一般的に見れば、小規模企業は技術革新に取り残され、きつく危険な職場というイメージで捉えられがちであるが、全企業の数に占める小企業の数は95%以上であり、民間企業で働く人々の勤め先の80%は小企業である。その価値は大企業に優るとも劣らない。
今後、帝國環状線の開通を契機に、経済圏がFVB1国の内部から帝國全土、ニューワールド全体へと拡張し、さらにはオリオン・ペルセウス方面との交易も盛んになることが考えられる。
これは諸刃の剣である。
国内経済が健全でなければ市場競争から取り残され、FVBの国内市場ですら他国企業に浸食されるだろう。
しかし、国内企業に十分な技術と体力があれば、その影響力が宇宙全体に及ぶことも夢ではない。
小企業憲章はFVB経済が健全な国際競争力を身につけられるよう、官民が一体となるためのガイドラインでなのである。
小企業は社会経済の根幹である。小企業を重視した政策こそ、雇用を創出し、経営革新を推し進める源泉となり、FVBが真に国際競争力を手に入れるための手段となる。
我々は、柔軟な小企業経営を支援し、企業家精神を奨励することを基準として、現行の諸施策や法令を検討し改善することを誓い、そのためのガイドラインとして、この憲章を定めるものである。
以上のガイドラインについて、適切に行政による対応が実施されているか、達成の度合について最低年1回の実行報告書を作成し、点検されなければならない。
作成:曲直瀬りま(摂政・法官2級)