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デジモンワールド デジタルカードアリーナ」(2013/11/27 (水) 21:01:10) の最新版変更点

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*デジモンワールド デジタルカードアリーナ 【でじもんわーるど でじたるかーどありーな】 |ジャンル|カードゲーム|&amazon(B00005OVJW)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ベック&br()(チーム不明)|~| |発売日|2000年12月21日|~| |価格|5,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[デジタルモンスターシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1851.html]]''| ---- **概要  『デジモンワールド』シリーズの中でも、カードバトルをメインにした『デジモンワールド カードバトル』の続編。登場カードは前作に+αされたほかに、既存カードの調整も行われている。~  新システム「パートナーカード」の登場で、成長要素が加わったほか、「アーマー進化」も登場。~  アニメ『デジモンアドベンチャー』『デジモンアドベンチャー02』からはデジモンだけではなく人物も登場し、選ばれし子供たち全員と対戦が可能と、アニメファンへのファンサービスも充実している。 ---- **ストーリー ネットワーク上に存在する電脳世界「デジタルカードアリーナ」。そこはデジタルモンスターのデジタルカードでカードバトルを楽しむためのほのぼのとした世界。デジモンや人物達とカードバトルで楽しく遊ぼう。だが、その裏で暗躍するものも…。 ---- **特徴・評価点 簡潔だが洗練されたゲームシステム。 -プレイヤーや30枚のカードで構成される「デック」を作り(同名カードは4枚まで)、それを使って遊んでいく。カードにはデジモンカード、オプションカード、進化オプションカードの3種類があり、お互い1枚ずつデジモンカードを出して戦わせ、3回負けるか、何回引き直してもデジモンカードが場に出せなくなると敗北する。 --攻撃手段は○、△、×というPSの対応ボタンにそったものが各デジモンに用意されており、それをお互いが同時に選び、相手のHPを削っていくことになる。これは「1画面対戦」を徹底した結果でもあり、これ以外の手札などの要素はCPU戦、対人戦共に全て表示されている。逆にこれがわからないだけで、手札などが丸見えでも「読み」が発生するようになっている。 -バトルの流れは以下の通り&br先攻後攻を決める&br→準備フェーズで手札が4枚になるように引く(''何回でも引き直し可能'')&br→場にデジモンがいるように手札からデジモンカードを選択(既にデジモンがいる場合はスキップ)&br→進化フェーズで進化パワーにするデジモンカードを選択し、進化オプションを使用するか選択(空うち可能)、進化できる場合は手札のデジモンカードを選び、そのデジモンに進化可能、進化パワーは全消費される&br→戦闘フェーズで相手の場にデジモンがいればバトル、いなければ相手ターンに→同様に繰り返す&br→戦闘フェーズはまずボタンをお互い決め(不可視)、後攻が援護、オプションを選択、先攻が同様に選択、そして効果の処理の後に先攻の攻撃から始まり後攻の攻撃を行って戦闘処理、HPと属性以外はデジモンの基本ステータスに戻る、ということを繰り返して勝負を決めていく。 -戦闘シーンではポリゴンモデル同士の対決も見ることが出来る。色違いや似た演出もあるとはいえ、かなりの数のデジモンのポリゴンモデルそれぞれに、カードからの登場演出、○、△、×の各攻撃、ダメージ、勝ち、負けの各モーションがあり見ごたえもバッチリ。スキップも可能。 -使えるカードの多さから、様々なデックを構築することが可能で、工夫が楽しい。 カードの種類について -デジモンカード --文字通りデジモンのカード。全ての基本となる。名前、属性、レベル、HP、○攻撃力、△攻撃力、×攻撃力、×特殊効果、援護効果、進化パワー、必要進化パワーの要素で構成されている。 --「属性」はその属性ごとに、下記の「進化」やオプションカードから得られる効果が変化する。ステータスも属性に沿ったものになっているのが特徴。 ---「火炎(赤)」は攻撃力重視、「氷水(青)」は耐久力重視、「暗黒(黒)」はハイリスク援護、進化後の強さ重視、「自然(緑)」は進化速度重視、「珍種(黄)」はトリッキー、となっている。 --「レベル」は「III(成長期)」、「IV(成熟期)」、「完(完全体以降)」で分類されており、原作どおり進化しているデジモンほど強力だが、いきなり場に高レベルのデジモンを出しても「状態異常」扱いとなり、IVはHP、全攻撃力が1/2、完に至っては1/4になってしまう。 --そのため「IV」、「完」のデジモンを出すためには「進化」が必要になる。これは毎ターン1枚デジモンカードを進化POWゾーンに送ることで得られる「進化パワー」が影響する。それが「手札に色が一致する1段階上のデジモンカードがあり、そのデジモンへの必要進化パワーまで溜まっている」場合に、進化パワーを全て消費して「進化」という形で手札のデジモンカードが登場できる。 ---進化すると全ての状態が進化後のデジモンに上書きされるため、いくらHPを削られていても全回復できる上に、ステータスも高いため大幅に有利になる。そして進化ポイントはIIIが多く、それ以外は少ない。つまり、レベルIIIのデジモンを多めに入れ、なるべく色をそろえて進化しやすい状態のデックを組むことが基本となる。 --攻撃手段は基本的に○が一番攻撃力が高く、△が中くらい、×が特殊効果付きとなっており、多くのデジモンは×ボタン効果が「(相手の)○(攻撃力)を0に」「○カウンター(○攻撃力を放ってきた場合、それを無効化し同攻撃力で攻撃)」であるため、○は安易に選べず読みが発生する。稀に「全攻撃力が同じ」「△が一番強力」「×が一番強力」というデジモンもいる。 ---×ボタン効果には「特定ボタンを0に」「特定ボタンカウンター」「特定属性の場合攻撃力3倍」「相手の援護無効」「先制(後攻の場合のみ先制攻撃)」「吸収(与えたダメージ分回復)」「自爆(HP10にする代わりに、相手に現在HPダメージ、×を0には無効)」「なし」が存在する。 --援護効果は戦闘時に手札から一枚、もしくは山札の一番上(何が出るかは不明)から選んで使用できる。攻撃力上昇、回復といったもの以外にも「相手のボタンを強制変更」「相手の同じHPになる」など、強烈な効果もある。属性ごとの特徴が反映されたものが多い。 ---単純に強い効果だけでなく、ボタン変更+前述のカウンターなど組み合わせによっても強力な効果を発揮する。 --進化ポイント、必要進化ポイントは前述の通りだが、レベルIIIにはもちろん必要進化ポイントがなく、強力なレベルIV、レベル完のデジモンほど必要な必要進化ポイントは高い。 -このように様々な要素が差別化されているため、基本ステータスが強いデジモンカードにも、一回り弱いデジモンカードにも利点があり、選択肢が非常に多くある。 -オプションカード --戦闘時にのみ使用できるカード。強力な効果を持つものが多いが、戦闘時のみにしか使えず、使いたくない時に来ても消費しにくいことが特徴。 --入手が難しいものほど強力だが、あまりに強力すぎるものもあり、バランスが多少不安定。クリア後にはバランス崩壊級の強さのオプションカードも手に入る。 ---例:黄金のバナナ(汎用カード)効果:自分のHPを半分にする代わりに''相手の攻撃を全てカウンター''。新カードではハッキング(汎用カード)効果:相手より自分のレベルが低い場合、''HPを入れ替える''…など。 -このオプションカードは『デジモンワールド』に登場したアイテムが多く、新カードは『デジモンアドベンチャー』に関連するアイテムも多く登場する。 -進化オプションカード --進化フェーズのみ使用できるカード。使用したターンのみ前述の縛りを逸脱できるものや、退化するなど、進化の法則を捻じ曲げることができる。 ここまでが前作との共通要素となる。 -新要素 -パートナーカード。 --アニメ『02』で登場した主人公達の「アーマー進化」できるデジモンは、特殊なデジモンカード、パートナーカードとなっている。大きな特徴として「成長」「アーマー進化」「デジパーツ」という独自要素がある。 --「成長」はバトルでそのパートナーカードが入っているデックで勝つ、カードを消費することで経験値を得て、レベルアップが出来る。レベル5ごとにHP、攻撃力のどれかが10上昇する他、後述の「デジパーツ」を獲得できる。 --「アーマー進化」は、ストーリー中で得られるパートナーカードに対応する「デジメンタル」を獲得することで可能になる。パートナーカードを出した直後に、「アーマー進化を行う」を選択することでいきなり進化が出来る。この強さは基本的にレベルIIIとレベルIVの中間程度で、通常の進化ができないというデメリットもある。強化次第ではIV相当の力に達する。アニメではなかった組み合わせも可能だが、存在する全ての組み合わせを使えるわけではない。 --「デジパーツ」は成長や特殊条件によって得られるパーツで、パートナーカード1枚に付き、別種類のものを3つほど装備できる。効果には基本ステータスを上げるものや、×効果や援護の変更、取得経験値やレアカード率上昇などがある。後半になると基本ステータス上昇の数値が非常に上昇するため、''いきなりレベル完クラスのデジモンが場に出せる''ようになる。 -カード合成。カード同士を合成させ、新しいカードを作る。 --シナリオによっては可能な範囲が増えていき、情報もゲーム内で聞くことも出来る。 --特殊合成、合成事故といった要素もある。特殊合体では「ジョグレス進化」を再現しているところもある((スティングモン+エクスブイモン=パイルドラモンなど))。 -アリーナ。 --各町に存在する連戦形式の対戦施設で、ここをクリアすることでストーリーが進む。全ての相手に勝利した場合には通常勝利時とは別に、報酬としてカードがもらえる。 -一部のレアカードはパスワード入力によって入手可能。パスワードはメタルガルルモンが「MTLGRR」など入手できるデジモンの名前を元にしたものとなっているので、知らなくても勘で入手できたりする。 -シリーズファンへのサービス --今回は「気楽に参加可能な電脳世界」ということもあり、主人公の見た目からして『デジモンワールド』の主人公衣装の『デジモンアドベンチャー』のキャラデザインとなっており、それぞれの設定を受け継いだデジモンや『デジモンアドベンチャー』シリーズの登場人物がそのまま作中に登場している。 ---『デジモンワールド』『デジモンアドベンチャー』で人となりが全く異なる「ヴァンデモン」は、なんと別個体として同名別人の2名が登場している。 --出てくるデジモン、人物とは対戦も可能であり、やはり本人、またはパートナーとなるデジモンやキャラクター性にあったテーマのデックを使ってくるところもうれしい。 --バトル中のBGMでは『デジモンアドベンチャー』シリーズとの対戦ではシリーズに登場したBGMのアレンジバージョンが流れる。 --オープニングも『02』主題歌「ターゲット~赤い衝撃~」をバックに、ウォーグレイモン&メタルガルルモンvsアポカリモンから、インペリアルドラモン乱入、ジョグレス進化でオメガモン登場と、非常に熱い。 --そして本編ラストではまさかのキャラクターがとんでもない演出を引っさげて立ちふさがる。 #region(ネタバレ注意) 各所で起こる事件の元凶とされる「ムゲンタワー」の主、「ベリアルヴァンデモン」に勝利したとたん、「不正アクセス有り」のメッセージが画面に立ち並び、バグかと思わんばかりの演出の後「A」と名乗る人物がベリアルヴァンデモンの体を奪って登場する。&br(彼は一度「ファイル島にて敗北したこと」「逃げ延びてきたこと」から『デジモンワールド』を知る人には、そのラスボス「アナログマン」だとわかる。)&br「A」はゲームマスター権限をハッキングにより取得し、まず主人公を消そうとするが主人公の「カードゲームで戦え」との提案に乗る。&brそして戦闘時には''最強デッキを使う上に堂々とハッキングを行い''、こちらのパートナーカードを山札一番下に、自分で山札は初手で最強のデジモンが出せるようにしてしまう。また、最強のチートカード「ダウンローダー」を積んでおり、この効果で''POWも属性も世代も無視''していきなり最強クラスのデジモン「アポカリモン」などを呼び出してくる。逆に、毎度決まった「最強の一手」しか使ってこないので、対処はしやすかったりする。&brそれでもそれに打ち勝つと、主人公と親しい仲になっていた「(ロゼモンの姿を借りた)防御プログラム」が仕掛けておいた罠が発動し、「A」からゲームマスター権限が剥奪され、「A」は無限の演算のみを続ける永遠の闇に追放される、という、とんでもない電脳戦が展開される。 #endregion -「使えるキャラが多数」「原作からの登場キャラ多数」「原作要素多数」そして「ゲーム性も良好」と、キャラゲーとしては満点ともいえるほど、ファンへのサービスが多い。デックの傾向もいわゆるガチデックだったりギャンブル効果特化だったりと多岐に渡る。 -膨大なやりこみ要素 --基本ストーリーはあるが、それをクリアしてもまだ半分もストーリーは終わっていない。新装したアリーナや追加された対戦相手をみつけて勝つことでまだまだストーリーは進んでいく。そのため対戦相手はとんでもなく多い。 --カードの種類もまた多く、いわゆる隠しカードも多く、一覧では「一定所持数以上になると星マークが付く」という要素もあるため、汎用カードも星マークがつくまで集める楽しさがある。 ---- **難点 -CPUがそこまで賢くない。勝てていた場面を逃すこともあり、その点は残念。 -連勝を求められる点。 --タイトルでもある「アリーナ戦」では、連勝する必要があり、序盤のカードが揃っていないときや、本編後半の6連戦は連勝が大変。それを達成しないと次に進めないのが辛い場面もある。ただしカードを稼ぎに前の場所に戻ることも可能なので、「詰み」に陥ることは無い。 -カードバランスの偏りからくる、クリア後の簡単すぎる難易度。 --進めていくうちにパートナーカード、オプションカード、そしてクリア後の「セブンスカード」といった要素から、後半はかなり簡単になる。爽快感を出す意味では正解かもしれないが、ぬるすぎると取られても仕方ない。強敵と戦いたい場合は対人戦か、ある程度の縛りが必要。 -カード入手手段。 --通貨などが存在せず、基本的に勝つかカード合成しかないという、かなり割り切ったシステムになっている。そのため、狙いのカードを手に入れるにはカード合成のデータをよく理解していないと難しい。 --また、カード合成では合成事故でしか手に入らないカードが、''なんと13種類もある''。ストーリーが進んでからは合成直前に事故が起こるかがわかるため、比較的事故が起こしやすいとはいえ最大でも3%しかおこらない事故待ちから、ダブりの可能性のあるカードを13種類集めるのはなかなか厳しい。 -ポリゴンモデルの格差 --今回の新規と既存の人型のポリゴンモデルでは、既存のモデルの体型が頭や胸が不自然に大きく、バランスがおかしく見えてしまう。 -開始前のロードとセーブが長い。 --ゲーム全体を通して見ると、かなりスムーズにロードが行われるのだが、開始前のロードだけはかなり長い。またセーブが長い点には注意。 ---- **総評  デジモンシリーズのゲームとしては『デジモンワールド』と並んでも、遜色ない出来といえるほど、ユーザーが楽しめるように配慮されている良作。コレクション要素に加え、爽快感と演出の面では原作を知らなくても楽しめる。ヌルゲー気味だが、かなりの数の相手と戦うことやキャラゲーであることを考えれば許容できる範囲だろう。 ----
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