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*ファイナルファンタジーIV 【ふぁいなるふぁんたじーふぉー】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image(400.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000068HD7/ksgmatome-22/ref=nosim,width=160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=194&file=400.jpg]] [[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=194&file=401.jpg]]&image(ff4image1.jpg,width=170)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|8MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|スクウェア|~| |発売日|1991年7月19日|~| |定価|9,240円(税込)|~| |プレイ人数|1人(バトル時1~2人)|~| |セーブデータ|4個(バッテリーバックアップ)|~| |配信|バーチャルコンソール&br()2009年8月4日/900Wiiポイント|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/267.html]]''| #contents(fromhere) //さすがにラスボスの画像を載せるのは問題ありすぎでは? //一見しただけじゃラスボスだって分からないし良いんじゃない?それに数十年前の作品に今更ネタバレがどうとか言ってもなあ。 ---- **ストーリー 世界唯一の飛空艇団「赤い翼」を擁する軍事国家、バロン王国。~ その「赤い翼」を率いる暗黒騎士セシルは、バロン王の命により、魔法国家ミシディアのクリスタルを強奪しバロン城に持ち帰る。~ しかし罪のない者からの略奪を命じるようになったバロン王の変心に疑問を抱き、クリスタルを献上した後、 セシルは王の真意を問いただそうとする。 だが、王に不信を見抜かれ怒りを買ったセシルは「赤い翼」の隊長を解任され、代わりに辺境の地ミストの幻獣討伐を命じられる。~ 幼馴染の白魔導師ローザとの再会もそこそこに、セシルは親友であり良きライバルでもある竜騎士カインと共にバロンを後にした。 やがて、ミストで王の命令の真意を知ったセシルはバロン軍からの離反を決意し、追われる身となる。~ それはセシル自身の運命と世界の存亡を巡る、壮大な物語の始まりだった。 ---- **特徴 『ファイナルファンタジー』シリーズの第4作目にして、プラットフォームをスーパーファミコンに移した初の作品。 -大容量化によって強化されたグラフィックやエフェクト。SFCの持ち味である回転・拡大・縮小機能により、演出面がグレードアップした。 --特に飛空艇シーンの表現は衝撃的であり、モード7を用いた立体表現として事実上業界スタンダードとなる。 --また飛行キャラのアニメ処理、撃破時のスピード感あるエフェクト、ウインドウのスムーズな開閉などは後のシリーズでもあまり見られない本作独特の装飾であり、フィルター処理を多用した近年RPGのエフェクトと比べてもそう見劣りしない。 -楽曲は深い残響音が印象的な物になっており、ハード性能的にやや無理のある音使いの見られたV、VIと比較してクラシックな音色を中心とした非常に安定した仕上がりとなっている。 --特に「愛のテーマ」は、小6の音楽の教科書に掲載されたほど。 --戦闘曲では「バトルII」が名高い。『[[スーパーマリオRPG]]』でも採用された。 --SEも特徴的な物になっており、剣攻撃時の過剰なまでの金属音やバイオ使用時の奇怪な効果音など、印象深い音使いが多くみられる。 -ダンジョンにセーブポイントが設置され、長丁場になりそうな状況でも中断が容易になった。 -本作から「プレイ時間」が計測されるようになった。これにより自分がどれだけ遊んだのかが分かったり、タイムアタックという新しいやり込みが生まれることとなった。 --ちなみに本作と次回作の『V』は、プレイ時間の「時間」が「三桁」まで表示される。しかし何故か『VI』以降は(スクウェアの他のゲームでも)二桁までしか表示されない作品が多くなってしまった。再び100時間以上カウントされるようになるには、『VIII』を待たないといけない。 -インターフェースの進化 --アイテムを一つに纏める「せいとん」コマンドやアイテムの詳細がウィンドウに表示されるようになり、コマンドの選択実行がスムーズに行えるよう調整されている。 --コンフィグコマンドの追加 ---後述の戦闘関連の調整のほかウィンドウの色やボタン配置の変更、カーソルの記憶の有無と言った現在では標準となっているシステムの追加、各キャラクターのコントローラの振り分け(戦闘時のみ2人で操作が可能)と言った訳が解らない物もあるなどまさに''充実したオプション''となっている。 -独自システムに対するプレイヤーへの考慮 --バロンの町のトレーニングルーム((一応、シナリオに絡む設備も備えられている。))があったり、セーブポイントについてキャラが説明してくれたりと今作から追加されたシステムにスムーズに馴染めるように考慮されている。 -ターン制を排し、時間の概念を導入した「ATB(アクティブタイムバトル)」。リアルに経過する時間により緊張感が生まれ、戦闘シーンがよりスリリングになった。 --以降のFFシリーズにおける、『ドラゴンクエスト』など他RPG作品との差別化を大いに支えることとなった。特許も取られている。 -5人パーティーというシリーズ最多のメンバー構成。そして主人公セシル以外のキャラクターはストーリーが進むごと次々に入れ替わっていく。 --仲間になるキャラはIIIのようなジョブや固有のコマンド(アビリティ)を持っているが、ジョブチェンジなどはなく、レベルアップにより能力が上がり魔法を習得していくなど、他のシリーズと比べても成長システムは極めてシンプル。 --キャラを前衛・後衛どちらかに設定する隊列システムも特徴的で、Mの字かWの字を描く2パターンのみ。戦士系キャラのセシルを中心に、前衛キャラが多め、後衛キャラが多めなど様々な構成のパーティーが組まれていき、その都度ゲームバランスも変化していく。 --なお、FFシリーズで5人パーティーという形式を取っているのは今のところ、本作と『IVアフター』『レジェンズ』のみ。 -戦闘の難易度は、味方に強力な攻撃が少なく、敵の不意打ちやバックアタックになる確率が高く、高めの難易度になっている。 --戦闘時の戦略性が従来作より高まっており、特定のパターン下でダメージを与えると、特定の行動をしてくるタイプの敵キャラ(主にボスクラス)が増えている。 ---特定の敵(大抵リーダー)を倒すと行動に変化があったり、リフレク((白、黒魔法を跳ね返す))がかかっていてこちらから使える魔法に制約がある、一定時間ごとに強力な攻撃がくる、こちらの行動にあわせて反撃してくるなど。単純な能力面以外での強さが構築されているため、単純な力押しでは勝ちにくい。 --しかし、本作のDS版やFC時代の理不尽な部分が多い「初心者完全お断り」のものではなく、全滅してももう1回プレイすればクリアできそうな手応えを感じさせる絶妙なゲームバランスに調整されている。上記の戦略性に関しても、相手の行動パターンを把握した上で的確な行動を取ればアッサリ勝てることも多く、それ以外にも、補助魔法やアイテムなどをいろいろ使って試してみることで、突破口が開くことができる。 ---また「魔法やアイテム選択時も時間が経過するかどうか(アクティブ、ウェイト)」や、「時間の進み具合の速さ(バトルスピード調節機能)」をそれぞれ任意に変更でき、自分にあった難易度を選択することが可能となった。この仕様は現在のシリーズにも受け継がれている。 //このシステム逆手にとって、ウェイト機能をいじらないと勝つことが難しい敵キャラもいたりする --ラスボスは「純粋に強い」相手であり、全体のHPの大半を奪ってくる『ビッグバーン』を筆頭に猛烈な火力を誇る。それまでと違い小手先よりもキャラの強さが要求され、十分にレベル上げしていないとビッグバーンに耐えることすら厳しい。仮に耐えられるレベルがあったとしても攻撃パターンを知らないとビッグバーンでごりごり削られ、回復に専念していたらフレアやバイオなどで削られ、またビッグバーンの無限ループにはまっていることが多い。((例として、召喚魔法で攻撃すると、カウンターでバイオを放ってくる)) -キャラクターに明確な個性が付加され、シナリオのドラマ性が高められた。 --主人公を除くパーティメンバーががシナリオ展開に応じて次々と入れ替わっていき、様々な人間ドラマを描き出してゆく。~ セシルとローザ、そしてカインの三角関係やセシルとゴルベーザの兄弟などの込み入った人間関係が描かれより深いシナリオ展開を見せる。~ また、セシルの“親友”であるカインの裏切りぶりはもはや伝説化しており、本作以後のゲームにおいて「途中で裏切る仲間」は時にカインに比されるほどである。終盤の「おれは しょうきに もどった!」と言いながら再度裏切る場面は有名。ただし、彼が本当に正気に戻るシーンは中々の名シーンである。~ …ただしドラマ性の向上とゲームとしての面白さがかみ合うかは別、詳しくは後述。 ---「主人公=プレイヤー」というドラクエスタイルの影響下にあった「I」や「III」と異なり、プレイヤーキャラクターに明確なキャラクター像と個性を与えシナリオのドラマ性を重視した「II」の作風をSFCへの移行に伴ってより深めた作風となった。一方で、「II」と異なり、成長システムは極めてオーソドックスなレベルアップ型が採用され、「II」以上にシナリオ描写と劇中の演出に重点が置かれている。&bold(){プレイヤーが第3者視点で物語を鑑賞していく}という、いわゆる「劇場型RPG」の先駆的作品として後発のRPG作品に大きな影響を与え、J-RPGの特徴である「シナリオ主導型RPG」の手本となった。 -「I」と「III」に見られた「中世ファンタジー世界+SF要素」という世界観の独自性がより全面に押し出されている。 --機械で動くロボット兵器、宇宙に航行可能な船、月世界の住人など、従来以上にSFの要素に比重が置かれており、物語の舞台は地球から地下世界、更には宇宙にまで及ぶ。これまで以上のスケールの広がりを感じさせてくれる世界設定となっている。 -パッケージのゲームタイトルのレタリングとデザインが一新。この字体は『XIV』までほぼ統一して使われる事となる。 --タイトル文字には主人公のセシルではなくカインが描かれている。ネタバレ防止のためらしい。 --ちなみにSFC版のパッケージにいるデフォルメキャラの内の「赤いナイトのような人物」は主人公セシルに該当するが、ゲーム中の容姿とはかなり異なっている。 --このデフォルメキャラは、『V』でゲーム中のキャラドット絵を手がけた渋谷員子氏の手によるもので、低年齢層に対する親しみやすさを前面に押し出す意図で採用されたもの。次作「V」でも同氏の手によるデフォルメイラストが使用されている。 ---ちなみに主人公ではない人物が描かれている作品は意外と多い。特にII(リメイク)/IV(DS)/VI/XII/XIII-2では悪役が描かれている。 **問題点 -各キャラクターの固有コマンド、魔法に大きな格差がある。 --&bold(){各キャラクターの固有コマンド} ---&bold(){ローザの「いのり」}…ランダムで全員にケアルの効果が発動。失敗する可能性が高い上に発動に時間が掛かり、発動しても全体に小回復では、使用者が中盤に復帰した後では全く役に立たない。 ---&bold(){ヤンの「がまん」}…自分にプロテスが掛かる。失敗することもある上に、プロテス自体が役立たずなので話にならない。 ---&bold(){ポロムの「うそなき」}…プログラムミスなのか、''何の効果も無い。'' ---&bold(){フースーヤの「せいしんは」}…使用者が行動不能になる代わりに数ターン毎に味方全員のHPが10回復する……仲間加入時は終盤(HPが2000~4000)なので完全に無意味である。仮に序盤でもこの量じゃ無意味。 ---&bold(){パロムの「つよがる」}…数回使うだけで黒魔法の威力に影響する知性が最大値の99に達してしまう。ボスに対して超強力。 ---&bold(){ギルバートの「かくれる」}…画面外に逃げ出して戦闘から離脱。「あらわれる」で任意に復帰可能。あえて隠れてHPを温存という手段もとれる。…のだが、一番の問題点は、HPが一定値まで低下すると勝手にこのコマンドが発動してしまうこと。しかも、直前に入力していたコマンドを無視して隠れてしまうので地味に迷惑。気弱で臆病という彼のキャラクターを端的にあらわしたコマンドではあるのだが。 ---&bold(){ギルバートの「くすり」}…味方全員のHPをごくごく微量に回復するだけで、おまけに貴重なポーションを勝手に消費しているという有様。実態はポーション一つを味方全員に分割して使うという効果なのだが、実用性はほぼゼロ。 ---&bold(){ギルバートの「うたう」}…ランダムに適当な歌を歌って敵を沈黙・混乱・眠りのどれかにする。ギルバートのコマンドの中ではマシな方だが、成功率が低いうえに効果が選べないので無意味な結果になることも多い。おまけに彼の竪琴にも状態異常の追加効果があるため、歌うくらいなら殴っていた方がまだ有効。ごらんの通り、ギルバートは三つも特殊コマンドを持っていながら全てがしょぼい三冠王である。 ---&bold(){テラの「おもいだす」}…コマンドが成功すると「バイオ・ホーリー・トルネド・ブレイク」のどれかを通常通りのMPを消費して発動する。失敗すると「ファイア・ブリザド・サンダー・トード」を唱えるか何も起こらない。成功すれば強力なものの確率は低いため、テラ自身のステータスの低さからくる死にやすさや回復役としての役目もあって、まずまともに使われないだろう。序盤は普通に魔法を使っても十分だし、中盤は魔法を思い出すイベントによりこのコマンドは無くなる。 --&bold(){魔法面}~ 全体的に癖が強い物が多い。うまく使えば強力だが特性を理解できなければ敬遠したほうが良い魔法も多い。 ---&bold(){黒魔法「バイオ」}…詠唱時間が0であり、無属性のために無効、吸収されにくく更に常にHPを減らし続ける追加効果まで付く。 ---&bold(){白魔法「バーサク」}…掛けた相手を狂戦士(攻撃力が二倍になるが「たたかう」のみとなる)に変える。主人公のセシルは白魔法こそ使えるものの基本的に特殊な攻撃方法を持たないので反撃等を行わないボス戦ではこれを掛けて放置しておくのが(戦力、効率共に)効果的である。''まともな人格者なのに狂戦士状態で戦わされる主人公…''何かシュール。~ 常に攻撃すると言うパターンを利用して魔法や特殊攻撃を放つ敵に使用して行動を攻撃のみに変えてしまうと言った使い方も可能。 ---&bold(){白魔法「ヘイスト」}…今作の仕様上素早さを高める事はコマンド選択回数の増加にも繋がる。味方にかける魔法なのでリフレク状態でなければ失敗せず使い勝手は良い。 ---&bold(){白魔法「リフレク」}…白、黒魔法と一部の特殊攻撃を敵側に跳ね返す、跳ね返した魔法は''防御効果(リフレクも)を無視して発動する''。とても癖が強い魔法でありこれを使用したしたギミック戦も存在する。 ---&bold(){召喚魔法「シルフ」}…(隠し除く)召喚魔法の中では珍しい単体攻撃。斉唱時間も短く更に与えたダメージに応じてHPを回復させる効果もある。特性上かなり便利な魔法だが入手できる場所に登場するモンスターがかなり手ごわくここで条件を満たすと手に入る攻撃アイテムを入手する場合は二度訪れる必要があるので厄介。 ---それぞれ物理・魔法防御力を上げる魔法「プロテス」「シェル」の効果が非常に薄い。まともに防御力を上げたいのならば、何十回も使用しなければならない。~ それ以外の技は普通、あるいはストップやブレイクのようにちょっと使い勝手が良すぎる技もあるが、「全く使えない技」が多々ある。ただ、このあたりは他のFFや他ゲーでも似たり寄ったりで、プレイへの支障はない。 -攻撃アイテム・一部武器のアイテム欄からの使用による魔法攻撃の威力。 --使用者のステータスに関係なく「知性あるいは精神が1の状態での攻撃」として扱われるため、非常に弱い。序盤にMP節約の為に使ったり、物理攻撃に対して反撃してくる敵に使ったりといった用途以外ではあまり役には立たない。 -HPとMP以外のステータスの成長率はレベル70まで固定だが、以降はレベルが1上がるたびにステータスの成長が8パターンの中から1つ選ばれる。 --ただしパターンの中には''マイナス成長''もあり、1人ずつ計画的なレベル上げをしないとかえって弱くなってしまう可能性がある(ステータスを上昇させるアイテムはHP・MPのみ)。通常のクリアレベルは65より低いであろうことが救いか。(攻略本やゲーム雑誌基準で) ---GBA・携帯版ではパーティーチェンジが採用されたにも関わらず、パーティーにいないキャラにも経験値が入ってしまうため、効率的なレベル上げがさらに難しくなってしまっている。 //ランダム成長を嫌う人には当然不評。ランダム成長を許容する人でも、なまじ完全なランダム成長ではないためにいわゆる「最適解」の成長パターンを選ぶだけであり、最適解の成長をしなければそのたびにリセットするだけ、また結局行き着くステータスは皆同じになってしまう。これならば最後まで固定成長にしてくれた方が手っ取り早い。 ---DS版ではレベル70以降の成長にマイナス要素とランダム要素が無くなり、続編の『アフター』ではHPとMP以外のランダム成長が完全に廃止された。 -敵がたまに落とすレアアイテムの取得確率が低すぎる。概算で''1/1092''ほど。 --数は多いが、レアアイテムが必要になるような敵はいない。純粋なやり込み要素である。 ---DS版のみ1/256に緩和された。 -アイテムの所持数に上限がある。次回作以降は改善された。 -新システムのATBはやや不完全。アニメーションやイベント中も時間が流れ続けコマンドが表示される為『行動可能になっているが順番待ち』になる事が多い。 **賛否両論点 -シナリオ重視のためドラマチックになった反面、ほぼ一本道の展開となってしまった。また、そのシナリオも現在の水準から見ると苦しい展開も多い。 #region(ネタバレ注意) -リヴァイアサンの行動~ ファーブルでのクリスタル防衛戦での敗北後、ローザとクリスタルの奪還の為にバロンへ船で攻め込もうとするのだが、その船を''津波で破壊してしまう''のである。 --セシルはミシンディアへ流され、ヤンは記憶を失いバロンの手先に、ギルバートは衰弱してトロイアで養生と踏んだりけったり、そして従軍した船乗たちについてはあの状況と言及がないことを考慮すると彼らは・・・ --おそらくリディアを幻獣界へ導く為に行ったのだと思われるが''「いくらなんでも強引過ぎる」''、''「もっと他にもやり方あるだろ」''と言いたい。上記の通り下手をすれば殺し合いやそのまま死亡してしまいかねない展開だったにもかかわらずセシルも対面時にこのことに関して何故か糾弾したり問い詰める事はしない。 ---最もこの時、被害を被ったメンバーでパーティにいるのはセシルとリディアのみであり、リディアに関してはここで友達や親代わりの存在の中で修行させてもらった恩もある。セシルは過失とはいえリディアの母親を殺している負い目から糾弾しにくい状況であるのだが・・・。 ---かなり後になって発売された小説版だと本来は敵を狙うつもりだった、召喚獣は地上では力の制御ができなくなる、犠牲者は幸運にもなしという形で補完されている -セシルとゴルベーザの兄弟関係が明らかになるシーンはかなり適当。~ 2人の血縁関係を匂わせる伏線がそれまで一切ないまま、唐突に判明する。今であれば間違いなく超展開扱い。 --一応、ゾットの塔のイベントで伏線となる描写が存在(セシルを圧倒するものの何故か止めを刺せず、不穏な態度のまま立ち去るシーン)のだが、それ以外に明確な伏線が存在しないため印象に残りにくい。 ---セシル(暗黒騎士)にとって苦手とする属性を持つ四天王のスカルミリョーネをけし掛け、ゾットの塔のイベントより後にもドワーフの城でのクリスタル争奪戦で''明らかに殺しにかかっている((ただしそこまでのボスと比べてかなり低いHPで倒れるので無意識のうちに手加減していると言う伏線かもしれないが、攻撃はかなり苛烈。もたもたしているとあっさり全滅させられる。プレイヤーには手加減と思える状況ではない。))''のでやはり説得力がない。 //カイン戦はゴルベーザが止めたはずなので削除 //試練の山でクルーヤが「私にとってとても悲しい事が起こっている」と言っているのはセシルとゴルベーザが兄弟で戦っている事だともとれるし、月の民の館でフースーヤがクルーヤには2人の子供がいると言っている(つまりセシルには兄弟がいると言っている)のでこれらは複線にならないだろうか #endregion --序盤は独特の暗鬱さを湛えた不思議な雰囲気の下で人死が多発し「旧FFから継承した要素とFF4より新出の要素」が混ざり合いながら物語は進行していくのだが、だいたい中盤から御都合主義で助かったり生存すると言った展開が多発する。 --前半、特にサブキャラクターに関しては実際に死亡しているキャラが多いのだが、後半に登場するキャラクターやメインキャラクターは「「死んだと思ってたら実は生きていた」という展開が多く、彼らが身を犠牲にした(筈だった)シーンの感動が薄まってしまう。一応、助かった理由付けはされているが。 ---これまでのシリーズ作品で、メインやサブキャラクターの自己犠牲による死が多かった事による反動と思われる。またⅢの時と製作陣の心境の違いも影響しているのだろう。~ 少なくとも死亡するキャラクターやそれに関わるメインキャラクターの心境に関する描写はしっかりと書かれており単なるお涙頂戴イベントではない。 ---また、安易にメインキャラクターを死亡退場させなかったおかげで続編でそれらの人物も登場させる事ができたので現在では見直されている。 -他のシリーズに比べて自由度が低い。 --キャラのカスタマイズ要素も少ないため装備を買ってレベルを上げ、強化アイテムを使うことくらいしかパーティメンバーを強化する手段がない。 --その装備品もキャラクターごとの制約が激しい為に順次手に入った装備を身に着けていくだけになる事も。 ---前述の通り、前作から戦闘システムが大幅に変更されたため、プレイヤーが混乱しないよう配慮したのかもしれない。 -アイテム増殖バグなど、ゲームバランスを崩してしまいかねない裏技も多め。 --シリーズおなじみのエクスカリバーが「なげる」で投げられる武器なので、これを増やして投げまくるプレイヤーが続出。これでは伝説の聖剣の威厳も形無しである。因みにラグナロクは投げられない。 -シナリオ展開によって頻繁に発生するメンバーチェンジの問題。 --今作のシナリオ上パーティの離脱が激しい。以前までの作品は付いてくるNPCのみ離脱したり初期のメンバーは離脱しなかったので対策が立てやすかったが今作は頻繁に入れ替わる。 --この為に初見では離脱タイミングが解りにくく、装備や経験値が無駄になることが多い(抜けたメンバーの装備は持っていかれてしまう)。~ 再加入するキャラは大抵その時点での最強装備を所持している為たいした問題ではないが、購入して装備した途端に離脱される事もあり資金が無駄になる事も多いのはやはりストレスであろう。~ 主人公のセシルのジョブチェンジもこれに該当し、レベル&装備がリセットされてしまう。これは暗黒騎士とパラディンが完全な別キャラとして設定されているからである。 ---セシルのジョブチェンジに関しては暗黒騎士の装備は他のキャラクターは装備不可能でパラディンになった時に武器は入手できる、防具はミシディアで事前に購入可能。能力リセットに関しても到達時点のレベルを考慮すれば明らかに強く補正されておりレベルも上がりやすく、普通に進めていればほとんど問題が出ないように調整されている。 --この問題が発生しやすいのはローザの再加入時である。 ---このイベント前にテラ((今作のメインキャラクター中唯一の死亡退場である。))が離脱し、ローザの装備が「しゅうじんのふく」しか装備しておらず、更にゴルベーザ四天王の強敵「風のバルバリシア」とのボス戦が控えている。 ---一応、防具は以前の「磁力の洞窟」のトラップ((爪以外の金属系の武器防具を装備していると自動的にマヒ状態になる。))対策でセシルに装備させていた物が流用可能、武器もトロイアの宝物庫で入手できるのだが、トラップは逃走のごり押しで進んでしまうことが可能であり、宝物庫に関してはこちらから話しかけないと解りにくい。 --のちにGBAでリメイクされた際は終盤でテラ以外、抜けたメンバーも入れ替え出来るようになった。DSでは削除。 ---携帯アプリ版はGBA版をベースにしているので、再び可能になった。PSP版でも可能。 ---- **その他 -[[元々本作は「V」として企画されたが、FC版IVの開発が中止になった事で番号繰上げで「IV」に変更された、という経緯>http://web.archive.org/web/20100116081712/fami.tamahobby.com/?eid=975280]]がある。 -植松伸夫氏ら本作の音楽スタッフは、先に発売されたSFCソフト『[[アクトレイザー]]』(エニックス)の音楽に感銘をうけ、開発末期にもかかわらずBGMを1から作り直したという逸話は有名である。 -後に難易度を下げた『ファイナルファンタジーIV イージータイプ』が発売された。難易度が下がった他、一部のアイテム・敵の名前やラスボスのデザインがオリジナルと異なったりする。 --ただしアイテム増殖技などのバグはほとんど修正され、さらに戦闘用アイテム(カーテンなど)の一斉削除により、通常版より戦闘が厳しい場面もある。一部の効果の分かりづらいコマンドも削除されたが、その中には「つよがる」など原作で有用だったものも含まれる。 --ネーミングが、魔法は「ケアル2」などの数字表記になり、敵やアイテムは「ふっかつやく」「ちにうえたけん」「きょだいばいきん」など和訳されている。 --原作で圧倒的な強さだった「シルフ」に関してはこちらでも新たなバグが発生し、なんと''実質消費MP0で使用可能''という事態に。このため本作では安易に連発可能になってさらに猛威を振るうことになってしまった。 --ちなみに、日本でのイージータイプの約1ヶ月後に発売された海外SNES版『FINAL FANTASY II』(※向こうでは当時FC版Iしか発売されていなかったので「II」として発売)は、このイージー版をベースに作られている。……というより、海外向けに製作していた物を日本でも先行して出した、と言った方が正しいかもしれない。 ---ある意味では、これこそ「インターナショナル版」の原点であろう。 --ラスボスのグラフィックがオリジナル版から大幅に変更された(ただし海外版はオリジナルの姿に戻された)。後にイージータイプのラスボスがGBA・携帯・PSP版のリメイクに裏ボスとして再登場することとなる。 --この時点ではアメリカであまりヒットはせず、「まだ難易度が高すぎたのか」と考えたスクウェアは、さらに難易度を抑えた[[FFMQ(※いわゆるFFUSA)>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/134.html]]を発売した。 ---なお、後の海外PS版『IV』はこれとは違って通常版がベースである。 -本作を手がけた時田貴司が後年に製作した『[[ライブ・ア・ライブ]]』の中世編は、本作のセシル・カイン・ローザの関係を元に、「もしセシルとカインの立場が入れ替わったら」というコンセプトで作られている。 -パロム・ポロムのやり取りは人気があったようでSFC版の「半熟英雄」でゲストとして登場し愉快な漫才を披露してくれる。他にもFFの外伝作品にゲスト出演していたり、この姉弟をモデルにしたキャラクターが登場する作品もある。 -余談ではあるが、テレビCMが非常に印象的である。一度見たら忘れられないほどにインパクトのあるCMなので一度見てみるといいだろう。 #region(テレビCM) &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=kNgG4RIqaiU) #endregion ---- **数多くの移植・リメイク&br() FFシリーズの中でも移植・リメイクがI・II並に多い。ほとんどの移植・リメイクで戦闘、特にボス戦の難易度が上昇している。 -[[''PS版''>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/388.html]] --CGムービーが追加されたが出来は微妙。他はダッシュが追加された以外はSFC版ほぼそのままの内容で、ロード時間が僅かに見受けられるが殆ど気にはならない。&br()後に『V』『VI』と3本セットのファイナルファンタジーコレクションとして発売されたので少しお得。 -''WSC版'' --ほとんどのバグが修正されたが、新たなバグが発生した。SFCと同様にデータが消えることがある。 -[[''GBA版''>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/83.html]] --追加要素がある。最も難易度が低い。バグが多く、後にバグ修正版も出たもののメーカーは交換に一切応じなかった。&br()海外では最初からバグ修正された物が出されたため良い評価を受けている。 -[[''DS版''>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/266.html]] --初のフル3Dリメイク。アビリティ等を駆使しないとクリアが難しいバランスに変更された。デカントアビリティシステム、新イベント、隠しボスが追加されたがGBA版の追加要素は削除された。月の民の設定が原作と一部異なる。 -''Wii(VC)版'' --オリジナル(SFC版)と全く同じ。 -''携帯アプリ版'' --基本的にGBA版の内容をベースとしつつ、DS版や続編『アフター』の設定にも準拠したリメイク。見た目は微妙に続編の『アフター』っぽくなっており、隠しダンジョンの内容もGBA版から変更されている。難易度は激増しており、一説にはDS版以上とも。価格は800FFポイント(税込840円相当) -[[''PSP版''>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/960.html]] --『コンプリートコレクション』として続編の『[[THE AFTER YEARS 月の帰還>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/439.html]]』とセットになって発売。 ---- **続編『ジ・アフター 月の帰還』 |&amazon(4757525362)| -派生作品として携帯アプリ向けの続編『[[ファイナルファンタジーIV THE AFTER -月の帰還->http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/439.html]]』も作られ、後にWiiウェアにも『FFIV THE AFTER YEARS』として移植された。章ごとにバラ売りされている(Wii版は全章購入すると3700円、携帯版にあった月額料金は当然無し)。 --人気作品の17年ぶりの続編とあって何かと賛否もあるが、オリジナルとも言えるSFC(GBA)版を尊重する姿勢は評価できよう。 --基本的にDS版で不評だった要素の多くは廃止され、グラフィックスやバランス等はGBA版準拠(当然GBA版のような酷いバグは無い)である。 --ただし一部設定(ネミングウェイ・赤い翼の呼称・召喚獣の技名と効果など)がDS版準拠となり、音源もWii版はDS版のものを流用している模様。 ---またシステム面などは『IV』に若干の追加要素がある程度、と言ってもいいくらいなので、良くも悪くも「懐古向け」の作品ではある。 ---総合的な出来で言うなら『IV』の名に負けない作品と言い切るには足を引っ張るが、単体で見るなら十分に良作というのが世間の見解であるようだ。 -前述の通り、前作とセットでPSPにリメイクされた。 ----
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