ミズキ=ミズヤ

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ミズキ=ミズヤ


L:ミズキ=ミズヤ={
t:名称=ミズキ=ミズヤ(ACE)
t:要点=太陽系総軍軍服,短い髪,ヘッドセット
t:周辺環境=夜明けの船
t:評価=全能力18
t:特殊={
*ミズキ=ミズヤのACEカテゴリ = 逗留ACEとして扱う。
*ミズキ=ミズヤはオペレーター、船乗り、舞踏子として見なし,これらの持つ全ての特殊が使える。

→次のアイドレス:・アキリーズ=ボーランドウッド?(ACE)・クラーラ?(ACE)・オペレーター(職業)

※HQボーナス:全能力+1


設定文章

 ミズキ=ミズヤ。夜明けの船の一員、“記憶”の絢爛舞踏。
火星大学の元学生であり、ポー教授の教え子。アンナやアキの後輩でもある。
かつて、政府軍に追われていた所をグランパに助けられ、彼の導きによって夜明けの船に乗り込むことになった。夜明けの船の一員となってからは、水測員の任についていることが多く、いつもヘッドセットをつけて敵の接近をいち早く察知し、文字通り夜明けの船の耳の役割を担っていた。

 瑞々しい感覚の持ち主であり、それゆえ周囲の人知類とは違うものの捉え方、感じ方をする。加えて、詩的な表現を好んで用いるために一般には捉えどころの無い夢見がちな人物と見られることが多いようだ。
 それゆえに人見知りしがちで控えめな印象の彼女だが、

 「今の歴史は間違っている、これから本当の歴史を書くために、独立軍に参加した」

と公言しては失笑を買い、傷ついてもなお幾度も立ち上がってみせるあたり、その芯の強さと揺らぎない信念が伺えよう。

 “私の歴史”というタイトルの日記を日々書き綴っており、これが後の第一級歴史資料になる、らしい。




〈あるお局さんの作業日誌〉

  ○●707002  快晴

 摂政の命に従い、同僚とともにこの度、我が国を来訪することになった、ナイアル=ポー、ミズキ=ミズヤの両氏を港から王城までピケで護衛する任についた。この国にとっては初のACEであり、それだけ国民の期待も高まる一方である。かく言う私も先ほどから胸の高鳴りを押さえられなかった。
 幸い二人ともこの国ではあまり見ない容姿の人物なので、見つけるのに苦労はしなかった。
それより私が驚かされたのは、ミズキさんが太陽系総軍の軍服を身に纏っていた事である。
今や、舞踏子達が着用する服としておなじみになりつつある青い軍服だが、事前に渡された資料で東国の人々が好んで着用するキモノをアレンジしたような服装をした彼女の姿を見ていたため、とても新鮮な印象を受けた。
 ともかく、その服装が意味する所は明白だ。つまり当時学生であった彼女が夜明けの船に乗り込んだ後、現在に至るまでの間に彼女が太陽系総軍に所属していた期間があった、もしくは今も所属している、ということである。
 そこにどのような事情があったのかは不明だが、正直な所、私はあまり不安を覚えなかった。何故なら写真に写っていた彼女と同様に今、眼前に立つ彼女もまた、その手に一冊の日記を携えていたからである。

今も彼女は日記を書いている。

それは彼女が今も彼女の戦いを続けている証。
ならば、せめて私は彼女の紡ぎだす歴史が良いものであるよう努めよう、と改めて誓ったのだった。

〈歓迎会〉
 ビギナーズ王国にナイアル=ポーとミズキ=ミズヤが逗留する事になり、二人が藩国を訪れたその日の夜、正式な歓迎式典とは別に、仮想飛行士達によって小さな歓迎会が開かれることになった。肩肘張った厳格な式典よりその方がこの国らしくてよい、という意見が全員の賛成一致異議無しで通り、その中の一人、amurの提案により彼の行きつけであった首都近くの居酒屋―王国の一般家屋のデザインが落ち着いた雰囲気を作り出している―を貸し切りにしてささやかな歓迎会が開かれた次第である。

「………………それでは、ポー教授とミズキさんの来訪を祝って。乾杯」
 『カンパーイ!』

amurの執る乾杯の音頭に合わせ、グラスを合わせる音がいくつも響き、瞬く間に賑やかな喧騒が店の中を満たしてゆく。この世界での出来事、火星での思い出、話の種は尽きそうに無い。


……さて、しばし歓談が続き、……

「ミズキさん、美味しいもの沢山用意してもらってるのでいっぱい楽しんでってくださいねー」
「そうそう、ほら、このシーザーサラダなんか美味しいですよ、なんたってこのチーズの元になった牛さんは私がピケでお世話したんですから!」「あ、ずるいですっ!! ミズキさん、こっちのミートパイも是非食べてくださいっ!」
「あ、ちょ、待ってー!ミズキさん、何か飲み物は如何です?この国のお酒は美味しいですから、きっとお気に召すものが……」

ずっと、やんややんやの大騒ぎであった。時々話題が逸れても、すぐこんな具合で全員が突っ込んでいくものだから、ミズキは大きな目をまん丸にしてすっかり驚いていた。

「ほらほら、そんなにいっせいに迫ったら、ミズキさんだって困るだろうに、少し落ち着いて」

見かねたSW-Mが助け舟を出す。ちなみにこの姉御肌の人物、先日の黒戦で乙女のキスを使用しマイトを呼び出したものの、結局一言も言葉を交わさないうちに当のマイトが行方不明になってしまったため、若干ブルーであった。
 閑話休題。SW-Mは振り向いてミズキの方を向き、

 「ごめん、驚かせちゃったね。どうか気を悪くしないでやっておくれよ、皆あんた達が来てくれた事が嬉しくて仕方が無いのさ」

と、言われたミズキは慌てたようにわたわたと手を振って答える。

 「ああ…、いえ、そんな、気にしないで、……こうやって歓迎されるのはうれしい、です」

そう言って、少しうつむき加減で控えめにはにかんだ。

 『(…我が人生に一片の悔い無し)』

そんな言葉が男どもの脳裏に浮かんだそうな。
幸せに浸る男性陣(含むメードガイ)、そこに追撃が。

 「……あの、ところで」
 『はい!?』 見事にハモる一同。
 「…ピケって何?」

ミズキがきょとんとした様子で首をかしげて尋ねる。

 『(やばい……かわいいっ!)』

今度は女性陣もひっくるめてすさまじい勢いで癒されていく。もしかわいさに評価値があるなら単体で30は叩き出したに違いない。自動成功でファンクラブが設立されそうな勢いであった。

しばし、ぽわんとした空気が辺りを包んでいたが、いかんいかんと思いつつSW-Mが口を開く。

 「ほら、空港から王城に向かう途中、車の護送の任に就いていたお局さん達がいただろ?彼らが使っていたエアバイクがピケさ」
 「そうそう、うちの自慢の乗り物なんです。何てったって速いし、水上だって移動できる、その姿はまさに一陣の旋風」
 「それに、ピケを改良してサイドカーを作ろうって計画もあるんです!! 完成したら真っ先にお見せしますから、楽しみにしてて下さいねっ!!」

また突貫する一同。というか、さらっとうちの軍事機密が駄々漏れになった気がするが大丈夫なのかこの国。
やれやれ、しょうがないなあ、と思いつつSW-Mがたしなめようとしたが、ミズキはそれを視線で制し、

 「…ありがとう、楽しみにしてるね。ふふっ、今日は日記に書くことが一杯!」

とにっこり笑って答えたのだった。
場のテンションが一気に最高潮に達する。以前小笠原で白オーマを撤退させた時のお祭り騒ぎでさえ大人しいと感じるほどであった。

 「参ったな…」

 一人テンションに乗り損ね、手持ち無沙汰になってしまったSW-M。
さて、ポー教授はどうしたろう、と、ふと隣のテーブルを見た。
……いない。
周りを見渡す。幸いここは狭い店内、一目で全て見渡せた。
…いた。店の奥の方でSOUが何かごそごそやっている。またか、と思いハリセンを手に店の奥へ。
SOUに詰め寄る。
しかし、その時、店の奥の扉が開き、
……メード服のおっさんが現れた。
失礼、もとい、ポー教授が現れた。

 「おかえりなさいませ、ご主人様!!」

……出迎えられた。胸を張って腕を組んで威風堂々だった。

 「ちょ、それ出迎える態度じゃねえええっ!!」

……しまった、突っ込むポイント間違えちゃった。
だが時既に遅し、もう、酒場は爆笑の渦に包まれていた。



 …… さて10分後、何人かが何かやり遂げた後の満足気な表情で星になった後。
それぞれのテーブルでは誤解を解くべく弁明が行われていた。

 「…ええ、だから、あのエプロンドレスは私達の誇りの証なの。それは、全てを捧げてでも仕える主君を、その心を守ると誓った証。これがプリンセスぽちや宰相に仕える際の正装であり、同時に戦闘服でもある、という訳なの」

yuzukiの説明にミズキはうなづいたり首をかしげたりしていたが、ようやく納得してくれたらしい。

 「…なるほど。ねえ、よかったら、もっとお話を聞かせて?」

なんだか目が輝いていた。興味津々な様子である。

 「(歴史家というだけあって、こういう文化や伝統の話は好きなのかもなあ…だったら)」

意を決したように一人のお局さん(ガイ)、タルクが口を開く。

 「あの、百聞は一見に如かず、と言います。もしよろしければ、あなたも着用なさってみませんか?」

タルクの視線が周囲に飛ぶ。一瞬で理解するバカ一同。

 「…え、いや、でも」 戸惑うミズキ。

それにあえて気づかないふりをしつつ、

 「SOUさん?」
 「ああ、そうですね。ミズキさん、お一つどうぞ」

と言った摂政の懐からジャストサイズなエプロンドレスが取り出される。
この人物に関してはいつの間にそんな物を、とか、ていうかさっき星になったんじゃ、とか無粋なことを言ってはいけない。

 「……でも、恥ずかしいから……」 耳まで真っ赤になってうつむくミズキ。

 「大丈夫です、恥ずかしくなんかないです!さっきyuzukiさんも言ったように、このエプロンドレスは私達の誇りなのですから!」

タルクがここぞとばかりに力説する。

 「ねえ、SW-Mさん、ミズキさんに着替えて頂いてもいいですよね?」
 「ん、ああ、ちゃんと説明してはあるし、ミズキさんがいいなら私は構わないけど」

ハリセンを警戒しつつ、ロッドが執政の機先を制する。

 「どうでしょう、ミズキさん、この国の文化を理解する上できっと役立つと思うんです。もちろん、嫌なら無理にお勧めしませんから」
 tactyがそう微笑みかける。
一瞬の静寂。
視線がミズキに集中する。
…やがて、ミズキはおずおずと口を開き、上目遣いに

 「…その、笑ったりしない?」

と、おそるおそる口にした。

 『ええ、決して』 真剣な表情でハモる一同。恐ろしいまでのシンクロっぷりであった。

 …こうして、彼らは緊張でやや固い表情ではあったがエプロンドレスに身を包んだミズキの姿を目撃する事になったのであった。その時の歓喜についてはあえて語るまでも無いだろう。
ちなみにこの時撮られた記念撮影の写真を何人かの仮想飛行士達が肌身離さず戦場にも持っていってお守りにする事になるのだが、それはまた別の話である。
                                         絵作:yuzukiさん
                                          文作:タルクさん



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