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*METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY
【めたるぎあそりっどつー さんず おぶ りばてぃ】
|ジャンル|タクティカル・エスピオナージ・アクション|#image(http://ec2.images-amazon.com/images/G/09/ciu/1d/2f/863e31e29fa0c513dd068110.L.jpg,height=160)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|コナミ|~|
|開発元|コナミコンピュータエンタテインメントジャパン|~|
|発売日|2001年11月29日|~|
|定価|7,140円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:C(15歳以上対象)&br※アニバーサリー版にて付与されたレーティングを記載 |~|
|廉価版|MEGA HITS!:2002年9月12日/2,980円&br()コナミ殿堂セレクション:2004年10月21日/1,890円&br()アニバーサリー版:2007年7月26日/1,800円&br()PlayStation2 the Best:2007年11月29日/1,800円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[メタルギアシリーズ関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/543.html]]''|
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#contents
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**概要
1998年9月に発売され、優れたシナリオとゲームシステムが世界で絶賛された『[[メタルギアソリッド]](MGS)』。~
本作はそれから2年後にプラットフォームをプレイステーション2に移してリリースされた正式な続編である。~
なお、以降の解説は前作との比較を中心とした内容となっている。基本的なゲームデザインに関しては前作の項を参照されたい。
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**ストーリー
本作は、ソリッド・スネークを主人公とする「タンカー編」と、雷電を主人公とする「プラント編」の二部構成になっている。
-ただし、ゲーム中ではプラント編がメインでタンカー編はプロローグ扱い。
&big{''タンカー編''}~
シャドー・モセス事件から2年。~
事件を生き延びたリボルバー・オセロットの手により、核兵器運用が可能な二足歩行戦車「メタルギア」の情報は世界中の闇市場に拡散し、各地でメタルギアの亜種が作り出されていた。~
ソリッド・スネークとオタコン(ハル・エメリッヒ)は、反メタルギア団体「フィランソロピー」を設立し、メタルギアの亜種の調査と破壊活動を行っていた。~
ある日、米軍海兵隊が独自に「対メタルギア用メタルギア・『RAY』」の開発を進めているという垂れこみがオタコンの元に入った。RAYの存在を確かめるべく、スネークはハドソン川を航行する海兵隊の偽装タンカーに単身潜入を試みる。~
しかし、スネークの潜入と同時に謎の武装集団が降下し、瞬く間にタンカーを制圧する。部隊を指揮していたのはロシア人傭兵部隊のリーダー、ゴルルコビッチだった。~
シャドー・モセス事件でオセロットと共謀していた男が、今になって何故…? スネークは疑問を抱きつつも、RAYをカメラに収めるため、船倉を目指す。~
&big{''プラント編''}~
スネークを載せたタンカーはマンハッタン沖に沈んだ。それからさらに2年…。~
合衆国政府はタンカー沈没で甚大な被害を受けた海洋環境の回復を目的として、沖合に巨大海上除染施設ビッグ・シェルを建設。流出した原油の除染作業を行っていた。~
このビッグ・シェルが突如、「サンズ・オブ・リバティ」と名乗る武装集団に占拠される事態が発生した。犯行グループは視察に訪れていた合衆国大統領らを人質に取り、現金300億ドルを要求。要求が聞き入れられない場合、ビッグ・シェルを爆破すると通告してきた。~
この巨大プラントが爆破されれば、海洋汚染によってマンハッタン湾は向こう70年に渡り死の海と化す。~
政府はこの非常事態に対し、特殊部隊FOXHOUNDの投入を決定。FOXHOUNDの新米兵士である雷電は、海中からビッグ・シェルへの単独潜入を開始する。
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**テーマ
今作のテーマは「MEME(文化的遺伝子)」。MEMEとは文化を形成するための情報――会話、文献、制作物など――を統括した概念。~
本作では「生まれてきた人間は何をすべきなのか、何を後世に託すのか」といった''MEMEの継承''がシナリオの根底にある。~
前作のテーマ、人の生まれと生き方を規定する「GENE(遺伝子)」からの発展ともいえるテーマになっており、シナリオも前作を発展させた形になっている。
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**新要素
&big{''新アクション''}~
ハードがPS2に移ったことにより、様々な新アクションが追加。その多くは後の作品でも採用されている。
-ローリング(スネークは飛びこみ前転、雷電は側転)
--敵への体当たりの他、物陰から物陰への素早い移動や、障害物・落とし穴などを飛び越える際に役立つ。
--3以降の作品とは異なり、小さい段差を飛び越える、高所から素早く降りる、移動の遅くなる場所を速く移動するといった利用ができない。
--階段で行うと転んでしまう。雷電については降りる時は転ばない。
--出が速く、無敵時間もあるため、敵の攻撃の回避にも重宝するアクション。
--麻酔弾を撃ち込んだ敵にローリングを当てると、命中箇所に関係なく即眠らせることができるという裏技も存在する。
-エル―ド(ぶら下がり)
--橋などの縁にぶらさがって移動する。狭い橋で敵をやり過ごしたり、敵の頭上に飛び降りて気絶させることができる。
--エルード中に背伸び(L2+R2)をすることで、懸垂が可能。
--飛び降りた先に掴める場所があれば、掴まることもできる(エルードキャッチ)。
--ぶらさがっている間は握力ゲージを消費し、無くなると落下してしまう。高所から落ちればダメージを受け、場合によってはゲームオーバーになる。懸垂やエルードキャッチを繰り返すことで握力ゲージの最大値を増加させることも可能。
--アクション中は無敵のため、一部のボス戦では使いこなせるかどうかで大きく難易度が変わる。
-主観視点での射撃・攻撃
--任意の場所を狙い撃つことができるようになった。三人称視点からは見えない爆弾やポスターなど、主観視点でないと見つからないものもある。
--敵に対する攻撃判定が細分化されているため、腕を撃てば武器を落とすし、頭を撃てば一発で倒すこともできる。ボス戦でも頭を狙うことで大ダメージを与えることができる。
--監視カメラや敵兵の身につけている無線機を撃ち壊し、スニーキングを優位にすることができる。
--左右にステップ、背伸びをすることで遮蔽物に隠れながらの射撃も可能。
--主観視点でうまく敵の股間を狙えば「金的」も行える。コミカルながら、決まれば敵のスタミナに関係なく一発で気絶させることができる。高難易度でのプレイ時や、サブスタンス版でのミッション攻略には不可欠なテクニック。
-飛び出し撃ち
--壁に張り付いた状態から飛び出しての射撃が可能。主観射撃と組み合わせれば、アクション映画張りの射撃ができる。こちらもエルード同様、無敵時間が存在する。
-ホールドアップ
--気づかれずに敵兵の背後で銃を構えることで、敵兵をホールドアップさせることが可能。ホールドアップさせた敵兵からは弾薬やドッグタグなどのアイテムが手に入ることも。
--意識を保ったまま無力化できる点は画期的。敵兵の人間味を強調する面でも一役買っている。
--気絶・睡眠と違い、敵兵の意識があるため、背を向けたり、何も装備していないのが発覚すると、無効になるので注意。
--ホールドアップした敵兵の中にはプレイヤーを挑発してくる者もおり、隙を見せると攻撃してくる。手を撃つ、威嚇射撃をするなりすると、大人しくアイテムを出させることができる。
--また、増援兵は手を上げたと見せかけてこちらに回し蹴り攻撃をしかけてくる。
--回避フェイズ中に行おうとすると即危険フェイズになるので注意が必要。
--あくまで一時的な無力化なので、そのまま放置せず、アイテムなどを入手したら、気絶・睡眠などで無力化させた方がいい。
-敵兵の体を引きずる
--気絶・睡眠・死亡した敵兵や味方キャラクターの体を引きずることができる。その際に相手がアイテムを落とすこともある。
--敵兵は仲間の死体に反応する(後述)ので、敵兵を倒した後もその後処理をする必要があり、戦略的な幅が広がっている。
-ロッカー
--自分自身が隠れたり、扉を盾代わりにすることもできる。中に隠れても見つかることがあるため、扉一枚隔てて息を潜める緊張感は中々のもの。
--気絶した敵兵や死体をロッカー近くまで引きずってゆくと、ロッカー内に隠すことができる。一度ロッカーに入れると気絶や睡眠から覚めることもなくなる。
-潜水
--舞台が海上であるがゆえに、水中を泳ぐエリアも存在する。操作性はまずまず良好。酸素ゲージを消費するため、息継ぎを考慮しながら行う必要がある。
-出血
--ダメージを受けると出血状態になることがある。出血中はライフが減り続ける。止血剤もしくはレーションを用いるか、しゃがんでじっとしていると出血は止まり、ライフもある程度回復する。
--出血状態で移動すると血痕が点々と残る。敵兵は血痕を見つけると跡を辿って追跡してくるのだが、出血を止めるにはじっとしている必要がある。この矛盾をどう乗り切るかも、プレイヤー次第。
&big{''敵兵の新行動''}
-フィールドが広がったことで敵兵の感覚も全体的に拡大された。視力・聴覚共に前作以上の索敵範囲を持っているほか、高低差のある場所(階段)でもこちらを発見することができるようになった。
--前作では、例え敵兵を殴った直後に(その場で)段ボールをかぶっても「ただの箱か」で片づけられたが、今作では怪しい場所(通路のど真ん中など)の段ボールはしっかりと調べる。
-警戒態勢に入ると増援部隊を呼ぶ。ただし場所によっては増援を断られることもある。
-前作までは敵兵の死体は消滅したが、今作では基本的に残り続ける。仲間の死体や気絶している仲間を見つけると、警戒態勢に入る。
-眠っている仲間を見つけた場合は、蹴って起こす。場合によっては警戒態勢に移行することもある。
-定時連絡を行う敵兵がいる。下手に無力化してしまうと、確認のために増援部隊がやってくる。無力化した定時連絡兵を小部屋やロッカーに隠せば増援部隊をやり過ごすことができる。
-警戒時に、そのエリアにある各小部屋のクリアリングを行う。
-前作では特定の床を走った時のみ足音に反応したが、本作では新たに主人公がスニーキングスーツを身につけていない(裸足)時にも反応するようになった。
-敵兵にもいくつか種類がある。
--前述の無線兵、防弾ベストとシールドを装備した重装兵、中盤以降で増援部隊として出現するHMDをつけたハイテク兵、パワードスーツで縦横無尽に飛びまわる天狗兵など。
&big{''新たな武器・アイテム(一部)''}
-麻酔銃
--シリーズ初登場。相手を殺さずに無力化できる。ノーキルプレイのお供。レーザーポインターとサプレッサーが標準装備されている。
-高周波ブレード
--刀。終盤で手に入る。刃を反転させることでスタミナダメージを与える峰打ちも可能。ガードすると正面からの敵の銃弾を弾く。右アナログスティックを用いて操作する。天狗兵も同等のものを扱う。
-リモコンミサイル
--シリーズ定番の武器ではあるが、使い勝手が格段に上昇した。
-集音マイク
--主観視点を生かしたアイテム。心臓のペースメーカーの音を聞き分けるのに用いられるが、様々な小ネタにも対応している。
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**おまけ要素
-ドッグタグ収集
--前述のホールドアップにより、敵兵からドッグタグを奪う事ができる。同じ位置の敵兵でも難易度ごとにドッグタグは異なり、コンプリートを目指す楽しみ方もある。
---ドッグタグの収集率によってゲームクリア時にステルス迷彩や無限バンダナといった前作お馴染みのスペシャルアイテムが手に入る。
---ちなみに、雷電のスペシャルアイテムは本編でもネタにされているように「ウィッグ(カツラ)」である。装着すると弾薬やグリップゲージが減らないなどの効果があり、デモシーンにも反映される。
--ドックタグの名前はユーザーから公募されていたものなので、中には見覚えのある名前も。オリジナル版とサブスタンスでは、ドッグタグの名称が異なっている。
-ベーシックアクション
--前作にあったVRトレーニングの代わりとでもいうべき操作説明ムービー。
-Previous Story(前作をおさらいする3つの書籍)
--作中世界で発表された文章が読める。前作(シャドー・モセス事件)に関するもの。
---『新聞の切り抜き』:最近注目されているの著書、『シャドー・モセスの真実』に関する新聞の書評欄。
---『シャドー・モセスで明かされた驚愕の陰謀』:ナスターシャとは全くの別人が書いたネタ本。『シャドー・モセスの真実』を元にしている。~
その内容は…自身で確認することをお勧めする。
---『シャドー・モセスの真実』:前作に登場した軍事アナリスト、ナスターシャ・ロマネンコの著書。~
「小説版MGS」とでも言うべきドキュメント。前作からは分からなかった作戦の舞台裏がメインとなっている。
-キャスティングシアター
--クリア後のおまけ。劇中の幾つかムービーを、キャラクターを変更して鑑賞できるというもの。~
「タンカーを制圧するオフィスワーカーとローズ」、「RAYの猛攻撃を振り切るおばさん」といったムービーを作ることも可能。~
スネークとオセロットには前作で使われたローポリモデルも用意されている。
-ボスサバイバル
--本編中のボスと連続して戦闘を行うモード。難易度はEASY・NORMAL・HARDの3つで、キャラもスネークか雷電のどちらかを選べる。
--雷電に比べるとスネークは刀やアサルトライフルがないなど装備が少ないため、相対的な難易度は上。最後のソリダスとは素手で戦うことになる。
--クリア特典は特にないが、苦手なボス戦のトレーニングに使ったり、慣れてきたらタイムアタックやノーダメージなどの制限プレイに挑戦してみるのもいいかもしれない。
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**演出
***グラフィック
-『[[Z.O.E.>ANUBIS ZONE OF THE ENDERS]]』で培った技術を生かし、PS2初期としては群を抜いたレベルの高品質な物となっている。
--前作と同じくリアルタイムムービーを採用しているが、そのクオリティも大幅向上。表情の変化もしっかり読み取れる。ハードの進化を生かし、演出力も格段に向上した。
-美しい風景を組み合わせたシーンは強く心に残る。
***音楽
-本作から新たにハリー・グレッグソン=ウィリアムズ氏と日比野則彦氏が参加。メインテーマやボス戦闘曲などを筆頭に高い評価を得ている。
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**不評点
&big{''ボスキャラクター''}
-前作に比べると魅力が薄い。
--前作は「淡々と戦って死に際に印象深い言葉を遺す」ボスが多かったが、本作では「生前にペラペラ語って死に際はあっさり」というタイプが多い。見てくれのインパクトもいまいち。
---その筆頭が「3人目のスネーク」と言われたソリダス・スネーク。顔もスネークと似てない(CVは同じ)ため、ストーリーの難解さもあって''鎧を着込んだハッスルするおっさん''といった感じが否めない。
-基本的に人間離れしており、人によってはやりすぎに感じることも。
--弾の当たらないフォーチュン、頭を撃たれて蘇生するヴァンプ((ただし理由は後の『4』で語られる。))、RAYの装甲を貫くP90短機関銃など。
---特にヴァンプは、不死身という設定でやりたい放題な描写が目立つ。また、ゲーム後半でのヴァンプの凶行は、あまりの唐突さと理不尽さから批判された。
--前作でも人間離れしたボスキャラクターは存在したが、本作ではハードの性能を活かして超人的演出を多用しているために、くどく感じる。
&big{''ムービーが長い&多い''}
-前作でも結構なものだったが、本作では輪を掛けて酷くなっている。少し進んでムービー、また少し進んでムービー。これが最初から最後まで延々と続く。
--特にメタルギアRAY戦~ソリダス戦までの流れが酷い。何と''15回以上ものムービー&無線が怒涛の勢いで続く''。この間実に数十分、お湯を沸かしてカップラーメンを作って完食できてしまう。
--また、「こんなムービー必要あるか?」と思わせるものも数多い。例としては、エマが泳げない事を5回以上ものムービー&無線で説明したり等。
--ムービー中はスキップのみ可能で、ポーズをかけて一時席を立つということもできない。この点は『MGS4』以降で改善された。
--このムービーの多さと長さ、この後シリーズを追うごとにますます酷くなっていく。
--エンドロールはスキップが不可能で、こちらもかなりの長さ。後に発売された携帯機の作品『MPO』や『MGSPW』ではクリアデータであればスキップが可能になっている。
&big{''マンネリ化したスニーキング''}
-一応、シナリオ上の伏線としても機能しているのだが相変わらず以前の作品と同じようなギミック、ステージが多い。~
新アクションの追加やノードにアクセスしないとソリトンレーダーが機能しない等変化はあるが…
-前作にも登場した連打イベントがゲーム終盤に登場するが、プレイヤーの任意で回避できた前作と違い今作では強制イベントとなっている。特に、最高難易度であるEXTREMEでは、やたらと長い連打時間が必要とされる上に、連打が足りないと問答無用でゲームオーバーになってしまう。このため、アクションと全く関係ない部分で指を痛めるプレイヤーが続出した。
&big{''前作要素の一部削除''}
-VRトレーニングの削除
--気軽に遊べてやりこみ要素の一つでもあったため、惜しむ声は多い。ただし、会話中で登場する。
--代わりに前述のベーシックアクションという基本操作解説ムービーが導入されており、初心者に対する配慮が行われている。
--要望が多かったのか、サブスタンス版でMISSIONSとして追加され、本編以上のボリュームとなっている。
-ミッションログの削除
--ロードしてゲームを再開するときにそれまでのあらすじを紹介してくれたが、本作にはない。シナリオが複雑なだけに惜しまれる。
&big{''カットシーン''}
-アメリカ同時多発テロの影響で「巨大兵器が街に突っ込む」シーンがカットされているのだが、そのためか繋ぎが少々不自然な点がある。
--このシーンは『サブスタンス』にも未収録。『ザ・ドキュメント・オブMGS2』には没になった3Dモデル((世界貿易センターツインビルが描かれている。))が収録されているため、興味のある方はそちらを参照。
&big{''「わがまま女!」''}
-プラント編のヒロイン、ローズの言動をウザく感じる人もいる。あえてそういった個性付けをしているのかもしれないが…。
--自信過剰なところがあり、嫉妬深い。シナリオ上、強制無線でのろけ話を切り出す時があり、「メタルギアにラブストーリーは必要ない」と不評を買った。
--彼女の名誉のために付け加えておくと、無線時に軍の内勤アナリストらしく、しっかりと情報を伝えてくれる場面もある。
&big{''スティックやボタンの押し加減を使った操作性''}
-本作ではボタンの押し加減、スティックの傾き加減を取り入れた操作性が多用されているのだが、これがなかなか難しい。
-ハンドガンはボタンを押すと構え、一気に放すと発砲、ゆっくり放すと構えを解くという操作。この「ゆっくり放すと」という操作が曲者で、構えを解くつもりが発砲してしまい銃声で敵に気付かれるという事態になりがち。
-逆にアサルトライフルは軽く押すと構える、強く押すと撃つというハンドガンとは逆の操作。構えたつもりがフルオートで連射してしまい(ryという事がたびたび起こる。
-ハンドグレネードはボタンを押して安全レバーを抜き、ボタンの押し加減で投擲距離を調整し、ボタンを放して投げるというもの。どれくらい押し込むとどれくらい飛ぶのかが体感し辛く、更に「弧を描いて飛ぶ」「壁に当たると跳ね返る」という特性があるため恐ろしく使い辛い。爆発音で敵に気付かれる恐れがあるのも使い辛さに拍車が掛かっている。ちなみに''敵が投げるグレネードは跳ね返らない。''
-スナイパーライフルの操作性にはかなりの癖がある。他のゲームではスティックをゆっくり倒そうが素早く倒そうが照準の移動速度は一定である場合が殆どなのに対し、本作には「ゆっくり倒すとゆっくり、素早く倒すと素早く照準が移動する」という挙動があるため、繊細なスティックさばきを要求される。これに加え「少し倒すと小さく、大きく倒すと大きく照準が移動する」という挙動が加わる。要するに''ゆっくり倒すか素早く倒すか少し倒すか大きく倒すかで挙動が全く安定しない。''また、高難易度になるほど手ブレもひどく、ジアゼパム(サブスタンス・HD版はペンタゼミン)を使わないとほぼまともに扱えない。
-一応擁護すれば、本編をクリアする上ではそこまで問題ではない。ハンドガンは麻酔銃で遠くから撃てばいいし、ライフルとグレネードは使わずともクリアできる。スナイパーライフルで敵を倒す必要性がある場所は一か所しかなく、そこには救済処置がある。
--問題なのは後述の完全版。VRミッションのウエポンモードはこの癖のある操作性で挑まねばならないので、高スコアを狙うのが非常に難しい。特にスネークやMGS1スネークのバラエティモードレベル1は凄まじい難易度で、最高得点を狙うのはもはや廃人レベル。PS2版はまだしも、HD版はこれのクリアがトロフィー/実績に関わってくるため、獲得したいなら嫌でもやらねばならない。
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**賛否両論点
&big{''主人公交代''}
-本作のプレイアブルキャラクターはスネークと雷電であるが、実質的な主人公は雷電である。~
シリーズファンの中には、唐突に表れた二枚目がスネークを差し置いて主役となったことに難色を示す者もいた。
--プロモーションの段階ではスネークが主人公であるかのように紹介されており、雷電の存在が明らかになったのは''発売1週間前''であったことも影響している。
--小島監督は主人公交代の理由について、「歴戦の兵士であるスネークが毎回1からやり直すシチュエーションはおかしいと思い、新しい主人公を考えた」~
「新兵(雷電)の目線からスネークを見せたかった」という趣旨の発言をしている((初期のインタビューでは「女性ファンが増えてほしいから」と語っているが、これはインタビュー向けのジョークだったらしい。そういった販売戦略自体は何らおかしくは無いことではあるが…。))。
--海外では中性的な見た目からゲイ扱いされた。本編中でもカツラ疑惑や全裸ネタがあった雷電だが、本作後は公式の自虐ネタキャラとして扱われるようになっていく((『MGS3』『MPO』のライコフ少佐とその無線ネタ、2005年E3のトレーラーなど。))。
--彼が「単純軟弱石頭(スネーク評)」として描かれているのは、シナリオ上の役回りとして明確な必要性があるためなので、見方によっては非常に不憫なキャラクターと言える。
--キャラ性能としてはスネークよりも初心者向けで、優遇されている面もある。ローリングの性能、グリップゲージが減りにくい、扱える装備の数が多いなど。
--『サブスタンス』ではファンの声に押される形で、スネークの活躍を描いた短編『SNAKE TAILS』が収録されることになった((発売当時はスネークメインの隠しシナリオがあるといったまことしやかなデマや、『METAL GEAR SOLID X』なる架空のゲームの紹介記事がコラージュ画像と共に出回った。))。
&big{''複雑なシナリオ''}
-パッケージ裏の謳い文句である、「''どこまでが罠で、どこからが現実か。謎と陰謀が渦巻く戦場で明らかになる戦慄の事実とは?''」に偽りはなかった。~
黒幕が明らかになるまでに真相が二転三転''四転''する。
--また、抽象的なテーマを扱ったために専門用語や難解な表現が前作以上に多く、プレイヤーの理解が追いつくのに時間がかかる。裏を返せばストーリーの密度が高いということでもあり、かの伊藤計劃氏をはじめとして、この作品のシナリオを評価する声も大きい。
-この反動を受けてか、『[[MGS3>メタルギアソリッド3 スネークイーター]]』は比較的単純なアクション映画路線のシナリオとなった。
&big{''武器''}
-麻酔銃の登場で、「敵から隠れて進む」というより「敵を無力化しながら進む」ゲームになってしまった面がある。ぶっちゃけ殺傷武器のみでクリアする方が難しい。
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**総評
人気シリーズの続編としてファンから大きな期待が寄せられていた本作。ゆえに賛否両論はあるが、全体的には非常に完成度の高い作品に仕上がっている。~
特に主観射撃、ホールドアップといった後作において定番となるアクションの多くは、本作で確立されたと言って良い。~
シナリオ、キャラクター、演出、さらには細かなインターフェース面においても丁寧に作り込まれており、シリーズの人気と信頼を盤石のものとした。~
やり込み要素やおまけ要素がふんだんに盛り込まれており、長く遊べるのも嬉しい。~
一方で、のちに[[ムービーゲー>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/743.html]]なる悪評を食うことになる兆しが見え隠れしているのも事実である。
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*ザ・ドキュメント・オブ・メタルギアソリッド2
【ざ どきゅめんと おぶ めたるぎあそりっどつー】
|ジャンル|インタラクティブ・メイキング・ディスク|&amazon(B00006B0HV)|
|発売日|2002年9月12日|~|
|定価|3,129円(税込)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:C(15歳以上対象)&br()※MGSアニバーサリーで付与されたレーティングを記載 |~|
|備考|MGS2アニバーサリー版に本ソフトが同梱/税込1,800円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
**概要
『MGS2』のメイキングディスクであり、いわゆるデジタル設定資料集。~
キャラクターやステージなどの3Dポリゴンモデル、企画草案書、ストーリー台本、書籍などのグッズの閲覧のほか、BGM・トレーラー映像・発売前後のCMの視聴ができる。~
ポリゴンデモは正規とは異なるカメラアングルでコマ送り再生が可能。音声が一切なく、カメラ操作が少し複雑なのが難点。~
また、後に発売される『サブスタンス』の『MISSIONS』の体験版が5ステージ収録されている(日本語音声)。~
このセーブデータを保存したメモリーカードで『サブスタンス』をプレイすると『MISSIONS』の全ステージと隠し要素が開放される特典がある。
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*メタルギアソリッド2 サブスタンス
【めたるぎあそりっどつー さぶすたんす】
|発売日|2002年12月19日|&amazon(B00006D2DS)|
|定価|7,140円(税込)|~|
|レーティング|CERO:C(15歳以上対象)&br※MGSアニバーサリーで付与されたレーティングを記載 |~|
|廉価版|PlayStation2 the Best:2003年11月6日/2,800円&br()コナミ殿堂セレクション:2004年10月21日/1,890円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
''本質、実体化。''~
『MGS2』の完全版。
**オリジナルからの追加・変更点
-『[[インテグラル>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/633.html#id_86a5c5fb]]』同様、音声は英語のみ(日本語字幕付き)
-欧米のみXbox版・Windows版が販売されている。Xbox版は全編5.1ch対応。
-EXTREMEを越える最高難易度、EUROPEAN EXTREMEを追加
--敵とボスが強化されているのはもちろん、レーションが手に入らない、麻酔の効果が40秒程度しか持たないなどシリーズ最高クラスの難しさ。
--他の難易度は表記のみ一段階下げられている。例えば、本作のVERY EASYはオリジナルのEASYにあたる。
-一部ムービーのシーン追加、アングル変更
-BOSS SURVIVALのステージにタンカー第2甲板戦とアーセナルギア内部の天狗兵戦を追加
--天狗兵戦は、本編と異なり独りで戦う。
-CASTING THEATERの変更人物にMGSスネーク(MISSIONSのもの)や忍者を追加
-出血表現の増加
-赤外線ゴーグルを使用した時の画像がサーモグラフ状になっている。
-一部ドッグタグの名称が変更されている。
**MISSIONS
-前作の『VR TRAINING』の強化版と言えるモード。仮想空間をステージとした『VR MISSIONS』と本編中の登場箇所をステージとした『ALTERNATIVE MISSIONS』がある。
-ステージ数は合計で500を誇る。
--武器が増えた分ステージ数が増えている。武器ごとにステージは異なる。
-操作キャラクターはスネークと雷電の他、プリスキン、タキシード着用スネーク、前作版スネーク、忍者姿の雷電と幅広い。
--一部のキャラクターはBGMも変わる。前作版スネークではお馴染み「Theme of Tara」のアレンジが流れる。
-キャラクターごとに難易度が異なり、同じ内容のステージでも弾数やターゲット数に違いがある。特に前作版スネークは最高難易度(本編でのEX、E-EX並み)を誇る。
-よく言えばボリューム満点でやりこみ要素が大きいが、悪く言えばプレイヤーの衣装や配置を変えただけの水増しともいえるのは好みが分かれる点。
**短編集『SNAKE TALES』
-スネークを主人公としたパラレルワールドの設定になっており、前作や本編との繋がりはもちろん各編内にも話の繋がりはない。
-シナリオはA~Eの5つ。選んだシナリオによっては操作キャラがプリスキンや前作版スネークなどに変わるものもある。
-ストーリー進行はテキスト形式となっており、行動によって話が分岐する事もある。
-難易度はNORMAL準拠だが、レーダーがなく、無線も掛けられない。初期装備に麻酔銃がない((一度クリアしたシナリオでは初期装備に追加される。))など、やや上級者向けの難易度になっている。
**ミニゲーム『SKATEBOARDING』
-スケートボードに乗ったスネークと雷電を操作しミッションをクリアしていく。
-ステージはビッグ・シェルのアレンジである。また、BGMは本作のメインテーマのアレンジとなっている。ロック調にアレンジされたこの曲は評価も高い。
-ちなみにこのモードは『エボリューションスケートボーディング』とのコラボも兼ねている。モード画面もそれに準じている。
--本家『エボリューションスケートボーディング』にはスネークと雷電の他に本編の雑魚敵であるゴルルコビッチ兵も登場している。
-スコアの保存や時間制限の設定などはできないため、体験版のような完全なおまけモードとなっている。
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*余談・その後
-『メタルギアソリッド ポータブル OPS+』ではプレイヤーキャラクターとして雷電が登場。また、敵兵として登場したゴルルコビッチ兵・ハイテク兵・天狗兵、デモシーンのみの登場だったSEALs隊員も使うことができる。
-PS2用ソフト「メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ」と「メタルギアソリッド3 スネークイーター」をHDリマスターした移植版である[[メタルギア ソリッド HD エディション]]がPS3/Xbox 360で発売されている。
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/3999.html]]に移転しました。''