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**陸軍兵站システム L:陸軍兵站システム = {  t:名称 = 陸軍兵站システム(技術)  t:要点 = 兵站,補給所(デポ),トラック  t:周辺環境 = 食糧生産地,食糧生産に向いた地形  t:評価 = なし  t:特殊 = {   *陸軍兵站システムの技術カテゴリ = 組織技術として扱う。   *陸軍兵站システムを運用する国は、戦闘動員による食糧消費を75%にできる。  }  t:→次のアイドレス = 補給士官(職業4),航空機・輸送機の開発(イベント),大規模修理工場(施設) } ---- 〇システム構築に到るまで ビギナーズ王国は、帝國の多くの国がそうであるように農業が盛んな国である。 広大な耕作地から得られる作物は常に食糧倉庫を満たし、国民の胃袋も満たしてきた。 その一因として食糧生産に向いた地形が多く、それを最大限活用した食糧生産地を開発してきたことが挙げられる。 が、単純に食うことが好きな国民性というのもあるだろう。 その豊富な食糧を活かし、王国の防衛の要にはWD天陽を運用した歩兵部隊があたっている。 天陽と言えば食糧の消費が倍増するWDである。しかし、それを定常的に使っていても、食糧は底を見せなかった。 それほどにビギナーズ王国の食糧は多かったのだ。 しかし、新臣民がやってきたことでその状況も変化しつつあった。 配給のために多くの食糧倉庫が空になり、万一の備えとして強化された編成により消費も高まったのである。 その結果、無限にあるかと思われた食糧もその底を見せ始めた。 久しく経験したことのない食糧危機に、国はある対策をすることになった。 節約である。 今まで『あってしまった』無駄を徹底して省き、『本来の』必要最小限の消費に留める。 シンプルだが、確実な方法だ。 シンプルなだけに、規模がでかいほど、複雑化していなければしていないほど効果が期待できる。 そうして一番に大規模な節約をすることになったのが軍である。 一番の消費源であるということもあるし、なにより以前までは架空請求というまでにはいかないにしても、多少の多の方で余分を出してきていたのだ。 そういう事情もあって、軍が主たる対象となったのは当然の流れであった 請求方法から支給方法に至るまで抜本的な見直しが行なわれることとなり、その結果、たどり着いたのが兵站を一元化したシステムに再構築することであった。 兵站とは厳密には食糧の補給を示す言葉ではなく、補給という行為そのものである。 つまりは食糧だけでなく、資源や燃料を含む物資全般の輸送、管理、調節にまでその範囲は及ぶ。 そこまでやる必要は本来はなかったのだが、もういっそのこと一気にやってしまった方が後々のためになるとの判断が下され、このような大規模なシステムが構築されることとなった。 さすがに規模が大きくなったために多少の紆余曲折はあったものの、概ね平和的かつ速やかにその作業は進んだ。 それだけ急ぐ必要があったとということだろうが、結果として漫然とした切り替えによる無駄が省かれたと言える。 色々とあったが、とにもかくにもこれが陸軍兵站システムが発足した経緯である。 ○兵站システム概要 再構築後の兵站システムをまとめると次のような流れになる。 まずどの部隊がどれだけの物資が必要かを正確に把握する。 今までのように口頭のみの報告任せにするのではなく、文書データも残すことで正確性を高めた。 そして各部隊から集められた元に、輸送計画を立てる。 この計画は出来る限りルートに無駄がないよう、それでいて敵(平時は仮想的であるが)に襲撃されづらい、されても撤退が可能なように計算される。 その輸送計画に従い、輸送が行われる。 輸送先でもデータに差異が無いことを確認。必要な分を引き渡し、余剰が出ることを可能な限り抑える。 この過程を踏むことで無駄が生じる可能性は限りなく少なくなる。 このシステムによって物資全般の過不足がなくなり、その輸送にかかるエネルギー(人件費やその輸送部隊に必要な物資)も最適化された。 特に、最も消費が大きい食糧がその恩恵に授かっている。 元の目的は無事達成されたのである。 ○システム運用の実際 このシステムを運用するに当たって、最も重要なのが輸送部隊。そして、部隊と物資倉庫との中間点に当たる補給所である。 どちらも襲われることで著しい損害を出すものである。それだけに、その防衛と運用はより一層の警戒がなされている。 輸送部隊はピケと陽光による高機動(メード)護衛部隊が随伴してその安全を守っている。 補給所は敵だけでなく味方にも目を光らせねばならない。防衛は輸送部隊と同じでもよいが、味方への注意はそうは行かない。厳格な指揮者が必要なのである。 そして幸いにも、その指揮者は既にそこにいた。 「くぉぅら!そこ!なぁに余分を持って行こうとしてんだ!すぐに戻せ!」 補給所に野太い怒号が響く。 恰幅の良いおやっさんがフォークリフトの上から怒鳴りつけたのだ。 言われた方は萎縮してすごすごと言われた通り、トラックから荷物を降ろす。 このおやっさん、兵站システム運用前から補給所を一手に仕切っていたやり手の事務官である。 年季が入っているからか、その迫力からか、誰もおやっさんには逆らうことができない。 (いや、実際は物凄いやり手だから逆らえないのだが) その仕切りの上手さと強烈なキャラから、いつの間にかついたあだ名が『兵站おやじ』。 このおやっさんによって、王国の部隊には公平に物資が届けられている。 すべての部隊に等しく厳しく、時に優しい。まさに理想の頑固親父さんである。 そして今日も、 「おい、そこ!ちゃんと届けてやるから、いい子で待ってな!」 今日も補給所に、おやっさんの怒号が響く。 (文:里樹澪/絵:あやつき,tacty)
**陸軍兵站システム L:陸軍兵站システム = {  t:名称 = 陸軍兵站システム(技術)  t:要点 = 兵站,補給所(デポ),トラック  t:周辺環境 = 食糧生産地,食糧生産に向いた地形  t:評価 = なし  t:特殊 = {   *陸軍兵站システムの技術カテゴリ = 組織技術として扱う。   *陸軍兵站システムを運用する国は、戦闘動員による食糧消費を75%にできる。  }  t:→次のアイドレス = 補給士官(職業4),航空機・輸送機の開発(イベント),大規模修理工場(施設) } ---- #ref(heitan.gif) 〇システム構築に到るまで ビギナーズ王国は、帝國の多くの国がそうであるように農業が盛んな国である。 広大な耕作地から得られる作物は常に食糧倉庫を満たし、国民の胃袋も満たしてきた。 その一因として食糧生産に向いた地形が多く、それを最大限活用した食糧生産地を開発してきたことが挙げられる。 が、単純に食うことが好きな国民性というのもあるだろう。 その豊富な食糧を活かし、王国の防衛の要にはWD天陽を運用した歩兵部隊があたっている。 天陽と言えば食糧の消費が倍増するWDである。しかし、それを定常的に使っていても、食糧は底を見せなかった。 それほどにビギナーズ王国の食糧は多かったのだ。 しかし、新臣民がやってきたことでその状況も変化しつつあった。 配給のために多くの食糧倉庫が空になり、万一の備えとして強化された編成により消費も高まったのである。 その結果、無限にあるかと思われた食糧もその底を見せ始めた。 久しく経験したことのない食糧危機に、国はある対策をすることになった。 節約である。 今まで『あってしまった』無駄を徹底して省き、『本来の』必要最小限の消費に留める。 シンプルだが、確実な方法だ。 シンプルなだけに、規模がでかいほど、複雑化していなければしていないほど効果が期待できる。 そうして一番に大規模な節約をすることになったのが軍である。 一番の消費源であるということもあるし、なにより以前までは架空請求というまでにはいかないにしても、多少の多の方で余分を出してきていたのだ。 そういう事情もあって、軍が主たる対象となったのは当然の流れであった 請求方法から支給方法に至るまで抜本的な見直しが行なわれることとなり、その結果、たどり着いたのが兵站を一元化したシステムに再構築することであった。 兵站とは厳密には食糧の補給を示す言葉ではなく、補給という行為そのものである。 つまりは食糧だけでなく、資源や燃料を含む物資全般の輸送、管理、調節にまでその範囲は及ぶ。 そこまでやる必要は本来はなかったのだが、もういっそのこと一気にやってしまった方が後々のためになるとの判断が下され、このような大規模なシステムが構築されることとなった。 さすがに規模が大きくなったために多少の紆余曲折はあったものの、概ね平和的かつ速やかにその作業は進んだ。 それだけ急ぐ必要があったとということだろうが、結果として漫然とした切り替えによる無駄が省かれたと言える。 色々とあったが、とにもかくにもこれが陸軍兵站システムが発足した経緯である。 ○兵站システム概要 再構築後の兵站システムをまとめると次のような流れになる。 まずどの部隊がどれだけの物資が必要かを正確に把握する。 今までのように口頭のみの報告任せにするのではなく、文書データも残すことで正確性を高めた。 そして各部隊から集められた元に、輸送計画を立てる。 この計画は出来る限りルートに無駄がないよう、それでいて敵(平時は仮想的であるが)に襲撃されづらい、されても撤退が可能なように計算される。 その輸送計画に従い、輸送が行われる。 輸送先でもデータに差異が無いことを確認。必要な分を引き渡し、余剰が出ることを可能な限り抑える。 この過程を踏むことで無駄が生じる可能性は限りなく少なくなる。 このシステムによって物資全般の過不足がなくなり、その輸送にかかるエネルギー(人件費やその輸送部隊に必要な物資)も最適化された。 特に、最も消費が大きい食糧がその恩恵に授かっている。 元の目的は無事達成されたのである。 ○システム運用の実際 このシステムを運用するに当たって、最も重要なのが輸送部隊。そして、部隊と物資倉庫との中間点に当たる補給所である。 どちらも襲われることで著しい損害を出すものである。それだけに、その防衛と運用はより一層の警戒がなされている。 輸送部隊はピケと陽光による高機動(メード)護衛部隊が随伴してその安全を守っている。 補給所は敵だけでなく味方にも目を光らせねばならない。防衛は輸送部隊と同じでもよいが、味方への注意はそうは行かない。厳格な指揮者が必要なのである。 そして幸いにも、その指揮者は既にそこにいた。 「くぉぅら!そこ!なぁに余分を持って行こうとしてんだ!すぐに戻せ!」 補給所に野太い怒号が響く。 恰幅の良いおやっさんがフォークリフトの上から怒鳴りつけたのだ。 言われた方は萎縮してすごすごと言われた通り、トラックから荷物を降ろす。 このおやっさん、兵站システム運用前から補給所を一手に仕切っていたやり手の事務官である。 年季が入っているからか、その迫力からか、誰もおやっさんには逆らうことができない。 (いや、実際は物凄いやり手だから逆らえないのだが) その仕切りの上手さと強烈なキャラから、いつの間にかついたあだ名が『兵站おやじ』。 このおやっさんによって、王国の部隊には公平に物資が届けられている。 すべての部隊に等しく厳しく、時に優しい。まさに理想の頑固親父さんである。 そして今日も、 「おい、そこ!ちゃんと届けてやるから、いい子で待ってな!」 今日も補給所に、おやっさんの怒号が響く。 (文:里樹澪/絵:あやつき,tacty)

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