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*ADVANCED Fantasian 【あどう゛ぁんすと ふぁんたじあん】 |ジャンル|RPG| |対応機種|PC-8801mkIISR以降、X1| |発売元|クリスタルソフト| |発売日|1988年12月| |定価|7.800円| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''| ----- **概要 -TRPGを意識したRPG。非常に多岐に渡るパラメーターが特徴。特異な魔法形態も含め、一般のコンピューターRPGとは一線と画している。 -同シリーズの前作、ファンタジアンの続編。そのシステムはさらに発展している。 **特徴 -キャラクターメイキングを重視したRPG。そのパラメーターは実に多彩。能力12種、スキル20種、さらに魔法のためのエレメントが27種ある。この多彩なパラメーターのどの部分を生かすかはプレイヤー次第。キャラクター達の様々な成長が楽しめる。 --キャラクターで選べる種族は5種類、そして性別もある。それらは能力、スキルの初期値に影響する。メイキング時はボーナスを割り当てる。能力に対するボーナスはかなり豊富にあるので、極端なメイキングも可能。一方スキルに対するボーナスはわずか。このためボーナスによって、種族の違いを打ち消す事はできない。 --能力は攻撃の成功率、防御の成功率、持てる装備の量など多岐に影響する。 --スキルは各種装備の熟練度や、回避、魔法への耐久力など様々なものがある。各種装備のスキルはソード、ヘビーソード、アックス等、武器種によって分かれてる。その他のものも多彩で、応急手当や罠の発見、中には忍び歩きなんてスキルもある。これらは装備品の装備条件や効果、調査などに影響する。 --本作では一般のRPGにあるようなレベルが存在しない。能力の向上は得た経験値を使って、各スキルを訓練したり、魔法のエレメントを覚える事で上がる。 -ゲーム構成としてはミッションタイプ。様々な仕事を請け負いながら、キャラクターを成長させていく。 --ミッションそのものはウィザードリィ系統の3Dマップタイプ。マッピングが必要となる。もっともダンジョンそのものは、そう複雑ではない。 --変わっているのは基本的に戦闘が無意味である点。経験値や賞金はミッション達成後に得ることになる。戦闘では何も得るものはない。 -武器も単に、攻撃力で構成されうものではない。突く、斬る、砕くのどれかに向いてるかあるいはバランス型かなどのようになっている。防具にはそこまで複雑な要素はない。 -戦闘はタクティクスタイプ。 --敵はマップ上の特定の位置に配置されており、ランダムでエンカウントするような事はない。 --戦闘はさながらSRPGの様。高さの概念こそないものの、各キャラを将棋の駒のように動かし戦う事になる。敵の背後を取ったり、打撃系のキャラで防衛ラインを築いて、後方から魔法や矢で攻撃させたりと複雑。緻密な戦略が取れ、多彩なパラメーターだからこそ、育てたキャラクター達の能力を発揮する面白さがある。ただこの複雑なシステムのため、ザコ相手でも戦闘には非常に時間がかかる。 --ファイナルファンタジーシリーズが採用してる、アクティブタイムバトルシステム((ちなみにこのシステムは、スクウェア・エニックスが特許を取得している。))に近いシステムを採用してる。ただし完全な時間経過による戦闘ではなく、ターン制に内包されている。 --攻撃は複雑な経緯を経て導きだされる。 ---打撃や矢の攻撃の結果は、単に防御力と攻撃力の差から出るものではない。攻撃は仮に相手に当たっても、シールドで防がれたり、剣で逸らされたり、当たっても鎧を抜く事ができなかったりと、様々な状況が発生する。それらを潜り抜けてダメージを与えるため、その値は大きくぶれる。また弓も矢を番えて構えないとえないと、撃つ事ができないようになっている。これらは本作特有のリアリティのある味わいを生み出してる。 --魔法は独特なもの。 ---本作では一般的なRPGにあるような、一つの魔法で特定な効果を得るようなものにはなっていない。魔法を発生させるのに、4グループからなるエレメントを組み合わせ発生させるのだ。例えば、炎を敵1体にぶつける魔法を発生させようとすると、投射×炎×単体効果1×疲労1(MPに当たる)となる。この組み合わせによって、武器に魔力を帯びさせたり、一定範囲内のキャラの動きを速くする、敵を混乱させるなど組み合わせ次第で様々な効果が得られる。この組み合わせを見出すのも、本作の面白み。 ---他のRPGで見ないのが魔法の成功率。本作には魔法を使ったからと言って、必ず発生するとは限らない。失敗してしまう事もあるのだ。それは効果範囲や威力が小さいほど、また消費疲労度(MP)が多いほど、詠唱時間が長いほど、成功率は高くなる。 ---打撃のクリティカルヒットに当たる、クリティカルキャストというものがある。 -セーブが一箇所しかできず、ロードもゲームを起動しなおす必要がある。敵のエンカウント場所が固定なため、やり直せないという状況を作る必要があったのかもしれない。しかし、町での行動もやり直せない点は、不便なだけとなってしまった。((現在の感覚ではセーブ/ロードが自由に出来ないことに不満が大きいだろうが、決められた場所でしか出来ないのは当時のゲーム感覚としてはわりと普通の事である。)) **難点 -ミッション数が少ない。 --キャラクターメイキングを中心に据えながら、ミッション数はあまり多くない。しかもミッションが一連のストーリー仕立てになってるため、同じミッションを再度する事ができない。このため得られる経験値が限られ成長にも限界がある。また、ミッションの少なさのため、多彩なパラメーターを生かす機会も限られてしまう。スキルの中には、1回しか役に立たないようなものもある。 -戦闘が無意味。 --一番キャラクターの成長を感じられる戦闘に、得るものがなにもないというのは、ゲーム性としてはやや矛盾している。 **ストーリー 剣の魔法の楽園エリアス。人々はその豊かな世界での恩恵を受け、幸せに暮らしていた。そんなある日の巨大な彗星が姿を現す。それは伝説にあった凶兆の星であった。それはだんだんと大きくなっていった。そしてついに巨大隕石が落下したのだ。隕石の落下により、大地は破壊しつくされ、舞い上がった灰はやがて極寒の世界を作り出した。多くの生物は死に絶え、国も文明も滅んでいった。残されたわずかな人々は種族を越え、手を取り合いなんとか生き延びていた。&br() しかし長く続いた極寒の世界も終わる。日の光が差し込み始めたのだ。だが、その日の光は少しおかしかった。位置が以前と変わっているのだ。おかしかったのはそれだけではない。モンスター達が凶暴かし、伝説にもないモンスターまで現れていた。人々はやがて自警団を組織する。それはやがて冒険者達という職業を生み出し、人々に無くてはない存在となった。 **総評 TRPGから生まれたコンピューターRPGだが、本作が発売される頃にはもう独自の進化を続けていた。そんな中で出てきた、先祖返りしかたのようなRPG。&br() 多彩なパラメーターは、キャラクターを育成十分楽しめるようにできている。また一見複雑な魔法もコツを覚えれば、工夫しだい使い道が広がる面白さを持っている。戦闘も少々時間がかかるものの、むしろタクティクス的戦闘も本作の魅力の一つだ。&br() 一方で、本作のボリュームは、このゲームの楽しさを生かすには不十分。さらにストーリー仕立てにした点も疑問が残る。&br やや問題点はあるものの、他の誰でもすぐ遊べるRPGとは一線を画した、独特な雰囲気を持ったRPGである。&br()
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