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*真・女神転生 STRANGE JOURNEY 【しん・めがみてんせい すとれんじじゃーにー】 |ジャンル|RPG|&amazon(B000E9PIYK)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|アトラス|~| |開発元|アトラス&br()ランカース|~| |発売日|2009年10月08日|~| |定価|6,279円(税込)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |廉価版|アトラスベストコレクション&br()2011年8月11日/2,980円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/286.html]]''| #contents(fromhere) ---- **ストーリー 21世紀初頭、南極に突如として出現した「シュバルツバース」と呼ばれる謎の巨大空間。あらゆる物質を飲み込み、拡大を続ける超常現象の脅威になす術は無く、事態を重く見た国連は、シュバルツバース内部に有人探査機を送り込む最終プラン「シュバルツバース調査隊」を設立させる。主人公は国連が組織した調査隊の一員となり、人類の命運を担った奇妙な旅へ赴くことになる。 ――「''人類よ。これ以上、何を望むのだ。''」 **概要 -外伝作品を除き、真・女神転生シリーズとしては『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス』から実に5年ぶりとなる作品。ただし、シナリオ自体は他の女神転生シリーズとの関連性は前作同様無く、完全に独立したものとなっている。 **特徴 -『[[デビルサマナーソウルハッカーズ]]』以来となる3Dダンジョンの復活。 --また、DSの特徴を活かした下画面にオートマッピングを常に表示するようになった事は、地味ながらもダンジョンの難易度が高い女神転生シリーズには嬉しい仕様。 -新システム「デビルCO-OP」 --敵の弱点を突くと、パーティメンバーで同じスタンス(Law、Chaos、Neutralといった属性)の仲間が追撃を行ってくれるというもの。 --スタンスが同じメンバーが多いほど追撃のダメージは大きくなるので、いかにスタンスの同じ仲間を揃えるかが重要になる。 --メンバー全員のスタンスを揃えた上で全員が弱点を突けば、敵に多くのダメージを与えられる。 -ロウ・カオス・ニュートラルといった属性の概念が再びストーリーに大きく絡むようになった。 --終盤でロウルートとニュートラルルートとカオスルートが分岐する。 --また、ロウとカオスの対立をテーマとしている事もあって、『[[真・女神転生]]』のロウヒーロー、カオスヒーローのセルフオマージュとも言えるキャラ達も登場する。 -主人公はシュバルツバースを探索するための特殊スーツ「デモニカスーツ」を着用しており、後から特殊機能を追加していく『ソウルハッカーズ』のシステムインストールに似た強化システムを持っている。 --そのデモニカスーツの外見がパッケージイラストである。 -過去シリーズと比較すると悪魔召喚の制限が低くなっている。 --悪魔を召喚をする際の資金の消費が廃止。 --前作3と同様、悪魔を召喚し続けるために必要なエネルギーとなる「マグネタイト」も廃止されており、ずっと連れ歩く事が出来る。 --属性による悪魔の召喚制限もない。 -こうして見ると過去シリーズに触れた層から見るとヌルいようにも見えるが、後述のバランスや前述のデビルCO-OPなどの要素から決してヌルくはなっていない。 -アンノウン --本作は最初に出会った悪魔はモザイクがかかっており、耐性や弱点だけでなく姿が一切わからず、交渉もできない。 --倒すことで姿が分かるようになり、その後何度も戦闘を繰り返すことで弱点や所持スキルなどが判明し、下画面に情報が表示される仕組みになっている。 ---もちろん耐性はそのままなのでうっかり攻撃すると反射される場合も十分あり、初戦闘の悪魔は基本的に恐々と戦うことになる。 --仲魔にした悪魔には、一緒に戦闘を繰り返すうちに解析度と呼ばれる値が上昇し、同種の悪魔が敵として遭遇したときの情報に還元される。 -デビルソース --今作の悪魔合体の要となるシステム。 --上述の解析度がマックスになった仲魔がレベルアップすると貰える悪魔の力の欠片であり、悪魔合体時に使用することで、ソースを提供した悪魔のスキルを継承させることができる。 --今作は通常の悪魔合体時において、合体後の悪魔に継承されるスキルは法則に基づいて完全に固定されているため、好きなスキルを着けるにはこのデビルソースを使用する必要がある。 -近年の女神転生シリーズにはお馴染みの超強い隠しボスももちろん登場。 -公式サイトにて作成した悪魔のパスワードをプレイヤーから募集、公開。他のプレイヤーが作成した便利な悪魔やネタ悪魔を使用することが出来る。 **評価点 -難しいながらもちゃんと練り込まれたバランス。 --基本、戦闘はデビルCO-OPの追加ダメージを計算に入れている事もあってか、味方の単発の攻撃力は低め。敵はその逆でとにかく攻撃が苛烈であり、調子に乗っていると1ターンキルもあり得るバランス。 --序盤でありながら最上級魔法をぶっ放してくるボスなどもいる。初めてプレイする人はあまり分からないかも知れないが、知っている人なら魔法名が表示された瞬間驚くこと必至。 ---さらに後半は、デビルCO-OPに慣れてきたプレイヤーに対する罠と言わんばかりの戦法を仕掛けてくるボスまでいる。 --シリーズ共通だが、主人公が死ぬと即ゲームオーバーになるため主人公の状態には常に気を使わねばならない。そのうえ、今回の主人公はやや強さが微妙な為、基本主人公はアイテム使用などの後方支援になり易い。 ---ちなみに今作ではアイテムの使用は素早さとは関係無く''最速''で行われる仕様となっており、アイテム要員としては優秀である。 --女神転生シリーズにはお馴染みの「開幕ムド(即死魔法)」「物理反射」といった即死要素も盛りだくさん。 ---また、所持金の25%を''消失''させる「マッカビーム」も死ぬ事はないにしろ、その強烈な性能からトラウマ技として語られている。使用する悪魔は1種だけだが、その上位スキル(''半額消滅'')を使用する悪魔もいる。 -しかし裏を返せば、如何に相手の弱点を突くかといった事や敵の戦法に対してどんなメンバーを組むかといった戦略を練れば有利に戦えるという、理不尽ではないバランスとなっている。 --「ドルミナー(全体睡眠魔法)」→「永眠の誘い(敵味方問わず睡眠状態の者を100%即死)」といった極悪コンボや、「石化攻撃(事実上即死)ができる銃」に頼っているころにこっそり出てくる銃撃反射の敵((銃の石化攻撃→反射→主人公石化→ゲームオーバー。ファンブックを見ると「銃に頼りきってる頃だろうから」という理由で配置され、引っかかったプレイヤーは数多い。))など、敵の戦法や配置は練りに練られている。 --前述の通り、悪魔召喚の制限が少ないために「あいつにはこいつを使おう」「ここでこいつは不利だからやめておこう」といった柔軟な運用も可能。 -ダンジョン自体も「ターミナル(スタート地点への帰還も可能なセーブポイント)」や「ヒールスポット(所持金消費でHPやMPの回復が可能)」が頻繁に設置されており、「ダンジョン内で迷ってジリ貧の末に死亡」「長くセーブしていなかったためにゲームオーバー後の復帰がキツい」といった事も起こりにくい。 --またボス戦の前にはほぼ確実にターミナルとヒールスポットが設置されており、ボス部屋に差し掛かった辺りで大抵は警告メッセージが出たりするので「準備不足のままボス戦に入ってしまい詰む」といった事もない。 -ストーリー、キャラクター。 --LawとChaosという従来作品の概念に、地球の意思や現代社会の人間の傲慢といった概念を絡めたシナリオは高い完成度で女神転生らしさもしっかり残っており好評。 ---また旧作以上にSF設定が充実しており、好きなプレイヤーにはたまらないだろう。 --キャラクターもLawの導き手となる天使マンセマットは、ルートによって見せる壊れっぷりが女神転生シリーズの天使観を大きく覆すキャラとなっており、人気がある。 -クラシックの壮大な音楽 --近年では『ペルソナ3』『ペルソナ4』などのポップな楽曲で有名な目黒将司氏が全曲の作曲を担当。 --過去のシリーズのようなロックサウンドではなく、男性コーラスを織り交ぜたクラシック基調の楽曲となっている。 ---過去の作品のような曲を期待すると肩透かしだが、完成度は高く通常戦闘曲を含め壮大であり、イベントも重々しい男性コーラスとストリングスで盛り上げてくれる。 **問題点 -戦闘面 --こちらの攻撃力は低いのに敵の攻撃は苛烈であるため、弱点の無い敵などデビルCO-OPが封じられる戦闘では完全な持久戦になり、やや作業的になる。 --デビルCO-OPは雑魚はともかく、初見では弱点が分からないボスに対しては使いづらい。 ---仮に弱点がわかったとしても、パーティーメンバーのスタンスを揃えて、なおかつ役割分担(攻撃役や回復役など)をさせるようにスキルを整えるのは、下記の悪魔合体システムの複雑化も相まって非常に時間と手間がかかる。 -ややテンポの悪い要素。 --過去作に存在したダッシュがない。 --メインアプリにあるダークゾーンを可視化する「ダークスキャナ」はダークゾーンに入るたびに演出が入るため(一応ボタンでスキップはできる)ややテンポが悪い。 --特に中盤からはダークゾーンから出たり入ったりする場面も多いため尚更そう感じる。 -登場する悪魔について --「シリーズ最大の悪魔数」と銘打っているもののリストラされた悪魔も多い。新たな悪魔にライトを当てるための措置と思われるが、ミカエルら四大天使や魔王ベリアル、堕天使ネビロスといった過去作において重要なポジションにあった悪魔の未登場を残念がる声もある。 ---その反響なのか、次回作ではこれらは復活した((ただ四大天使など一部はデザインが大幅に変わっている))。 -悪魔合体システムの複雑化 --悪魔合体時の継承スキルが固定になったことで、デビルソースが重要になっているが、上述のようにソースは使い切りであり、再入手方法が再び悪魔のレベルアップ時に貰えるのを待つしかない。しかし確率は低いので、理想的な能力を持つ悪魔を作る事に手間が掛かる。 --そのためパスワードを利用した裏技的な悪魔入手法で楽に強い悪魔が仲魔になる。 ---パスワード悪魔は難易度についていけないプレイヤーへの救済策でもあり、使いまくるとバランス崩壊にも繋がるため''ご利用は計画的に''。 -ゲームのジャケットが一見さんお断りな雰囲気をかもし出しているので、多くのユーザーが手に取る機会は少ないかもしれない。 --その元凶である独特なデモニカスーツのデザインは、''バケツスーツ''呼ばわりされたり、やる夫や[[オプーナ]]と悪魔合体したAAが作られたりと、発表後にネット上で散々イジられた。キャラクターデザインが濃い口なことも相まって、昨今のRPGと比べると極めて異質なビジュアルのゲームといえる。メガテンらしいと言ってしまえばそれまでだが。 ---個人差はあるが、デモニカスーツも「やってるうちに気にならなくなる」「だんだん愛着がわいてきる」「''むしろこのデザイン以外考えられない''」といった声も多い。スルメ的デザインとでも言うべきだろうか。 ---ちなみにシリーズの人気マスコット「ジャックフロスト」が専用デモニカを着込んだ「デモニホ」という悪魔もいる。 -中断セーブがない。 --この点は前述の通り、セーブポイントが頻繁に設置されている関係もあってか、あまり気にはならない所ではある。 -シナリオ面 --シリーズを通して敷居が高めのロウルートが、歴代を鑑みてもひときわバッド展開感が濃く、ファンの間でさえ「シリーズ最悪のLAWエンド」と言うものもいるほど賛否が割れている。 --環境汚染や戦争などといった、現代社会の負の側面を真正面からテーマとして描いたシナリオでもあるため、人によっては説教臭く感じる部分もある。 **総評 女神転生シリーズの一作として、旧シリーズの面白さと共に手堅い難易度を備えた良作と言える。~ シリーズ入門にも最適な作品でもあるため、ビギナーにもおすすめできる。 **余談 -『[[女神異聞録ペルソナ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/507.html]]』において登場した技「刹那五月雨撃ち」は、ペルソナでは平仮名で「せつなさみだれうち」と書かれていたため、「切なさ乱れ撃ち」と勘違いする人が後を絶たなかった…が、本作ではその「切なさ乱れ撃ち」が本家とは別に独立した技として登場した。 --初期スキルとして所持している悪魔はミルメコレオ。親がライオンと蟻で、上半身がライオンで下半身が蟻。ライオンの主食である肉を食べても消化できず、かといってライオンのプライドが邪魔をして蟻の食事を食べられず、産まれた時から餓死することを運命付けられているという確かに「切なさ乱れ撃ち」な悪魔である。 --ちなみにミルメコレオは聖書の誤読によって生まれた悪魔だったりする((聖書の一文「老いたる獅子、獲物無くして滅ぶ(年を取って体力が落ちると獲物を捕らえられなくなり餓死する)」を翻訳する際、「老いたる」の部分を「蟻」と間違えて訳してしまった結果誕生))。誤読繋がりのネタである。同じく誤読によって生まれたネコショウグンは出演しないが…… -企画段階では「真・女神転生4」であったという話があるが、ファンブックである「シュバルツバース回顧録」の金子一馬氏のインタビューでは「最初から外伝だったけど、広報は4として作ってほしかったみたい」という内容の記述があるため、真偽のほどは定かではない。
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