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*ファンタシースター ~千年紀の終りに~ 【ふぁんたしーすたー せんねんきのおわりに】 |ジャンル|RPG|&amazon(B000148I5O)| |対応機種|メガドライブ |~| |発売元|セガ・エンタープライゼス|~| |発売日|1993年12月17日|~| |定価|8,800円|~| |備考|バーチャルコンソール:2008年6月24日/700Wiiポイント|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ファンタシースターシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/408.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -『ファンタシースター』旧シリーズの第4作目にして、「アルゴル太陽系」を舞台にした初期シリーズの完結作。~ 過去シリーズに登場したモタビアン、デゾリアン、ニューマン、アンドロイドといった種族がパーティメンバーとして勢ぞろいする他、ジャコウネコ((『I』のミャウの同族。))、ラッピーといった動物なども登場するのが特徴。 --タイトルに『IV』のナンバリングは無いのだが、実質『ファンタシースターIV』の扱いとなっている。実際、海外版ではタイトルはちゃんと『PHANTASY STAR IV』だった。※本項記事でも本作を便宜上『IV』と明記させて頂きます。 --当時のスタッフのコメントによると、『PS IV』のタイトルにしなかった理由は『IVだと以前のシリーズを未プレイのプレイヤーに売れないから』なのだとか。 --また、よく間違われてしまうのだが、副題の表記は『千年紀の''終り''に』であって『終わり』ではないので気をつけよう。~ これだけでも検索結果に大きく違いが出る。 -過去作から舞台となっているアルゴル太陽系の主な惑星の一つ「モタビア」を主軸に物語は進み、やがて主人公はアルゴル星系全体を飲み込まんとする大いなる闇の存在と戦う運命を背負わされる事となっていく。 -旧ファンタシースターシリーズの以前の作品は、SF的な世界観と当時のゲームとしてはよく動くビジュアルが見所だった[[1作目>ファンタシースター]]、更にSF色が強くなりつつも、悲劇的なストーリー展開かつ準バッドエンドともいえる結末が衝撃的だった「[[II>ファンタシースターII ~還らざる時の終わりに~]]」の2作品が好評を博していた。 --だが、そのIIの1年後に発売された『[[III>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2252.html]]』が、今までと違うスタッフの手で急スパンによる開発が行われたのが原因か、過去2作と明らかに毛色の違う、コレジャナイ感溢れる作品になってしまった。 --それから3年後に送り出されたこの『IV』は、『II』のスタッフが再び集結して様々な点で大きなパワーアップを遂げた良作として世に送り出してくれた事により、旧シリーズの良きフィナーレを飾ってくれる事となった。 **評価点 -戦闘システムは『II』をベースにさらに洗練され、プレイヤーのパーティ(後ろ姿)や敵の動くアニメーションレベルも格段に上昇。 -従来のテクニック(PS世界での魔法)の他にキャラクターごとに回数制の特技も追加。キャラクターごとの個性がより明確になった。 --また、同じターンで複数のキャラが特定のテクニック・特技を発動させた場合「コンビネーションアタック」という強力な攻撃を発動させることも可能。コンビネーションアタックの発動を支援するシステムとしてあらかじめ使用するテクニックや特技のコマンドを登録して自動実行する「マクロ機能」も搭載。 ---最強のコンビネーションアタックの発動方法を送付すると『I』のMD版カートリッジが抽選で当たるキャンペーンもあった((内容はMKIII/SMS版と全く同じ。但しMDの仕様上サウンドはPSG音源。))((後にユーザーからの強い要望で『ファンタシースター復刻版』として一般販売されている。))。 -ストーリーは王道ものを地でいく展開ながら、主人公や他の登場人物の会話シーンも豊富で、非常に感情移入がし易い。 --特にイベント発生時には1枚絵の小さなイラストCGを漫画的なコマ割りでテンポ良く表示するシーンが多数発生して物語を彩ってくれる。その展開場面やイラスト数の豊富さ・見せ方のうまさも手伝ってストーリー全体の評価は高い。 --ストーリー展開自体は、鬱展開や報いようのない結末らが多かった過去作と比べるとかなりマイルドに軟化。 --序盤に起こるある主要人物の最期やラストダンジョン出現時に壊滅する近隣の村…といった鬱展開はいくつかあるものの、全体を見ると明るいノリな作風で、エンディングもこのシリーズでは珍しい大団円に近いオチ。毒気が減っている意味で、ファンの中には賛否両論になっている事も。 --町や施設のオブジェクトを調べた際の主人公のコメントもかなり豊富なのが面白い。 -世界設定では、主人公は荒廃したモタビア星でモンスター討伐を生業とする職「ハンター」に所属している。この要素が後の大作『[[PSO>ファンタシースターオンライン]]』でも「ハンターズ」という組織として受け継がれている。ハンターズギルドの受付嬢の台詞などは意図的にこの『IV』のものをオマージュしている。 --また、後年に発売された『[[PSZ>ファンタシースターZERO]]』も、文明が滅んだ荒廃した星でハンターズ稼業が成り立っているという、本作にかなり近い作風をしているのが特徴だった。 -『III』に関連する、過去作との矛盾点があったある設定も、それを払拭する為の処置として補完がされている事柄がある。 --いちばんの補完(追記?)設定は「ダークファルスは複数存在する」こと。そして「千年の封印」が実はダークファルスに対して行われていたわけではないことだろう。((後付けに近いが、『II』でもダークファルスは二体いた事になっている。)) -ゲームバランスはこの当時のRPGとしては非常に良質なレベル。過去作の難易度が総じてやや理不尽さがあった事が指摘された為か、本作はそれらを反面教師とし、理不尽さのほとんどない作りに仕上げられている。 --敵の強さ・ダンジョン攻略の難易度・エンカウント率に戦闘バランス、全てにおいて問題のない良好な出来となっている。攻略がきつそうなダンジョンがあっても、装備・回復アイテムやレベル上げといった前準備をしっかりしておけば攻略が詰まる事はほとんどない。 --ささいな事項では、レベルが上がるとザコ戦からほぼ確実に逃走も可能になる点も大きい。これさえも過去作品ではランダムで逃走失敗が起きたりしてダンジョン探索などでのテンポが阻害されていたのだ。 -前述の合体攻撃やマクロによるコマンド登録、味方キャラとの会話による「そうだん」コマンド等、他社の有名どころな後続メジャータイトル作品でも散見されるようなシステムがこれでもかと組み込まれているという見方もできる。時代を先取りするメーカー・セガの面目躍如である。(?) --ちなみにこの「そうだん」コマンド、単独行動になっているときは「ひとりごと」コマンドになっていたりする。芸が細かい。 **問題点 -クリア後の隠し要素や本編より強い敵と言ったやり込み要素が皆無な点。 --一応「ハンターギルド」で請け負える依頼は本編攻略に関係のない寄り道要素なのだが、一度クリアした依頼を再度受ける事ができず、それらの依頼を順にクリアしてしまうと結局残るのは一本道のストーリーのみという事に。『III』のような一部のストーリー分岐といった要素ももちろん無い。 ---一部の依頼は、ストーリーが最終局面になると受けられなくなる。ストーリー進行上仕方のない面もあるのだが。 -「ランドマスター」をはじめとしたいくつかの乗り物に搭乗して移動している際の戦闘(通称マシンバトル)では、HPはその時のパーティーメンバーのHPではなくマシン自体の耐久力という扱いに個別設定されており、戦闘で敵の攻撃を受けてこの耐久力がゼロになると強制的にゲームオーバーになる。一応耐久力は戦闘が終わる度に自動回復するのだが、使用回数の少ないマシンの搭載武装をうまく駆使しないと通常戦闘よりも危なっかしい局面に立たされる事が多い。((ちなみに搭載武器は宿屋に泊まると全回復する。)) -欠点と言うよりは賛否両論点ともいえるのだが、長所欄にある通り過去作より大幅に低下した難易度。 --それでも一部のダンジョンではレベル上げとHP回復を怠ると苦戦を強いられる局面が多い為、一概にヌルゲー化しすぎたと断言するのは早計ともいえる。特に中盤の難所として名高いダンジョン「エアキャッスル」や、何も知らずに戦いを挑むと全滅に追い込まれかねない砂漠のサンドワームとか。 -当時主流になりつつあったAIバトルが搭載されていない。 --前述の通りマクロが用意されているので、経験値稼ぎとかで楽は出来る。 -特殊攻撃(テクニック・マジック)の種類が多すぎて使いこなせない。役に立たないわけではないのだが。 **総評 -魅せてくれる世界観とイベントシーンにオーソドックスRPGの鑑ともいえる良質なゲームバランスを両立した、欠点がほとんどないない良作RPG。『PSO』が登場するまでの間、シリーズの人気を長く繋いでくれた作品といえる。 -『PSO』や『PSPo』、『PSZ』といった2000年代以降のシリーズ作で初めてファンタシースターシリーズにふれた方にも、「元ネタ」といえる要素が多数ちりばめられている為にニヤリとくる場面と巡り会える事は必定なので、シリーズの歴史をふりかえる機会があれば、一番そつない仕上がりの本作をオススメしたい。 **移植 -Windows PC版で移植がされた(メーカーはメディアカイト)他、SSとPS2では過去3作やGG版らも遊べるカップリング移植がされている。また、WiiのVCでも配信されている。 --SS版とPS2版では移動速度・入手経験値の変更が可能になり、より快適な環境で遊べる。また、裏技扱いで、MD実機版にあったある深刻なバグを再現できるかどうかの設定が可能という、実機プレイをしたファンの琴線に触れる要素が。移植を担当した会社・M2はレトロゲーム移植に高い実績を持っており、今作でもその株を大きく上げてくれた事となる。
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