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*ドラえもん 【どらえもん】 |ジャンル|アクション&シューティング|&amazon(B000068I0Z)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売・開発元|ハドソン|~| |発売日|1986年12月12日|~| |定価|5,500円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ドラえもんゲームリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/876.html]]''| #contents(fromhere) **概要 -メジャーな家庭用据置ハードで発売されたドラえもんゲームとしては初めての作品。~ 出回るソフトの少なかった前期ファミコン時代において、原作を理解し、ドラえもんのキャラクターを活かしたゲームシステムを構築。 -初期の劇場版作品である『のび太の宇宙開拓史』『のび太の大魔境』『のび太の海底鬼岩城』をモチーフとし、それぞれで1ステージずつの全3ステージ構成。 -正式タイトルが『ドラえもん』なので、他のドラえもんのゲームと区別する為に、カセットの色から通称『白ドラ』と呼ばれることも。 -ドラえもんゲーと言えばエポック社だが、今作はハドソン製である。 **特徴 -基本システムは、ライフ&残機制のアクションゲーム。~ 敵や敵弾に触れるとライフが減少し、ライフが完全に無くなると1ミス。~ ライフゲージはスタート時は8目盛り分しかないが、道中で特定のアイテムを獲得していくことで、最終的に32目盛り分まで伸ばせる。 --ライフが伸びても後半はダメージ後の無敵時間が皆無になるため、ゲームバランスが崩壊することはない。 --なおライフ回復アイテムは「どら焼き」であり、以後ドラえもん関連ゲームでは「どら焼き=ドラえもんを助けるアイテム」というのが定番に。 -ステージ数は全3ステージと少なめだが、ステージ1がトップビュー探索アクション、ステージ2が横&縦スクロールシューティング、ステージ3がサイドビュー画面切り替え型探索アクション、と全く異なるシステムを採用している。 --ステージ1「開拓編」 ---トカイトカイ星からスタート。~ 最初は何も持っていないドラえもんを操作し、ショックガンなどの武器や、次のエリアへ進むためのどこでもドア・マンホールなどを探しながら進んでいく。地下やボス戦などはサイドビュー。~ コーヤコーヤ星のガルタイト鉱業内でブルロボを破壊すれば、捕らえられていたのび太を救出し、クリアとなる。 --ステージ2「魔境編」 ---3エリアに別れており、各エリア毎にボスが登場する。~ 基本は右スクロールシューティングだが、場面に応じて上スクロール・下スクロールにもなる。 ---初期武器は連射性能が高い代わりに威力の低いショックガン。~ 道中で手に入るスモールライトはボス以外全てのザコを一発で倒せるが、連射は出来ない。 ---各所に進行方向が変わる隠し通路が存在し、強力なアイテムを入手したり、ジャイアン・スネ夫を仲間にできる。~ ジャイアンとスネ夫はオプションとなり、敵や壁に接触してもダメージを受けず、それぞれに設定された攻撃方法で弾を撃ち、ドラえもんを援護する。 ---ジャイアンが仲間にいる間のみ、IIコンのマイクを使うことでダミ声攻撃となり、画面上の全ての敵を全滅させられる。~ ゲーム中1回しか使えないが、エリアボスにさえ通用する攻撃であり、またジャイアンが殺人的音痴という原作の設定を良く活かした攻撃と言える。 --ステージ3「海底編」 ---前ステージまでに助けたのび太、ジャイアン、スネ夫が再び敵にさらわれたため、彼らを宝箱から救出する。~ 鬼岩城前に3人を集めると扉が開いて先に進めるようになる。~ 最後に鬼岩城最深部のポセイドンを倒せばしずかちゃんも救出でき、ゲームクリアとなる。 ---ドラえもんの武器は2連射可能な水圧砲。サイドビューの画面切り替え型探索アクション。 //舞台が水中ゆえか「空気砲」は使えないようだ。原作は海底鬼岩城でのみ「水圧砲」だったし、本作でもそう設定されていたはず。 ---宝箱を開ける「カギ」、特定の壁を壊す「通り抜けフープ」、通常攻撃の効かない海ヘビを唯一倒せる「御守り」、アイテム・仲間を二つまで同時に携帯できる「取り寄せバッグ」の4つのアイテムが登場。それに加え、のび太・ジャイアン・スネ夫もアイテム扱いとなる。~ ドラえもん自身は一つしかアイテムを持てないが、画面を切り替えてもアイテムは消滅しないため、場面に応じて必要なアイテムを持ち替えたり運んだりするパズル的要素もある。 -基本的に各ステージは独立しており、ライフゲージの目盛り・残機数・スコア以外の継続要素は無いが、特定アイテムを取得しておくと次のステージはそのアイテムを所持した状態からの開始となる。 --ステージ1中盤で「スモールライト」が隠されており、これを取得しておくと、ステージ2はスモールライトを所持して開始。 --ステージ2のアイテムとして「通り抜けフープ」が出現。これを取得しておくと、ステージ3は通り抜けフープを所持して開始。 -ドラえもんの世界観を上手くゲームに盛り込んでおり、例えば「ヒラリマント」を持った状態で敵の攻撃を受けるとドラえもんがマントで攻撃をかわすモーションをする、隠しキャラクターとして『宇宙開拓史』のチャミーやドラミちゃんなどが登場する、など芸が細かい。 -ゲーム中に流れるBGMは、そのほとんどが「ドラえもんのうた」の曲を大胆にアレンジしたものがベースとなっており、総じて親しみやすく評判の高い曲である。特に魔境編エリアのBGMはいずれも名曲として名高い。 **難点 良くも悪くもハドソン恒例の「連打ゲー」であり難易度は高め、そして仕掛けがノーヒント。「ドラえもん作品」ということで発売当時はコロコロコミックや「小学○年生」シリーズで毎月のように攻略情報や裏技の特集記事が組まれていたが、これらを読んでいない子供たちorVC版で初めてプレイした人にはきついものがある。 -ステージ1では隠されているマンホールやどこでもドア・アイテムを探しながら進むことになるが、隠し場所は全くのノーヒント。手当たり次第に撃ちまくって探すしかない。どうにかコーヤコーヤ星へ進めても、そちらでは敵の攻撃が突然激しくなり場所によっては弾幕に近い攻撃が襲いかかる。 --強力な武器や連射アイテムも全て隠しアイテム。これらを入手できていないと先へ進むことすら難しい。 --ミスした場合のリスタートは大抵ミスした場所の近くか地下通路の入り口になるのだが、最後のガルタイト鉱業内でミスすると、なんとコーヤコーヤ星の最初まで戻されてしまい、相当面倒なことになる。 -ステージ2では隠し通路へ進まなければアイテムが入手できない。エリア2以降では、隠し通路を通らなければ永久ループする場所もある。 --アイテムを入手できても、ドラえもんが4回攻撃を受けるとアイテムを失ってしまう。このため、「敵の攻撃でアイテムを失う→再度アイテム入手しても、猛攻でまたすぐ失ってしまう」といった悪循環に陥りやすい。 --どら焼きをいつでも入手できるのだが、普通は思いつかない入手方法な上ノーヒント。また、方法を知っていたとしてもスモールライト持っていたりジャイアンつれていたら軌道や当たり判定の関係で狙ってもなかなかとれない難しい条件。 ---その割に狙わないで偶然とれることは結構多く、何の前触れもなく飛んできたどら焼きに驚いたプレイヤーは多い。 ---どら焼きは上記アイテム喪失のカウントリセットも兼ねているためこれを知っているか知らないかで相当に難易度は変わる。 --加えてステージ2の雑魚・ボス共に耐久力が高く、ボスはスモールライトでも32発当てないと倒せず、雑魚もスモールライト無しだと8発~32発当てないと倒せない敵がゾロゾロ出現する。 --挙げ句の果てにこのステージは「戻り復活」であり、ミスしたらそのエリアの最初に戻される。 -ステージ3ではまず広いマップ内からアイテムを探さなければならなず、宝箱も5個がマップ内に点在しておりどれに仲間が入っているかはランダムなため、アイテムの次は宝箱探しに奔走することになる。 --ステージ3のみダメージを受けた時の無敵時間がないため、ガイコツなどに捕まったまま逃げられずにダメージを食らい続け、一瞬で死ぬのはザラ。 --この時代にオートマッピングといったヌル機能などもちろん存在しないので、プレイヤーが自前でマッピングするか地図を暗記するか、あるいは攻略情報の掲載された雑誌・攻略本を購入しなければならない。アイテムや仲間の場所を忘れ迷子になるのもザラ。 --鍵を使い宝箱を開けても、半分以上の確率で特定のアイテムを使わなければ絶対に倒せない「海ヘビ」という敵が出てくる。倒すまではクロックタワーのシザーマンのようにどこでも出没し、挙動不振な動きも相まって非常に厄介。恐ろしい音楽も流れるので軽くトラウマに。 --宝箱のうち3個を守っている「大ダコ」が恐ろしく強く、生半可な連射能力ではまず倒せない。 ---倒せたとしても受けるダメージがすさまじいうえ、倒した直後に強敵の部類に入る骸骨が大量に発生したり、他で発生した海ヘビが出現したりするので、このゲームの中でも特に死にやすいイベントとなっている。 ---大ダコを相手せずに仲間を全員救出できる確率はかなり低く、大ダコとは戦わざるを得ない。当ゲームが3面になって難易度が突然跳ね上がるといわれる理由の一つになっている。 ---そしてやっとの思いで大ダコを倒し、大ダコが守っていた宝箱を開けたら海ヘビだったというのもよくある話である。 --一定時間以上同じ画面に居続けると画面上にいるアイテムや敵を1個だけさらう幽霊という敵が出る((地獄の門から先、通り抜けフープを抜けた先、全く敵の出ない特殊な画面を除く。))。アイテムをさらわれた場合、幽霊が去った方向にあるマップにアイテムが現れるが、その場所へ行く近道があるとは限らず、アイテムを求めてさらにうろつく羽目になる。 ---幽霊の登場タイミングは結構シビアなので行動パターンを覚えるまではのんびりマッピングしている余裕はない。覚えてしまえばその程度の余裕は簡単に作ることができるが、その頃にはマップをだいぶ覚えていることが多いためあまりマッピングするプレイヤーはいなかった。 ---救済措置として比較的場所を覚えやすく、海ヘビ・幽霊を含めて敵が全く出ない画面が数カ所ある。この場所を覚え、そこでアイテムを整理するのが攻略上重要なテクニックとされていた。 --ダイヤモンドや金塊を取り過ぎると「拷問部屋」に強制的にワープし、死ぬまで大量のガイコツの攻撃を受け続けなくてはならない。~ (説明書には「一定時間内に仲間を救出できないと拷問部屋に飛ばされる」とあるが、これはウソというか誤りである。)~ 敵に混じって時々飛んで来るドラ焼きを取り続ける事で脱出出来るものの(これも説明書には「一定時間経過で脱出できる」とあり、やはり誤りである)、結構難しい。閉所で大量のガイコツに襲われる光景は恐ろしい音楽と相まって相当の恐怖。マイティボンジャックと酷似している。 ---もともと全ステージを通して、恐怖要素を入れすぎである。ステージ1後半の墓場の演出や音楽ですらかなりのもの、ステージ2では原作のオブジェクトに黒い背景が添えられることにより、原作とは違ってある意味現実的でおどろおどろしい、ハードなSFに出てくるような地底世界を演出してしまっている。ファミコンの性能上仕方ないのだが。~ ステージ3においては前述している通り、グラフィックや音楽や難易度が狙ったとしか思えないような域に達しており、現代の感覚ではやや厳しいものがある(当時の子供達には全然問題ないが)。特に鬼岩城内部は、出現する大量のザコ敵(特にガイコツ)や狭い通路での海ヘビゾーンにより、難易度は高くないものの怖さで断念した小学生は多数居たと思われる。 --復活場所は「通り抜けフープ」のある場所になっているが、このとき条件次第で嵌まる。具体的には以下の条件。 ---通り抜けフープを何らかの理由で岩の中に閉じ込めてしまい((取り寄せバックで牽引中に岩に入ってしまう、幽霊に盗まれている最中に画面を切り替えたりダイヤで倒したりする、フープで壁を消した後に壁のあった場所にフープを放置するなど。))、幽霊に盗ませられない状況に陥る。 ---取り寄せバックがとれない位置にある。 ---復活場所からドラミちゃん((一回だけ、全ての秘密道具をその場に集めてくれるお助けキャラ。とある地点でIIコンのマイクを使うと呼び出せる。当然のごとく隠し要素のため、知っていないとまず利用不能。))登場ポイントに行けない。またはすでに一回呼んでいる。 ---仲間を宝箱から救出できない、壁の向こうにいる((宝箱に閉じ込められている場合を含む。))、地獄の門に行けない、の3つのうちいずれかを満たす。 -また、ライフゲージを伸ばすためのアイテム「元気キャンディ」が各ステージに2個ずつあるのだが…。 --ステージ1:1つ目は次のブロックへワープするドアをスルーした先にあるマンホールの中に置かれている、2つ目は何もないところを打ちまくらないと出ない。 --ステージ2:ジャイアン・スネ夫を連れ、スモールライトとヒラリマントを手に入れるなど条件をそろえた状態で隠し通路に入ると入手 --ステージ3:通常マップ内に配置 ---となっているため、初心者はステージ1と2の元気キャンディを取り逃しやすい。ライフ目盛りが少ない状態だとステージ3のクリアは難しいため、初心者は負のスパイラルに陥りがちになる。 これらの救済策としてコンティニューの裏技や面セレクトの裏技があり、これを知っているとステージクリアが格段に楽になる。また後半の面も手軽に楽しむことが出来る配慮は当時としてはかなり良心的な部類に入る。スタート時の得点を異常に高くして残機を増やす裏技もあるにはあるが、こちらはカセットずらしを利用するもので意図的に用意された物ではない。 //真エンディングを見るためにはきちんと1面からクリアする必要があるが、コンティニューしても面セレクトを使わなければ真エンディングを見れる。 **総評 -ファミコン時代前期のゲームらしく相当の難易度であるが、決してクリア不可能な難しさではなく3つのステージにおいて苦手ジャンルさえなければクリアできる。~ とはいえ、ガチな難易度に加え相当の恐怖演出を含むので、主な購買層だった子供向けのキャラクターゲームとして適切だったとはいい難いが。 -原作の強敵がただのザコになっていたり、原作に影も形も無いザコ敵キャラクターが大量に登場したりと、敵キャラクターに関してはかなりオリジナル改変が行われているものの、総じて遊び応えのあるアクションに仕上がっている。 -以上を踏まえると、原作を理解した上で各ステージにおいて高いゲームクオリティを維持し、ゲームを面白くするためのアレンジも加えた良質なキャラゲーだといえる。 -プレイの際は、各ボスキャラクター等を倒した際に画面が激しくフラッシュする時があるので注意。またゲーム開始後やステージクリア後にタイムマシンで移動する場面では、いわゆるポケモンショックレベルの渦巻きが高速で点滅する演出があるので注意。
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