スムーズに操作するに当たりやっておいた方が良い事を2つ。
まずエアレバーの遊びを適正に取った後開度2/3の部分に白ペンなどで線を入れておく。
エアの開度2/3は走行の基準になるのでしっかり目視できるようにすると良い。
あとはスロットルレバーを全閉にしてもスロットルスライドがちょっと開いている状態にする。所謂アイドリングの調整である。
普通のキャブレターでは当然アイドルスクリューが付くのでそこでアイドル調整をするのだがこのキャブレターにはそんな気の利いた機構は存在しない。
よってスロットル側のワイヤーアジャスターを調整し、スロットルレバーが全閉でもある程度スライドを引いている状態にしておかないとスロットルレバーを全閉にしたらエンジンが止まってしまう。
本当であればアダプターでも入れてアイドル調整出来るようにした方がスマートであると思うがこんな手抜きな方法でも問題は無いだろう。

始動の手順はマニュアル通りだと
1 進角レバーを1/3開ける
2 エアレバーを2/3開ける
3 スロットルレバーを1/3開ける
4 キックを踏み下ろす
となる。
このやり方だと場合によってはケッチンを食らう事もあるだろうからスロットルレバーは全閉状態からキックを踏み下ろし0.5拍程度遅れて開ける、というやり方の方が良いだろう。

操作はエアレバーが混合比の調整と理解すれば判りやすい。
エアレバーはエンジン回転数と負荷にあわせて変え、基本的に回転が低い時はエアレバーを絞り回転が高くなるほど開けていく。
あと坂道などで負荷がかかる場合は絞り気味、負荷が軽い場合は開き気味にする。
具体的に停止時から走行、再び停止までのレバー操作を記す。
1 停止時はスロットルレバー全閉(しかし調整によってスロットルスライドは若干開いている)エアレバーを基準の2/3ポジションよりやや絞って混合比を濃い目にしてエンジン回転を安定させる。
2 クラッチを握りギアを入れ進角レバーを上げる。進角レバーはいきなり全開にしても構わない。スロットルレバーを開けてエンジン回転を上げる。
3 クラッチを徐々に放して発進。すぐにエアレバーを2/3よりやや開け気味にしてスロットルレバーでエンジン回転数を制御。
4 低い回転数や坂道などで高負荷が掛るような場面、トップギアでの低回転渋滞すり抜け等ではエアレバーは絞り気味、加速中の中回転や低負荷の場面ではエアレバーを開け気味にする。(全て基準はエアレバー開度2/3である)
5 停止のする際は進角レバーを完全に戻しエアレバーを2/3より遅らせてスロットルレバーを全閉にする。自然とエンブレが掛るのでブレーキと併用しつつ停止。
とまあ大雑把に言ってこんな感じである。

ある程度はお判り頂けたかと思うがエアレバーは混合比調整である事、高回転や低負荷時にはエアレバーを開き、低回転や高負荷時はエアレバーを絞る、と言う事をしっかり認識していればおのずと慣れていくだろう。
第一理想値からずれるとエンジンの回り方が明らかにおかしくなるのでエアレバーを変化させてしっかり回る所に合わせれば良い。


トライアンフツインレバー。上側のレバーがエア、下側がスロットルである。
これは現在でも入手可能な復刻品。しかも純正より耐久性に優れる素晴らしい作り。
レバーとボディーに白ペンで線を入れてあるのが確認できるだろうか。こうするとエアレバーの位置確認がしやすい。
ちなみに通常の低中回転運転ではこの位かコレよりやや開き気味でちょうど良い。
アイドリング時ならばエアレバーはこの位に絞る。

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最終更新:2010年06月24日 00:53