「ねぇねぇお父さん、銀河鉄道ってどこを走っているの?」
「それはね・・・男のロマンと現実の間を走っているんだよ(キラキラした眼差し)」
L:銀河鉄道の開発(イベント) = {
t:名称 = 銀河鉄道の開発(イベント)
t: 要点 = 銀河,軌道、列車
t:周辺環境=宇宙
経済の発展による市場の広域化の過程において、運輸システムは経済という身体を動かすための大動脈です。
そして運輸システムの鍵は、いかに安価な費用でどれだけ大量に運べるかという点にあります。そのため、ニューワールドにおいての運輸の主力は、今でも空輸や陸運ではなく海運であのです。民需において、陸上ではトラック輸送より鉄道、交易においては鉄道ではなく海運が主流というのも、 海運はいまだ航空やトラック輸送はもちろん、鉄道コンテナ輸送よりも輸送単価がかなり低い水準に押さえられているからです。
その原則は宇宙空間においても同じです。
FVBは海と宙の国であり、独自の戦闘艦建造についてはフラワー級の竣工まではお寒い限りではありましたが、貨物船については早くから建造がおこなわれていました。しかし、宇宙貨物船だけではすぐに需要に追いつかなくなりました。冥王星における資源採掘地の発見が原因です。
FVBは大量の燃料資源を本土へ輸送するための手段を持ちませんでした。
所有している貨物船では足りなかったのです。そこで当初は冒険艦のペイロードを利用し、やがては宰相府と聯合することにより空母を引っ張り出して輸送にあてました。確かにそれで輸送はできましたが、本来7つの世界を飛び回るべき冒険艦や戦場の主役たる空母を投入していたのでは、いかにもコストがかかりすぎです。供給は充分でしたが高すぎたのです。戦場での揚陸作戦じゃないのですから……
そこで求められた代替手段には、以下の3項目が条件として付されました。
この条件をもっとも満たした物として選ばれたのが「銀河鉄道」なのです。
鉄道といっても、宇宙空間に鉄の軌道が敷かれているわけではありません。宇宙の星々は常に一点にとどまっているわけではありませんし、それを物理的に結ぶシステムを構築することは、FVBの技術と資金では困難です。そこで選ばれたのは、基地型レーザー推進による輸送システムでした。
戦闘艦であれば、加速減速・方向転換等の機動が必要となるわけですが、貨客輸送においては、必要以上の加速はむしろあってはならないことです。宇宙空間においては、最初に充分な速度を与えてしまえば、無理に加速し続ける必要はありません。それが銀河鉄道の基本コンセプトであり、そこまではマスドライバーや宇宙筏による輸送網と同じです。違う点を極論すれば、途中での軌道変更に対応したいという一点のみ。
それは、銀河鉄道が計画されたのが、宇宙での緊張が高まっていた時期であったということも大きいでしょう。等速度で移動するだけの貨物は、途中で敵に発見されて捕獲されたり、進路変更できずに突如発生した戦闘宙域にそのまま突入することもありえます。かといって、この新たな宇宙輸送機本体(以後「列車」)に加減速や軌道変更用のエンジンを載せてしまったのでは意味がありません。それでは単なる貨物船です。
そこで考案されたのが、基地型レーザー推進システムと加速帯でした。
これは「駅」となる基地に大型の推進用レーザーを設置し、このレーザーエネルギーを駅の「プラットフォーム」(電磁カタパルト)から射出された列車のレーザー用反射セイルに照射し、これで発射時の軌道修正と加速をおこなうというもの。駅到着時の減速は、やはり到着駅からのレーザーによっておこない、また途中に無人ビーコンと兼用で設置された軌道修正用のレーザープラットフォーム「ポイント」で軌道や速度の修正をおこないます。
列車自身には動力はなく、受けたレーザー推進の余剰エネルギーを変電システムとバッテリーを経由することで、塵芥対策用の防御システムや生命維持システムに利用するというものです。
このシステムの利点は、なにより隠蔽の面で安全性に優れているということ。まだまだ治安が不安定な宇宙です。これは譲れない点です。
地上の鉄道の弱点は、「レールを敷かれたところしか走れない」というものです。どんなに装甲と火力を与えた軍用列車でも、レールを破壊されてしまえばおしまいです。でも、もし線路がどこにあるかわからなかったら……?
まず、列車自体に動力がないため、熱源等による探知にかかりにくくなっています。大きな熱さえ発しなければ、広大な宇宙を往く列車は芥子粒のようなものでしかなく、事前にルートとダイアを把握していなければ発見することはほぼ不可能です。また進行方向に事故や戦闘による障害が発生すれば、「ポイント」のレーザー加速機を使って別路線(ポイントが設置されている代替軌道)に切り替えることで迂回できるのです。
また、レーザー技術は宇宙での基礎技術なので敵対勢力に鹵獲されても技術漏洩の恐れはなく、さらにポイント用のレーザーは低出力の短距離用であるため兵器へ転用するより、レーザー兵器をあらたに製造する方がコストが安くつくためリスクは小さくなります。そして、同様の理由でポイントの製造原価も安く抑えられるため、故障時に現地に人間の作業員を送り込むより無人艦で代替ポイントを輸送して交換した方が迅速かつ安価となるのです。
そのため、ポイントの定期点検も、無人艦によって交換し、回収してきた物を宇宙港でメンテナンスするという流れになります。
宇宙での緊張が高まるのを受けて開発が長く中断していた銀河鉄道ですが、それによるメリットは少なくありませんでした。本来、銀河鉄道の建造時に開発すべきであった技術が既に開発されており、実用レベルに達していたからです。
反射セイルは宇宙巡洋艦<こんごう>において実用化され、駅レーザーや加速帯の制御・管理にはフラワー級駆逐艦やV級教導駆逐艦でのAI制御とセキュリティ技術が転用されました。
特に駅レーザーについては、悪意ある外部から介入されてしまえば兵器としての転用も不可能ではないため、フラワー級での貴重な経験が反映された意味は大きいでしょう。
【脚注】 駅レーザーはその性質上、宇宙空間に向けて固定されており、軌道制御のための僅かな仰角・俯角しか与えられていないので、実際問題として兵器として転用できるかという点については疑わしい。これはあくまで可能性の問題として検討されたに過ぎない。
銀河鉄道創設の歴史をひとことで言い表すなら「紆余曲折」です。
運行方式にしてもリング形式から始まり、さまざまな形式が検討されました。一時はマグネティックセイルによる宇宙帆船タイプに決まりかけています。
その名前にしても、さまざまな候補が挙がり、最終的に「星海鉄道」と「星桜鉄道」の二択にまとまりましたが、そこから決定するまでさらに16カ月を費やしています。幾らネーミングが大事とはいえ、名前1つにほぼ1年半ですから、他の事項については推して知るべし。
しかし、この「星海鉄道」という名前には、「宇宙の海もまたFVBの海である」という自負の心が込められており、いかにもFVBらしい命名といえるでしょう。
テラ総合駅は軌道上にある銀河鉄道の総合駅にして、各国の銀河鉄道の相互乗り入れと宇宙開発グループでの重要な宇宙間の物流ルートの効率性を高めるための施設をめざして建設されました。現在はテラ=冥王星間の燃料輸送が主な需要ではあるものの、まだ数の多くない旅客のための案内所や有料ラウンジ等の施設も設置されています。
駅の標準的なサービス施設として以下のものがあります。
そして、これらサービスをサポートするための、駅施設の標準的な構成は以下のようになっています。
ここはテラ総合駅。その中にある食堂街の1つで、和のティストを備えた、通称「東国食堂街」。
その大通りは、歴史ある東国の街並を歩いているような感覚になる、そんな場所です。
長距離輸送システムによって輸送された、今朝早く水揚げされた海鮮物やFVB特産の生きのいい山の幸(まだ動いてます)を使った素晴らしい料理を提供するお店は、懐石料理、寿司、蟹料理から鍋料理まで様々です。
……問題はお値段が少々お高いという所でしょうか。
でも大丈夫。ここ以外にも美味しい料理店は沢山あります。
例えば、この大通りから外れた小さい通りに行きますと…… ほら、いい匂いがしますよ!
ここらあたりは通称ラーメン横丁と呼ばれている場所です。
それ以外の小さい路地や通りにも、様々な隠れた料理店があります。 その
中には名店もあるかも知れません。お時間がありますのなら、捜して見るのも一興かも知れません。
そして最後に、この食堂街の中央に戻ってみましょう。
そこには、大きな桜が植わっており、周囲には屋台が立ち並んでいます。売っているのは、焼鳥、焼きそば、わ たあめ、蒸気パン(ぽっぽ焼き)に大タコ焼き等々。こんなものでも長旅から故郷に帰ってきた者やこれから旅に出ようという者にはつい手が出てしまうチープではあっても懐かしい味なのです。
では、美味しい料理を沢山召し上がって下さ い。 ではでは。
テラ総合駅に乗り入れているのはFVBの星海鉄道ばかりではありません。
今はまだ便数は少ないものの、いずれは宇宙交通の基幹拠点となるべく、日夜施設の拡充やシステムの更新が続けられています。またFVBの中央総合駅とリンクし、環状線とも接続していることもあり、帝環新線組が配置され治安の維持にあたっています。
このテラ総合駅には藩国共通規格であるドッキングベイが設置され、長距離輸送システムの軌道駅と直接ドッキングができますが、通常はFVB宇宙港と繋がって
います。
それは、テラ総合駅の安全性を考慮したためです。
宇宙港には推進スラスターがあり、非常時には、長距離移動システムの軌道エレベーターとの接続ポイントの下部連絡ポート(軌道駅)を切り離し、
本体が戦闘空域から離脱する事が可能です。そのため、万が一の際にはすぐにお客様を宇宙港に避難させる事も可能であるとして、通常は宇宙港とドッキングしているのです。
これによって、テラ総合駅の保守や拡張のための資材の搬入や人員の移動が容易になっています。
けれども、銀河鉄道のために宇宙港の推進スラスター能力が無くなったら意味がありませんので、テラ総合駅には宇宙港と同じくらいの推進スラスターが装備されており、宇宙港の推進能力を補助する事が可能になっています。 これによって、テラ総合駅だけでも自立運行可能なよう
にはなっています。
惑星から小惑星に格落ちしても、冥王星の存在意義は変わりません。
むしろ、新たな燃料採掘地の発見により、さらなる発展が期待され、燃料採掘の作業員やその支援スタッフのための設備が拡充されており、冥王星からは採掘された燃料が送り出される一方、テラ総合駅からはこうした施設の建設資材や採掘機械が送られています。
燃料関係と軍事施設しかない極寒の星です。コンコースは殺風景だし、作業員の交替はあってもビジネスマンの行き来は多くないし、観光客は無に等しい状況です。しかし、それゆえにセキュリティの管理は容易であり、帝國の最前線であり燃料供給の要としては格好の立地であるといえるでしょう。
この辺境駅は、駅というより小規模なスペースコロニーといった風情です。それは、新たに燃料採掘のスタッフを支援する基地を建設するより、駅舎として設計されたものを拡充する方が容易かつ低コストだからです。野菜の種類は充分ではありませんが農業プラントも設置されましたし、ラウンジ設備も充実しています。ショップは売店というより立派な店舗です。
宇宙を行く艦船の運行管理は宇宙開発センターの管轄下にありますが、銀河鉄道の特性上、軌道の運行管理とダイヤ編成を行う運行センターが設置され、連携して宇宙交通の安全のために日夜働き続けています。
銀河鉄道運行センターは宇宙開発センターからの情報を元に独自の情報も加えて常に宙域を監視しており、 万一異常があればプラットフォームによって目には見えない銀河を走る軌道を変更させたり、運休させるなどして対処しています。
【銀河鉄道運行部】
公共交通網の安全を守り、また公共交通網を利用した非合法の武器・薬品、あるいは犯罪者の移動を阻止するため、FVBにおいては以前から外と内からさまざまな安全対策をおこなっており、銀河鉄道においてもこの方針は継続されます。
FVBが警戒するのは細菌兵器や核兵器まで使いかねないテロリストであり、非合法の武器や麻薬であり、その他予想もできない新たなる脅威です。そのため、時として過剰な警備は円滑な人や物資の移動を阻み、また高コストの維持費用となって予算を圧迫負担しかねません。
こうした問題に常に苦慮しているのが運輸警備を担当する宙奉行所であり、その配下である宙港与力です。
また列車内においては他国の鉄道警察に該当する宙港与力配下の帝環新線組(帝國環状鉄道新線廻り)が警備を担当します。これはその名の通り、FVBでの帝國環状鉄道の警備を担当する組織ですが、鉄道警察任務に熟達していること及び他国の鉄道警察との連携に慣れていることが買われ、銀河鉄道内も担当すると共に「冥王星屯所」が設置されることとなりました。
彼らによって警備内容とその配置については常に検討が続けられ、効率よく効果的な警備が心がけられているのです。
内外を結ぶ公共交通網は中央総合駅に集約され、これによって光学・赤外線・サーモグラフィーの複合監視カメラや探知犬(麻薬・爆発物)等を含む統合警備システムを効率よく配置し、テロ防止・安全確保のためのチェック機能を強化しています。
また、重要施設等には、生体認証システムや3Dスキャナー・フォースプレートなどを設置しています。これらについてはすべてのエリアに設置していては過剰警備となりかねないため、ポイントを絞って設置されていますが、その内容は秘密とされています。
一見して、あれ?と思われる方もいるでしょうが、銀 河鉄道のクルーが身につけている制服は、FVB伝統衣装をより宇宙向けに洗練させたものです。
頭部のキャップは、海の男が愛用した頭布を簡略化した ものですし、ボディスーツは機関士も愛用したツナギの延長線上です。身体のラインがそのまま浮き出るという素材には反発がないでもありませんでしたが、もとよ りサラシ一枚で荒海に乗り出した民です。それに比べれば露出面積が少なく、安全性にも優れているといえるでしょう。
そして、少し丈の短い上着は、陣羽織であり、所属するグループの文様がプリントされることで、所属が明確になると いう利点があります。
これぞ、まさしく東国人のスペーススーツといえるでしょ う。
地上の駅で買って列車の車中で食べるのが駅弁。空港で買って飛行機の中で食べるのが空弁。そして、宇宙港で買って銀河鉄道で食べるのが「宙弁」です。
列車内のビュッフェでも美味しい食事を楽しむこともできますが、銀河鉄道の駅ではさまざまなお弁当が用意され、旅のお供に提供させていただいております。FVB特産の「ワサビいなり寿司」や「松花堂弁当」、冥王星駅イチオシの「冥王鍋焼きうどん」も好評ですが、あえて一番のオススメを紹介するなら。テラ総合駅1番ホームで販売されている「大ステーキ弁当」でしょう。FVBの旬の食材をたっぷり使ったステーキ弁当は、ジョバンニも大絶賛! カンパネルラも泣いてむさぼり食うという、究極の逸品。もちろんカロリーは最高機密です。
設定:寂水,光儀,菩鋳螺,オカミチ,曲直瀬りま
文章:光儀,曲直瀬りま
図版:オカミチ,寂水,経乃重蔵,曲直瀬りま
(以上2010/05/12提出)
17:FVB:銀河鉄道の開発(イベント):10/05/13
L:星海鉄道 = {
t:名称 = 星海鉄道(イベント)
t:要点 = 銀河,軌道、列車
t:周辺環境 = 宇宙
t:評価 = 住みやすさ0
t:特殊 = {
*星海鉄道の施設カテゴリ = ,,国家施設。
*星海鉄道の位置づけ = ,,{建築物,輸送施設}。
*星海鉄道の設置 = ,,一箇所に設置する。
*星海鉄道の面積 = ,,1000m2とする。
*星海鉄道の構造 = ,,3階建てとする。
*星海鉄道の輸送力 = ,,設置した惑星間でターンごとに400万tまでの物資を輸送することができる。(HQにより500万t)
}
t:→次のアイドレス = 天領との連結(イベント),第二銀河鉄道(イベント),銀河列車砲(イベント),片道大量輸送(イベント)
}
★Qチェック 判定HQ(2010/05/13) ……輸送量+25%
★長距離輸送システムよりHQの継承(2010/06/30)……輸送量+25%
Q1:
星海鉄道の輸送力は「設置した惑星間でターンごとに400万tまでの物資を輸送することができる。」とあります。設定では「地球」と「冥王星」に駅を設
置すると書きましたが、データの方には駅の記載がありません。
データにある「設置した惑星間」とは「地球」と「冥王星」であると考えて処理して良いでしょうか?
ええ
Q2:
戦時の特別輸送がない限り、この銀河鉄道で処理される輸送の大部分は冥王星から地球への燃料輸送になると思われますが、FVBでは無名騎士藩国が開発し
た銀河鉄道(いなほライン)のような落下輸送の設定はありません。
Q1がYESの場合、冥王星から送り出された貨物の受け入れ処理はどのように考えれば良いでしょうか?
a.冥王星から送り出された貨物はすべてFVB国内に到着したものとみなす。
b.地球上に存在する藩国ならどこでも受け取ることができる。
c.地球上に存在する藩国でFVBと聯合している国なら受け取ることができる。
d.地球上に存在する藩国で銀河鉄道を取得している国なら受け取ることができる。
e.その他
もちろんaだ
というか燃料を落下輸送したら被害甚大だろう