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*ノーラと刻の工房 霧の森の魔女 【のーらとときのこうぼう きりのもりのまじょ】 |ジャンル|新生マイスターRPG|&image(ノーラと刻の工房_パッケージ.jpg )| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売・開発元|アトラス(インデックス)|~| |発売日|2011年7月21日|~| |定価|6,279円|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| #contents(fromhere) ---- **概要 -アトラスが手掛ける完全新作RPG。見習い導刻術師ノーラの成長を描いた3年間の物語である。 -開発に初期アトリエシリーズを手がけた吉池真一氏や[[世界樹の迷宮>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/91.html]]シリーズのスタッフが関わっている。実際システムなどに似通った部分が見られ、そのため世界樹のアトリエと呼ばれることも。 **ストーリー 湖に浮かぶ島には、霧の森の魔女「ヴェーラ」が住む…小さな町テンペリナには、そんな伝説があった。~ 主人公のノーラは「導刻術」の修行をするため、その霧の森へやってきた。~ それは「三年間の間、異国で導刻術の修行をしながら生活しろ。ただし人々にばれてはいけない」という導刻術師の一族に伝わる掟のためだった…。~ しかしノーラは、魔女「ヴェーラ」と間違われてしまう!自分にかかった疑いを晴らすため、町の人々と交流をはかり、絆を深めていくノーラ。~ さまざまな人々と触れあい、導刻術を駆使して依頼を達成するため、いろいろな場所を冒険する。~ ノーラは立派な導刻術師になれるのか?そして「霧の魔女」の正体とは…?(公式サイトより) **特徴 ***3年間の物語 -本作は3年(実際はそれよりも短い2年7か月と20日)という決められた時間の中で物語が進行していく。町の人と親交を深めながら一人前の導刻術師を目指すことが目的である。 -ゲーム開始当初、ノーラは町の人に全く信用されておらず利用できる施設も少ない。酒場でクエストを受注し、アイテムを納品することで信頼を得る事ができる。これがゲームの主な流れである。 -信頼を得るとノーラに対する人々の反応も変わっていく。この信頼を得る、ということが本作において非常に大きな意味を持つことになる。 -なお、メインキャラクターには友好度が設定されており、パーティに入れて連れ回したりそのキャラの依頼をこなしたりすると上がっていく。 ***導刻術 -本作を象徴するシステム。主にアイテムを分解することで入手できる「クロノ水溶液」を消費して、アイテムの時間を操作することができる。 --例えば通常だと熟成させるのに十数日かかる未成熟のチーズをより短い時間で熟成させる、咲くまで数か月かかる種を花にするなど。極端な物だと未成熟の酒を100年モノにすることもできる。 -導刻術は使い込むとレベルが上がり、必要なクロノ水溶液の量が減っていく。最初は時間を進める事しかできないが、ある程度レベルが上がると時間の巻き戻しもできるようになる。 -ノーラにとってはごく当たり前の技術であるらしく、特別な能力であるという自覚はない。%%人に知れたら魔女そのものだが。%% ***バトル 導刻や採取がメインの本作だが、フィールドでの採取中や特定のイベントにおいて戦闘が発生する事がある。 -内容はコマンド選択式&ターン制のシンプルなもの。全滅してもお金やアイテムが無くなることはないが1日を浪費する。 -戦闘メンバーは3人で、ノーラを外すことはできない。メンバー編成は出発前に行える。 -隊列の概念が存在し、前列・中列・後列のいずれかに味方を配置して戦う。中列以降にすると通常攻撃は使えなくなるものの敵からの通常攻撃も受けなくなる。 -各キャラクターはSPを消費して発動できる「秘技」を所持しており、これらはどの列にいても使用可能。SPは戦闘終了後に全回復する。 --「秘技」は1キャラあたり戦闘用と非戦闘用合わせて3つしか習得しない。 -攻撃には物理攻撃と属性攻撃の2種類があり、敵によって通りやすさが異なる。 **評価点 -良曲揃いのBGM --作曲はなるけみちこ氏。本作のほのぼのとした世界観に合った、優しく明るい曲が多め。公式サイトでいくつか視聴可能なので、是非聞いてみてほしい。 --評判もよく、PRESS START2012では本作のBGMのうち「刻の工房」「まいにちの暮らし」「たたかいの刻」の3曲が演奏された実績持ち。 ---氏いわくメロディーの覚えやすい、分かりやすい曲を目指したとのこと。実際この3曲はよく聞くことになるので印象に残る。 --ボーカル入りのオープニングとエンディングもまた良曲。歌唱は[[ワイルドアームズシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/526.html]]でも、なるけみちこ氏とのコンビでお馴染みな麻生かほ里氏。 ---オープニングは小気味よく軽快な楽しい歌、エンディングはしっとり優しい落ち着く歌。どちらも世界観によく馴染み、またゲームの導入・締め括りとしてもこれ以上ない効果をあげている。 ---オープニングのメロディは様々なところで使用されている。例えば上記の「刻の工房」もそうである。 --初回特典としてオルゴールアレンジされたBGMが収録されたCDが付いてきた。 -可愛らしいキャラクター達 --キャラクターデザインは『世界樹の迷宮』シリーズでお馴染みの日向悠二氏。 --氏の特徴である可愛らしいデザインは本作でも健在で、評価が高い。ゲーム中のドット絵も可愛いと好評((ちなみにグラフィックはサクセスの『ひつじ村』のスタッフ))。BGMと合わせてゲームの雰囲気作りに一役買っている。 --そしてこのキャラクター達、フルボイスではないもののよく喋る。キャラ同士の掛け合いを聞いているのも楽しい。放置することで聞けるものもあるので、たまには手を止めてみるのもいかがだろうか。 ---こと仲間に加わるキャラクター達はその多くが、最初からノーラに理解を示してくれる。そうでなくとも村の人たちの初期の態度よりはずっと好意的なため、周回するほど彼らの優しさが身に染みてくる。 ---メインキャラクターの声優は竹達彩奈、大谷育江、鈴村健一など非常に豪華。 -中毒性の高さ --本作は1周するだけなら割とすぐに終わるものの、サブイベントが豊富でEDの分岐も多いなど、周回プレイが前提な作りになっている。 --周回を重ねるたびにアイテム作成やレベル、町の人との信頼度を効率よく上げる方法がわかってくるため、中毒性が高い。やりこめばやりこむほど味の出るスルメゲーである。 -アトラスらしく歯ごたえのある難易度 --雰囲気こそ可愛らしくほのぼのとしているものの流石はアトラス製のゲーム、難易度は決して低くはない。 --時間が限られている以上効率よくプレイしないと様々な点で不利になるため、実は硬派な人向けの部分も。 ---そうとは知らず1周目は魔女狩りED(いわゆるBAD END)に到達してしまったというのはよくある話。 --バトルに関しても世界樹よりは抑えられているが、油断すると割とあっさり全滅する。&bold(){チュートリアルの戦闘でも敵の攻撃一発で体力が半分持ってかれる。} --但し戦闘に関しては「激堅黒パン」という初心者救済アイテムがある。((黒パンを数十日放置するか導刻術で時間を進めて変化させたもの。攻撃アイテムで、投げると十字に拡散する上威力がかなり高い)) ---また仲間である「カルナ・アスターラ」が強力で使いやすい((イサルミィの街の女傭兵剣士。HPと攻撃力防御力が高く、次の物理攻撃の威力を3倍にする秘技「気合いため」が使える。通常攻撃や秘技はもちろん物理属性なら適応されるのでパンを投げても良し))。 --しかしながらシステムはシンプルな物が多く、サクッとプレイできることもあり初心者でもとっつきやすい。 -信頼を得る事の嬉しさ --前述の通りノーラは当初魔女と誤解されているため、周りの反応は冷たい。しかし、依頼をこなして信頼度を高めていくと、人々の反応も変わっていく。 ---最初こそ不快に思うかもしれないが、徐々に町の人と打ち解けていくのは見ていて嬉しいものである。 --信頼度、友好度を上げる事で発生するイベントが多数あるためメリットも十分。 **問題点 -難しすぎる。 --歯ごたえある難易度の裏返し。ある程度のコツをつかんで効率よく進行しないと、何度やっても魔女狩りエンドになる。バッドエンドの内容が内容なだけに、他のエンディングへの道が見いだせないとプレイヤーの心も摩耗していく。ただ難しいからというだけでなく、心情面からも痛めつけられるのが二重に苦しい。 --慣れてくると意外に余裕はあったりもするのだが。適当プレイでは間違いなく破綻する期間設定なので、キツいものはキツい。最低限のスケジュール管理意識と、ある程度の複合的なデータ設計把握は要求される。 --少なくとも、見た目に惹かれて買ったライトなプレイヤーにはハードルが高い。 --ちなみにサウンドトラックのコメントによると、作曲のなるけみちこ氏はシナリオ内容を知っているにもかかわらず、何周してもとあるエンディングにだけは行き付くことができないそうである。 #region(※難度に関する補記。軽度ながらもED内容に触れたネタバレにつき格納) -魔女狩りエンドは、いくらか打ち解けてきているだろう人たちにまで手のひらを返される結末。このため、何度も繰り返す羽目になると精神的に辛い。 -最終日が物語上で語られていた修業期間の終了より早く、しかも唐突に訪れるため、初回はほぼ確実に魔女狩りエンド。これに関しては演出の都合上、意図的に仕込んだ要素と思われるが。 #endregion -目的のアイテムが見つけにくい --大量のアイテムが登場するにも関わらず、ソートができないのでやや不便。 --特定分類のアイテムだけを表示してくれる、便利小物はあるのだが……。これまた後述の、別の難点に引っかかる。 -家が狭い。 --ハウジング要素が楽しめるとの触れ込みだが、家具を置けるスペースはあまり広くない。床は通路を兼ねているため、家具を置きすぎると歩き回るのにも不自由する。 --家具や飾りを置ける場所は、干物やチーズ等の熟成に使うスペースとも共有。このため攻略優先で進行するなら、飾りつけもへったくれもない大変に殺伐とした生活空間と化す。 ---壁には塩漬けされた肉や魚や貝がぎゅう詰めに吊るされ、二階は一面のチーズもしくはチーズ棚と、キノコのこびりついてる謎の丸太と、歯も立たないほどカチカチになったパンでギッシリ。庭には無数の用途不明なガレキがばら撒かれていて、それに群がり怪しげなクリーチャーがワラワラ踊る((ガレキを放置しておくと勝手に分解し、クロノ水溶液の原料にしてくれる種類のペットたち。このタイプは幼生が頻繁に庭へやって来て数もそこそこ集まるのだが、移動中や探索中に襲撃してくる''モンスターそのもの''でもあったりする。))。%%その様は、誰が見たって魔女の隠れ家。%% --特定分類のアイテムだけを取り出せる家具も、もちろんこの設置スペースを占有する。%%それにあんまり便利じゃない。%% -やや物足りない引き継ぎ要素 --次周に引き継げるものはお金、ペット、図鑑のデータのみ。アイテムを引き継ぐことはできず、家具などは周回ごとに集め直す必要がある。 --ショップでペットと一部のアイテムを交換することは出来るが、複数必要な上ペットの入手確率が結構低いので何週もしないと目当てのアイテムと交換できない。 --仲良くなった町の人たちの態度も険悪な状態に戻るため、周回すること自体が気分を滅入らせてしまう側面を持つ。この点ばかりは、周回前提のゲーム設計と物語としての演出が弱冠の齟齬をきたしている。 --アイテムの引き継ぎやエンドレスにプレイできるモードを実装してほしかったという声は少なからずある。 **総評 難易度は決して低くないものの、シンプル故のとっつきやすさと、やりこむほど味の出る中毒性を併せ持ち、ライトな層でも硬派なプレイヤーでも楽しめるように仕上がっている。~ 世界樹の迷宮やアトリエシリーズのファンは勿論の事、スローライフ系のゲームが好きなプレイヤーは是非手に取ってほしい。~ また、BGMの評判がよく、PRESS START2012で演奏された実績がある事からゲーム音楽好きにもお勧めの一品である。~ なお、&bold(){初回は攻略サイトなどを見ずにプレイすることを強く推奨する。}&small(){ただし何度やっても行き詰るという人は、投げ出す前に諦めて頼ろう。} **余談 -某家電量販店の商品ページにて、本作のジャンルが&bold(){殺し屋アクション}と誤記されていた。 --公式も気付いたらしく、公式ブログでネタにしていた。更に日向氏からは、DSのROMカードの表記と合わせて&bold(){NTR殺し屋アクション}とネタにされる始末。 --人によってはノーラの髪型の一部が円月輪に見えたり見えなかったりするという。
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