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*うたわれるもの 散りゆく者への子守唄
【うたわれるものちりゆくものへのゆかうら】
|ジャンル|アドベンチャー+シミュレーションRPG|&amazon(B000FU89IK)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|メディア|DVD-ROM 1枚|~|
|発売元|アクアプラス|~|
|開発元|アクアプラス、フライト・プラン、スティング|~|
|発売日|2006年10月26日|~|
|定価|7,140円(税込)|~|
|レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
**ストーリー
大陸の北東に位置する辺境の小國の村、主人公はそこで目を覚ます。~
「エルルゥ」によって大怪我をして倒れていたところを発見され、助けてもらったらしい。~
だが、一命は取り留めたもののそれまでの記憶を失っていた…。~
自分の名前さえも思い出せない主人公は「ハクオロ」と名づけられる。~
「エルルゥ」達の手厚い看護を受け徐々に回復した「ハクオロ」は、村の貧しい生活を見て自分が出来得る限りの力を貸すことにする。~
傷を治療しつつ、畑を耕したり、村人との交流を深める等、ゆったりとした時間が過ぎていく…。~
そして「ハクオロ」の傷も大分癒え、村人皆が待ち望んでいた収穫の時季になる。~
皆が協力して頑張った甲斐もあり、今までより多くの収穫量となった。~
だが、その噂を聞きつけた藩主が難癖をつけ、税として貴重な食料を徴収してしまう。~
更に様々な要因が絡み、ついに「ハクオロ」達は叛乱軍として蜂起せざるを得なくなってしまった…。~
(公式サイトより抜粋)
**概要
Leafが2002年に発売したWindows用18禁シミュレーションRPG『うたわれるもの』の一般向けリメイク版。~
声優によるキャラクターボイスや完全新規のシナリオなどが追加された。~
シミュレーションパートは『サモンナイトシリーズ』などで有名な『フライト・プラン』が担当している。
**特徴
-本作はアドベンチャーパートとシミュレーションパートを交互に繰り返すというシミュレーションRPGとしては良くあるゲーム形式である。但し、ストーリーを重視したゲーム構成となっており、一般的なシミュレーションRPGと比べると、シミュレーションパートよりもアドベンチャーパートの比重が高い。そのため、ジャンル名も「アドベンチャー+シミュレーションRPG」を謳っている。
--長時間アドベンチャーパートが続く事も多い。ただし戦闘中以外はいつでもセーブ出来るため、長時間の拘束を強いられる事はない。
-連撃
--敵を攻撃する際に敵の周囲に○が出現してその○が敵の中心の方に小さくなっていく演出があるのだが(的を射る様な演出と捉える事もできる。)その○が消える瞬間に○ボタンを押す事で追加で攻撃する事ができる。ただし追加攻撃は最初の一撃よりも与えるダメージは小さい。
--また気力がMAXの時は通常よりも1回多く攻撃する事ができ、その場合気力を消費して各キャラ固有の必殺技が発生する。
-協撃
--特定のキャラ同士が近くにる場合、双方のキャラクターの気力を消費して連携技を使用する事ができる。
**評価点
-ストーリー
--本作の大筋は「藩主の圧政に苦しむ辺境の村に住む一人の少女に助けられた記憶喪失の主人公が、成り行きから叛乱軍のリーダーとなり蜂起する。」という戦記モノとしては王道なストーリーである。
--また、中盤以降は主人公は叛乱軍を指揮していた事から新たな國の皇に祭り上げられるのだが、誕生したばかりで政治形態の安定していない新国家は周辺国家からその領土を狙われる事になり、いわゆる「国盗り合戦」へと発展していく。
--戦争シーンは、主人公の采配と奇策によって困難な戦況を打ち破る展開も多く評価が高い。
--また、戦争の合間に日常のシーンも描かれるのだが、アットホーム感溢れるエピソードは評価が高く、戦争よりも日常の話の方が好きというファンも多い。
--本作は美少女ゲームであるが、女性キャラクターのみならず男性キャラクターも魅力的で人気の高いキャラクターが多い。
-音楽
--和を基調にしたBGMは評価が高く、特に「子守唄~ユカウラ」「命~ミコト」などイベント曲に良曲が多い。また、ED曲の「キミガタメ」は非常に人気が高い。
-戦闘システム
--基本システムはオーソドックスなCT制シミュレーション。いわゆる『タクティクスオウガ』ライク。
--システムはシンプルで分かりやすく、また、難易度も低く且つテンポも非常に良いため、ストレスを感じにくい造りになっている。戦闘をストーリーの演出と捉えるならこれ以上無いシステムとも言える。
-PS2版の追加エピソード
--ストーリーの途中でPS2版のオリジナルエピソードが追加されている。
--その追加エピソードの1つ前のエピソードで、キャラクターが一時的に大量に離脱するのだが、追加エピソードはその離脱したキャラクターが中心となっている。
--原作ではそれらのキャラクターがレベルで差をつけられてしまうのだが、本作ではその追加エピソードによってレベル差が埋められており、それらのキャラクターが使いやすくなっている。
**問題点
-戦闘システム
--評価点の通り、本作の戦闘システムは本作のメインとも言えるアドベンチャーパートを引き立てるための演出と考えるならこれ以上無いシステムである。しかし純粋なシミュレーションとしての面白さを見るなら、システムがシンプルすぎる上に難易度も低く、やや物足りない出来であるとも言える。
--PC版(DVD版)で実装されていた難易度選択が無くなっているのも難点。このことに対する意見が多かった為か、PSP版では難易度選択が復活した。
--因みに、本作のシミュレーションパートを担当した『フライト・プラン』は、『サモンナイトシリーズ』などでゲーム性の高いシミュレーションRPGを作れる事を証明済みであり、アドベンチャーパートを立てるためにあえてこういうシステムにした事をインタビューで語っている。
-キャラクターの性能差
--キャラクター間の性能バランスは良好とは言い難い。
---特に全キャラクター中1位の素早さ(スポット参戦キャラクターを除く)と高い攻撃力を持ちZOCを無視できる能力を持つ「オボロ」と、全体的に高い能力を持ち隣接する味方の能力値を上げる能力を持つ「ベナウィ」は、最強キャラクターとの呼び声が高い。
---逆に弱いと言われるキャラクターは「ウルトリィ」「カミュ」「クロウ」の3人である。「ウルトリィ」「カミュ」は魔法使い系のキャラクターで複数の敵を範囲魔法で攻撃できるのが魅力なのだが、攻撃力が低いためその性能を活かしにくい。「クロウ」は決して弱くは無いのだが、上記の「ベナウィ」に勝っている能力が無く、「劣化ベナウィ」と言われる事が多い。
--ただしPC版と比べて技ポイントが自動になった為に攻撃回数で困ることがなくなり、PC版と比べればほとんどのキャラクターの使い勝手は上昇している。
**総評
シミュレーションゲームとしては簡潔に纏められているが、ストーリーの評価が高く、「アクアプラス」の代表作の一つとも言える作品である。
**余談
-本作発売の半年前よりアニメ版も放映されており、そちらのメディア展開も好評を博した。
--シミュレーションパートでは前述の通り強キャラであった「オボロ」だが、ストーリー中ではかませ犬的な役割が多かったため、アニメ版から入ったファンの間では前述のかませ犬のイメージが強く、「うたわれ界のヤムチャ」と言われる事もある。
--本作のOP・EDを歌っているSuara氏がアニメ版のOP「夢想歌」も担当し、氏を代表する名曲となって大きく知名度を上げた。「キミガタメ」も最終話のEDに使われている。
--アニメのインターネットラジオ「うたわれるものらじお」が、ネットラジオ界に旋風を巻き起こす番組となったことも有名。脱線するので詳細は各自調べていただきたい。
-現在は内容そのままに、戦闘の難度が上がる高難度モードを追加したPSP版も発売中。
-2010年に本作の続編がアクアプラスから発表されたが、イメージイラストが公開されたのみで詳細はまだ不明である。
-PSP用ソフト『[[ToHeart2 ダンジョントラベラーズ]]』において、ロク・ハナは今作のクロウ・カムチャタールの立ち絵で登場している(CVつながりの演出)。
-格闘ゲーム『AQUAPAZZA -AQUAPLUS DREAM MATCH-』は本作のキャラクターも出演している。因みに男性キャラクターはハクオロとアロウンしか登場していない。
--操作キャラはハクオロ、カルラ、トウカ。サポートキャラクターはウルトリィ、カミュ。
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