「実況パワフルプロ野球'98」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

実況パワフルプロ野球'98」(2013/09/11 (水) 16:52:38) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*実況パワフルプロ野球'98 【じっきょうぱわふるぷろやきゅう きゅうじゅうはち】 |ジャンル|スポーツゲーム(野球)|&image(http://www.tsutaya.co.jp/images/jacket/00361/4988602417401_1L.jpg,width=150)|&image(http://www.tsutaya.co.jp/images/jacket/00362/4988602570816_1L.jpg,width=150)| |対応機種|プレイステーション|~|~| |発売元|コナミ|~|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテイメント大阪&br()(ダイヤモンドヘッド)|~|~| |発売日|開幕版:1998年7月23日 / 決定版:1998年12月23日|~|~| |定価|開幕版:5,800円(税別) / 決定版:4,800円(税別)|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[実況パワフルプロ野球シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1461.html]]''| **概要 シリーズで初めて決定版が発売されたPS版パワプロ4作目。人気のサクセスは5(N64)と同じくファン待望の高校野球編なのだが、一部システムが現在のサクセスへの過渡期とも呼べる作品であった5と違いプロ二軍編をベースとしたシンプルなサクセスモードとなっている。 具体的には・・・ -練習レベル、精神点の削除。練習内容もプロ二軍編がベースとなっている。 -休息系コマンドによるスタミナ減少がない。 -監督評価が低いとゲームオーバーになる可能性がある。 今作のサクセスは矢部君や猪狩と別地区という世界観。そして''シリーズ最高とも言うべき自由度により、もはやモードの1つに留まらない名作高校野球シミュレーションと化している''。 **評価点 -思い通りのチームを作って甲子園を目指せる。 --まず特筆すべきは高校の名前と設定を任意で入力できることだろう。地元の高校や実在の名門校を入力することで特別な思い入れを持って甲子園を目指すことができる。 ---設定の名門、普通、弱小の選択はレギュラーのなりやすさとチームの初期能力以外はどれを選んでもストーリーはほとんど変わらないが、大会序盤で敗退する可能性を甘受してでも速攻でレギュラーになり評価やボーナス経験値を稼ぐ回数を増やすために弱小を、早期レギュラーを諦めて万全の体制で試合に臨み出場できる大会を確実に勝ち進むために名門を選択といったように自分の力量に合わせて選択できる。 --そして本作最大の魅力はキャプテンになるとできるチームメイトへの練習指示にある。 --この指示は一人ひとりに出すことができ、いつでも変更可能。(例えば同じ高校編の『9』では指示を出すのがランダムイベントだったり自由度が低い) --練習指示自体は同時期に発売された5を筆頭に他の作品にもあるのだが能力の伸びが尋常ではない。弱小高校で機動力重視のチームを作ろう思ってチーム全員の走力をAにでき、更に他の練習指示ができる余裕があるのは本作ぐらいである。 --なので本当に思った通りのチームを作ることが可能。バランス重視、打撃重視、守備重視、機動力重視はもちろん。補欠をやむなく代打の切り札や守備固めにしたりなど、チーム作りは自キャラを成長させるのと同じくらい楽しく。最終的には補欠にまで愛着がわいてくるほど。 --サッカー部の速水か柔道部の権田のどちらかを途中で入部させるか決められる点もチーム作りの自由度に貢献している。 --またチームの強さがグラフで表示されるので成長が実感できるのも嬉しい。 -高い初期能力による自由なキャラメイク --本サクセスの大きな特徴といえば初期能力の高さである。他のシリーズでは1/250とも言われる天才型すら、今作では「そのへんのゴミ」扱いされるほど。 --初めに中学の部活を選ぶことによって能力が変化する。俊足の選手が作りたいなら陸上部のようにキャラメイクがしやすい。 --当時では習得が難しかったり習得そのものが不可能だった特殊変化球が全て初期設定で習得可能。 --打法、投球フォームも当時のパワプロと比べ選べるものが多い。 --一部に壊れた性能を誇る部活があり、それを利用してスーパー1年生プレイが可能。 --野手なら柔道部でパワーCやBから始められ、投手なら卓球部+バグ技によって沢村賞投手ばりの変化球を持った状態で始められる。なので1年から試合に出て清原桑田の如く甲子園を荒らすという本作限定のプレイもできる。 -実在感のある世界観 --舞台は珍しく矢部や猪狩とは同世代の別地区となっているのだが、その結果。サクセスの世界というより現実の高校野球に近い世界観を作り出すことに成功している。 --「バス停前高校」「なみのり高校」のようなふざけた高校が存在しない点も大きい。((さすがに聖マリアンヌはどうかと思われるが、怠慢なプレーや言動は一切なく。バス停前とは違って、髪型以外は『力不足だが真剣な弱小校』という印象が強い。)) ---対戦相手の高校はどれも実在感があり、試合後のセリフからは真剣に勝利と甲子園を目指していたのが伝わってくる。 ---しかも単にリアルなだけでなく。試合前に表示されるグラフでチームの強さや特徴が比較できる上、自信やプライドを覗かせるセリフによって非常に良いキャラ付けがされている。 --登場高校は他の作品のサクセスと比べても圧倒的に多く、1試合毎に選ばれる候補の高校が最大4つとランダム性はかなり高い。 ---大抵のサクセスでライバルとの対決が行われる地区大会決勝すらもライバルが在籍する高校2つ、妨害要因のいる高校、そして''イベント等が一切なく全くプレイヤーに関与していないが実は地区大会最強レベルの強豪高校''の4つの中からランダムで選ばれる。 --甲子園の演出が見事。甲子園まで行くと名前のアナウンスに加え「ワッショイ」などおなじみの応援歌に笛の音と湧き上がる大きな歓声は憧れの地と呼ぶに相応しく。母校の名前でプレイしているときなどの感動はひとしおである。 -ラスボスがP高校 --3年の夏に甲子園決勝まで行くと、サクセスでおなじみのキャラと対戦することができる。 --その相手こそ矢部明雄の所属するパワフル高校であり、猪狩はなんと矢部君の引き立て役として登場し(予選で敗退したのにユニフォーム着用)今では考えられないような人間臭い弱音を吐く姿が見られる。 --ただ猪狩の自信を喪失させるだけありパワフル高校の強さは本物。『パワプロ5』を中心に当時のサクセスオールスター状態で、4番の戸井などはサクセス史上最強の能力を誇る。 -強豪校にも弱点がある --あかつき大付属やアンドロメダ学園などは、どんなに粘って猪狩や先発投手を降板させても控え投手すらレベルが無駄に高く(好調だったりするとむしろ猪狩より強い)一切隙がないので、上級者以外は運が良くなければ勝てないというのが通例である。 --だが、本作では控え投手がリアル感のあるものだったり、実はスタミナに難があったりなど。一見すると滅法強そうなチーム相手でも付け入る隙があり勝つ算段が用意されている。''前述のP高校でさえも例外ではない。''この絶妙なバランスも各高校の個性を引き立てる要素の一つとなっている。 -見せ球による駆け引き --今作は非常にホームランの出やすい打者有利の設定となっている。 ---しかし、CPUも含めミートカーソルが自動で中心に戻らない仕様が奇跡的に良バランスを生み出している。 ---例えば外角に投げた場合。球を追ったミートカーソルが外に残るため、次の投球で内角を攻めれば芯やタイミングを外し易くなるという現象が起きる。 --このように本作は見せ球が非常に有効で、打高投低のパワプロにありがちなCPUの理不尽な打撃が駆け引きによって上手く緩和されている。 ---もちろんプレイヤーはセレクトを押すことで自分のカーソルを中心に戻すことは可能。 -繰り返し遊べる中毒性 --もともとパワプロのサクセスは繰り返し遊べるように調整されているのだが今作は中毒性も高い。 ---前述のとおり高校や主人公の初期設定を細かく設定できる上に''パワフル高校以外の試合の高校は全てランダムで設定される''ため各サクセス毎に違った展開になりやすく作業感が軽減されている。 ---イベントは全体的に癖がなく簡潔に纏められており、同時期の5と違いイベント簡易化((ただし隠しコマンド扱い))ができない上に順次チームメイトが加入したり2人のライバルが登場する、というように強制イベントが多い割には繰り返しが苦痛になりにくい。 ---前述のキャプテンに関しては''各試合7回までは自動で7回以降はすべてマニュアル''で行わなければならないので守備が苦手なプレイヤーにとっては苦痛でしかなく、プレイ時間も大幅に増える為に一部では不評であった。~ 今作に関しては''たとえ主人公が条件を満たしていても拒否権があり((大抵の作品は元キャプテンの鶴の一声で決定し主人公に拒否権がないことが多い、これも不評の原因の一つ。))、''その選択によって後味の悪くなるような描写やイベント等もないのでチームメイトの強化やボーナス経験値を諦めてプレイ時間の短縮を図ることも可能。 -開幕版には90年代のコナミを代表する名作『[[メタルギアソリッド>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/633.html]]』の体験版((幻想水滸伝2の体験版もプレイ可能))が同梱。この体験版から3Dによるステルスアクションという進化したゲームの姿に衝撃と感動を受けた人も多い。 **問題点 -野球部分は全体的に大味で、グラフィックもSFC時代と比べても大差がなく。今野球ゲームとして遊ぶには厳しいものがある。 --cpuの思考レベルは全ての高校が高めに設定されているために浮き球はホームラン以外はほぼ取られ、投手の投げる球も上記のCPUの穴を付くかよほど際どいコースを突かないと簡単に打たれる。そのために攻撃重視のチームは今作ではかなりの強敵になる。 //97開幕のグラフィックはSFCと大差なかったが、本作は大幅に進化している。 //ミートカーソルが菱形になって打ち易くなったのもこの頃から。 //この辺は人によって感じ方が違うと思うのでCOで -サクセスとしてバランスが崩壊している --右打ちと左打ちでミートに格差があり、右打ちが有利になっている。 --バグ技も含め色々と自由度が高い反面。オールAの選手などが簡単に作れるためバランスの崩壊を理由に批判されることも多い。 ---ただし、これに関しては同時期に発売された5と比較して初期評価が低く弱小でも計画的に練習しないと1年夏でレギュラーになるのは(5の場合は評価が落ちなければレギュラー確定)厳しい、絶対に怪我をしない練習がない((最も怪我の確率が低いストレッチも完治が長く大幅な能力ダウンも起こる「アキレス腱断裂」の危険が付き纏う))、対戦高校がランダムで殆どのチームが5より強めに調整されており評価を稼ぐのが困難、スカウトの訪問がランダムでライバルとの対決イベントが少なくスカウト評価が稼ぎにくいといった面もあるので簡単に断定はできないが。 --パワプロのサクセスは大抵リセット技に対して対策がされており強烈なペナルティが発生するのが通例だが''今作ではセーブ、ロード機能が手動の為''に容易にリセット技が使用可能。 ---最も使用ブロック数の関係上、メモリーカードの読み込みがかなり遅いのでものすごい手間がかかる。サクセスは選手作成までの過程を楽しむ要素もあるので仮にこの技でオールA、特殊能力満載の選手を作ったとしても''ただの自己満足や虚しさしか残らない''と思うが。 -期末試験イベント、勉強コマンドの蛇足感 --期末試験に関しては''真面目に勉強して赤点を回避するよりも一切勉強せずに赤点をとって強制補習を受ける方が拘束期間が短い''という本末転倒なイベント((一応、嫌味なクラスメイトになじられてやる気も大幅にダウンするが))となっている。 ---5では赤点時にバッドステータスが付く上に学力が練習レベルの上昇条件になっている物があったので学力向上手段の勉強コマンドは無視できない存在であった。今作では学力の高低によるメリット、デメリットも皆無な為、事実上''勉強コマンドは選択価値がない''。 -一部キャラクターの描写が希薄 --殆どのキャラクターはランダムイベントでしか登場せず相談にもほとんどのキャラクターはあまりメリットがないためにキャラクターの背景がつかみにくい。設定自体は決して悪いものではないので惜しい。 ---特にパワフル高校から転校してきた花崎(投手)は登場時しかイベントがなく、相談相手にもならず更にパワフル高校と対戦する前のビデオ鑑賞時にもセリフすらない。パワフル高校の弱点を教えてくれてもいいのに。 **総評  野球ゲームとしては、はっきり言って今から遊ぶべきソフトではない。しかし、オーソドックスなサクセスに自由なチーム作りとリアルな世界観を足すことにより、高校野球シミュレーションゲームという観点なら今でも十分楽しめる名作になっている。もし、高校球児の気分を味わいたくなったら手にとってみるのもいいかもしれない。
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/3225.html]]に移転しました。''

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: