用意するオイルは概ね4種類あればよいかと思う。
エンジンオイルの夏用シングル50番と冬用シングル40番かマルチグレードの20w-50。
プライマリー&ギアボックス用オイル、ガーダースピンドル用ギアオイル。

プライマリー、ギアボックス用は使用条件が全く同一であるハーレーのスポーツスター用の物が最適かと思われる。
ただしここはそれ程拘る事は無くエンジンオイルをそのまま入れても良い。
と言うのも純正の指定がエンジンオイルの30番である上にエンジンオイルの多くがプライマリー側に抜けてくるためにプライマリー&ギア用オイルを入れても暫く走れは豪快にエンジンオイルと混ざるから。故に事最初から混ざるであろうオイルを入れていてもいいと思う。
こういった傾向は50年代までのトラ2気筒にも見られる。
50年代も後半になってようやくプライマリーとクランクの間にオイルシールが入りこの問題も無くなるのだがこれだけ長い間放置していた位なので取るに足らない問題なのだろう。
ギアボックスやプライマリー各部の隙間からいい感じに漏れも発生するので丁度良い給油システムと私は捉えている。
設計者の意識の中にもどうせオイルが漏れるのだから丁度良いだろ、と言う思いがあったに違いない。
こういった設計なので一度適正量(おそらく500ccから600cc)を入れれば後は特に確認しなくてもよいとは思うが様子を見て継ぎ足しも必要かもしれない。
私はほぼ放置しているが交換は早め(およそ2000~3000キロが目安)に交換を心掛けている。

ガーダースピンドル用オイルは普通のギアオイル。
粘度は最低でも80w-90、用意できるのならば95w-140などの超高粘度オイルの方がいいだろう。
ガーダーフォークのスピンドル部には当然ながらシーリングは全く無いのでオイルを給油すると1日程度放置したら空になる。
結局隙間から抜けてしまうので少しでも硬いオイルの方が抜けにくくスピンドル部に残りやすい。
此処はガーダーフォークの項でも書いたように見た目を気にしない、オイルカップが終了等の場合はグリスニップルに換装してグリス式に変えた方が耐久性は上がると思う。

最期にエンジンオイルだがこれは外気温に合わせて使い分ければ良い。
夏はシングルの50番は絶対。むしろ本当に真夏ならこれより10番手上げても良い位。
最高気温が25度を下回って来る位になったらシングル40番かマルチグレードの20w-50に切り替える。切り替え時に特に入っていたオイルを抜く必要もないと思う。

銘柄に付いてはオイルが循環せず使い捨てになるトータルロス方式の場合、トータルロス向けのオイルを使った方が良いという話は聞いた事がある。
以前調べた時になにやら洗浄剤みたいな物がトータルロス向けには入っていないと言うのを確認したが合理的な理由が全く判らなかったので現在は無視して普通のオイルを使っている。

と言う事で現在私がSDに使っているオイルはレブテックオイル。
この事実を聞くと多くの人が驚くのだが全く持って問題なし。
先ず安い。700円程度で買えるのでバカスカ使い捨てるエンジンでもお財布にやさしい。性能も低い所か高い位に思う。
この辺り、ご意見反論のある方は是非教えてください。
合理的理由が確認できればすぐに切り替えます。

20100908追記
シルコリンという英国オイルメーカー(現在はドイツのフックスという会社が母体)がトータルロスの旧車用オイルを現在も生産中。
この事は以前から知っていて違いは洗浄剤が入っているかいないかという事も判ってはいたが詳しい事は判らなかったので先日先輩英車乗りのお宅に訪問した際にこの件について聞いてみました。
いわく、トータルロスのようにオイルを使い捨てにする場合は余計な添加物、例えば高温になっても粘度を保つための添加剤や不純物が混じっても性能を保つための添加剤が必要無いので最初から混ぜ物の無いオイルで良く、更には粘度を保つ添加剤が無い故に低温でも粘度が高くなり低粘度オイルを使用した際に起きるエアハンマー現象(空気の気泡がオイル経路を塞いでオイルの流れを止めてしまう現象)が起きにくくなる、との事。
今迄で最も合理的な解説でした。
でもそうなると完全マニュアルポンプな上にエンジン、プライマリー、ギアボックスが殆んど共通となるSDでは益々トータルロス用オイルは必要ないな、という結論に至り安心して先日レブテックオイルを注文しました。
その先輩は雰囲気も大事だからちゃんとシルコリンのオイルを使った方が良いのでは、という意見でしたが・・。レブテック激安なので・・。
この件については他の方の意見も引き続き募集。

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最終更新:2010年09月08日 22:58