基本的に無宣伝のこのWikiが意外と英国車の諸先輩に知られている事が判明しました。
いやースゲエなインターネット、スゲエなグーグル、と感心した次第。
Vintage期に乗る皆さまの参考にと作ってみましたが果たして参考になっているのでしょうかね?
まあ、それはそうと新たに近況報告のコーナーを作製しました。過去の追記も資料的で無い一部は近況報告に移します。
で、今回は現在修理中のSDについて書いてみます。

近況報告でも記したようにトリニティースクール主催のツーリングに参加して帰り道の箱根登りでダキツキました。
久々のトラブルで中々楽しめましたがピストンは再利用出来るけど出来たら使いたくねーなー、と言う絶妙な状態。
元々ツーリングが終わったらクラッチの切れを改善する為に少なくともプライマリーは開けて修正しようと考えていたのでついでに重い腰を上げてピストンをちょっと前に入手した純正鉄ピストンに変更します。

クラッチの修正に関してはまず歪んでいるクラッチプレートを厚みを変えて新規に作成。
何しろ純正はプレーンプレートもフリクションプレートも0.7mmしか厚みが無いのでそりゃ歪むよって感じです。コレを1mm厚で作ります。
純正は0.7mmのプレートがトータル16枚入っているのでプレートの総幅は11.2mm。
コレを1mm厚まで上げると16mmなので同様の枚数を入れるのはちょっと厳しいかと思われます。そこで上手く調整出来れば7ペアの計14枚、7ペアでも厳しければ6ペアの12枚までクラッチ枚数を落として入れてみようと思ってます。
SDは構造上クラッチプレートが油に浸るので滑り易く、故にプレートが計16枚も入る仕様になっているのだと推察されますが一般的な使用ならば6枚づつでも大丈夫であろうと予想しています。
もし滑ったら諦めて純正と同じ0.7mmで作り直しですな。
ノッケから新規作成等とあたかも自分の手でのみでやっているように書いてますが実際は全部人任せ。やったのは図面の作成のみ。ワイヤーカットの出来る金属材料屋に図面を持っていき依頼するだけです。
図面もCADなどは用いずA3のコピー用紙にクラッチプレートを当ててトレースし、必要な寸法を実寸で測って書き込むだけ。かなり簡単。
材質ははっきりコレ、と言うのが判りませんでしたがフリクションプレートは燐青銅、プレーンプレートは鋼で作る事にしました。多分純正もこの組み合わせで間違っていないと思います。
依頼したのは東京上野に有る「中田達商店」。清洲橋通り沿いの材料屋です。金属材料を全般に扱ってワイヤーカットが出来る所ならば何処でも作ってもらえるかと思います。
んで納期4日で完成。今回は枚数が多かったのでお値段3万5千円。思ってたより高い・・周りから最近のバイクのクラッチキットもその位するから、と慰められました。しかし出来は最高、文句無しです。

更にクラッチに関してはもう一点、クラッチスプリングを受けるベアリングリテーナーとクラッチレリーズを受けるベアリングリテーナーの固定加工をします。
この辺りは写真でも無いとどのあたりのどのような加工か全く伝わらないかと思いますが私写真を取る習慣が全く無いので今回も基本写真ナシです。詳しく知りたい方はコメント欄に依頼してください。お願いされれば頑張ってみます。
本来はピンが入って固定されるのですがここも最初からインチキな品物が入っていて固定されていませんでした。
まあ固定させていなくても問題は無いかと思いますがよりスムーズに切れるクラッチを目指して少しでも出来る事はやります。
段付きのピンを作ってスプリングリテーナーに穴をあけて圧入するだけの作業なので本当は自分でやりたいのですが未だ旋盤が無いのと材料の手配などの問題からいつもの「白田工機」に依頼しました。旋盤欲しいなぁ。

とまあこんな感じでクラッチの修正は以上。
本命のクラッチプレートの新品化と枚数落しで大分マシになる筈。結果が出次第また報告いたします。

鉄ピストンに関しては次回。

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最終更新:2010年12月04日 01:19