※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。


予約イベント「遠すぎた橋」

マスターシーンです。
登場判定の目標値は10。財産ポイント使用による達成値上昇は有効です。

 ※ [5:舎人の渡し場]に建造されつつある敵の巨大アーチ橋を偵察するシーンです。
  どのように対処するかによって、今後のキャンペーン展開が変化します。

 ※ 既に“赤き月”アプリリスが暴走状態にあるため、もし戦闘シーンが発生した場合、そこで
  第1話のクライマックスシーンに突入することになります。あしからず御了承ください。

 橋の建設現場で、“徹甲龍”前線指揮官タケノ(47歳、独身)の大声が響き渡る。
彼の声に従い、軍団兵たちは資材を運び込み、河の中に巨大な支柱を建設していく。

 この河には全体に霧が立ち込めており、最大視界は50mに限定されています。
巨大な建造物(橋の支柱など)は「だいたいあの辺りにある」程度なら判りますが‥‥
(味方の誰からも50m以上離れた場所に存在する敵は、ラウンド終了時に自動的に隠密状態となる)

前線指揮官タケノ:「急げッ! 今日中に柱A・柱Eを完成させるぞ!」
前線指揮官タケノ:「だが作業は慎重にやれ! 支柱内部の“結界中和装置”は非常にデリケートだ!」
前線指揮官タケノ:「<殴><炎><雷>属性は耐性があるが‥‥50点も喰らえば機能停止だ!」
前線指揮官タケノ:「忘れるな! この“結界中和装置”に予備はない! 絶対に欠損させるなッ!」
前線指揮官タケノ:「これ以上スケジュールの遅延は認められん! なんとしても仕上げろ!」

 小さな悲鳴。軍団兵の誰かが足を滑らせて川に落ちたらしい。
その犠牲者はマナを失い、あっという間に因子分解されてしまった‥‥

前線指揮官タケノ:「作業の手を止めるな!」 周囲に怒鳴り付け。通信機に叫ぶ。
前線指揮官タケノ:「地元住人にはただの水のはずが、我らをこれほど拒むとはな‥‥」 苦々しく。
前線指揮官タケノ:「せめて、この霧さえ晴れてくれれば」

 彼の背後の空気が揺らめき、陽炎のように半透明な“火”のミツワが姿を現した。

“火”のミツワ:『よ。お疲れさん』 気軽に片手を上げて。
前線指揮官タケノ:「これはこれはミツワ様。ようこそお越しくださいました!」
前線指揮官タケノ:「ごらんの通り、明日の昼には完成予定です」

“火”のミツワ:『へぇ。な~かなか頑張ってるじゃねぇの。なァ?』 ニヤニヤ。
前線指揮官タケノ:「は。本来なら、とっくにあの城を制圧できているはずでしたが‥‥」
前線指揮官タケノ:「情けない話です。一千の兵力を揃えても、この河を渡ることさえできないとは」
前線指揮官タケノ:「河の水に触れただけで、マナを奪われてしまいます。なんと恐ろしい‥‥」

前線指揮官タケノ:「‥‥せめて河の上空が安全ならばと何度も思いました‥‥」
前線指揮官タケノ:「10レベルに満たない我らでは、手の打ちようがない」
“火”のミツワ:『ツェノンの矛盾法則だっけか? あの上空を無限域にまで引き伸ばして』
前線指揮官タケノ:「ええ。この国の全体を覆う巨大な結界が“飛行状態”を持つモノすべてに影響を」
前線指揮官タケノ:「実に巧妙な時間稼ぎです。決定力はありませんが、対処も難しい」

 話し込む2人に、背後から声をかけてくる者がいた。

“地”の中村:「こちらの警備状況は如何ですか? 守備の兵が少ないように思えますが」
前線指揮官タケノ:「は。この街の住民は、我らの到着より数日早く撤収を行い、奥地へと逃れました」
前線指揮官タケノ:「現状、定期巡回は行っておりますが、反抗の兆しは見当たりません!」 ビッと敬礼。
“地”の中村:「決して油断せぬように。この橋の重要性はあなたが一番理解しているはずです」
前線指揮官タケノ:「は!」

“火”のミツワ:『おーやだやだ。暑苦しいねぇ』 うんざりした様子で舌を出し。
“地”の中村:「‥‥貴方はパワースポット探索の途中でしょう。どうして此処に居るのですか」
“火”のミツワ:『そう怒るなって。ちゃんと“分身”で任務続けてるっての』
“火”のミツワ:『別にサボりに来ただけじゃないんだぜ?』

 にやにやと下卑た笑みを浮かべながら。“火”のミツワはゆっくり周囲を見回してみせた。

“火”のミツワ:『俺様のカン(未来予知)にな。ピンと来たんだよ』
“火”のミツワ:『ここが何かに襲われる、ってなイメージがな』 うひひ。実に楽しげに。
“地”の中村:「‥‥‥‥」 つい、と眼鏡を上げて。「なるほど」
前線指揮官タケノ:「襲撃っ?!」 おどおどと周囲を見回す。エキストラなので知覚判定には自動失敗w
“火”のミツワ:『さてさて♪ なぁーにが来るのかなぁ?!』 ばぁ、と脅かすようにケタケタ。
前線指揮官タケノ:「ど、どんな敵が現れようとも、撃退してみせましょう!」
前線指揮官タケノ:「我ら“徹甲龍”軍団兵の名にかけて!」
“地”の中村:「ええ。期待していますよ」 営業スマイル。
“火”のミツワ:『んじゃ頑張ってくれや。俺もそこらで見物させてもらっとくからよォ♪』
“地”の中村:「駄目です。ミツワ。貴方にも、この橋の警備に協力してもらいます」

 サラリーマンの眼鏡が鈍く光る。

“地”の中村:「万が一、この橋が破壊されてしまった場合、」
“地”の中村:「ゲート修復後、次元城から、カッツェに御足労いただくことになるでしょうね」
“地”の中村:「本来の任務を邪魔された彼女の怒りの矛先は‥‥おそらく、貴方へと向けられますよ」
“火”のミツワ:『ぐぇ~ ヤなこと言いやがるな~、この陰険眼鏡は。‥‥ったく』
“火”のミツワ:『わぁったよ!』 口先を尖らせて。
“火”のミツワ:『んで。現在の警備体制は?』 ぼりぼり頭を掻きながら。
前線指揮官タケノ:「は! 以下の通りです」 かくかくしかじかと報告。

“火”のミツワ:『数だけ揃えりゃいいってモンじゃねぇだろうによォ』 ぶつぶつ。
“火”のミツワ:『まぁいいや。時間稼ぎにゃ使えるだろ』
“火”のミツワ:『あ。戦闘になったら現場の指揮は頼むぜ』
“火”のミツワ:『俺様ぁ、ちぃっと確かめておきたいコトがあるからよォ』
前線指揮官タケノ:「了解しましたっ!」 ビシっと敬礼。
“地”の中村:「ここは任せます。くれぐれも連絡は怠らないように」 《微塵隠れ》で退場ッ!

“火”のミツワ:『おい。‥‥今のアイツの命令は忘れていいぜ』 > タケノ
“火”のミツワ:『で、俺が合図したら素直に全軍撤収すること。いいな?』
前線指揮官タケノ:「は?」
“火”のミツワ:『この霧だ。いつ敵に襲撃されるか判ったもんじゃない』
“火”のミツワ:(最大視界50mしか確保できねぇたぁ厳しいよな‥‥)
“火”のミツワ:(不意打ちとか勘弁だぜ。マジ洒落になんねぇ)
前線指揮官タケノ:「はぁ」 納得できない。でも八卦将に逆らうわけにもいかず。
“火”のミツワ:『俺様の予知は完璧だぜ? ‥‥いいから素直に従っとけって』

 以前は、この予知能力は「他人の死」にしか作用しなかった。
夢のように。世界中の人間が死んでいく様を見せつけられる。延々と。‥‥延々と。
音楽に没入することで“死の夢”から逃れようとしたこともあった。
 そして、あの“天”と名乗る男に出会い‥‥“徹甲龍”に拾われて20年弱。
誰にも負けないと誓い。必死に力の制御を極めた。もう“死の夢”に怯える必要もない。

“火”のミツワ:『俺様は鼻が利くからな』
“火”のミツワ:『大量に“死”が発生する。‥‥そんな事件の気配にゃ敏感なのさ』
前線指揮官タケノ:「はぁ‥‥」
“火”のミツワ:『アイツに怒られる役目は、俺様だけでいいんだよ』 にやにや。
“火”のミツワ:『この橋はもうダメだ。だから先に逃げとけ。命令だぞ』
前線指揮官タケノ:「そんな事はありません! どんな奴が襲撃しようと、我らが必ず!」
“火”のミツワ:『‥‥ち。勝手にしろぃ』

 無論、予知能力とて万全ではない。たまには“間に合って”助けられる場合もある。
‥‥今回は“間に合わなかった”。それだけだ。見納めになる光景を眺めつつ。そう頷いた。

“火”のミツワ:『まぁ‥‥』 嘆息しつつ。肩をすくめ。
“火”のミツワ:『退屈よりトラブルの方が百万倍マシだ』
“火”のミツワ:『あんたらもそう思うだろ‥‥ 派手に戦ろうぜ。なぁ?』
“火”のミツワ:虚空に向かってつぶやく。にやり。

シーンEND

|