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*世界樹の迷宮III 星海の来訪者 【せかいじゅのめいきゅうすりー せいかいのらいほうしゃ】 |ジャンル|RPG|&amazon(B003DKKPQI)|&amazon(B0058BFFME)| |対応機種|ニンテンドーDS|~|~| |発売・開発元|アトラス|~|~| |発売日|2010年4月1日|~|~| |定価|6,279円|~|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[世界樹の迷宮シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/3885.html]]''| **概要 口コミなどで徐々に人気を広めて行った「シビアな難易度」と「レトロゲームチックな雰囲気」が売りの『世界樹の迷宮』シリーズ3作目。~ 『世界樹の迷宮II』から約2年の時を経ての発売となった。~ 最大の特徴は迷宮以外のもう一つの冒険である「大航海」。~ ストーリーの開始の時点から遡ること100年ほど前に起こった大異変の影響で、ゲームの舞台となる「アーモロード」は各国との関係がほぼ断絶されたため、「海都復活」の為に大海原を船で駆け回り各地にある街などを目指すというもの。 **特徴 例によってシリーズで共通している特徴については本稿では特に記述しない。 -大航海 --概要でも触れたが、今作の最大の特徴は大航海という迷宮探索と並ぶもう一つの冒険である。 --文字通り大海原を冒険するものだが、船は際限なく進めるわけではなく出港時に積んだ食料が尽きた時点で港に戻される。 --潮流や浅瀬、海賊船など、ギミックが多彩で目に見える場所に行くのも一筋縄ではいかない、また冒険を進めるごとに船の装備品が手に入るのでそれらを駆使し、困難を乗り越えていくという行程が面白く大航海の名にふさわしい。 --各地の拠点にたどり着くと「大航海クエスト」ができるようになる、早い話がたどりついた先で魔物を討ち取るというものだが、なんと他のプレイヤーと協力プレイができる。後半の敵はラスボスよりも強かったりするが、その分見返りも大きいので頑張り甲斐もある。 --ちなみに海でも迷宮と同様にマップに自分で海図を描いて行くことになる。 --ついでに魚をとって資金の足しにできる。 気をつけなければ迷宮探索を無視して海原を駆け回っているということも珍しくはない。 -肝心の迷宮の冒険の方も進化を遂げている。 --冒険者の職業が一新され、召喚技を使うビーストキング、文字通り分身するシノビなど個性的な職業が登場した。 --歩くのに時間がかかる「ぬかるみ」や特定の地点にワープする「鳥居」などの新しいギミックや、迷宮内で休憩できる「野営ポイント」などが登場している。 --サブクラスの導入、キャラ登録時に決めたクラスの他にもう一つ職業に付き、そのクラスの技を習得することができる。 --鍛冶システムの導入、武器毎に定められた枠の分だけ様々な効果を付与することができる。 --リミットスキルの導入、キャラクター間の連携技のようなものでゲージを溜めなければならない分強力な技を使うことができる。 ---また一部の敵((あるルートのラスボスも使ってくる。当然威力は超がつくほど強力。))も連携技を使ってくるため、敵を倒す順番などより考えなければならないことが増えた。 **評価点 -前作で多くの脱落者を出した理不尽要素がマイルドに調整されている。 --例としてプレイヤーを本気で殺しにかかっていた「!!ああっと!!」((採取や採掘をしていると一定確率で敵に奇襲される。))や、危険な花びらを始めとした状態異常をばら撒いてくる雑魚敵の技の性能の下方修正、また比喩なしに無現に湧き続けるFOEが本編クリア後の迷宮にしか出なくなったなど。 --また前作で余程不評だったのか、FOEを倒しても経験値が手に入るようになった。 --このような理不尽要素が減ったことにより、プレイ時のストレスがある程度減ったと言える((むしろそれがいいという声もあるにはある。それでも他のRPGに比べれば十分難しいが、それが本シリーズの特徴でもあるので難しい所。))。 --ただし、1Fに出現するオオヤマネコというモンスターがかなり強く、2Fにはビッグビルという更に凶悪なモンスターが出現。一部から「今作のFOEは見えないのか!?」と勘違いされるほど。 -高難易度のドロップアイテムへの救済措置が用意された --敵を特定の条件を満たして倒せば貴重なドロップアイテムが手に入るというものだが、全部位を縛った上での倒すなど一部で異様に難しい条件のものがあった。今作ではアイテム「解剖用水溶液」とリミットスキル「幸運のハンマー」を使うことで、ある程度楽にドロップアイテムが手に入るようになった。 --コンプリート派には嬉しい救済措置と言えるだろう。 -周回制を導入し、ラスボスとの再戦が可能になった。 --前作までは一度倒せばそれっきりだったが、もう1周することにより何度でも再戦可能になった。当然ドロップアイテムも手に入る。 --またデータを引き継いで2周目に入れるため、今まで使っていなかったクラスのキャラもある程度気軽に使えるようになった。 -相変わらずクオリティの高いBGM --古代祐三氏による高クオリティ・ゲームの雰囲気にマッチした秀逸なBGMは今作でも健在。 --特に「迷宮V 白亜ノ森」、「戦乱 荒れ狂う波浪の果て」、「戦乱 剣を掲げ誇りを胸に」の3曲は評価が高く、中でも大航海クエストの戦闘BGM「戦乱 荒れ狂う波浪の果て」はアレンジされて続編『IV』でも使用されている。 --余談だが『III』の開発にあたって、小林成雄氏から古代氏に「これまでと違う方向性に行きたいのですが、だけど聞いた瞬間世界樹だと解かる曲を…」という注文があったらしい。通常ボス戦のBGM「戦乱 剣を掲げ誇りを胸に」の曲調がいままでのシリーズの曲と比べてガラっと変わっているのはそういう背景があったのかもしれない。 -ユーザーインターフェースの向上 --オートパイロットが実装され、あらかじめ決めておいたルートを自動で進んでくれる。素材稼ぎや経験値稼ぎに便利な機能かもしれない。 --取得時にレア素材が色分けして表示されるので、分かりやすくなった。 --一部のアイコンが変更された ---特に採取、採掘、伐採ポイント用のアイコンが一目で見分けられるようになったのは大きな改善点と言える。 **賛否両論点・問題点 -迷宮1階層あたりのフロア数が基本4つと、前作に比べて1つ減っている。 --おそらく大航海にガッツリと容量を持っていかれたのが原因ではないかと思われる。 -理不尽な要素が削られただけでなく、ゲーム前半を中心に全体的な難易度が下がったのではないかという声がある。 --特に言われやすいのが第1階層と第2階層の赤FOE((通常のオレンジFOEより数段強力な敵。オレンジFOEでもその辺の雑魚敵とは比べ物にならない強さを持っているので赤い方は…。))、前作までは赤FOE初遭遇時は戦闘に入るとなす術なく殺されるのがお決まりであったが、今作の第1階層と第2階層の赤FOEは初遭遇時のレベル帯でも、運と実力次第で普通に勝つことが出来る。 --もっとも第4階層辺りからは前作までと同じくらいの危険度となっているので、初心者へ対する気遣いの内なのかもしれない。 -マルチエンディングを採用しているが、真エンドの条件が非常に分かり難い。 --まともにプレイしていても、とても気付けるようなものではない。またマルチエンディングの導入に伴って同時に導入された周回制だが、全てのエンディングを見ようとしたら3周もしなければならないので結構な時間を必要としてしまう。 -サブクラスの調整がやや甘い。 --一部で強力すぎる連携ができたりする(例:ウォリアーのチャージからゾディアックのメテオなど)。 --メインとサブの差が「固有スキルを取れるかどうか」しかないため、メインとサブを入れ替えてもさほど変わらない。各種宝典(ステータスup)も無制限に使えるのでクラス毎のステータスの差も最強にこだわるのなら最終的には無くなる。~ そのためキャラの個性が薄れ、また、固有スキルの弱いクラスはメインで選ぶ意味が非常に小さくなってしまっている。 --続編『IV』では調整が施され、サブクラスで習得できるスキルのレベルはメインクラスで習得できるレベルの半分が、宝典の使用は一項目につき+10までがそれぞれ限界となった。 //--またサブクラス習得時には無条件でスキルポイントが貰えるので、特になりたいクラスが無くてもとりあえず適当なサブクラスを取っておけばいいという状態になっている。 //それは別に問題ではないでしょ。考えてサブクラス取ったほうが強くはなるんだし。 -大航海の自由度が低い。 --現在の装備から最適なルートを探す、パズルのようなシステムになっている。これはこれで面白くはあるのだが、「大海原を自由に探索する」というものだと期待していたプレイヤーも少なくなく、そういったプレイヤーを中心に不満が出た。 -ギルド「ムロツミ」の2人の結末や一部のエンディングなど、ストーリーに鬱な要素や、納得のいかない要素がやや多い。 --「ムロツミ」の結末は第2迷宮における一連のサブイベントの締めくくりであり、直前にプレイヤーがとった行動で2通りに変化する。 ---だが2通りとも酷すぎる内容であった事から「2周目以降はサブイベントを発生させない事自体がグッドエンド」などと一部で皮肉られた((あくまでもサブイベントなので、やるかどうかはプレイヤーの任意であるため。))。 --本筋ではヒロイン的な描かれ方をしているキャラクターの描写に多くのプレイヤーが共感を抱けなかったり、全体的に制作側の想定したシナリオとプレイヤーの受ける印象がすれ違ってしまっている。 ---特に前述した真エンドはこの傾向が強い。本来なら他のルートと比べて救われた内容であるはずなのだが、端から見ると主要人物らが目先の問題をプレイヤー達に丸投げしているようにしか見えない事で一部プレイヤーの顰蹙を買ってしまった((これは本作の裏ラスボスが物語に密接な関わりを持っているためである。基本どのルートでもクリア後はそれぞれの主要人物に討伐を依頼される運びとなるのだが、それだけに真エンドでの他人任せとも言える主要人物らの行動に疑問符が生じる結果となっている。))。 ---そもそも真エンドの突入条件が「かわした約束を速攻で破る」と言うものである。いかがなものか。 --アトラスらしい作風ではあるため、一概に問題点ともいえないのだが。 **総評 DS最後のシリーズ作なだけあって、グラフィック・BGM・システムなど基本的なクオリティは高い。サブクラスなど新しい要素が多いだけあって荒削りな部分も散見されるが、根本の部分は堅実で他のシリーズ作をプレイした人なら十分に楽しめるだろう。 **余談 -本作の裏ボスは『I』~『IV』の中で唯一専用のBGMが用意されている。 -先にも述べた通常ボス戦のBGM「戦乱 剣を掲げ誇りを胸に」は今までのシリーズの楽曲とは異彩を放っており、さらにそのBGMを最初に聴く事になる第1層のボスが沼の中にもぐったり、&bold(){戦闘中に逃げだしたり}とこれまた前作までのボス達から見ると異質な戦法を取っており、それら((加えて、非常に長いHPゲージも一役買っているかもしれない。))の相乗効果で旧作からのファンには大きなインパクトを与えたらしく、それが語り草になることもしばしばあるらしい。
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