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*スーパー桃太郎電鉄II 【すーぱーももたろうでんてつ つー】 |ジャンル|ボードゲーム|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/41yL3roAjBL.SL160.jpg)| |対応機種|PCエンジン|~| |発売・開発元|ハドソン|~| |発売日|1991年12月20日|~| |価格|6,800円|~| |周辺機器|同時対戦時:マルチタップ必須|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| *概要 ハドソン謹製のRPG『桃太郎伝説』のスピンオフ作品としてシリーズ化されたすごろく型のボードゲームの第3作目。&br() おおまかな流れはプレイヤー自身は電鉄会社の社長となり、目的地を目指しながら日本各地を行脚しつつ物件を買い、その物件の利益や目的地に着いたときの援助金を元に資産を増やしていくというのが目的となる。 *ゲームシステム -最初にプレイする人数を決め、その後COMP(対戦相手となるコンピュータ)を決めた後、ゲーム内の年数を決めてゲームスタートとなる。 -ゲームスタート直後、ルーレットで目的地を決めて、その後サイコロの出目の分のマスを進みながら、目的地を目指していく。目的地についた時は援助金がもらえ、そして再びルーレットで目的地を選んで目指す。 -一番ビリになった(マスの距離が一番遠い)人には貧乏神が取り付き、色々な不幸が起こる。貧乏神はプレイヤー同士がすれ違う時に擦り付けることができる。本作からミニボンビー、キングボンビーに変身できるようになった。ミニボンビーは微々たるお金を貰って行くだけの存在だが、キングボンビーは様々な悪行を起こし、取り付いたプレイヤーをどん底に陥れる。 -途中の各地のマスには色んなことが起こる。 --都市駅:大きな赤い駅舎が描かれたルーレットで目的地になる可能性のあるマス。目的地にならなかった所で止まると物件駅と同じ扱いになる。 --物件駅:紫の四角形に「駅」とかかれたマス。物件が売られていて、買ったり増資することができる。 --プラス駅:青い四角形の駅。持ち金が増える。夏季は貰える額が増え、冬季は少なくなる。 --マイナス駅:赤い四角形の駅。持ち金が減らされてしまう。冬季は減る額が増えて、夏季は少ない。プラス駅に比べ冬季にはなるべく着きたくない駅。 --カード駅:黄色い四角形の駅。カードがランダム貰える駅。いいカードばかりが貰える訳ではなく、デビルカード系という月ごとにお金を減らされてしまうものも出るので油断できない。 --カード売り場駅:★マークが目印の駅。売り場によって売られているカードの種類が違う。「ちいきデータ」では地名が書かれている。 -カードの効果も様々なものがある。大まかにまとめると以下の通りになる。移動系、攻撃系、防御系、利益系、損害系などがある。 --移動系:サイコロを増やして移動マスを増やす「とっきゅうカード」や、どこかに飛んでいく「ぶっとびカード」など --攻撃系:マス上に''うんち''を置いてルートを塞ぐ「うんちカード」や、1マスずつの移動になってしまう「ぎゅうほカード」など --防御系:持っていれば災害時に保険金がおりる「ほけんカード」や、阻害系効果を1回無効にできる「ブロックカード」など --利益系:25%OFFの「イトーヨーカード」や90%OFFの「ゴールドカード」などの割引系カード、全員の借金帳消しの「とくせいれいカード」など --損害系:持っているだけで一定期間お金が減らされる「デビルカード」「キングデビルカード」など -マス目も一直線ではなく、いろんなルート同士で引かれているので遠回りやループもできる。 -3月に決算となり、物件の利益や資産で順位が決められる。 *評価点 -貧乏神&キングボンビー((その容赦のなさは当時の集英社の名物編集者・鳥嶋和彦から来ている。))の登場。カード制度やイベント導入といった、様々な要素。 --誰よりも早く目的地に着いたり、お金を増やして物件を買い漁ったりするのはゲームの攻略の要だが、道のりは一本道では無く、様々な出来事が起こる。貧乏神の擦り付け合いや、目的地直前でカードで妨害といったことや、突如現れるスリの銀次によって金が減ってしまったり、キングボンビーが来て人生転落したり、「ぱろぷんてかーど」で予期せぬ事が起きたり、ドジラやモモスラの卵が出現した時に他のプレイヤーから助けてもらったりすることも。中には妨害した!と思ったら、逆に手助けになってしまったことも。 -ゲーム中の設定変更。 --人数こそは途中で変えることは出来ないものの、ゲームのCOMP人数や、移動の速さ、メッセージの速さ、役職、プレイ年数などをゲーム開始後の途中から変更できる。移動やメッセージの速さを「ほんき」にすることでテンポ良くストレスの無い速さでゲームを進行することができる。更にCOMPに至っては''全員COMP''にすることも可能で、年数を飛ばしたいときやCOMP同士の対戦などといった珍しいやり方もできる。ちなみにCOMPの強さは8段階ある。 ---さらに、COMPはレベル毎に「農林系物件にこだわる“うまオニ”」「妨害系カードを多用する“さるかわ”」「貧乏神のなすりつけに執念を燃やす“やしゃひめ”」などの極端な性格付けがされている。 -各地を基にした舞台。 --存在する駅は全て実在する上に地域毎に売られている物件はひとつひとつ違いがあり、なおかつ現実の日本の地域産業を元にしている。 ---札幌では「ラーメンや」や「ジンギスカンや」、「ビール工場」といった北海道ならではの特産品がある。 ---青森、弘前の「リンゴ園」や松山、徳島、和歌山の「ミカン畑」、新潟の「すいでん」と言った農業産業。 ---伊勢の「ふくふくもちや」は「赤福餅」のパロディである。 ---東京、大阪、広島、博多、名古屋ではそれぞれの球団を意識したような「プロやきゅうだん」という物件がある。前作同様、持っていると日本シリーズイベントが発生し、勝てば高額の臨時収益がもらえる((どういうわけか大阪の球団物件のみ収益率がマイナスに設定され、優勝時の臨時収益が他球団より多いのはご愛嬌。)) ---浜松ではヤマハやカワイなどを意識した「がっき工場」、ホンダ、スズキをモチーフとした「バイク工場」といったものもある。 --架空とはいえ、全て実在する地域産業である。 --駅周辺では視覚的にキャラが動く。青森ではリンゴ、山形ではサクランボ、新潟ではおにぎり、下関の海ではふぐ、襟裳には馬と産業にゆかりあるものが配置されており、判りやすい。 ---子供の頃にこのゲームを遊んだことで、''社会科の授業で習うべき地名や地域産業を覚えていった''という者も少なくない。このゲームのおかげで社会科が得意だった人もいるだろう。言い換えれば、''遊びながら学べる社会科''とも言える。開発チームが実際に製作の度に日本全国を旅して、各地の名産品などをチェックしているため実在の産業をここまでリアルに描き出せるのである。 --物件には収益率が設定されており、安価だが収益率が高い物件、高額だが収益率が低い物件、貸しビルのように収益率はいいがメンテ費用による出費が痛い物件、さらにはカニ漁船団のように毎年決算まで収益率がわからないもの、極めつけは毎年赤字を垂れ流しゲーム中に起きるかどうかわからない金産出イベントに賭けるしかない佐渡の金山、と様々である。 *難点 -キングボンビーの凶悪ぶり --本作から貧乏神が変身するようになるが、キングボンビーになると手の防ぎようが無い。変身が解かれるまでの間彼の暴れっぷりに億単位の借金を背負い地を這う目にあうプレイヤーも…。 ---''10個''のサイコロの出目に応じてお金を捨てられる。プレイ年数が重なると数百億単位も当たり前。 ---持っているカードをすべて捨てられる。 ---サイコロを振って出目の数だけ物件を売却する。 ---未購入の物件をローンで買ってくる。物件自体は他のプレイヤーにプレゼントする。 ---独占した駅の物件を全て半額で売却する。 --収益が多いほど物件が買え、物件を買うほど収益が増える…と言うシステムであるため通常は逆転が起こり難く、それを起こしてゲームを活性化させるのが目的のキャラである…のだが、本作はちょっと凶悪にすぎた。一度キングボンビーの波に立たされると、多くの場合立ち直りが難しい。 ---そのゲームでは貧乏くじを引いたと思って勝ちを諦め、むしろ「キングボンビーにどこまで落とされるか」をプレイヤー全員で楽しむのがキングボンビーとの正しい向き合い方なのかもしれない。後の作品では、キングボンビーの悪事を防げるようになったり、立ち直りが容易になったりしている。 ---当時の攻略本でも言われていたが、わざと貧乏神を付けっぱなしにして有効なカードを集めさせて足がかりにするのが実は効果的。莫大な借金など、徳政令カード1枚でどうにでもなる。そしてこういう時に重要なのが農林物件。収益は総じて低いが、売却できないため、建て直しのときの資金源として文字通りの礎になる。 -一定数以上の物件を所有すると、所有していない物件が買えなくなってしまう。プログラム上の限界が理由。次回策以降は改善された。 -長期間の年数でのプレイだと、目的地到達の意義が薄れてしまう。 --序盤は物価が低く、目的地到達&物件購入で資産や資金を増やしていくのだが、長い年数でプレイすると物価かどんどん上がっていく上に、購入した物件も軒並み揃ってくるので目的地到達の援助金の金額より、決算時の収入金額の方がはるか上回るので、到達の意義が薄れていく。 ---だからといって油断していると他のプレイヤーに到達され貧乏神に取り付かれてしまうこともある。目的地到達も資金確保から貧乏神の擦り付け合いに終わる。 -ドジラ・モモスラの卵の発生率 --これも長期間の年数で起こることだが、各地の物件を買えば買うほどドジラやモモスラの卵の発生率が上がる。卵自体は一つしか発生せず卵が孵るまでの期間がある(ただし道はふさがれる)ため「きんたろうカード」を使えば取り除け、ドジラは誰かが「モモトラマンカード」を持っていれば撃退できるのだが、取り除いたり撃退したとしても数ヵ月後にまた発生することも多くカードの所持数も6つと限られているのでいちいちカードを手に入れるのも面倒。物件を無くし、再度購入する前提で割り切ってプレイする必要がある。後の作品ではカードやイベントの統合、事前使用しておく専用システムなどの改善が為されている。 *総評 妨害から協力といった色んな駆け引きの要素を取り入れて前作や前々作よりゲーム性を高め、単なる双六だけに終わらない多人数でも楽しめる作りとなった。今後の桃鉄シリーズの雛型となった作品でもある。 *余談 CMは当時放映されたばかりの「ごっつええ感じ」や「ガキの使いやあらへんで!!」で売り出し中だった若かりし頃のダウンタウンが刑事に扮して登場している((そしてダウンタウンに取り調べを受けているのが貧乏神のモデル、『えのん』こと榎本一夫。))。同時期に『桃太郎伝説外伝』や『高橋名人の大冒険島』のCMにも出演していた。~ SFCとGBに移植された。SFC版では目的地決定画面が追加されたが、5人対戦は不可。~ 「プロやきゅうだん」では買占めまたは1プレイヤーのみの購入となると自動的に札幌の球団との試合となる。発売当時札幌にはプロ野球のチームは存在しておらず、ハドソン本社が札幌にあったための設定と思われるが、その12年後に日本ハムが拠点を札幌に移したのを考えると予言とも言える…かもしれない。
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