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*ワンダと巨像 【わんだときょぞう】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|CENTER:&amazon(B00064A8G6)&amazon(B0054I9ZVS)| |対応機種|プレイステーション2&br()プレイステーション3|~| |発売・開発元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~| |発売日|【PS2】2005年10月27日&br()【PS3】2011年9月22日|~| |定価|【PS2】7,140円&br()【PS3】3,980円(共に税込)|~| |廉価版|PlayStation2 the Best&br()2006年6月8日/2,800円&br()2010年2月4日/1,800円(共に税込)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| #contents(fromhere) **概要 -『[[ICO]]』を製作したチームの作品。上田文人氏がディレクターを務めている。 -大まかに言うと「アクションRPGにおける巨大ボス戦のみ」というシンプルなゲーム。 **ストーリー 青年ワンダは相棒のアグロと共に命を失った少女を抱え、この地へやってきた。魂を操る術を持つというドルミンを訪ね、彼女に命を吹き込んでくれるよう懇願するために。~ ドルミンは告げた「少女を生き返らせたければ、この地に住まう16体の巨像を倒せ」と。 **特徴 -フィールドは全てシームレスに繋がっている。 --フィールドのあちらこちらには鳥やトカゲなどが生息し、雄大な自然と数々の遺跡が待ち受けている。砂丘には砂埃が舞い、木々が生い茂る森にはところどころ陽光が差すなど、映像表現も美麗。 --かなり広大なため、愛馬アグロでの移動が基本となる。広大すぎて迷うことも多い。しかし寄り道してみるのも本作の面白い点である。 --巨像のいる場所は日のあたる場所で剣を掲げることで示される。 -数値が廃されたステータス。 --確認できるのは「ライフ」の残量を示すバーと「腕力」を示す円の2つだけである。 --ライフは高い場所から落ちたり、巨像の攻撃を食らうことで減っていく。腕力は崖や巨像につかまったり、水中に潜ったりすると減っていく。 どちらも時間の経過と共に回復する。 --フィールドに落ちている特定の物を拾い食いすることでパワーアップできる。 ---本作は周回プレイに対応しており強化されたライフと腕力は引き継ぐ事が出来る。 ---だが表示的限界が無い為、腕力を示す円が限りなく大きくなり最終的には画面一杯に覆い尽くす。ある意味ハードになる。 --ライフ・腕力ともに初期値でもクリアが出来るので、あると楽になる程度の要素である。 -巨像との戦いに特化したバトル。 --巨像の上に登って弱点を探し出すのが基本となる。巨像に取り付くためには地形を利用したり、巨像の習性を利用するといったパズル的な要素も多分に含まれる。 --巨像に取り付いた後は振り落とされないようにしがみつきながら、弱点に剣を突き立てて戦うこととなる。 --主人公ワンダは簡単に巨像を撃破できるような力を持たず、飛びつき、よじ登り、剣を突き立てる一つ一つの動作にはもどかしさすら覚える。爽快さや軽快さとは無縁の、アクションゲームとしては異例の仕上がりだが、生身の人間が圧倒的な存在に挑み苦闘する姿は、いかんなく表現されている。 --戦闘中は、巨像の隙をうかがっている場合、取り付いて攻撃している最中などでBGMが変化する。これらも名曲が多い。 -愛馬アグロの存在。 --ワンダと共に古の地を駆け巡り、時には協力して巨像と戦う。ゲームの孤独感を解消してくれる心の支えと言える存在であり、まさに愛すべき馬である。アグロがいなかったらこのゲームの魅力は大きく減っていたと言っても過言ではないかもしれない。 --ある意味では、今作の「少女」を差し置いて、前作 『ICO』 のヨルダに近い位置付けのキャラクターと言える。 --移動手段として見ても、その場の地形に合わせて向きを自動補正しながら走ってくれるので快適に移動できる。壁や障害物にぶつかっても、よほど真正面からぶつからない限りは止まらずに向きを補正して走り続けてくれる。 --最高速度の状態を維持しようとしてアグロの脇腹を何度も蹴り続ける人もよく見られるが、実は×ボタンを押しっぱなしにしていれば現在の移動速度を保ち続けてくれる。 -寡黙に語られるシナリオ。 --進行は次の巨像のいる場所のヒントを与えられるのが大半。 --巨像を倒した後にちょっとしたイベントが発生するが、何が起きているのかは語られない。そのため、ストーリーからちょっとした謎まで多くの考察がなされている。 -クリア後もハードモードやタイムアタック、それに伴う特典などのやりこみ要素もある。 -前作『ICO』をプレイしていると分かるネタもある。 **問題点 -カメラワーク --非常に見難くなる時がありこれさえ無ければ、と惜しまれる。 -BGMや、体力・腕力・装備アイコンの表示を消せない --巨像戦で必ず流れるBGMは、映画的な効果を演出する重要な要素ではあるが、BGMが流れない静寂な空気感のまま巨像と戦いたいという人もいる。 --前作『ICO』と比べて、今作には体力や腕力のゲージといったいかにもゲーム然としたインターフェイスがあることを嫌う向きも少なくない。 -人によっては巨像戦でストレスが溜まる --アクションパズルの性だが、倒し方が分からない人は何時間掛かっても分からないし、倒し方が分かったとしてもアクション性が要求されるため、実行に移すのは必ずしも容易ではない。パズルと3Dアクションを両方こなせなければならず、その両方とも前作より色々と分かりにくい仕様のため、初心者にはややハードルが高い。 --巨像の体の上を移動する際にのぼれる場所・ジャンプで越えられる場所・しがみ付ける場所・立てる場所などが分かりにくい上、先に進みたいのに巨像の挙動に振り回されて身動きが取れないことが多い。これらは巨像の体を登るという独特なプレイ感覚を生み出している重要な要素ではあるが、結果として、せっかく巨像の体に取り付いたのに振り落とされてしまい振り出しに戻るハメに陥りやすく、そうなった時はストレスが溜まりやすい。特にアクションゲームやゲーム攻略の「学習」が苦手な人はそれが顕著であり、いつまで経っても巨像が倒せずにプレイ時間とストレスだけが蓄積されていきやすい。 ---ただし巨像戦の圧倒的な雰囲気により、たとえゲームは苦手でも、何時間でも戦っていられるという人もいる。 --一部を除く巨像の動きが全体的に緩慢で、こちらがして欲しい行動をなかなかしてくれないこともあり、人によってはじれったく感じられる。特に巨像から振り落とされてしまいまた巨像に取り付かなければならない時などは、巨像の行動を利用して巨像の体に取り付くまでに時間が掛かり、ストレスになりやすい。 --苦労の末に倒したからといって、それまでに鬱積されたストレスや多大なプレイ時間に見合うほどの達成感が得られるかと言えば、それもまた人によるため一概には言えることではない。 --巨像を倒したのに、すぐにワンダが黒い触手のようなものに取り付かれて倒れてしまうのは、巨像撃破の達成感を殺す一因となっている。またこのせいで、崩れ落ちた巨像の体の上を散策したり眺め回したりといった感慨に浸ることが、すぐには出来ない。 #region(以下ネタバレ) ---ただしこれは、「巨像を倒しても報われない」 というストーリーの重さが表れている演出と見ることもでき、その観点で納得のいく要素ではある。 #endregion -行けそうで行けない場所が多い --世界を散策すればするほど感じることである。崩れた橋の向こう側、崖の遥か下に見える地形、山の向こう側、山の頂上、崖を挟んだ向こう側の地形、古の祠の上部など、「あの場所に行ってみたい」と思わせる場所は随所にあるが、どうやっても行けない場所が多い。 ---アイテムを使用したり、巨像の動きを利用した反動ジャンプなどをすれば行けるところもあるが、そのほとんどが地面に接触した瞬間に死亡判定、もしくは地面をすり抜けて落下するかである。 --古の祠は、ワンダの能力を上げればある程度まではよじ登ることができるものの、それでも全体の半分程度までしか登ることができない。上の方はもっと面白そうな形をしている。 --もっとも、開発上の事情によりそういう場所まで作り込んでいないことは明白であり、3Dアクションゲームにはよくあることでもある。既に十分すぎるほどに広大な世界で、魅力的な場所も数多く存在するため、これは嬉しい悲鳴と言えるものかもしれない。 --(正規ではないが)ある方法で行けない所へ行った動画がある。祠の頂上などの光景が見られるが、ここでは割愛する。 -アクションゲームとしてはフレームレートが低め。 --ハード性能などの制約からか、全体的に30fpsも出ていない。しかし、それがかえって独特の視覚効果を生んでいる面もあり、ここは好みによるところでもある。 --『ICO』と共にPS3でも発売されたが「雰囲気がまったく変わってしまう」という理由から、両作品ともフレームレートは変更しないとのこと。 **総評 神秘的な世界観と恐怖を与えてくる巨像との戦いは、さながら映画のようである。~ プレイした人の中には&bold(){「記憶を消して最初からやりたい」}という人もいるほど。巨像と戦う際は、自力で攻略法を探すことをオススメする。 『ICO』と並んで、特に海外での評価が極めて高く、IGN主宰の「ベストPS2ゲーム」では国内外の各有名作品を抑えて&bold(){堂々第一位}に選ばれている。
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