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*源平討魔伝 【げんぺいとうまでん】 |ジャンル|アクション|~| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|ナムコ|~| |稼動開始日|1986年10月1日|~| |移植|ファミリーコンピュータ:1988年10月21日&br PCエンジン:1990年3月16日&brプレイステーション:『ナムコミュージアム Vol.4』に収録(1996年11月8日発売)|~| |配信|バーチャルコンソール(PCE版):2007年10月2日&brバーチャルコンソールアーケード:2009年3月31日|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- &br&br #center(){{{ &font(160%){''滅びし平氏のうらみ、わすれたわけではあるまいな。''}~ }}} #center(){{{ &font(160%){''行け、そして頼朝をうて''}~ &font(160%){''入道相國の加護のあらんことを。''}~ }}} &br&br ---- **ストーリー ~平家復讐絵巻~ >1192年、闇は来たれり、闇の源を頼朝といふ。~ 頼朝、あまたの魔族をひきいて地を征す。対せし平家の者ことごとく討たれ、壇の浦に沈み足り。~ ~ 天帝、余の乱れを大いに憂い、三途の渡守・安駄婆(あんだあばあ)に命じて、平家の亡者よりひとり豪の者を選ぶ。~ その名を平景清といふ。~ 景清、「ぷれいや」なる異次元の者の布施により、地獄よりよみがえりたり。 なかなかに凝ったストーリー文である。読者諸兄は本作の大体の雰囲気をつかめたであろう。言うまでもなく「「ぷれいや」なる異次元の者の布施」とは「プレイヤーのクレジット」を指している。いかに要約を掲載。 >源氏の棟梁である源頼朝は、魔族に魂を売り渡して闇の力をその手中におさめ、平家を滅ぼした。~ そして日本国は魑魅魍魎が跳梁跋扈する暗黒期を迎えることとなる。これを憂いた帝の命の下、~ 三途の川の渡し守・安駄婆の手引きにより平家の兵・平景清が地獄より復活。~ 景清は滅ぼされた一門の怨みをその背に負い、安駄婆の助言を受け打倒頼朝に必要な三種の神器を探し求めつつ、~ 壇ノ浦から一路、鎌倉を目指すのであった。 ---- **概要 名作が多かった80年代のナムコ・アーケードゲーム。本作『源平討魔伝』はその中でも高い評価を受けるアクションゲームである。~ 当時の技術力の粋を集めたグラフィックや音楽、そして高品質のゲームシステムもさることながら、~ 当時、そして現在に至っても他に類するもののない独特の世界観は今もなおゲームファンの心をとらえ続けている。 なお、ここでは主にオリジナルであるアーケード版を元に解説する。家庭用移植版については後述するが、[[FC版>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/260.html]]はゲーム内容がガラリと変わり、評判が宜しくない。 ---- **基本システム ''操作心得'' -操作形態は8方向レバー+2ボタン式。レバーで景清を操作、剣ボタンで攻撃、ジャンプボタンでジャンプする。 -ライフ制を採用しており、画面左下のロウソクがゲージ代わりとなっている。この「命」が全て無くなると景清が消滅してゲームオーバーとなる。 --ただし、穴に落ちた場合は「黄泉」ステージへ移され、「銭」(後述)を払うか、もしくはステージ後半に出てくる8つのつづらから「生」を当てれば京都に戻る。~ つづらから「死」を引いたらゲームオーバーとなるが、何度も黄泉へと落ちると「死」の数は増加していき、最終的には「生」がなくなる。 ''能力と神器'' -景清には「剣」と「銭」という2つのパラメータが設定されている。どちらもアイテムをとることで増加し、コンティニューで消滅する。 --&bold(){剣}:攻撃力。岩や敵の武器などの堅いものや、要石などの破壊不能のものを切りつけると減少してしまう。 --&bold(){銭}:即ちお金。回復アイテムの米俵を拾うときや、黄泉から復帰するとき等に使用する。 -エンディングにたどり着くためには「三種の神器」を集めないといけない。これらはただ単に放置されていたり、壁の中に埋め込まれている。 --&bold(){八咒鏡(やたのかがみ)}:取得すると頼朝の雷攻撃を無効化できる。 --&bold(){八坂瓊曲玉(やさかのまがたま)}:取得するとトラップアイテムの毒キノコを無効化できる。 --&bold(){草薙剣(くさなぎのつるぎ)}:取得すると剣の値が減らなくなり、頼朝にダメージを与えられるようになる。 -その他、特典アイテムやサポートアイテムも登場。 --&bold(){巻物}:横・平面モードでは刀から衝撃波を出すことが出来るようになり、BIGモードでは「必殺・旋風剣」を発動できる。 ''道中'' -最初の「地獄」ステージをクリアすると「長門」へ移り、以降は山陰、山陽、九州のいずれかのルートを選択し、「鎌倉」を目指していく。 -ステージは3つのモードに分かれているが、共通してステージラストの鳥居にたどり着くとクリアとなる。総数は40近くにも達するが、ルート選択式なのですべてを回ることはない。 --''横モード'':ミニサイズの景清を操作する、サイドビューのジャンプアクション。床が無いところに落ちると黄泉の国に落とされる。 --''平面モード'':ミニサイズの景清を操作して迷路状のマップを駆け抜けるトップビューのモード(『[[ドルアーガの塔]]』や『ボンバーマン』が混ざったような感じ、と言えば想像しやすいか)。最初のうちは狭いステージばかりだが、後半になると永久パターン防止キャラが出てくるほどに時間がかかる広大なマップになる。「黄泉の国」もこのモード。 --''BIGモード'':対戦格闘風の視点となるアクションモード。このモードでは景清がかなり大きくなるのが特徴。ボスキャラクターもこのモードで登場する。 -コンティニューした場合には、京都に到達する以前ならミスをしたステージから、京都通過後は京都からの再スタートとなる。 ''源氏の者・異形の者'' -&bold(){竜}:空中を飛び回るタイプのほか、信濃で草薙剣を守る三つ首の巨大竜が出現。なかなかの難敵。 -&bold(){義経}:一定の間合いを保って小刀を投げるタイプと、回転して切り付け攻撃を仕掛けてくるタイプが存在。体力はそれほど高くないが素早く、当たり判定も小さめなので倒しにくい。「''殺してしんぜよう''」「''ヒョゥ!!''」という掛け声が妙に印象に残る。 -&bold(){弁慶}:他のBIGキャラが霞むくらいの、画面の半分以上を占めるサイズが圧倒的。なぎなたは使わず、鉄球を投げつけたり鉄棒を振り回して攻撃してくる。攻撃は当てやすいが高耐久力で、更に倒した後に障害物となる鉄球を置き土産にしていくので、(特に後半は)倒す位置が重要になってくる。PCエンジン版では弱点が頭から足に変更されている。 -&bold(){琵琶法師}:常にプレイヤーと一定距離を取って後退しつつり「鳥獣戯画」のウサギやカエルなどを出して攻撃してくる。これらは斬ることが可能だが、切ったあとはライフを減らす毒キノコを置いてゆく。一定時間耐えると逃げていく。裏技を使わないと倒せない。 -&bold(){頼朝}:本作のラスボスで三種の神器が無いと倒せない(体力がループし0にならない)。また横モードの背景にも永久パターン防止キャラとして登場し、画面奥から手にした勺で攻撃を仕掛けてくる。 頼朝を討伐すると景清も現世より消滅し、エンディングメッセージが出てゲーム終了となる。 ---- **評価点 ''純和風の世界観'' -世界観設定・色使い・キャラデザイン・音楽・文字フォント……。とにかくありとあらゆるところのデザインが徹底して「和風」で統一され、緻密に書き込まれた日本画を思わせるグラフィックが「和」のイメージを強力に打ち出している。この独特の雰囲気こそ、本作が人気を集める最大の要因であるのかもしれない。 --現在でもここまで「和」を思わせるゲームは決して多くない。「当時の最新技術で今までになかったような作りこみをした」点が最大の評価点と言える。 ''けた外れのグラフィック'' -タイトル画面やデモシーンの書き込みもさることながら、BIGモードのキャラの大きさはそれまでに例がなかった。そうしたキャラクターがぐりぐりと動き喋るインパクトは絶大なものがあった。 --同社が「ホッピングマッピー」を出してからわずか半年で、ここまで進化させたのは当時としては驚愕であった。 --現在の視点を持ってなお、BIGモードには独特の迫力を感じることが出来る。平原や松林や廃村や竹林や神社を一人往く景清、「八艘飛び」のごとく飛ぶ義経、仁王がごとく立ちはだかる弁慶……。背景もなお俊逸で、景清が先に進むにしたがって沈む夕日やのぼる月が美しい。 ''BGMとボイス'' -作曲は後に『超絶倫人ベラボーマン』や『暴れん坊天狗』などを手掛ける中潟憲雄が担当。FM音源初期の作品であるにも関わらず楽曲の完成度は高く、和に彩られた本作の世界観をより引き出すことに成功している。 --本作の楽曲は現在もなおゲーム音楽史の中で大きな位置を占めており、根強い人気を集めている。『太鼓の達人』の「KAGEKIYO~源平討魔伝メドレー~」を初めとして多数のアレンジが制作されている点もそれを裏付けている。 -当時はまだ一般的でなかった音声出力も魅力の一つ。敵味方問わず「必殺! 旋風剣! いやー!!」とか「これで勝ったと思うなよ」とか「敵ながら天晴れ」などとしゃべりまくる。 --安駄婆の「ヒャッヒャッヒャッヒャッ」、義経の「ギョエーー!!」などとインパクトも抜群。黄泉へ転落したときの「ウアーッ」という情けない声と、安駄婆の「おろかもの」「お前の力はそんなものか」という罵声のマッチングも素晴らしい。 ''軽快にして豪快なアクション'' -どのモードでも操作性は軽快。自由度も存外に高く、いろんな攻略法が見いだせる。 --ひょいひょいと障害物を飛び越えてついでに敵を切り倒していく横モードの小気味よさがたまらない。障害物をうまく使ったり、時には「ダメージ覚悟で敵を足場にする」という大胆な行動もとれる。 --昔のゲームらしい「探索」が重要な平面モード。平面モード専用の敵キャラクターも多く、見どころの多いモードである。 --BIGモードでは大剣をぶんぶん振り回す景清が勇ましい。一方でボスキャラクターには明確な弱点が設定されており、いかにして反撃を受けずに弱点を突くかというテクニカルな楽しみもある。 -3つのルートやワープゾーンも兼ねている鳥居を使うことで、ルート構築の段階から様々なプレイスタイルを生み出せる。あえて黄泉に落ちることで京都からやり直すパターンも存在する。 ''歯ごたえのある難易度・フィーチャー'' -昔のゲームだけあって難易度はやや高め。ただしルートごとに難易度が分けられているので、それが分かれば実力に応じてより楽しめるようになるだろう。 -敵からの被ダメージ設定は緩く、また自身のライフにも余裕があるため、初心者がゲームに慣れるためのある程度の余裕がある(流石に自分から敵の密集地に突っ込んだり、穴に落ちると話は別だが)。もちろん、中~後半にかけてはかなり厳しくなってくるし、ボスの攻撃は甚大なダメージので誰でも先に進めると言うわけではない。 -多彩なコースを探索すると言う楽しみもある。中にはお釈迦様がアイテムを投げてくれる面や、スタッフの遊び心(悪乗り?)が炸裂した「だじゃれの国」という面もある。「西国漫遊」と称して全面制覇に挑戦するのもまた乙なもの。 ---- **難点 ''ノーヒント'' -昔のアーケードゲームではよくあることだが、三種の神器の隠し場所についてはヒントがない。 -ルートごとの難易度表示がないのも、現在の視点から見ると少々不親切か。 ''「復帰お断り」といわんばかりの後半'' -京都ステージ以降のコンティニューと黄泉からの生還は京都からの再出発となるのは前述した通り。苦手な面があってもクレジットを追加しての連続挑戦で練習・あるいはごり押す事が出来ず、京都からえらい手間をかけてやり直す羽目になる((ゲーセンでのコンティニューや連コインが認められるかどうかはまた別だが、仕様として用意されているコンティニューというシステムが使い難くなっているのは欠点と言ってさしつかえないだろう))。 --そもそもそれ以前に、剣力のリセットによって難易度が大幅に上がり、クリアどころかミスした面に戻ること自体が非常に難しくなる(腕に覚えがないなら最初からやり直した方が断然効率的)。ゲーム自体の高難易度は当時のアクションゲームとしてはありふれたものだが、ここまで初心者プレイヤーに厳しいゲームは珍しい。黄泉経由で京都に戻られるとインカムにも優しくない((一応、黄泉に落ちるごとに復帰率は下がっていくが、1~2回の復帰でも十分に厳しい所))。 ''運が絡む信濃'' -信濃に登場するクリア必須アイテムの草薙剣を守っている竜は、当たり判定が頭にしかないのだが、時たまその頭をなかなか下げてこない場合がある。おまけに一定時間が経過すると永久パターン防止キャラの頼朝が容赦無く攻撃をしかけてくる。 ''バリエーションに乏しいボスキャラ'' -技術上の制約からBIGキャラクターを多く登場させられない事情があったのだろうが、40ものステージ数で中ボスが3種類しかいないのは少々寂しい。もし余裕があれば他の源氏の武将も拝めたであろうだけに残念なところ。 ''永久パターンの存在'' -終盤の面では特定の面に戻される鳥居が存在し、これを使うことで誰でも永久パターンを実行できる。当然のごとくスコアアタックは行われず、また店側としても稼げない機種となったため、難易度を極端に上げたり早々に撤去したところが多かった。 --これは本来神器の回収のための設計で、製作者側も「戻るルート」を前提としていた。勿論戻らないルートもあるのだが、こちらは隠し面を使うルートだった。 &italic(){} ''ラスボスが弱すぎる'' -ラスボスの頼朝と戦うためには前述の通り、三種の神器が必要で、これを集めるまでが一苦労なのだが……。手に入れてしまえば適当に剣を振り回しているだけでも勝ててしまう。 --ポスターやイメージイラストに合った甲冑姿への変身が入る予定だったのだが、上層部からの反対で却下されたらしい。これは後のFC版やPCEで発売された続編「巻之弐」にて日の目を見ることになる。また、続編では格段に強化され、かなり手強くなっている。 ---- **総評 ナムコ、ひいては日本のアーケードゲーム史の中でも独特の立場を築き、根強い支持を集めるレトロゲーム。それまでの様々なゲームデザインを混ぜ合わせ、それを高い技術力で再構築し、高次元の完成度を誇る作品に仕立て上げた制作陣の努力もしのばれる。 現在ではWiiバーチャルコンソールアーケードにてアーケード版の完全移植を遊ぶことが出来る。ただの「面白いアクション」では終わらない往年の名作を、あなたも是非プレイしてみて頂きたい。 ---- **余談その一:元ネタなど -景清の元ネタは、平家に仕えて都落ちに従った武士・藤原景清(平景清とも)。「悪七兵衛」の異名を持ち、『平家物語』の巻十一「弓流」では兜の錣を引きちぎる「錣引き」の逸話も語られている。その最期については、壇ノ浦決戦で囚われた後、虜囚先にて絶食して果てたという説が一般的。 --更に言うと、このゲーム自体のモチーフは近松門左衛門が書いた人形浄瑠璃『出世景清』。平家滅亡後も落ち延び、頼朝の首を狙う悪七兵衛景清を描いた物語である。 -安駄婆の名前の由来は「アンダーバー」。 -京都の平面モードでは謎の赤い怪物が出現する。こいつの元ネタはそのものズバリ、『[[平安京エイリアン]]』。 --中潟憲雄の奥さんの身内がAC版の開発に携わっていたらしい。恐らくはそのことが縁でのパロディだろう。 -前述の通りハイスコアアタックが盛り上がらなかった本作だが、その反面ロースコアアタックが注目された。『ナムコミュージアムVoL.4』ではスコア記録欄に「最低スコア」が用意されているほどである。 -当時のゲームとしては珍しく、実写PVが作成された。こちらの景清はゲームと違って金髪であるが雰囲気は十分に出ている。このPVも『ナムコミュージアムVol.4』で収録されており閲覧可能である。ちなみに監督は若き日の雨宮慶太((AC版『超絶倫人ベラボーマン』のポスターも手がけている。))。同氏は後に同社ゲームのタイアップ映画「未来忍者」を制作する。 -開発当初はスタッフの各々が別々に携わっていたプロジェクト業務の合間を縫って、非公式かつ秘密裏に開発を進めており、社内コンペで当時のナムコ社長であった中村雅哉に気に入られた結果、正式な開発許可が下りたという逸話がある。 --上述のPVも、映画好きとして知られている中村雅哉氏のポケットマネーによって制作されたものである。また、ゲームタイトルの文字フォントも中村氏自らが書き下ろしたものを使用しているという。 -[[太鼓の達人]]シリーズでこのゲームのBGMをメドレーにしたアレンジ曲「KAGEKIYO 源平討魔伝メドレー」が収録されている。 ---- **余談その二:日本ゲーム史上屈指の名文 #center(){{{ &font(130%){神様は死んだ}~ &font(130%){悪魔は去った}~ &font(130%){太古より巣喰いし}~ &font(130%){狂える地虫の嬌声も}~ &font(130%){今は、はるか}~ &font(130%){郷愁の彼向へ消去り}~ &font(130%){盛衰の於母影を}~ &font(130%){ただ君の}~ &font(130%){切々たる胸中深くに}~ &font(130%){残すのみ}~ }}} #center(){{{ &font(130%){神も悪魔も}~ &font(130%){降立たぬ荒野に}~ &font(130%){我々はいる}~ }}} #center(){{{ &font(130%){故深谷正一氏に}~ &font(130%){ささぐ。} }}} &br&br 「我が魂は不滅じゃ」との言葉と共に頼朝が消滅すると、景清は突然その場に崩れ落ち、その身は桜の花々となって散る。長い旅路の果てに本懐を遂げた彼は、遂に成仏出来たのであろう。~ 日本晴れの富士山をバックに舞い散る桜吹雪に無常観と哀愁漂う音楽が相まって『平家物語』の「諸行無常」を連想させる、80年代のアーケードゲームシーンの中でもとりわけ名場面と名高いエンディングである。 また、このメッセージは文末の弔辞を見てもわかるように、制作陣の心情が重ねられたものになっている。~ 『[[ゼビウス]]』や『[[ドルアーガの塔]]』を制作した遠藤雅伸曰く~ >当時のナムコには「天上界」と呼ばれるクラスのプログラマが2人いました。~ 1人は後輩から「神」と崇められ、幾多のプログラマを一人前に育てた深谷氏、~ もう1人は後輩から「悪魔」と恐れられ、不可能と思えるプログラムを次々と手掛け、~ 理解するのが困難なハードよりのプログラムで奇跡を起こした(リブルラブルもね)黒須氏です。 「神様は死んだ」は『マッピー』等を担当した深谷正一の急逝を、「悪魔は去った」は同じく『リブルラブル』等を担当した黒須一雄の退社をそれぞれ指している。~ ナムコを支えてきた天才級のプログラマーが立て続けにナムコを去ったことを偲ぶこの弔辞も、本作が持つ一種の「儚さ」をより強調している。~ 製作者の私情(しかも人の死)をゲーム中で表に出してしまうことについては、その是非を問う声もあって然るべきことかもしれない。だが『源平討魔伝』というゲームに関しては、「主人公も消える」という一見すると非情な結末も含めて、それが結果的に、ゲームに漂う無常観に根ざした独特の風情をより高めていると言ってもいいだろう。 なおこのED一節である「神も悪魔も降りぬ荒野に」はのちに今作がゲスト参戦してるナムコクロスカプコンのサブタイトルにもなった。~ ちなみにPCE版では「故深谷正一氏にささぐ」の部分だけカットされている。 &br&br ---- **家庭用移植・続編 PCエンジン版は敵のアルゴリズム・弁慶の弱点変更((弱点が頭から足に変更され、文字通り「弁慶の泣き所」となった))と画面レイアウトを除いては、ほぼ良移植とも言っていい出来となっている。~ 一方[[FC版>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/260.html]]は、何故か''RPGとボードゲームがごっちゃになった全くの別物''になってしまった。幾らマシンパワーの差があるといってもあんまりである。ちなみに最大4人まで同時プレイ可能。~ 現在最も手っ取り早くこのゲームを遊びたいならばバーチャルコンソール配信版がおすすめ。もしくは業務用完全移植の『ナムコミュージアムVol.4』を探してみるのもよいだろう。 また、PCエンジンではオリジナルの続編として『[[源平討魔伝 巻ノ弐>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1010.html]]』がリリースされている(詳細はリンク先を参照されたし)。~ いかんせん本作が綺麗な終わり方を迎えているだけあって、幾分蛇足感が漂っているのが惜しまれる。 ----
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