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Triumph model SDは予てより狙っていた一台であった。
旧車の知り合いに事あるごとに何か出物のサイドバルブ車は無いですか?と声を掛けていた。

ある日何の前触れも無く20年代のトライアンフの売りがでたよ、と知り合いから連絡が入る。
その知り合いが結構なマニアの方に何か無い?と聞いてくれたようで、持て余している数台を売っても良いよ、と返事を貰ったとの事だった。
その車両は
  • 1925 Triumph Model SD
  • 1928 Triumph Model TT
の2台。
しかもSDに関してはオリジナル度が高く、状態は最高という話。
そりゃもう大興奮。狙っていたSDが出てきてなおかつ状態は最高となれば無理にでも買っておかないと後悔する。
人生は短い物だぞ、手に入れておけ。と頭の中でドンファンが囁く。

そして都合を付けて現車の確認を紹介してくれた知り合いと共に確認しに行く。
出迎えてくれた方は人当たりの良い気さくな方。
昔からのマニアで現在は国産の旧車に傾倒しているらしい。
別棟の倉庫に案内されシャッターが開く。
様々なバイクの奥の方に佇むガーダーフォークの車両。
SDだ!しかも超ボロイ!
想像の遥か斜め上を行く状態。
オリジナルで状態は最高と聞いていたのでしっかりリペイント等が施された車両を想像していたからちょっと驚いた。
奥から引っ張り出されたSDを眺める。
さびさびのガソリンタンクにはうっすらとオリジナルペイントの跡が残る。
いやー、良いでしょう。完全にオリジナルだよ、コレは塗っちゃ駄目だね。とオーナーが呟く。
本当にこりゃ良いねぇ。俺が欲しい位だよ。と知り合い。
大絶賛の2人に挟まれ若干困惑気味の私。
凄い状態だなぁ・・こんなの乗ってたら益々世間様から外れそうだな・・。

気を取り直し、各部のチェック。
レバー類や小物はオリジナルと思しき物がしっかり付いている。
これはポイントが高い。
ガーダーフォークの動きをチェック。ガタガタである。
エンジンのバルブ周りをチェック。ガタガタ。
キックをおろすと一応スムーズに降りて圧縮もある。
数分眺めてコレはある程度時間を掛けて修理しないと乗れない、という判断に至る。
状態最高、の言葉からビカピカですぐ乗れる物を勝手に想像していたので入手してから始まるであろう長い修理の旅に踏み出すか如何するか・・・葛藤が始まる。
数十分眺めさせてもらった所でそろそろお茶でも飲みませんか、とオーナー。
しまわれていくSD。
本当に如何しようか?葛藤する私。

お茶を飲みながらSDに付いての話を聞く。
曰く、静岡県の山奥にある骨董屋に眠っていた物で20年代のラッジがある、という話を聞いて行ってみた所、更に奥にSDがあり、一緒に買ってきた物との事だった。
他にもステアリングヘッドに恐らく戦前と思しきアルミ製の検査証が巻いてあるので多分大正から昭和初期に新車で入ってきたものであろう事や最初は結構ヒドイ状態でインチキなクラッチが入っていたり国産のレバーが付いていたりとあそこまで戻すのは結構大変だった事など色々と伺う。

もう買うのは殆んど決めていた。
しかし入手してからのあの長いレストアの旅路に出る覚悟が中々付かなかった。
仕事は忙しく、フルレストアをするスペースも無いのが大きな理由。

数日考えて再び見学に行く。
欲しいけど買ったらレストアだよなぁ。ガーダー直してエンジンのブッシュ類も作り直して・・・、などと眺めながら考えていたら
余り悩むなら辞めた方がいいよ。オレも後でああだこうだと言われるのもイヤだし。とオーナー。
全くその通り。覚悟は決まった。買おう。
いや、買う事は決めたんですが何処を治す必要があるか見てたんです。と答える。
本当に無理しなくて良いよ、どうしても売りたい訳じゃないし。
いや、もう買いますので。今度お金もって行きます。準備が出来たら又ご連絡しますね。

帰って早速旅の準備。
金策、場所の確保、スケジュール立て。

そして全てがそろった2007年12月30日遂にTriumph Model SDを手に入れた。

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