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*ドラゴンクエストII 悪霊の神々 【どらごんくえすとつー あくりょうのかみがみ】 |ジャンル|RPG|&image(0007-1.JPG,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000068HWC/ksgmatome-22/ref=nosim,width=160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=135&file=0007-1.JPG]] [[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=135&file=0007-2.JPG]]&image(dq2game.jpg,http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=135&file=dq2game.jpg,width=160)|&amazon(B005B7EUQM)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~|~| |メディア|1MbitROMカートリッジ|~|~| |発売元|エニックス|~|~| |開発元|チュンソフト|~|~| |発売日|1987年1月26日|~|~| |定価|5,500円|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |備考|パスワードコンティニュー(最長52文字)&br()移植は【移植・リメイク】の項を参照|~|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ドラゴンクエストシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/269.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[ドラゴンクエスト]]』の続編。前作の100年後の世界を舞台に、前作主人公の3人の子孫が邪教の大神官ハーゴンに立ち向かう。~ 3種類の扉の鍵、船に乗っての大陸間移動、旅の扉など前作から格段に広くなった世界、パーティーが3人に増えたことと敵が複数で現れるようになったことによる戦術性の向上など、ドラクエは勿論、その後の日本産RPGの基礎を確立させた一作。 ---- **ストーリー アレフガルドを再び闇に包んだ魔王・竜王は、ロトの血を引く若者に打倒された。~ 若者は自らが救出した王家の姫を連れ立ち、新天地を求めて海を渡る。~ その後、2人の子孫達は新たな土地にそれぞれの国家を築いた。即ちローレシア、サマルトリア、ムーンブルクの三国である。 竜王打倒から100年。ムーンブルクのはるか南方・霊峰ロンダルキア大地で不吉な影がうごめいていた。~ 邪教の大神官ハーゴンが破壊の神を召喚するべく、その勢力を拡大させていたのだ。~ ムーンブルクは邪教の軍勢の奇襲を受け、落城する。遥か北のサマルトリアでも、空が赤く染まる様子が見えるほどの大火であった。~ 暫く後、ローレシア城に傷ついた伝令が到着し、事の急を伝えて息を引き取る。それを受けて王は若き王子に命じた。他2国のロトの血を引く者と出会い、彼らと共にハーゴンを討てと。~ かくして再び、古の血統を継ぐ者達の戦いが、悪霊の神々との戦いが幕を開けたのである。 ~ ---- **前作からのシステム変更・改善点 ''ワールドマップの拡大・移動手段の登場'' -前作では「アレフガルド」一国、数値にすると100×100マスのワールドマップだったのに対し、本作はそのアレフガルドが世界の一部に過ぎない256×256マスに大幅に拡大された。本作でもアレフガルドを訪れることになるが、町や施設は前作に比べて大幅に簡略化されている。 -「大陸間移動」の概念が出来たことで、前作の「沼地の洞窟」のような地下トンネルだけではなく、遠く離れた各地を結ぶワープ装置「''旅の扉''」や海を渡る「''船''」が登場している。 --特に中盤で船を入手すれば、誇張無しに「どこでも行ける」状態になり、プレイヤーはいやがおうにも世界の広さを実感できた。 --物語のスタート地点である「ローレシア城」には旅の扉が一つ設置されているが、たどり着いた先は周りを海に囲まれた孤島で、隣の島にある町へは渡ることができない。前作の「スタート地点から見える魔王城」の図式がここでもみられる。 ''複数vs複数=パーティプレイ'' -RPG未経験者のため、あえてRPGの常であるパーティを排除して1vs1の戦闘が行われていた前作。今作ではユーザーがRPGというゲームに慣れたことを考慮して、複数の仲間で冒険をするパーティ制が取り入れられた。ここでも更に簡略化を図るため、『ウィザードリィ』等では当たり前だった「キャラクターメイキング」は取り入れず、味方キャラには前もって既定の個性を持たせる形にする、日本製RPGの特徴の先駆けともいえる形式が採用されている。最初から全員が揃うのではなくストーリーが進むにつれ段階的に仲間になる点も同様。 --攻撃力・防御力ともに高いが呪文は使えない主人公・ローレシアの王子、剣も魔法も器用に使うがどちらも中途半端のマイペース・サマルトリアの王子、肉弾戦は弱いが素晴らしい魔法使い・ムーンブルクの王女。後者2人の覚える呪文に関しても区別化されているため、後述のゲームバランスも相まって3人の個性は際立っており、プレイヤーに強く印象付けている。 --キャラのHPが0になって死んでしまった場合、死んだキャラの移動画面でのグラフィックは棺桶になり、生きているキャラが引きずりながら進む。死んだキャラは教会でレベルに応じた金額を寄付をすることで復活できる。 -今作では敵もパーティを組んで登場するようになり、どの敵を先に倒すかという戦略性が加わった。「敵のグループ制」が登場したのも本作からである。 --毒攻撃のキングコブラ、怪力マンドリル、火炎吐きのドラゴンフライ、怪鳥バピラス、高火力重装甲のキラーマシーン、全体即死攻撃のブリザードとデビルロード……などなど、一癖も二癖もある強敵が序盤から終盤まで(通常モンスターとして)登場し、常に気が抜けない戦闘が展開されるのも魅力(?)。 --ラストダンジョンでは特別なイベントこそないものの、各階で中ボスが待ち受けている。ブルース・リー主演の『死亡遊戯』を彷彿とさせる登場シチュエーションも相まって興奮間違いなし。 ''インターフェイスの洗練'' -後作にも綿々と受け継がれる基礎が完成した。 --Iの時には常に正面を向いていたキャラクターが、本作では四方を向いて表示されるようになり、話すときに方角を入力する必要も無くなった。 --「とる」「とびら」コマンドが廃止。代わりに「しらべる」コマンドで宝箱を取れるようになり、扉は「どうぐ」から適切な鍵を使用して開ける方式に統一された。 --装備品の持ち替えが自由に出来るようになったのも本作から。それまでの装備も手元に残るため、メンバー間での融通も可能に。 ''寄り道'' -「冒険とは関係ないミニゲーム」「レアアイテムの存在」が導入された。 --買い物をするとランダムで貰える「ふくびきけん」を持っていると、福引所でスロット形式の抽選を行うことができ、揃った図柄次第でアイテムを得ることができる。 --福引1等商品の「ゴールドカード」や、はぐれメタルを倒した時に1/128の確率で得られる「ふっかつのたま」などは、手に入れた時に友達に自慢しまくった人もいるだろう。武器や防具にも敵から低確率でしか入手できない強力装備などがあり、クリアした後でも、これら貴重品を求めて彷徨うプレイヤーもいた。 ''装備品の増加'' -特殊な効果を持つ装備品がぐっと増え、戦闘の戦略性がさらに高くなった。 --回避率が通常より大幅に高まる「みかわしのふく」、敵からの呪文ダメージを軽減できる「まほうのよろい」、炎や熱関係のダメージを軽減できる「みずのはごろも」、威力こそ弱いが2回攻撃を繰り出すことができるようになる「はやぶさのけん」等々。単純に上昇数値の高い装備に乗り換えていけば良かった前作とは違い、「有用な効果のためにあえて弱い装備品をつけておく」戦略も(ある程度は)成り立つようになった。 --強烈なペナルティを与えてくる「呪い装備」も登場。ステータスの上昇数値自体は実に高いものが多く、プレイヤーを誘惑してくる。 --戦闘中に道具として使うと呪文の効果を発揮できる装備品も登場。ベホイミを事実上無限に使えるようになる「ちからのたて」はその代表格。 ''その他'' -世界の「扉」が三種類に増加。銀の鍵・金の鍵・牢屋の鍵と、それぞれに対応する鍵を使わないと開かない(ちなみに鍵は使用しても消えなくなった)ようになり、「下手に敵の強い所に行けないようにする」という一種のフラグ管理が行われている。 #co(){世界の「扉」が三種類に増加。銀の鍵・金の鍵・牢獄の鍵と、それぞれに対応する鍵を使わないと開かない(ちなみに鍵は使用しても消えなくなった)ようになり、下手に敵の強い所に行けないようにする、一種のフラグ管理が行われている。 } -「教会」が登場。死者の蘇生、毒と呪いの治療を引き受けてくれる。 -世界各地で「復活の呪文」を聞けるようになった。また「ルーラ」の呪文も、最後に復活の呪文を聞いたところへ移動するように仕様変更された。 -装備品に「兜」が追加された。 -新たなダンジョンの種類として「塔」が加わった。外壁の無い所へ進むと落下するというシステムも実装されている。 --「ドラゴンの角」では、早くもこの落下を利用した謎解きが取り入れられている。 ---- **評価点 ''シリーズ基礎の確立'' -既に述べた通り、本作から導入された、あるいは前作から改良され、後の標準となった要素は数多い。そのどれもが前作の良さを殺すことなく、むしろ更に面白くする形で機能している。『DQ3』の大ブレイクの下地を作り出した功績は大きい。 ''歯ごたえのある冒険・謎解きの面白さ'' -広大な世界、前作よりもはるかに強力になった敵との戦闘、様々なダンジョンと、征服欲・探索欲を掻き立てる要素が増大している。 --雑誌「ドラゴンクエストマスターズクラブ」の『二度と行きたくないダンジョン』アンケートでぶっちぎりの1位を獲得した「''ロンダルキアへの洞窟''」は、シリーズ最難関の名所として知られる。全7階層の巨大さ・落とし穴・2箇所の無限ループ・行く手を阻む強力な敵・隠された最強武器……。それらを乗り越えた先に広がる未知の光景「雪原」をみて、川端康成の「雪国」の有名な一節のような特別な感情を覚えたプレイヤーも多いだろう。そして''中間地点にたどり着く前に撲殺・焼殺・瞬殺されて下界へ強制送還''という「お約束」を辿ったプレイヤーも、また多い。 ---ちなみに、糸井重里はこの洞窟を踏破した際の「思えば遠くへきたもんだ」という感慨から、広いフィールドが特徴の『[[MOTHER]]』作成のヒントを得たと語っている。 -やれることが広がったことで、世界の謎も更に深化した。作中で得られる情報をきちんと整理した上で行動しなければ絶対に解くことは出来ないだろう。 --『ドラゴンボール』よろしく世界各地に散らばった「5つの紋章」を集める必要があるが、ヒントが少なく骨が折れる。しかしその少ないヒント自体はストレートなものが多いので、RPGの基本たる情報収集を怠らなければそこまで難しくない。 --海の片隅にぽつんと存在する漁村・ザハン。海をくまなく調べないとたどり着けないこの島では、2つの重要アイテムが待ち受けている。 -古くからのDQプレイヤーに「シリーズ最難作品はどれか」と尋ねれば、恐らくほとんどが「FC版II」を挙げるだろう。とはいえ、当時のPCゲームの鬼畜難易度に比べればだいぶぬるい方であった。しっかりメモを取り、アイテムをしらみつぶしに使う根気さえあれば必ずクリアできる。 --ロンダルキアへの洞窟の落とし穴も、実は落とし穴を含む地形パネルは一種類しかなく、見抜ければ穴を回避できる。そもそも迷路脱出法の「右手法」を知っていれば穴にはまらず通り抜けられるように設計されている(当然ながら、低年齢層のプレイヤーでそれを察した者は少なかったが…)。 ''音楽'' -前作同様、すぎやまこういち作曲の音楽も相変わらず評価が高い。 --仲間が3人揃う前、揃った後でフィールドマップの曲が変わる仕様になっており、どちらの曲も印象に残る。 --エンディングテーマ「この道わが旅」は、後にアニメ版『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』のエンディングテーマにもなった。「卒業式の旅立ち・お別れソング」として使用している学校も多い。 --なお本作は前作より未来という世界観に合わせて、楽曲も近代的なポップス調の物が多くなっている。 ---- **難点 ''調整不足に起因する高難度'' -一概に難点とは言い切れないが、本作を語る上で避けては通れない問題でもある。 --前述の通り強敵が多い。大体どのモンスターも、プレイヤーの出現地帯への到達レベルを2回りほど上回った強さを持つアンバランスな状態になっている。サマルトリアの王子が集中攻撃を受けて撃沈するのは最早日常茶飯事。 ---こちらの使う蘇生呪文「ザオリク」は移動中しか使えず、更に蘇生時のHPは1。しかし悪魔神官の使うそれはHP全回復と、次回作以降の仕様を先取りしている。 ---後のシリーズでは弱体化している自己犠牲呪文の「メガンテ」だが本作では''100%即死''。 つまり発動されたら全滅確定となる。このため上記のロンダルキアで出現する雑魚モンスター「デビルロード」はHPに関係なくメガンテを発動・数匹グループで登場という鬼畜さで多くのユーザーが葬られた。 ---ラストボスはなんと(パラメータ上最大HPを256以上にすることができなかったゆえの苦肉の策として)全回復呪文「ベホマ」を使用する。おまけに攻撃呪文が効かず会心の一撃が絶対に出ない仕様になっているため、「ルカナン」重ねがけくらいしか有効な戦法もない。判断力の数値が最低に設定されており、自身のHPがMAXでも使用する事もあるのが救いか(このため、やろうと思えば(そして運が良ければ)低レベルでも撃破は出来るので、ひたすらレベル上げしないと絶対に勝てない前作のラスボスよりは弱いという声もある)。 --守備力を増減させる「スクルト」「ルカナン」の増減値が一回につき「8~17%」しかないのも地味に効いてくる。 --船を入手すれば、船で行くことができる場所にはどこへでも行くことができるため、うかつに上陸して強敵と出くわし瞬殺されるケースも多発した。後作では浅瀬や水門で侵入部分を限定し、寄り道を出来なくしてシナリオ進行を強制させる措置が取られている。 -こうなってしまったのは開発スケジュールの余裕の無さに起因している。本作の開発期間は『I』発売から数えてわずか7ヶ月しかなく、皆で手分けして各部の作業を行った割を食って「''最初から最後まで通しでテストプレイをした人間がいない''」状態となってしまったのだ。 --「ロンダルキアからテストをするけどLvはどれくらい?」「終盤だし35か40位まで行ってるでしょ」「じゃそれくらいで試してみるよ」という状態だったらしい。ちなみに普通に進めた場合、ロンダルキア大地はせいぜいLv24前後での到達となる。 ''一部謎解きの高難度'' -紋章探しは特に大変。「吹けばそのフロアでの紋章の有無がわかる」アイテム「山彦の笛」を手に入れたところで、前作の「王女の愛」の様にそのものずばりの位置を示してくれるわけではない。笛を吹きまくり、反応があれば床を一歩一歩「しらべる」必要がある(前述の通りヒント自体は分かりやすいが)。 --この紋章探しに関連して、とある人物が「かつてメルキドと呼ばれた街の南に~」と助言してくれるが、前作未経験者には「?」となるヒントであることは否めない(本作では前作のメルキドは勿論、その跡地にも何もない)。 --紋章を収めに向かう祠の場所については「海のどこかに」の一言。海上でわずか一マスの祠を探さねばならないが、これには「海上を彷徨いながらレベルを上げさせる」というゲームバランスが組まれている一面がある。 -ラストダンジョンの1階から2階に移動する方法については完全ノーヒント。流石に公式ガイドブックでもこの点を考慮したか、Q&Aコーナーにほとんど答えも同然のイラストが掲載された。 ''妙に弱いサマルトリアの王子'' -仲間にする際のたらい回し、そしてそれを締めくくる「いやー、さがしましたよ」という、こちらの感情を逆なでする迷台詞。それに反してステータスの伸びは悪く装備も貧弱で、うかつに攻撃に参加させるとたちまちあの世行きになるその頼りなさは「器用貧乏キャラ」の代名詞として扱われている。安定して使える攻撃呪文は低火力の「ベギラマ」、回復は「ベホイミ」と、こちらも頼りない。装備可能な最高攻撃力の武器が「鉄の槍(序盤、3人揃うより前に購入可能な武器)」とは、流石にロトの子孫としていかがなものか。 --この冷遇も、実は設定ミスによる。実際、王子側もこちらを探している為に起こったすれ違いによるたらい回しであるし、FC版では勇者の泉で清められた際にフラグがたち、直接リリザの街にいけば仲間にできる((リメイクでは修正されローレシアで王の話を聞く必要がある))ためにそもそもたらい回しにならないこともあった。~ ステータスに関してはのんきものという設定を反映してか、実はレベル30を超えたあたりからステータスの成長率が急上昇するのだが、大抵はそこまで育てる前にゲームクリアとなるため、実感するプレイヤーは少なかった。 ---とはいえ、帰還の呪文「ルーラ」やザオリクは彼しか使えないし、序盤のホイミ・ギラ・キアリーは「湖の洞窟」攻略にかかせない。パーティメンバーが多ければアイテムの所持量が増え、敵の攻撃も分散する…と、''実際には無くてはならない存在''であるのがまた面白い(「蘇生役が真っ先に死ぬ」「ピンチの時ほどルーラ役が死んでいる」といった事情が、余計に「使えない奴」という印象を助長している節もあるが……)。 ''じゅもんが ちがいます'' -復活の呪文は冒険を進めるとどんどん長くなっていき、最長で52文字にもなる。うっかりメモ取りを間違えてしまい、このセリフを前に絶望するプレイヤーが続出した。 --使われる文字は「あ~ぽ」までの64文字分の平仮名。「だ」行の代わりに「ぱ」行が入ったため、前作で生じた「じ・ず」と「ぢ・づ」の混乱はなくなったが、今度は「ばびぶべぼ」と「ぱぴぷぺぽ」を誤認するケースが多発した。 --手持ちのアイテム数も長さに関係しており、アイテムを減らせば多少は短く出来る。 ''幅が大きすぎる乱数'' -ダメージ計算や行動順に用いられる乱数に妙に幅がある。 --ゲームクリアできるレベルをもってしてもパーティキャラがスライム(最弱の魔物)にすら行動順で後れを取ることすらある。また呪文の数値にも大きなばらつきがあり不安定。 ---この煽りを受け、比較的高い素早さや中級回復呪文を売りとしているサマルトリアの王子の使いにくさに更に拍車をかけている。 ---- **総評 今でこそ昔懐かしのRPGという印象を受ける作品ではあるが、当時はキャラクターに与えられた明確な個性と、複数で戦えるという戦略性は斬新な要素であった。~ また乗り物などといったストレスを解消する要素も、以降のRPGでお約束になっていくことに。~ まさにこの後に登場したRPG全ての原点ともいえる存在であろう。今遊んでもその面白さは健在である。 ---- **余談 ''有名な裏技・バグ'' -復活の呪文を「ゆうて いみや おうきむ こうほ りいゆ うじとり やまあ きらぺ ぺぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺ」と入力すると、「''もょもと''」と名付けられた、Lv48からスタートする(おまけに紋章を既に3つ入手している)ローレシアの王子が登場する。如何にも制作側の「仕込み」臭い文字列だが、全くの偶然とのこと。 -サマルトリアの王子とムーンブルクの王女の名前は、ローレシアの王子の名前の文字に割り当てられた数値によって選ばれる。 --また、ローレシアの王子の名前または復活の呪文の最後の文字(または「おわる」)を入力する時にセレクトとスタートを押しながらAで決定すると、二人の名前を任意に変更できる。ただし再開する度に元に戻ってしまうので、毎回設定し直す必要がある。 -今作に限りモンスターの集団との戦闘には経験値に補正がかかり多めに経験値が手に入るよう調整されている。 -復活の呪文で再開した時は、必ず全員のHP・MPが全快、毒や死亡といったバッドステータスも回復している。 --但し死亡に関しては、教会で生き返らせたときと同じ額のゴールドがしっかりと減っている(手持ちが復活料金に満たなかった場合は、手持ち0で全員復活)。 -とある手段を実行すると、「破壊の剣」の最高攻撃力と「隼の剣」の2回攻撃能力を併せ持ち、なおかつ呪い効果も起きない恐ろしい武器・通称「''はかぶさのけん''」が出来上がる。 -デルコンダルの城で復活の呪文を聞いてから、ロンダルキアの祠に入らずに直接ラストダンジョンに挑んでラスボス戦でわざと全滅すると、デルコンダルの城で復活してから一歩動いた瞬間に再びラスボス戦が開始される。このラスボスを撃破するとバグだらけのダンジョンに飛ばされてしまうが、すぐに落とし穴に落ちてラストダンジョンに戻されるので、エンディングを見るのに支障は無い。ただしローレシアの王子のHPが何故か800近くになってしまう。 --もっともこのバグを実践するには、ロンダルキアへの洞窟からラストダンジョンまで回復無しでノンストップで辿り着かないといけないので、難易度はかなり高い。 ''タイアップ'' -復活の呪文入力画面のBGM「Love Song探して」はタレントの牧野アンナとのタイアップであり、実はボーカルが存在する。残念ながらタイアップ自体は不発に終わった。 --前作の「ちゅん」や「みやおう」のように、劇中で「まちのうたひめアンナ」が登場し、タイアップ曲の「Love Song探して」を歌うシーンがある(BGMが入力画面の曲に代わる)。 --ちなみに、同時期にエニックス公式で結成されたアイドルグループ「ルーラ」というのも存在していた。これまた不発に。 ''その後の展開'' -『IX』ではローレシアの王子の服アイテムと、サマルトリアの王子とムーンブルクの王女が配信で登場する。 -『[[ドラゴンクエスト モンスターバトルロードシリーズ]]』ではパーティーキャラクターが全て登場している。また「はかいのつるぎ」を装備して条件を満たすと「滅・はやぶさ斬り」なる技が使えるという凝った演出がある(実況まで「恐るべき隠し技!」「まさかの2回攻撃!」と叫ぶ徹底ぶり)。 -双葉社と旧エニックスからゲームブックが発売されている。 --双葉社のものはギャグ要素がかなり多めでどちらかといえば子供向け。 --エニックスのものはオリジナル要素が多めだがかなり完成度の高いものになっている。「はかぶさの剣」や「デルコンダル城でシドーと戦える」バグまで再現しているこだわりっぷりで、エニックス発売のドラクエゲームブックでは『II』が最高傑作という人も多く、Amazonでも数が少なくプレミア価格になっている。 ---特にサマルトリアの王子が非常に格好良く書かれているのが特徴。一人称もローレシアの王子が「ぼく」なのに対し彼は「俺」とワイルドな感じになっており、ヘタレのイメージを覆す新たなサマルトリアの王子像が活き生きと綴られている。上にも書いたとおり現在での入手は困難だが、手に取る機会があればぜひ一読してもらいたい。 -『ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート』では、ドラクエIIの世界のその後の世界を冒険することになる。 -吉崎観音の漫画『ドラゴンクエストモンスターズ+』でも、本作のその後の世界が描写されている。破壊神を倒し世界に平和をもたらしたはずのローレシアの王子は、その強すぎる力ゆえに(魔法を使えるわけでもないのに)「破壊神を破壊した男」として人々から迫害される、メタとシリアスが入り混じった設定が存在する。 --更に、救援に駆け付けたサマルトリアの王子が「俺の剣は二度“破壊”の風を起こす……」と言い放ち、“古流剣殺法二文字・サマルトリア仕立て”なる剣術を披露する。バグ技をも取り入れたその設定には古参ファンも吹き出した。 ---- **移植・リメイク -FCの他、MSX1とMSX2版が発売されている。 --あるキャラに話しかける際、ムーンブルクの王女をある状態にすると「あぶないみずぎ」が貰えるイベントが追加。MSX1版ではこの時王女の一枚絵が表示される。「あぶないみずぎ」はIIIにて装備として正式に採用された。これが俗に言うドラクエ名物「セクハラ装備」の始まりである。 -後年、Iと共にSFCにて『[[ドラゴンクエストI・II]]』としてリメイクが行われた。難易度等が調整されており、かなり遊びやすくなっている。 --とりわけサマルトリアの王子にはかなりの修正が入っている。装備可能品も大幅に増え、べギラマもバグが修正され高性能になった。とはいえFC時代の半端ぶりはどうしても払拭できていないのが、また彼らしい。 --ラスボスのHPは7倍に増え、ベホマは使わなくなった。それでも炎攻撃の強化や2回攻撃等、新たな新技が導入され、体感的には味方のパワーアップと釣り合うぐらいであまり変わっていない。 --BGMはFC版の発売当時のサントラ収録のオーケストラ版を元にアレンジされている。 -2011年にはFC版『I』『II』『III』、SFC版『I・II』『III』をセットでWiiに移植した『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』が発売された。中断セーブ機能が追加されている。当然だが、復活の呪文もそのまま使える。 ---- 参考リンク:[[DQ2研究>http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Sunnyvale/6160/newtech/dq2.htm]]~ ゲームシステムの段階からよく考えらえた考察が記載されている。SFCリメイク版での変更点も調査されている。 ----
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