ダラダラしているうちに国内で注文した品物がやってきました。
某英国専門ショップのブログのようにやってきた愉快な奴らを紹介してみたいと思いますw。

左のオイルシールはギアボックスのクラッチ側のフェルトシールの代わりにコンバートする用。
対象シャフトの内径は33.23mm。30mm~35mmまでの標準である-3ミリの基準を適用して30mmの内径です(どうにもならないので端数は四捨五入)。
外形は4mm程度小さいのでアルミ丸棒を旋盤で引いてスペーサーとします。
ちなみにフェルトやシールが無い部分にオイルシールを追加する場合は対象軸の硬度と面粗さを考慮します。
硬度はHRCで30以上、面はつるつるである必要があります(具体的には最低Ra1.6以上、三角は3発以上を推奨のよう)。今回使用する部分はかちかちのつるつるで勿論合格です。
続いてラップロン。塗装密着材です。
メッキ面とかアルミとかの通常塗料が綺麗に乗らない所に吹くと吉らしいです。
黒塗りしてあるエンジン及びギアボックスのケースは再塗装が面倒なので剥離してアルミ地で行こうと思いますがフロントの巨大ブレーキは黒で無いとカコ悪いので仕方なく注文。
でメトリック寸法の各部ベアリング。
made in Japanと書いてあるだけで安心します。しかしこういった高品質、高精度のベアリングが200円程度で買えるってのはすごいね。
最後の黄金色の棒はC6191ことABBことアルミニウム青銅です。ギアボックスのニードルローラーをブッシュ式にコンバートする為の材料。
オーソドックスな所では砲金等が使われますが100mm程度の超小口購入だと砲金とアルミニウム青銅は殆ど金額の差がありません。
つーことでおのずとアルミニウム青銅の利用率が高くなります。
クランクのドライブ側ベアリングは内径30mm外径62mm厚さ20mmの複列ボールベアリングが使われてます。
普通に探しても見つからず全く同じ寸法の自動調心ベアリングを取ってみました。
玉が2列入ってるしカタログ上の説明ではたわみの出る軸などに最適との事なのでこれで良いか、と思ったんですが・・・
中国雑技団もびっくりのトランスフォームっぷり。実物を見た事無かったのでじっくり眺めてその構造に感動。
確かにこれならたわみが出ても大丈夫そうですね。しかしエンジン内にパイルダーオンするのはかなり気がひけるなぁ・・・
更に調べるとあの複列ボールベアリングはあまり日本では使われない4206と言う品番である事が判明。
海外ではエンジン内部やホイールベアリング(そういやコマンドのリアドラムブレーキに入ってたなぁ)等に使われているそう。
e-bayで何時でも買えますが海外のインチのベアリングを扱うショップを開拓し入手の予定。
前回エンジンのクラッチ側には既にオイルシールが入っている、と書きましたが実際に外してみるとテキトウなオイルシールを鉄板巻いて強引に付けてただけでした。
The 手抜き、なのは前に弄った人のようです。
ここもメトリック寸法のオイルシールにコンバートです。外形を測ると46.7mm、内径のクランク軸は30mmなのでそのまま規格品が入る可能性がありますな。
先ほどのアルミニウム青銅を早速削ります。
んで削りました。
本来アルミニウム青銅が置かれている場所にバラのニードルローラーが入ります。
外径は-0.02mm内径は+0.02mmで作りました(多分出来た筈)。
同様に反対側のトップギア部も作りました。
単純な外径と内径の直線削りですが機械剛性、刃物剛性、薄くなった品物の剛性等を考えながらやらないと結構簡単に失敗します。
一個長手の調整のために削ったブッシュをチャックしたら見事に変形しました・・・難しいね・・。

暫くはこんな感じで地味な作業が続きます。



  • 考えてみたらこのエンジンのレイアウトだと
    クランクシャフトのドライブ側は普通の英車のように横に引っ張られることはないんだよな。


    クラッチをダイレクトに回すだけからヘンなこじりの応力はかからない。
    だからクランク支持のベアリングも労働条件は普通よりイイんでしょう。
    自動調芯ベアリングで大丈夫だろうと思う。


    -- 好調 (2012-02-06 23:48:23)



  • 傘歯車の伝達ロスってどうなんでしょ?
    結局タテ置きクランクだと後輪まわすまでに、どこかに傘歯車が必要。
    いっぽう普通のレイアウトだとクランク支持のベアリングのコジりとか
    チェーン伝達によってロスがある筈・・・


    どっちが伝達ロスという点では有利なんだろうか・・・?


    いずれにせよタテ置きなのに傘歯車ではなくウォームギヤを
    使った戦後サンビームの愚かなことよ (笑)


    -- 好調 (2012-02-06 23:56:56)
  • 確かに通常レイアウトとはベアリングに掛かる力は異なるかもしれませんね。
    とは言えアキシャル(スラスト)方向の力が0と言うわけでは無いでしょうしベアリングの型番が判明し入手のつてもあるので微妙に不安の残る自動調心の利用は今回見送ろうと思ってます。
    4206がどうにも入手出来なければパイルダーオンしますが。


    傘状であっても歯車なのでチェーンよりは伝達効率は上でしょう。
    但しどの位有利か、という所は少なくとも25馬力程度のエンジンでは有効性に疑問有りです。
    得られる物より失うもののほうが大きいような。


    戦後のサンビームは・・・ -- flattank (2012-02-07 21:41:24)
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最終更新:2012年02月07日 21:43