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//編集の注意点:ネタバレは発売1年半の2013年9月29日解禁。『魔法使いの弟子』はディズニーの作品名ではなく使用された楽曲の名前で、作品名は『ファンタジア』(1940)。 *キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス] 【きんぐだむ はーつ どりーむ どろっぷ でぃすたんす】 |ジャンル|アクションRPG|&amazon(B003T9VDBY)|&image(KH3ds.jpg,width=170)|&image(10thbox.jpg,width=170)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~|~|~| |発売・開発元|スクウェア・エニックス|~|~|~| |発売日|2012年3月29日|~|~|~| |定価|通常版:6,090円&br()3DS同梱版:21,090円&br()10th Anniversary Box:15,000円|~|~|~| |プレイ人数|1人(~2人 ※マルチプレイ時)|~|~|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[キングダム ハーツ シリーズ・関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/805.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー >''&color(purple){闇}は光となり、&color(yellow){光}は闇に堕ちる。''~ ~ マスター・ゼアノートは、天才的なキーブレードマスターであった。~ その姿を幾度も変えさせて光を守護するキーブレード使いたちの前に立ちはだかった。~ だが、まだ終っていない――~ ~ 我々には、脅威に立ち向かう準備が必要だ。そこでソラとリク、二人にはキーブレードマスター承認試験を受けてもらいたい。~ ~ 眠りの鍵穴を開くことで、新たな力を身につけるとともに、眠りに閉ざされた世界の開放にもなるだろう。~ 純粋な光の数と等しく、''7つ''の眠りの鍵穴を開放し、再びこの地に戻ってくることで、マスター承認とする。~ ~ (取扱説明書より) -『KHIII』へと直接つながる、最終決戦への序章となるストーリーが展開される。 ---- **概要 -キングダムハーツ第7作目。開発は『[[バース バイ スリープ>キングダム ハーツ バース バイ スリープ]]』のチームが担当((ファンからは「大阪チーム」などの名称で呼ばれる。))。 --というのも、初代~『II』を手掛けたスタッフ((こちらは「東京チーム」等と呼ばれる。『ディシディア ファイナルファンタジー』を手がけたり功績は大きい。))が『FFXV』の開発に忙しく、代役として抜擢されたという経緯がある。 -本作の主人公はお馴染み「''ソラ''」だけでなく、過去作でソラの親友・ライバルとしての立ち位置を担ってきたキャラクター「''リク''」がシリーズで初めて本編の主人公を担う。つまりW主人公でふたりのキャラクターを操作する。 -『トロン:レガシー』、『ノートルダムの鐘』、『ミッキー・ドナルド・グーフィーの三銃士』、『ファンタジア』などの新たなディズニー作品の世界が登場。 -『[[すばらしきこのせかい]]』もゲストで登場。ちなみに本作ではモーグリ以外のFFキャラは登場しない。 --一見、KHとは何の関係もないように見えるが、『[[チェインオブメモリーズ>キングダム ハーツ チェインオブメモリーズ]]』と同じスタッフが手掛けている作品である。 -本作では夢を喰らう「ドリームイーター」が重要な役割を果たす。善良なものをスピリット、邪悪なものはナイトメアと呼び区別している。 --同じドリームイーターでもスピリットかナイトメアかで色彩がガラッと変わる。また、片方側しか存在しないものもある。 --ちなみに初回購入特典のARカードを使えば、本編で入手が困難な特別なドリームイーター(計3種)を呼び出せる。 //入手は不可能ではないです。 ---- **特徴・評価点 ***戦闘システム:デッキコマンド -『BbS』や『Re:coded』で使われたものと同じ。詳しくは両記事を参照。 -本作のみの特徴として、コマンドの成長要素は廃された。 ***新たな仲間・「スピリット」 -本作に登場するモンスター的な存在「ドリームイーター」の中で、主人公らに付き添い、戦闘の手助けをする存在を指す。 -『Days』や『BbS』、『Re:coded』でも一部で復活していたが、全編を通した本格的なパーティ戦闘は実に『KHII』以来となる。 //ジュリアス戦(隠しボス)はソラorリク単体でのバトル。 &bold(){戦闘面} -ステータスを上げるアビリティはスピリットを連れて行くことによって効果を出す。敵の特徴によってスピリットを入れ替えたりと、戦略性のある要素でもある。 -パーティに加わっているスピリットとのリンクゲージが満タンになると、そのスピリットとの連携攻撃(リンク攻撃)ができる。 --ソラのリンク攻撃は『I』や『II』の「しょうかん」をイメージしたもので、一方リクのリンク攻撃は『BbS』のスタイルチェンジをイメージしたものとなっている。 --ちなみにソラとリクでリンクの仕様が違うのはストーリー上必然の設定でもある。ネタバレとなるので詳細は伏せる。 -本作のスピリットは過去作のパーティ戦闘の仲間と比較しても非常に心強い存在。 &bold(){育成面} -敵を倒すことで手に入る「~の幻想」等の素材(「ドリームピース」と呼ばれる)を一定数集めることで、スピリットを自由に生み出す(「ブリード」する)ことができる。 -リンクポイントを貯めれば「アビリティリンク」でスピリットが持っているアビリティやコマンドを開放できる。 --リンクポイントはスピリットを戦闘に出すだけでなく、トレーニングトイで一緒に遊んだり食べ物を与えることでももらえる。 --インターフェース的には『[[FFXIII>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/835.html]]』のクリスタリウムに類似している。 -また、「相性レベル」を上げることによって戦闘中の行動がより賢くなったり、「性格」を変化させることによって戦闘中の行動自体が大きく変化したりとアビリティリンク以外にもゲーム攻略に直結する要素は多い。 -初期スピリット「ワンダニャン」や「コウモリバット」を筆頭に、可愛らしいだけでなくどこかカッコよさを秘めるデザインが好評。 -ちなみに名前は自由に付けられる。本作のドリームイーターのネーミングがいろいろと直球なのはそのためなのだろうか。 -野村氏は、スピリットとの触れ合いは『nintendogs』の影響を受けたと「社長が訊く」のインタビューで語っている。(リンクは下記。4ページ目を参照。) --「''『nintendogs』はなんで戦えないかなーって(笑)''」と、かなり突き抜けた発言を岩田社長の前でしている。字面から察するに、一同大ウケだったようだ。 ***フリーフローアクション -壁やポールにYボタンを使ったアクションで突っ込むと、操作キャラが光に包まれ、フリーフローアクションに移行する。 --ここでAボタンを押すと、状況に応じて強力なフィニッシュを放つ。 --Bボタンを押せば、更に高く、遠くにジャンプすることが出来る。使いこなせば一見行けそうに無い場所にも楽々と飛び移ることができる。 --更にYボタンを押せば、そこから高速で移動する。大きい敵に突っ込めばブロウオフというアクションで敵を吹き飛ばすことができる。 ---狭い路地なら壁を次々と蹴って移動することができたりと、爽快感は満点。 -レールに乗った際は強制的にフリーフローが発生する。 -ちなみにゲーム開始時点ですべて所持しており、外すことも可能。 ***リアリティシフト -特定のオブジェクトに近づいたり、攻撃中に特定条件を満たすとそのオブジェクト・敵にピンク色のマーカーが出る。 -下にスライドするか、X+Aでリアリティシフトが発動できる。ワールドによってギミックは異なり、各ワールドの世界観に合ったものとなっている。 --攻撃の威力としても優秀であり、チャンスがあれば積極的に狙うことで敵を一掃できる。 --ボスへのとどめに使われたりと演出面でも十分に働きを見せている。 ***ストーリー・ワールド -下記の「賛否両論点」に書かれているような複雑な点ばかりが取り沙汰されがちだが、過去作にないほどにシリアス・コメディが入り混じった完成度の高いストーリーである。特に『KHII』以降はひたすら本筋のシナリオを追っていくような展開が多くシリアスな展開になりがちだったのだが、本作にはギャグとしか思えないシーンや和むシーンも多い。 -本作のシナリオはソラとリクとの間の「友情」が最前面に押し出されており、特にリクに関しては本作で評価が良い方向に激変したというファンの声も多く聞かれる。 -ディズニーのワールドも原作の雰囲気を再現し、かつソラとリクで別の視点からストーリーを楽しめるようになっており完成度は高い。また、前述の「リアリティシフト」の存在も各ワールドの印象をより強いものとしている。それ故にディズニー由来のボスキャラが少ないのは残念なところ。 --KH2以来久しぶりの実写映画を元とするワールド「ザ・グリッド」(『トロン:レガシー』)のキャラクターは、KH2の『トロン』から約6年間の劇的な技術の進化を体感できる凄まじくリアルなグラフィックとなっている。 -本作のマップはフリーフローアクションで飛び回る都合上極めて広く立体的で非常に複雑になっており、久しぶりに探索的要素が強くなっている。本作の宝箱集めは非常に大変。 ***フリックラッシュ 育てたスピリットを3vs3で戦わせるモード。 -『CoM』のカードデッキにシステムがよく似ている。 --カードには数字が振り分けられており、カードの数字が大きいほうが弱いほうの行動をブレイクできる。数字は0((後出し最強、先出し最弱のカード。))が無くなった代わりに完全最強の☆が登場した。 --カードを上にスライドすることで攻撃、下にスライドすることで防御ができる。防御が成功すればそのスピリットの必殺技ともいえるカードが手札に追加される。 -相手方のスピリットもなかなかの強敵揃いであり、簡単に活路を見出すことはできない。 --ちなみにここでは様々なFF、すばせかキャラが名前だけとはいえ参戦している。 ***音楽 -BbSの3人体制(下村、関戸、石元)で作曲。 --『すばらしきこのせかい』の人気曲もアレンジされて登場。アレンジの甲斐もあってか世界観からもそこまで浮いていない。 --ボス戦の曲の評価は高い。「L'Impeto Oscuro」や「UNTAMABLE」などが人気曲として挙げられる。 -また、『ファンタジア』のワールドでは無声映画であった原作に合わせてソラたちの声が出ないという演出がされている。 --そこで流れるBGMは原作でも使われたクラシック音楽であり、ドヴォルザークの「くるみ割り人形」やベートーヴェンの「田園」といった有名曲が惜しみなく収録されている。 --BGMもリアリティシフトの演出を考慮しながらうまく編曲されている。 --凝った演出なのだが、発売当初はバグ騒動((ver1.1のパッチで致命的なものは解消。))のせいでこれもバグだと思ってしまうユーザーもいた。 ***その他 -本作のオープニングムービーはファンなら必見。歴代主人公たちが一堂に会する、感動的なものとなっている。 --また、今までの作品の名シーンが非常にうまく編成されている。つなぎ目も全く違和感がなく、素晴らしい出来。 --発売記念イベントで先行上映された際も反響はかなりのものだった。 --本作の数多い見所の中でも「OPが一番盛り上がった」とまで言われるほど。なお、シリーズで初めてオーケストラ版の「光」がOPムービーに採用されている(これまでは歌付きのバージョンが使われていた)。 -ストーリーにおけるボス戦の充実っぷりはかなりのもの。特にリク編終盤のボスラッシュはシリーズでも1,2を争う難所。 --この時はドロップ(後述)することは無い。存分にじっくりと強敵と戦うことができる。 --難敵も多く、総合的に見てシリーズトップクラスの難易度であると言える。勿論、これまで同様自分の腕に見合った難易度調整も可能。 -「メモワール」によって過去作のシナリオ、用語がしっかりフォローされている。 --新規プレイヤーへの配慮が見えるシステムなのだがこの点に関してはあまり広告を打たれなかった。 --また、同じくメモワールには「回想シーン」というものが登録される。これは本作のストーリーの背景を見ることができるというシステムで、登録された時に見ることができるが、後回しにすることもできる。 --本作全体の背景の説明もメモワールで小分けにすることで、開幕早々延々とムービーを見せることのないよう配慮がなされている。 ---- **賛否両論点 ***ドロップシステム -''本作最大の賛否両論点。''ドロップゲージと呼ばれるゲージが無くなると、強制的にキャラが移り変わるというシステム。~ ……と言うと誤解が生じるので付け加えておく。実際はゲージが無くなると30秒間ボーナスタイムができ、その後の策を練ることができる。 --ボーナスタイム中はドロッププライズが出やすくなる。ここで効率よくドロップポイントを稼ぐことも可能。 --ドロップポイントを戦闘中集めておけばドロップの際に相手側の能力を大きく強化できるというメリットもあり、上手く活用すればLV1プレイなどの縛りプレイもある程度楽になる。 --しかし、ボス戦でドロップしてしまうと''これまで与えたダメージは水の泡となってしまう上、自分のダメージだけ引き継ぐ''。これが最大の批判点である。 ---「デッキにモーニングベル((ドロップゲージを回復できるアイテム。コマンド1マスにつき2つ使える。))を仕込む」「ボス戦前に一度ドロップしておく」といった対策はできるが、根本的な解決にはならない。 -ちなみにこのドロップシステムが無ければ本作のストーリーは成り立たない程重要なシステムであることは明記しておく。 ***難解なストーリー -主に黒幕であるゼアノート関連や最後のステージなどは設定が複雑で分かりにくい。また、タイムスリップ的な要素もあるため、ますます物語を複雑にしている。 --本作のシナリオが複雑なのは''KHシリーズの根幹である「心」そのものに踏み込んだ内容である''という面が強い。 ---また、次回作に向けての新たな設定も登場した。これらの謎に関してファンの間では活発な議論がなされていたが、新規層にはかなりとっつき辛い。 ---あまりに難解なためか''ディズニー側にさえ一回の説明で理解してもらえなかった''という逸話もある。 ---[[インタビューで野村ディレクターが答えるという形でストーリーの解説もされている。>http://www.famitsu.com/news/201205/16014704.html]]ただ、解決されていない疑問点もある。 -難解ではあるが、伏線はところどころに張られており「複雑な伏線がつながったときの快感」を意識しているとのこと。 -また、NEW GAME開始直後にろくに舞台説明もないままいきなりチュートリアルに入ってしまうのだが、これは野村ディレクターの意図によるもので、最初はソラたちと同じように「何が何だか分からない」状態からのスタートにしたかったということらしい。 -ついでにかなり「過去作をプレイした人向け」の内容である。初っ端から完全にこれまでの設定・ストーリーありきでスタートしており、固有名などもポンポン出てくるため、最初の辺りなどは特に新規ユーザーには理解しがたい。 --しかし、重要な用語や過去作のあらすじはメモワールで解説が用意されており、目を通していれば初見でも100%は無理でもある程度の理解はできるようになっているなど、新規ユーザーに対する配慮は整えてある。 --とりあえず良く分からない単語が出てきたらメモワールかレポートを開けば大抵書いてある。 --なお、''「過去作をプレイした人向け」の内容であるというのはこれまでのシリーズにおいてもほぼ同様''(最も顕著なのは『KH2』)。これまではイベントムービーなどで解説していたものを別モードを用意して任意にチェックできるようになったということであり、これもある種のムービーゲーとしての問題点の解消手段ともとれる。また、新規キーワードやあらすじを入手した時にはちゃんと画面に表示される。 ---- **難点 -ディズニーワールドに訪れた際も「クルー」「ジプシー」など、そのワールド特有の固有名詞がロクに解説もされずシナリオが進んでいく。 --シナリオを進めれば理解できるようにはなっているが、単語だけで意味を推測することも難しく、初見の作品では混乱を招いてしまう。 -コマンド攻撃やガードなどのリアクションをしても敵がほとんど隙を見せない。特にドリームイーターのボス戦で顕著。 --「''敵のほうがヒット&アウェイを成立させてる''」という皮肉めいた意見もある。 --過去作ではガードや回避から反撃の起点を生み出すものがほとんどであり、ハッキリとした反撃の起点を自らが生み出せた。 --せっかくフリーフローのような爽快なシステムがあるのに、こうしたボスが爽快感を薄めてしまっているため勿体ない仕様である。 -雑魚にも、足が速いくせにフラフラ走り回って(飛び回って)どこかへ行ってしまうような行動ルーチンのものが多いなど、テンポが削がれやすい要素がちらほらと存在する。 --通常のエンカウント時なら無視して良いが、敵の殲滅が必須な場面ではどうしても追跡する必要があるため面倒。今作はフリーフローを意識してかかなり高めの段差が多く用意されており、落ちてしまったりすると更に面倒。 --乱戦時に無敵時間付きの技で突進してきたりといやらしい動きの敵なども見かけられる。 -コマンドデッキの操作が非常にやりにくい。BbSの操作方法に慣れ親しんだ人なら尚更そう感じる。 --デッキ送りを十字キーで行うことには変わりないが、BbSはPSPの作品であり、十字キーは上部にあった。しかし、3DSのものは下に付いているため、指の配置を考えるとどうしてもデッキを下に送ることが難しくなってしまう。 --同様にデッキコマンドシステムを採用した『Re:coded』ではLボタンを使うことでデッキを操作できたため、これを採用してほしかったという声も多い。 -『[[Re:coded>キングダム ハーツ Re:コーデッド]]』で評価された要素がなぜか抜け落ちている。 --前述のLボタンのデッキ送りや、視点の変更、キャンプメニュー内でのアイテム使用など、便利なのにどうして『3D』でできなくなったんだと不満を漏らすファンもいる。 ---一応、『Re:coded』とは開発が別であるためノウハウをそのまま流用できなかったのかもしれない。 --最近のKHならではの要素「Lv1プレイ」もドロップシステムなどのせいで非常にやりづらい((クリア報告も僅かではあるが存在する。また、経験値ゼロのアビリティこそあるがLv1でのプレイは極端な縛りプレイであるため、それほど問題視すべきでないという意見もある。しかし、こうした遊び方がIIFM、Re:codedでは十分に満喫できたというのも事実。))。 -「スピリット」の行動パターンを決める「性格」についてゲーム中でほとんど説明が無いため、具体的にどの性格で何をしてくれるのか良く分からない。 --「かしこい」「ゆうもう」等なんとなく想像がつくようになっている性格名も多いが、一方で「ノラ」「バジリスク」「レーサー」等やっぱり良く分からないものも多い。 --性格の違いで立ち回りも大きく変わり、攻略のしやすさにも影響するので、難易度高めの今作では結構重要な問題である。 --性格によって目の色も3色にかわるため、目の色を見てある程度判断することもできる。 -本作のクリティカルモード(最高難易度モード)は「被ダメージ激増、与ダメージ半減」というバランスで、「防御面はもろくなるがこちらの攻撃力も上昇する」というヒット&アウェイのアクションゲームの醍醐味をより強く楽しむことができるようになっていた『KHII FM』とは全く逆方向のバランス調整となっている。 --「相変わらず詰めが甘い」「アクションの醍醐味をまるで分かっていない」と、アクションを大事にするファンからは辛辣な批判が寄せられた。 --一応、本作ではLv1でも一撃死を免れる「リーヴ系」のアビリティを手に入れることができ((ただし1周目のデータからリーヴ系のアビリティを所持したスピリットを連れてこないと入手はだいぶ終盤になってしまう。))、そもそもクリティカルモード自体がクリア後の特典であるという違いがあるが、それにしたって苦行すぎる。 --ちなみに制作チームが同じ『BbS FM』のクリティカルモードも、与ダメ半減でこそなかったが後半こちらの火力が極端に不足するという欠点はこの時点で指摘されていた。リーヴ系のアビリティを序盤から用意できる点も同じ{ちなみにKH2では序盤は習得不可(レベルで習得)}。 -短期間制作のためかバグが多かった。 --後に修正パッチが配信されるが、初期バージョンでは進行不能バグなど結構重大なバグが多かった。公式HPにもいくつか載っている。 --現在でも全ては修正されておらず、特定条件を満たしてしまうとリクの最大HPが低くなるバグなどいくつかは残っている。 ---- **総評 シリーズの新機軸を打ち出したフリーフローアクションには一定の評価が集まっている。その他の新要素も本作独自のフレーバーとしては申し分ない。~ 音楽やリアリティシフトによる演出も、ゲームに上手く絡めている。原作尊重の流れも崩れておらず、ディズニー作品の世界を鑑賞するだけでも面白い。~ ストーリーは複雑だが、一方でメモワールなどのシステムでシリーズ初見のプレイヤーにも手をつけやすくするような利点も存在する。~ しかし、かなり大きく賛否を分けたドロップシステムの存在、アクション関連の問題点もあり手放しに賞賛できる作品とは言えない。実際、シリーズファンからは改善点の要望が多く見受けられている。~ 『BbS』から改善の兆しが見えない、またせっかく『Re:coded』で改善されたのに元に戻ってしまった要素も多く、良くも悪くも大阪チームKHの作風が明るみになった一作である。~ キングダムハーツ3の開発も大阪チームが担当するということで、ここからどのように不満点を改善していくかがスタッフの腕の見せ所である。~ ---- **余談 -本作を代表するBGMである「Dream Eater」。かわいらしい女声の「らん♪らん♪らん♪らららん♪」が特徴的な曲なのだが、この曲を手掛けた下村女史は「&bold(){オジサンが低音で歌うキモかわいい曲はどうかな?}」と野村氏に提案していたらしい……どうやら却下されたようだが。 -『すばせか』からのゲストの一人である「ビイト」。彼が隠す妙に長い本名をヨシュアにバラされてビイトが大慌てする…という原作に良く似たシチュエーションがあるのだが……''名前の漢字を思いっきり間違えられている。''((「尾藤大輔之丞(ビドウ‐ダイスケノジョウ)」が本名。本作だと「丞」が「丈」になってしまっている。)) --ちなみに原作でもヨシュアのセリフに「役不足」の典型的な誤用をしているものがあり、ある意味スタッフの間違った知識の犠牲者となっている。 -『[[シアトリズム ファイナルファンタジー]]』ではかつて「FFゆかりの人物たちにシアトリズムを体験してもらう」旨の動画が配信されていた。 -そこで最後に登場したのが野村氏だったが、''いきなりカメラを強奪したあげくシアトリズムそっちのけで本作の試作版を遊んでいた。'' --スタッフも予想していなかった展開ではあるが、公開された動画にはプレイ中にディズニーのコピーライトが入っているところがこれまたシュール。 ---- **リンク -[[社長が訊く 第15回 KINGDOM HEARTS 3D>http://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/creators/vol15/index.html]] --インタビューを受けている部屋のムードがなんというかノムリッシュ(いい意味で)。他の作品のインタビューでは明るい場所を選んでいるため尚更目立つ。 --これまで見られなかった野村ディレクターの意外な一面を見ることができる。 ----
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