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*オリエンタルブルー 青の天外 【おりえんたるぶるー あおのてんがい】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&amazon(B0000D0Y65)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|128MbitROMカートリッジ|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|ハドソン、レッド・エンタテイメント|~| |発売日|2003年10月24日|~| |定価|4,800円|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |廉価版|バリューセレクション:2006年2月2日/2,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[天外魔境シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/917.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **序 >どこまでもつづく 青い空と~ どこまでもつづく 青い海をうつし~ ここに 青の大地がある~ この地に すむものは~ たとえ それが小さな命であろうと~ <青>のいみを しるものである~ ここは 青の大地~ すべての命が いきる大地…~ (ゲームオープニングより) ---- **概要 -天外魔境シリーズの外伝作品。任天堂ハード向けの新作としては『天外魔境 ZERO』以来2作目の作品である。 --プレイヤーは男(デフォルト名天藍)か女(デフォルト名葵)のいずれかのキャラを選んで物語を進める。進め方により最終的に仲間になるキャラやストーリーの一部に変化が生じるフリーシナリオシステムを採用している。 --仲間キャラは互いに排他の関係にあるものも含めて全部で11人。仲間とするかどうか大半のキャラは任意だが、ストーリー進行上絶対に仲間になるキャラもいる。 ---一応天外魔境シリーズの外伝作品であるが、システムの一部が似ているくらいで他のシリーズ作品とのつながりはほとんどない。 -またこれまで天外魔境シリーズはハドソンから発売されていたが、今作では発売元が任天堂へ移っている。 --発売元は任天堂だが、なぜかタイトル画面に任天堂の文字はない。 ---- **物語 「青の大地」~ そこは、すばらしき地である。~ 天帝の下に、人間、トルク人、鬼族、など、数多くの人々が住む、幸せの大地。~ その都「大都(だいと)」で、怪異が巻き起こる。~ 大都が、マ界に沈む…~ そんなウワサが広がる中、主人公は謎の古文書を手に、この地に降り立つ。~ 世界の都「大都」のマ界化を企むマ界の一族!~ よみがえる巨大な城「青の城」、空を飛ぶ「マジン・ダーマ」…~ そして、大都マ界の封印が、ついに解かれる!!~ (公式サイトより) ---- **特徴 -本作の特徴としては、東洋的な世界観、フリーシナリオシステム、マ石システムがある。 -プレイヤーは「青の大地」と呼ばれる世界を旅して歩くことになる。この世界には中国、日本、沖縄、アイヌ、東南アジア、中央アジアと似た文化が各地に存在している。 --他のシリーズ作品と違って、本作には西洋世界に当たる場所が存在しない。 -本作のフリーシナリオシステムは、ストーリーの進行のすべてがプレイヤーにゆだねられ好き勝手に進められるというたぐいのものではなく、ストーリーの目標が明確にされずそれをプレイヤーが手探りで見つけていくというものである。ストーリーは大きく分けて本筋にかかわるもの、横道にそれるもの、個々の人々の依頼に分けることができる。ストーリーはこれらを進めるもしくは無視することで進行していく。 ---プレイヤーの通った道筋は日記という形で振り返ることができる。この日記を通信交換することもできる。 -マ石システムは他のRPGに見られる魔法に当たるものであるが、魔法とは違いマ石という道具を消費するといった形をとっている。 --マ石は敵との戦闘から得られるものであるが、基本となるマ石を組み合わせてより強力な効果を持つマ石を作ることが本作をクリアする上で重要である。 ---またマ石は装備品と組み合わせることもでき、単純に能力を上げたり組み合わせによって特殊効果をつけたりすることができる。その上、こうして改造された装備品は元値よりも高く売ることも可能なので、これを利用してお金を稼ぐこともできる。 ---- **評価点 -物語をプレイヤー自らが作っていくこと。 --世界観と同様、ストーリーに関してもいろいろな要素がミックスされている。 --本作のストーリーは大筋を追っていくことで明かされる部分と、サブストーリーや街の人との会話から明かされる部分があり、世界情勢の変化に伴い変わっていく街の人々の言葉を丹念に集めていくことがストーリーをより深く理解するために必要であり、本作の楽しみの一つである。 ---ある意味本来のRPGに近いと言えるのかもしれない。 -他では味わえない世界観。 --アジアの各地の文化が登場するが、街や服のデザインや音楽でしっかりと色分けされており雰囲気も良く表わされている。 --多くのRPGが西洋的な世界観をもつ中で、アジアそのものではなくアジア的な世界観の作品というのは多くはない。 -背景などの絵は丁寧に作られている --もともとが64DD向けに作られていたというだけあってGBAとしてはかなりきれいである。 -オート戦闘にあたる「さくせん」がやたら細かく設定できる。 --キャラごとに手動・自動の設定が可能で、自動も攻撃やマ石・秘術(特技)だけでなくアイテムを使わせたり逃走させたりすることも可能。さらに「こまかくせってい」で、ある条件(敵が1体のみ、ピンチの味方がいるなど)に応じた特別な行動を2つまで設定できる。 ---こういった設定を3つまで保存可能で、戦闘中に必要に応じて使い分ける事ができる。しっかり設定していれば、ボス戦もオートのみで対処可能かもしれない。 -「RESUME SAVE」という中断セーブ機能やスリープ機能といった、あると助かる携帯機向けの機能も搭載されている。 --中断セーブは一度ロードすると消去される。このゲームでは基本的に宿屋でしかセーブできない。 --この中断セーブは本来の目的が電池切れ対策であるため任意のタイミングでセーブすることはできない。セーブが作られるのはダンジョンや町に入ったときであるようなのでその後にやったことなどは記録されないので注意が必要である。 ---- **問題点 -セーブデータが一つしかないこと。 --本作最大の欠点。一本道とは違う本作の特徴を考えるとセーブデータはいくつも欲しくなる。 ---ある意味現実的であり、後戻りができないようにあえてそうしているのかもしれない。 --ニューゲームを選んでしまうとその時点でそれまでのセーブデータが消去されてしまう。そのため最初の部分だけちょっとプレイ、ということができない。 -そんなにフリーではない。 --確かに他のゲームと比べればプレイヤーにゆだねられている部分は大きいが、実際のところクリアするために起こさなければならないイベントは決まっているため、ストーリーの大筋は攻略順が多少変わるくらいでだれがやっても同じである。 ---ただし、サブイベントに関してはこの限りではなく、やり方によってプレイしている感覚はだいぶ変わってくる。 -システム周りがいまいち使い勝手が悪い。 --本作では道具は一人ひとりが持っている形となっており、持てる個数も上限があるという現実感あふれる仕様となっている。このためパーティーを変更したときはいちいち道具のやり取りをしなければならず、パーティチェンジに時間がかかる。 --他にも妙に時間がとられたり、面倒な操作が多い。 ---移動速度や戦闘スピードが速めなのがせめてもの救い。 -演出面が天外魔境シリーズとしては地味なこと。 --ハードの制約はもちろんあるが、条件の似ていた『天外魔境 ZERO』と比較しても地味である。 --一つ一つのイベントは丁寧に作られているが、GBAの小さい画面も相まって視覚的効果は地味である。 ---ただし、戦闘に関しては演出が控えめなおかげでかなりサクサク進む。 ---- **その他 -難易度は低め。 --本作のダンジョンは一部を除き簡単であり、戦闘も回復さえちゃんとしていればまず負けない。 --仲間の一人であるゲドが強すぎるという意見があるが、解説書に載ってはいるものの実質的に隠しキャラで、仲間にするためにはシナリオとは関係のない異常な強さの敵がうろつくダンジョンを、様々な仕掛けを利用しながら攻略しなければならず、さらに全力を出すためには各地に眠るアイテムを集めなければならない。おまけにレベルアップしてもステータスが上がらないので、そこまでゲームバランス崩壊という訳でもない。 -ストーリーは天外魔境シリーズらしく全体的に暗く重い。 --世界情勢の変化に伴い相当な数の人々が亡くなる。また本作では街の人々に話を聞いて歩くことが重要であるため、話を聞いて回った人々が亡くなってしまうさまはなかなかに憂欝である。 --さらに本作のストーリー進行はプレイヤーの方からさせていき、その時々の選択によって仲間が死亡したり町が壊滅したりするため、プレイヤー自身にも直接のしかかってくる。 ---しかも後戻りがしにくい仕様のため、一度起こしてしまった悲劇はそのプレイデータでは回復不能となってしまうため知らずに進めてしまったときは本当に落ち込む。 -また、続編を出す前提で本作が作られているせいか、続編で描かれると思われる点が意図的にぼかされている。 ---- **総評 -本作の特徴を一言でいえば、世界観やストーリーは良好だが、システム面はいまいちといったところであろうか。 -派手な演出に定評のあった天外魔境シリーズの一品としては地味ではあるが、オリエンタルな世界観とストーリーは他にはない味わいを持つ作品である。 --そういう意味では、この作品の持つ独特な雰囲気が好きかそうでないかで凡作から良作まで評価が分かれるであろう。 -今となっては知る人ぞ知る作品ではあるが、他にはない魅力を持った作品である。 ---- **余談 -本作の続編として赤の天外が考えられていたが、売り上げが芳しくなかったためかいまだに発売されていない。 --本作を含め3部作構成であったと思われる。
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