ふかくにも泣いてしまいました。桜庭ファンになったきっかけの作品。
好き嫌いが激しく分かれるらしいです。たしかにバカらしく見えるかもしれませんね。わたしみたいな心の人間にはおもしろかったのかもしれません。桜庭さんのまだ、ブレイクする前のときの作品です。
作品内容は「その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。あたし=中学生の山田なぎさは、子供という境遇に絶望し、一刻も早く社会に出て、お金という“実弾”を手にするべく、自衛官を志望していた。そんななぎさに、都会からの転校生、海野藻屑は何かと絡んでくる。嘘つきで残酷だが、どこか魅力的な藻屑となぎさは序々に親しくなっていく。だが、藻屑は日夜、父からの暴力に曝されており、ある日―。直木賞作家がおくる、切実な痛みに満ちた青春文学。」だそうです。こぴぺですのでご注意。
作品の最初にもうバットエンドが載っているんですよ。作品を読むにつれ「ちがくあってくれ」と思うのですが、やっぱりうまくいきません。心のどこかで信じていられる作品。そして、やはりキャラがいいんですよ。海野藻屑のキャラが。
最初はむしろうざいキャラなんですけど、読みすすめることによって、どんどん可愛く見えてきて、もうたまらんですよ。
桜庭さんの作品というのは「虐待」やら「親殺し」といったテーマ(赤×ピンクは際物でしたね)で、この作品は虐待についての話。
―――途中
最終更新:2010年05月04日 14:01