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*天地を喰らうII 諸葛孔明伝 【てんちをくらうつー しょかつこうめいでん】 |ジャンル|RPG|&amazon(B000068HLF)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|カプコン|~| |発売日|1991年04月05日|~| |価格|8500円(税抜)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[天地を喰らうシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1942.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -原作は、本宮ひろ志による三国志の時代が舞台の漫画。ただ当該作品は短期打ち切りにあった為、キャラクターデザイン以外は一般に知られる「三国志演義」を元に構成されたシナリオのRPG。本作はその2作目に当たる。 --1作目とは最後に戦うラスボス武将が同じだけの別物ストーリーの扱いとなっており、より三國志演義のストーリー展開に忠実にはなっている((それでも終盤は前作さながらな、劉備軍びいきもいい所と突っ込みたくなる展開のオンパレードではあるが))。 -プレイヤーは原作漫画の主人公でもある劉備の軍を率いて戦っていくことになる。 **特徴・評価点 -1作目でも採用されていたシステムだが、本作は、それぞれの武将のHPこと「兵士数」が通常攻撃の威力にも直結する。つまり、レベルが上がり最大HPが上がれば攻撃力が上がるのだが、現在HPもとい兵士数が減れば減るほど攻撃力も減っていく、というもの((実際の与ダメージ率は更に各武将毎の「武力」の能力と、装備している武器の攻撃力によって計算されるという形式)) --味方だけではなく、敵側の武将や兵士も例外ではない。 --前作は兵数の桁が増えるたびに倍という大雑把さだったが今作ではちゃんと比例する形になっている。 --残り兵士数が僅かの武将の攻撃では、本当に雀の涙と呼べる域まで与えるダメージが激減する。ある意味でリアルな仕様かもしれない。 -また、「HP」である以上、''回復系のアイテムや策略(後述)、そして宿屋で千~万人単位の兵士数が回復する''点は、前作共々、半ばバカゲーに近いテイストである。 -また「陣形」という要素が出来た。 --陣形の効果により特定の陣形に有利になったり、策略の成功率がアップする代わりに攻撃力が低下したり、指定したキャラ以外は直接攻撃のダメージを受けないなどの多彩な効果を持つ。スクウェア・エニックス社の[[ロマ>ロマンシング サ・ガ2]][[サガ>ロマンシング サ・ガ3]]シリーズでも採用されている同名のシステムとかなり共通点が多い。 --陣形は策略ポイントを消費し、武将が5人いないと組めない(また軍師は6人以上武将がいると戦闘に参加できない)ため、陣形を活かすなら隊列編成も重要だったりする。 --なお戦闘中にしか敷けない陣形をのぞき一度敷くと他の陣形を敷くか戦闘に参加している武将が討ち取られるまで陣を敷いたままになる(宿に止まっても継続)。 -一般的なRPGの魔法にあたるものとして「策略」という要素がある。 --ステータスの「知力」に依存しているため、成功率・威力がキャラによって異なり、孔明の策略は成功率が高く威力も高いが、張飛の策略は成功しにくく威力も低い。 ---成功率は相手の知力にも依存するので、孔明(知力が最高値の255)が撃った攻撃系の策略なら、相手が典韋などかなり知力が低い相手ならほぼ確実に成功するが、司馬懿(知力250)などが相手だと極端に成功率も低くなる。 ---ただ、知力が高い武将が発動しても、策略の正否ともに完全に100%までは行き着けない。天才軍師・孔明でも、失敗する時は失敗する((特に攻撃系よりも成功率が低めな一部の補助系策略で顕著。))。それどころか、知力が中堅クラスの敵が放つ「あんさつのけい(即死攻撃)」で孔明が沈むといった自体も時折起こる事も…。 -概要欄にある通り、シナリオは三国志演義に忠実だが、既に死んだはずの呂布が生きていて荊州争奪戦に乱入してくる、漢中・蜀を制圧した後、そのまま北伐=曹操ら魏軍への全面戦争に乗り出して最終的には魏を滅ぼしたりと、王道RPGのお約束要素に近いオリジナルな展開も多い。 --しかも随所随所に三国志の漫画として非常に有名な「横山光輝版三国志」での名台詞が流用されている。 ---インターネットスラングで時折ネタにされている「''げぇっ関羽''」も含めて。 -戦闘中の敵味方武将の表記が漢字。常用漢字ではないものも多く、スタッフのこだわりが感じられる。 -通常の移動がファミコンのゲームにしては早め((ただし、第1章スタート当初はかなり遅い。1章終盤で速度アップアイテムの「せきとば」を入手する事でサクサクと進む。))。 -1作目では「ひょうろう(兵糧)」システムという概念もあった((自軍の兵糧が無くなると移動時に兵士数がどんどん減る=ダメージを受ける。『女神転生』シリーズのマグネタイトとほぼ同じシステム))。だが、これがゲームの快適性の阻害にも繋がっていた為か、本作では廃止された。 -魏軍と決戦に挑む最終章(第6章)では、一部の敵武将が低確率で落とすレア装備が多く用意されている。同時期の[[こちらの大作ゲーム>ファイナルファンタジーIV]]と共に、レアアイテム狩りに勤しんだプレイヤーは多かったであろう。 -城下町や村、関所内など所々の地面にアイテムが落ちている事がとても多い。中にはその時点で店で買える物よりワンランク上の装備が手に入ることも。 -BGMの評価も高い。 --担当したのは『[[ロックマン3>ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?]]』や『ブレスオブファイア』なども担当している藤田靖明氏。 //曹操は序盤の強制戦闘や赤壁イベントで見かける程度でまともに戦う機会は無いので外しました。 **問題点 -中盤以降、かなり多くの武将が仲間ができるが、普通にプレイしていたら使われないような者もいる。 --廖化・雷同・呉蘭などは張飛・趙雲・関羽などの下位互換の能力で、仲間になる頃にはもっと優秀な武将がいる。それらの武将メインの編成で挑む縛りプレイでもしない限り、基本的にスタメン入りの顔ぶれが固定される傾向が強い。 -前作の特徴であった、敵として出てきた武将を仲間に加える事ができなくなり、PT編成の自由度が低下している。 -陣形の「ぎょりんのじん」と「はっけのじん」が超性能。攻撃策略の「げきせきのけい」の威力が異常。 --「ぎょりんのじん」は1・5番目の武将の攻撃力が落ちる代わりに策略成功率が上がり、2~4番目の仲間の攻撃・防御力があがるため、1・5番目に知力の高い武将、2~4番目に攻撃力の高い仲間をおくと弱点がなくなる。特にこの状態での「暗殺の計」(一撃で相手を倒す)は猛威を奮う。またそれに加え敵の策略成功率が半減するというオマケつき。更に陣を解かなければ永続効果を得れる上、戦闘前に陣を敷くことが可能という壊れっぷり、使えるようになるレベルも低めで習得するころには軍師系の武将も現れる。 --「はっけのじん」は攻撃が通る正門を5人のうちから1人を設定。その設定した1人以外は攻撃を受け付けない、更に正門の隣側の武将は死門になり、死門を攻撃すると反射するのでラスボスだろうが楽勝、しかもこの陣形にあるデメリットが''事前に用意できず陣形布陣に策略値を消費する''のみである。 ---一応策略は効果があるのだがこのゲームは前作に引き続き「さくめんのけい」(''敵の使う策略を完全に無効にする'')があるので、合わせて使えば死角がなくなる(ただし効果は永続ではない)。 --他にも低レベル(ぎょりんより先)で覚え素早さが大幅に上がりデメリットの無い「はくばのじん」、防御力が下がるが素早さと攻撃力が上がる「いちもんじのじん」と言った。どちらも事前に陣形を敷くことが可能で二流武将戦や雑魚戦で使える陣形も強力。 ---こちらは直接攻撃向けの陣形で戦闘に参加可能な五人全員で直接攻撃が出来る上、アイテムの「かいしんたん」(使うと会心の一撃を放つ)と組合せればボス戦でも比較的有利に戦える。 --他の陣形は癖が強く使いづらい。特に''攻撃力が上昇するが防御力が大幅に下がり水辺での戦闘中にしか敷けない''「はいすいのじん」と''防御力が大幅に上昇するが戦闘中にしか敷けず、回復形策略が使えなくなる''「せいじゃくのじん」は明らかに使えない。 --ただし陣形は敵も使ってくるのでこちらのみが有利に戦えるわけではない。 --策略には平地で使える火計。水辺で使える水計。山の近くで使える落石計の3つの攻撃策略はあるのだが、其の内の落石計最強である「げきせきのけい」は単体で使用すると他の2つは4000程だが、この計略は6000を悠々と超える。最高兵力は9999なので、当たった威力は一撃、又は瀕死に追い込める。ボスでは地形の関係で使えないが、道具に同様の効果を持つ道具があるのでボスで当ることも。 -前作で敵として登場した黄巾賊(張角)、董卓、袁紹らはともかく、劉備らと並ぶ三国の一角である呉軍(孫権軍)と戦えなくなったのは残念((本作の呉軍は「赤壁の戦い」の前哨戦に味方として絡む程度である。))。 --1作目と同様な呉軍との全面戦争を期待したファンには残念といえる。 -とどのつまり、題材の三国志演義がそうであるように基本的に劉備軍(蜀)贔屓なので、魏・呉ファンの方は色々とお察し下さい。王道RPG的な展開にしたかった為であろうとはいえ、曹操率いる魏を筆頭に、劉備軍が戦う敵側は総じて非道な悪役扱いになっているので、魏のファンにとっては特に…。 -移動速度が速くなる「せきとば」は装備した者が隊列にいる、もしくは編成所にいると効果が発揮されるのだが、逆に装備した者が何らかの理由で隊列を離れてしまうと効果が失われて移動速度が低下してしまう。 --具体的に言うと博望坡の戦いと入蜀の時。前者は孔明・趙雲以外は別働隊として、後者は関羽・趙雲・孔明が荊州の守りとして隊列を離れてしまう。 --前者は博望坡の戦いが終わるとすぐ合流するので期間は短いが後者は入蜀~落鳳坡のイベントが終わるまでと実に長く、この中には作中屈指の面倒臭さを誇る「景帝の墓」というダンジョンも含まれている。 **「天地を喰らう」ゲームの他の展開 -カプコンは「天地を喰らう」を様々なジャンルでゲーム化してきた。本作以外では、アーケードでも2作品がリリースされている(ジャンルはベルトロールアクション)。特に『[[天地を喰らうII 赤壁の戦い]]』の評価は高い。 -その他、スーパーファミコン版として、コーエー版三國志さながらなシミュレーションゲームが発売された他、ゲームボーイでも、FC版の流れを汲むRPGの天地を喰らうが発売された。 -現在、カプコンの携帯サイトにて本項のFC版IIが携帯アプリ版として移植されている。(FC版1作目も。) --ストーリー進行やゲームシステム自体はオリジナル版とほぼ同じのだが、「せきとば」が無くとも移動スピードが最初から高速・一部の武将キャラクターの顔グラフィックや台詞がFC時代と異なる・野戦武将(ザコ戦扱いでランダム出現する敵武将)が数種類(もとい数人)に固定されたといった、いくつかの変更点がある((広義的に見ると、他のケータイ移植ゲームにもよくある「劣化移植」と呼ぶに近い出来である。))。 --そのくせ、ザコ戦から逃走する「たいきゃく」がよく失敗するといった、オリジナル版から抱えていた不親切な仕様などはお誂え? にも当時そのままである。 ----
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