※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

  • なんという鬱。でも文章力パネェな。 -- (めがね) 2010-09-06 19:56:10
名前:
コメント:

すべてのコメントを見る







 友人の財布からお金が減っていくのを見ていると「あんたなにこっちみてんのよ」という顔をしてこっちをむいてきた。
 わたしはそんな友人の顔をしらないふりをして顔をそむけた。
 友人がわたしのところにもどってきて「あんたなんでこっちむいてたのよ」と、さっきわたしがおもったこととほとんどおなじことをいってきた。

 「で、さっきなんでわたしのほうをみてたの?」
 「さぁ」
 「さぁ?って、あんたがよった行動でしょ」
 友人が買い物を終えた後、一緒に帰っていたときのことである。
 「人間には行動をとる意味なんてわかってないんだよ」
 「ふーん、、、、ちょっとまって」
 「いつまでも待つよ」
 「なにあんた人の話をねじまげて偉そうにいってんの」
 「いつもどうりの狂言」
 「狂言?歴史のほう?」
 「歴史のほうのやつがわかんないんだけど、、、」
 いつもどうりの帰り道はつまらないものだった。
 「なんか風景ってみなれちゃうとつまらないね」
 「、、、じゃあ、遠回りしようよ。わたしもおんなじこと考えてた」
 「、、、、嘘つき」
 「嘘じゃないもん」
 彼女のくせは、実際は違うのに「わたしもいまそれ考えてた」ということがあることだ。友人つきあいに特化しすぎると劣る。
 「そうやってすぐに否定するんだね」
 わたしはそう冷たくつぶやいた。彼女はすこし反省した犬みたいな顔してた。片手に持っていた袋の中身の缶詰が実はドックフードなんじゃないか、とか意味わかんないことを思った。

 「遠回り、あんていったけどわたしからするとわたしの家はこっちのほうがはやいんだよ」
 「ふーん」
 なんの自慢なのだろうか。
 夏休み手前、わたしと彼女は森の中を歩いていた。
 「で、なんでわたしは夏に森あるかなきゃいけないの」
 夏は害虫が多すぎる。
 「そりゃあんたがいつもの風景がつまらないっていったせいよ」
 「、、、そうやって人に罪をなすりつけるのね」
 「はぁ?そうはいってないでしょ」
 「ケンカしたい気分になってきた」
 「、、急に?やっぱりあんた病院いったほうがいいよ」
 「ふふふ」
 つい数日前「バーチャルバトルゲーム」というものが世間にでて廃止された。「バーチャルバトルゲーム」というのは簡単に説明するとなると有名な作品、「バトル・ロワイヤル」を実際にやる、みたいなじかんじだ。ゲームなのだがバーチャルなので痛覚やらの感覚はまったくといっていいほどにまでリアルだった。
 廃止された理由は「バーチャルバトルゲーム」をした人間が人を殺すと事件が一日で何回もあったからだ。どうやら後遺症がひどかったらしくすぐに廃止されたゲーム。そんなゲームを先日わたしはやってきた。
 「病院の注射をみたらわたしはきっと壊れるよ」
 「、、、なんでよー」
 「殺しあう敵の中に注射を使う人がいたの」
 「ふーん」
 森の中を進んでいくとベンチがおいてあった。
 「ちょっと休憩しよう」と彼女は提案してきた。きっとさっき買った食べ物を食べたいのだろう。
 わたしは心の中で下校途中に休憩って、なんておもいながら「いいよ」といってベンチに座った。

 「やっぱりあんたには生きてる価値がないわ」
 森の中で彼女の声が響く。響き終わった後にわたしと彼女の荒い息が森にこだまする。
 わたしは森の中で大の字だった。そして彼女はわたしに馬のりになっていた。彼女の手には新品のカッターが握られており、わたしの首に押さえつけられていた。
 「やっぱり、っていうことは前前からわたしには生きてる価値がないことがわかってたってことね」
 「そうよ、ご名答」
 やっぱりわたしには生きている価値はなかった。
 「ねぇ、最後に聞いていい?」
 「なに?冥途のおみあげ?」
 彼女はなぜか正気だった。そして正気なのに冗談をいっていた。
 「人間に生きていく価値なんかあるの?」
 彼女は冷たい目をしてわたしの目をみて言葉をいいはなった。
 「そういうこと気にしてるあんたには生きてる価値ない」
 「じゃあ生きている価値がわかったら死ぬ資格なんてなくなって、あなたは殺人犯にならずにすむのね」
 彼女はこたえることができなかった。新品のカッターがすこしだけさっきより強く首にささる。
 「あんたにも生きてる価値ないんじゃないの?わたしの最初の問いにすらまだこたえられてないじゃん。」
 「うるさい!」
 血がでた。
 「ははは、そうやって逃げるのね」
 「うるさいうすさいうるさいうるさいうるさい……」
 すこしずつ首にささってくる。
 「ははは、がんばって見つけてみてね」
 「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい……」
 生きていく価値なんてない。
 彼女の目からはおそらくしょっぱいであろう液体がでていた。
 「、、、、なんだかんだいって殺さないのね」
 「うるさい!」
 血しぶきが飛んだ。白い制服を血が染める。

 わたしはやってしまった。
 殺してしまった。
 生きている価値をじつは一番しっているであろう友人を殺してしまった。
 わたしは殺してしまった。

 二次元で殺人機になった結果現実でもおなじことをしようとしたわたしこと石田碧、はじめて人を殺した夏のこと。
 そして殺した相手は、藍川有希。唯一の友人で恋人だった。