避暑地の開発

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<<避暑地の開発>>

彼女の楽園、と呼ばれるプロジェクトが始動したのは
ターン13後半になってからだった。
国として軽工業も発展していき、一気にアドバンテージを得た
土場藩国が次に着手したのは、外貨の誘致と内需の拡大である。

北国とはいえ、比較的暖かい位置にある街とその周辺区域に
夏場に藩国を訪れる旅行者のための施設をつくる計画が発動した。

場所の選定は、次のような条件のもとおこなわれた。

1)比較的街に近い土地であること。

これは、街の商店街などでの買い物を見越してのことである。

2)近くに牧場があること。

新鮮な乳製品を食卓にならべることで、一時的に落ち込んでいる
マンイーター騒ぎで落ち込んでいた土場ブランドの食料に関しての需要を
喚起する側面もあったが、もう1つ計略があった。

ファーム型の遊園地には遠く及ばないまでも類似のものである牧場を出すことで
観光客の誘致に使おうとしたのである。避暑地の近くに観光に適した目玉がある。
避暑地はのんびり休むための場所ではあるが、こどもたちに
いのちの教育を受けされる場としても活用できないかと考えたのであった。

3)温泉があること
これもまた観光客を呼ぶための目玉としての役目を持たすための
ものである。
しかし、この温泉はもう1つの目的があった。
避暑地、というと夏場専用のようにおもうが、藩王は
冬場の避暑地を遊ばせる気はなかったのである。

つまり、夏は観光客のための避暑地として資金を得る場所であることは
もちろんのこと、冬は国民の湯治のための施設として再利用できるように
温泉地を選んだのである。
また、適度な温泉は温水プールとして避暑地の観光の目玉となる予定である。

1~3の条件に適した土地として山あいの土地がえらばれた。
さらに調査の結果、この近くの山は少々標高が高いせいか
観光客が少し足を伸ばせば春スキーも楽しめることが発覚した。
スキー場と牧草地と温泉、これ以上ないぐらいの観光資源に
恵まれた場所となると予想される。

ここからはいかに美しい街をつくるか、景観を生かすかの戦いであった。
山のふもとの商店街をリニューアルし、見栄えのよい通りをつくった。
ホテルなどはあまり高層にせず、優雅に過ごすことをメインにした。
また山の中には、山小屋をつくり、夏場に住みたいという人のための
貸し別荘地や実際に購入できる別荘地がつくられた。

ただし、外国人の別荘地の購入については厳しい制限が設けられ
宰相府に借主の情報が行くと明示されている。
これはすべて、観光客の安全を守るためであり、それ以外の目的に
利用しないと約束された。


楽園の守り手


一件平和そうに見える避暑地にも悲しい伝説がある。
食料に毒が混ぜられた事件のとき、安全な食料を求める人が
大挙し、問題が発生したのである。
「沸点低いが飽きるの早い」といわれる土場の民である。
少なくとも信頼を得るのは難しいと思われた。
そのため、以下のような計画が立てられた。

  • 観光客のために、食事に毒物が入っていないか検査する
  • 定期的に避暑地を警官が巡回し犯罪を未然に防ぐ

これらは目立たぬように行われ、セプテントリオンへの警戒部隊とも
いわれるようになる。
この計画は"隠しもった銀のナイフ"の暗号で呼ばれ、普段は雪山で
遭難した人を助ける犬警官部隊として活躍することになる。

なお銀のナイフの由来は、中世ヨーロッパでは暗殺を警戒し
“クレテンザ”(信用)と呼ばれる銀のナイフで肉を切り、
毒が入っていないことを証明して見せたということからきている。
たとえ肉を切ろうとも、信用を得るべく働く。

避暑地で働く警官、彼らは文字通り
国内外の信頼を得るための隠されたナイフであった。
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