片桐とはなすきなんてない。トイレの出口へと足をむける。
「感想としては……そうだな、嘘がないのはどうだろうかとおもうよ」
片桐はそういった。私が片足を廊下にだしたタイミングで。
「は?」
頭が白くなった。
遺書を読まれたからだ。
「もう一回いおうか、嘘はいけない。嘘つきには嘘つきなりに……」
「あんたになんかなんにも聞いてない!」
私は頭に血をのぼらせて、廊下を走って教室にもどった。空腹なんてどうでもいい。どうせクラスのブスが食べきったにきまっている。
教室のドアを乱暴にあけ(腕が妙に痛かった)、私の机のところに戻って自分の机の中の紙束を乱暴につかんで机の横にかかっているリュックに入れる。紙がちょっとぐらい痛んでもいい。もうどうでもいい、なにもかもが
「遺書っていうもんは他人に読んでもらうもんじゃないの?」
片桐が口をもぐもぐさせ、弁当箱をもって教室の入り口にたっていた。
机の中の遺書があまりにも多いので、時間がかかる。はやくこの教室からでていきた。
そして、今さらになってきがついたが、あの弁当は私のだった。
「うるさい!」
私はそう怒鳴り散らして、リュックを肩にかつぐ。
「どこにいくんだい」
「外」
片桐の手に持っている弁当箱と、口にくわえている箸を奪って教室をでる。
「おいしかったっよー」
すこしだけ急ぎ足で階段までたどりついて、片足が階段の一段目をおりたところで片桐の大声がきこえてきた。
ちなみにあれ、全部冷凍食品だぜ。バーカ