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*下級生 【かきゅうせい】 |ジャンル|恋愛シミュレーション|~| |対応機種|PC-9801VM/UV以降|~| |発売・開発元|エルフ|~| |発売日|1996年6月7日|~| |定価|9,800円(税抜)|~| |レーティング|ソフ倫:18歳未満禁止|~| |備考|【SS】1997年4月25日発売(セガ18推) &br()【Win】1998年6月26日発売 &br()【Mac】2000年6月23日発売&br()【Win】2008年7月25日発売(復刻版/DL専売) |~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[○級生シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1428.html]]''| ---- #center(){&size(35){''WARNING!!!!!!!''}} #center(){&size(20){''本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}} ---- #contents(fromhere) ---- **概要 恋愛要素をもったアダルトゲームの先駆け『同級生』の派生作品。スケジュール管理を攻略の軸としADV色の強い『同級生シリーズ』と異なり、1年間を通じて会話やプレゼントで好感度を上げるシミュレーション形式を取った。 **ストーリー(完全ガイドより抜粋) 主人公は「卯月学園」の3年生。学園のお荷物と呼ばれるほどの彼は、スケベで女好きでケンカが強くて勉強はできないが、頭はキレて悪は許さないという人気者(?)。その名は学園中に知らない者はいないし、隣町の「葉月学園」には危険人物として恐れられているらしい。そんな主人公が、この学園にいられるのもあと1年。女のコに関しては、いろいろ悪いウワサのある主人公だが、実は本命の彼女はまだいなかったりする。(中略)主人公は、いろんな女のコと出会うことで自分の人生が何であるのかを探っていく…。この人だ、という最愛のパートナーを見つけるその日まで! **評価点 -それまでのアダルトゲームといえばAVGが主で決まった手順を踏んで攻略することが当たり前だった。しかし、本作ではその概念をひっくり返す「1年間を自由に過ごしエンディングを迎える」という斬新な手法が話題となった。 --「『下級生』は『同級生』の派生」という位置づけだが、内容自体は全く別の物に変化している。 -自由に動ける事がありながらも、特定の時期に重要なイベントを逃すと攻略が不可能になる場合もありゲーム性も高い。 --また、その物語も短いシーンながら重厚でSEXを目的とする以上に恋愛関係に至るまでの過程を楽しめるものである。 ---新藤麗子のツンデレ(極度に少ないデレ)ぶりや、主人公・飯島美雪・南里愛の三角関係や、三月静香との生徒と教師の関係を越える過程にはエロを忘れてハラハラドキドキさせられる。 ---中には門限を決められているキャラもいて、設定的にもゲーム内にもリアリティがある((あるヒロインは親が過保護で厳格なため、高校生とは信じられないような早い門限なのだが。))。これを破ると親から叱られるため、ヒロインの好感度は下がってしまう上に、外出禁止令でしばらくデートできなくなってしまう。逆に順調に好感度を上げていけば、親を説得して門限を伸ばしてくれたりもするのだ。 -イベント分岐もあり、発生時期で一枚絵の服が違うという差分から、終盤である冬にSEXを済ませているかいないかでイベントそのものが違う、攻略フラグイベントが夏と秋と二種類あるという物もある。 -門井亜矢女史によるキャラクターも、それまでのアダルトゲームにない少女マンガっぽさとエロティックさを兼ね備えた絵柄で魅力があり、評価が高い。 --キャラ設定も多様で細部まで詰めており、Hイベントだけでもラブホテルを希望する・主人公の自宅を希望する・ヒロインの自宅を希望すると各キャラで設定が反映されている。攻略的にもそれは大いに関係しており、似たような手順で攻略できるキャラも確かにいるが、中にはそのヒロイン独自の手段を取らないと攻略できないこともありメリハリが利いている。 ---「○○は出かけています」と言うだけのヒロインの親兄弟まで顔グラフィックがある。 **難点、及び賛否両論点 -『下級生』というタイトルながら13人のヒロイン中、下級生は4人。同級生は6人、年上は3人で事実上は「同級生」 --尤も『同級生』も同級生5人に対し年上9人と言う代物だが(下級生は0)。『同級生2』なら同級生8人((1人は長期入院で落第状態、1人は学校に通っているか不明だが。))、下級生1人、年上6人。 -徹底的に会いまくれば簡単に好感度が上がり、お地蔵さんにお金を積めばさらに容易というシステムが不利に働き、季節や好感度レベルを指定された小イベントを見逃す場合がある。 -イベントで三択の選択肢を選ぶ場面があり、これによって好感度が上下するのだが、中には''選んだ時点で強制的に破局となり、そのヒロインのエンディングは絶対に見られなくなる''という凶悪なものがある。たいていはあからさまな釣り((常識的に考えたら、この場面で惚れた女相手には言わないだろうレベルのもの。))なのだが、一部キャラのそれは結構分かりにくく、ひっかかってしまったプレイヤーもいるだろう((特にあるヒロインの場合、それまでと全く逆の態度を取らないといけない。一応破局こそしないがエンディングを迎えられなくなる(セックスフレンドで終わる)。))。 --破局選択肢の数はヒロインの性格が反映されており、全くないキャラもいれば、極端に多いキャラもいたりする。 -『同級生』のように自ら告白するエンディングではなく、『ときめきメモリアル』のようにヒロインの好感度任せのエンディング方式である点。目当てのキャラのエンディングを確実に見たいなら、複数同時攻略が出来ないシステム(一応、2~3人程度なら中盤までは平行攻略可能)であり、イベント発生条件の関係もあって純愛プレイがほぼ必須。行動できるのが土日だけとはいえ1年間あるため結構長く、1周するのに10時間程度はかかる。全員攻略するには相当な根気と、イベントを逃さず拾っていくことが求められる。 --同時攻略は一応できるがその場合誰がエンディングに出てくるか予想がつかない。狙ったヒロインとのエンディングを迎えたい場合、本命以外の好感度を意図的に下げる必要がある((手っ取り早いのは1ヶ月以上放置すること))。 --『ときメモ』と違って八方美人にご機嫌取りをする必要は無いので、周回が面倒とか言わなければ同時攻略をする必要は無い。だが例外があり、一部キャラだけはあえて途中まで同時攻略しないと、イベントが進展しなくなる。 -ヒロインの一人である「ティナ」は好感度等が全く関係なく、スケジュールに合わせてイベントを起こさないと攻略できない。格好はキワドイのだがエロ要素が少ないキャラでもある。「何故こういうキャラなのか?」というのはちゃんと理由があるのだが、その設定と物語が世界観と合わない。尤も「南国から転校してきたお姫様」はともかく、「宙に浮かぶ病気」と言う時点で十分浮いているのだが。 --SS版で声が当てられた際、ヒロインの中では唯一一般的にも名の通った声優が演じており、位置づけの特別性が伺える。 #region(ティナの正体(ネタバレ注意)) --表向きは「結城瑞穂」が王道的ヒロインに見える本作の設定((宣伝等でもティナは隠しキャラ扱いだった。))だが、実はティナこそ「真のヒロイン」なのである。 --ティナの正体は異星人の姫で、主人公は同じ星出身の婚約者。しかし浮気癖が問題となった主人公は、記憶を消され地球へ送られた。その状態でもなおティナを愛すことが出来たなら記憶を戻され、故郷の星に戻り結婚式を挙げられる。つまり「卯月学園の生活はティナと結婚するための試練だった」という、主人公の立場・存在意義を根本からひっくり返す突拍子も無いラストなのだ。 --シナリオ上、ティナとのエンディングを迎えるためには他のキャラに手を出してはいけないという条件付き。そのためエロ要素はほぼ皆無のプレイになる(一応エンディングではCGはあるものの、おまけ程度)。 --ちなみに他の子とエッチした場合、ティナのフラグどうこうに関わらず絶対に恨み言(?)を言われる。PC98版及び復刻版ではさらにデート後のキスをしただけでもティナに何か言われる。シナリオを知らない(当たり前だが)プレイヤーは「なんでこんなにこの子つっかかってくるんだろう?」「ストーカーかよ?」と首を捻るだろう。 ---しかし彼女からしてみれば、言いたくなるのも当然((主人公の現在の境遇については「ティナが拝み倒して勝ち得た譲歩案である」という設定。つまりティナが必死に頼み込まなければ、地球にいる今は有り得なかった。))。真相を知った後で、他の子を攻略中にティナから&bold(){「はは、ピエロでーす…」}と力なく笑いながら言われるのは、けっこうな鬱要素である。他の子攻略できないよ… --余談だが、「主人公のアルバイト先のマスター(叔父兼保護者)」の正体が誰なのかとファンから疑問視されている((主人公を監視する異星人なのか、主人公の保護者として記憶を弄られた地球人なのか。尤も異星人の監視員にしては面倒事起こし過ぎだが。))。 #endregion **総評 元々エルフの作品はジャンルを問わない冒険的な物が多かったが、大ヒット作を出した後にまたもやアダルトゲームの革新を起こす事になった。キャラクター・ゲーム性ともに高水準で、その人気はSS版・Win版など10年以上に渡り幅広くリメイクがなされた事が何よりの証拠であろう。純愛エロゲーの基礎を作った大きな柱の一つである。 **余談 -PC98版はフロッピーディスク17枚であり、異常な枚数である。 --容量の増加に伴い、媒体がCD-ROMへの移行が進んでいる時期で、17枚のFDをコマンド入力しながらインストールするのは一種の伝説や苦行として語られる。 //--インストールが必要という事も当時の常識の範囲外。 //93年のランス4ならともかく、Win95も出てる時代にHDD必須が常識外なんてことはなかったと思うが。 //むしろ下級生の頃は、もうインストールが当たり前だった。 -SS版もCD-ROM3枚組と多い。 -ゲームシステム的に『同級生』と『ときメモ』の折衷で、ヒロインの設定もかなりの数が『ときメモ』とかぶっている。しかし『ときメモ』自体『同級生』を参考にしたと認めているためか、あの訴訟大好きなコナミが本作を訴えることは無かった。 **その後の展開 -1997年にSSで18推として移植。ストーリーとシステムを若干調整し、ヒロインに声が入り、Hシーンには下着が付けられた。 --売上本数も約23万本と年齢制限付きソフトながら、SSソフト全1,057タイトル中36位である。 -同年にメインヒロインの結城瑞穂を中心にした一般向けのOVA(最終巻のみ一般向けと15禁の2バージョン)が製作された。同ビデオはUHF局で放送もされた。 -1998年にSS版を元に彩色のし直しとPC98版のSEXシーンを入れたWin版と『SCREEN SAVER COLLECTION』が発売。ドラマCDも作られる。 -1999年に飯島美雪と南里愛をヒロインとしたTVアニメが放送。 -2000年にMac版発売。 -2004年に8年の時を経て続編の『[[下級生2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1359.html]]』が発売。 -2008年にPC98版シナリオをそのまま使用し、音声の入ったダウンロード専売のXP/Vista/7版(64bit版動作保障外)が発売。
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