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*影牢 ~刻命館 真章~ 【かげろう こくめいかん しんしょう】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000069SWK)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売・開発元|テクモ|~| |発売日|1998年7月23日|~| |定価|5,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| *前作『刻命館』との関係 -『刻命館』(以下、前作)の「侵入者を罠にはめて殺戮する」というコンセプトは継承しているが、ゲームシステムは全面的に改められている。前作が一種の「ダンジョン経営シミュレーション」的なゲームだったのに対して、本作はトラップアクションを徹底的に強化しているのが特徴。 --具体的には前作ではトラップを単発で仕掛けるしかなかったが、今作からは複数のトラップをセットして次々とヒットさせるコンボが導入された。 --前作にあった館の増改築やアイテムの売買などが削除され、シミュレーション的要素はトラップの開発ぐらいになった。 *特徴 -ゲームシステム上の最大の特徴はトラップのコンボである。天井・床・壁にそれぞれ一つずつトラップを設置できる。あるトラップにかかっているかダウンしている間に別のトラップをヒットさせるとコンボになる。トラップはワンボタンで起動するため、次々とトラップを決めていくのが簡単で楽しい。 --単にダメージを与えるものだけでなく数マス強制移動させるもの、一定時間拘束するものなどトラップごとの役割をしっかり把握する必要がある。また、強制移動のトラップには高低差が影響することもある。 --トラップにはチャージ時間があるため、それも計算に入れる必要がある。 --単なるアクションゲームではなく、こうした時間や強制移動距離などの計算も考慮に入れる必要がある。しかし、トラップを再設置する場合には時間が停止するため、じっくり考えることもでき、アクションが苦手な人にとってもハードルが低い。それに複雑なものでもないのでゲームのテンポが悪くなることもない。 --敵によっては特定のトラップを回避(コンボ中や状態変化中はトラップに引っかかるが、通常はよける)したり、特定のトラップを無効にする(あたり判定そのものが存在しない)ものもいるために最強コンボのみで戦うというゴリ押しが通用しにくい。そのため、常に緊張感を持った戦いが楽しめる。 ---慣れないうちは威力重視、慣れてくるとコンボ重視という戦い方を選択することができるし、お笑いトラップのコンボのように冗談みたいな選択も可能で、トラップ選択の幅はとにかく広い。 --次々とトラップに仕掛ける爽快感だけでなく、タライやカビンといった妙に笑いを誘うトラップも魅力。ストーリーが重い中で、こうしたお笑いトラップは絶妙なスパイスとなっている。 --ステージが終わるごとに殺害した侵入者の死因まで見られる。死因は最後に決めたトラップによって決まる。ちなみにタライで止めをさすと「タライに恥をかかされる」という訳のわからない死因が表示される。 --トラップはバランスブレイカー的なものから何のためにあるのかわからないようなものまである。そのあたりの見極めも重要なのだが、作成したトラップの性能は実戦で投入しないとわからない(この問題は練習モードを備えた『蒼魔灯』では解消された)。 -ストーリーは前作の重さを引き継いでいる。主人公(デフォルト名はミレニア)は支配層である刻人(ときびと)によって洗脳されており、人を殺すことへの罪悪感や戦いへの恐怖といった感情は失われ、刻人のために「人間狩り」を淡々と行う。そのため、侵入者はどんな目的であろうと「敵」であり、狩る対象でしかない。 --支配層の刻人、被支配層の人間という構造の中で、刻人の支配に抵抗する組織の存在や刻人を出し抜こうと考えている人間、ただ名声のみを求める者、愛するもののために命を懸ける者などが絡み合っている。また、なぜ刻人がミレニアを使って「人間狩り」を行うのかもストーリーを進めるにつれて明らかになる。裏設定のようなものはほとんどない。 --一部の侵入者に対する態度によって、エンディングは分岐する。無慈悲・無差別な虐殺もよし、情けをかけるもよしである。なお、どのエンディングも鬱エンドとまではいかないものの含みを持たせた内容となっており、手放しでハッピーエンドとよべるものはない。また、前作とのつながりを示唆するものもある。 --こうした「善人・悪人・知人・肉親・仇を問わない殺戮」「鬱ではないがハッピーとも言えないエンディング」がシリーズの伝統ではあるのだが、このあたりがどうしても好みの分かれるところである。 ---背徳感がたまらなく好きという人にはジャストフィットするのだが、王道のストーリー好きには少々つらいだろう。 *問題点 -ミレ二アの動きがややもっさりとしている。特に階段を上るときのもっさり具合は少しイライラする。 *総評 罪のない人であろうと何であろうと殺害するというコンセプトと重いストーリーは好みの分かれるところである。しかし、純粋にアクションゲームとしてみたときには、テンポがよく爽快感があり、戦略性やトラップコンボの組み立ても奥深い。そのため、アクションが得意な人も苦手な人も楽しめるようになっている。トラップの種類は豊富すぎて、誰得のようなものもある一方で強力すぎるものもあるので調整不足の感もないわけではないのだが、トラップの性能を見極めて試行錯誤するのもこのゲームの魅力といえる。 *以降の作品 -後継として『[[蒼魔灯]]』と『影牢II -Dark illusion-』が発売された。ゲームシステムだけでなく、女性を主人公にしていること、さらに主人公の衣装が(なぜか)ボンテージ風なものも今作を引き継いでいる。 --蒼魔灯ではコンボ数の増加、トラップの強化方法の改定、トラップの種類の増加(もちろんお笑いトラップも増えた)、戦闘マップの強化、上級者向けの「エキスパートモード」などゲームシステムとグラフィックの強化が行われ、その点では好評であった。ただ、ストーリー面ではわかりにくいところがある点や「無慈悲な殺戮」から「言い訳しながら(そして流されつつ)殺戮」へ転換した点があり、そこの評価は芳しくない。 --影牢IIにいたってはゲームシステムまで劣化し、コンボの計算が困難になっただけでなく、ラスボスにはコンボが決められないというこれまでのファンにケンカを売るような仕様になっている。さらにバグや英単語のスペルミスまである。ウリの「ダークイリュージョン」はなかなか派手で面白いのだが、ゲームのテンポを悪くしているという面も。
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