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*マジカルバケーション 【まじかるばけーしょん】 |ジャンル|RPG|&amazon(B00005S01Y)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|ブラウニーブラウン|~| |発売日|2001年12月7日|~| |定価|5,040円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要 -ブラウニーブラウンの処女作。 -非常に美麗なパステル調の2Dグラフィックスや、世界観、魅力的なキャラクターの多さなどから話題になり、1作目は日本国内のみで発売ながら20万本以上を売り上げた。 **特徴と評価点 -概要にも挙げたがGBAの発売から一年も経っていないにもかかわらず美麗なグラフィック。 --序盤の海岸などで感動したプレイヤーも多い。 -基本的に魔法を使って戦う戦闘。 --主人公含む自分のパーティはすべて魔法使い。 --パーティは主人公の通う学校のクラスメイトで構成されるのだが、クラスメイト15人中14人を戦闘で使用できる(1回の戦闘で出すことの出来るキャラは6人) ---残り1名はストーリー序盤のわずかな時期のみ加入のゲストキャラ的存在。 --魔法の属性の数も多く、火、水等のメジャーなものから美、刃、獣など一風変わったものも多く全部で16種類の属性がある。さらに属性それぞれに相性がある。 ---ここは逆に言えば「多すぎてややこしい」という難点と表裏一体だが、戦闘中にいつでも相性を確認できるためある程度緩和される。 --魔法を使っても毎ターンキャラのパラメータに応じてMPが回復するので気兼ねなく魔法が使える。 --精霊コンボというシステムにより、場に出ている精霊の数に応じて魔法の威力が上昇する。相手の召喚した精霊を横取りしたりもできるので駆け引きが味わえる。 -独特なシナリオ --主人公のクラスが臨海学校に来ていると、エニグマと呼ばれる生き物が突如現れクラスメイトと先生をさらっていく。それを助けに行くというストーリー。 ---最初に主人公の性別と15種類の魔法の属性のうち一つ(闇・光・愛は除く。詳しくは後述)を選んでスタート。説明書には属性ごとに「初心者向け」「上級者向け」などの説明も。 --初めこそ順調に仲間が見つかっていくがエニグマの妨害や仲間の失踪などにより、出発点である光のプレーンから闇のプレーン、死のプレーンと徐々に闇の世界に足を踏み入れていくなど暗い世界観がある。 --15人のクラスメイトそれぞれに魅力があり会話は見ていて面白い。 --こんにゃくやパペットなど様々な種族の集落が各地にあり、それぞれに掟や習慣などがあり色々な所に行ってみたくなる。 -適切な難易度。難しすぎる事もないし、かと言ってレベル上げを怠ると詰まる。 -やりこみ要素が豊富。クリア後の隠しダンジョンが三つあり、メインである一つは五十階までフロアがあり、さらに三段階から難易度を選べる。 --隠しキャラが多く、9人もいる。 --レベルは999まで上がり魔法それぞれに用意されている魔法レベルも99まで上がる。 -フィールドの各地にワープポイントがセットしてあり、戻る時非常に楽。 -アミーゴシステムという、別の同カセットと通信する機能による特典も多数。初期属性以外の魔法を覚える、温泉でパラメータを上げられる等、必須ではないが攻略が格段に有利になる。 --よくゲームを扱った漫画で題材となる「楽しいが子供達をひきこもらせない、メーカーにもプレイヤーにもその家族にも嬉しいゲームを作れないものか」→「ゲームの中(作品の出来)と外(プレイヤー同士の交流)で何倍も楽しめる作りで大ヒット」という展開を体現しようとしたものと言えよう。しかし… **問題点 -そのアミーゴシステムに問題がある。現在のWi-Fi通信のようなネットワーク環境がないGBAではリアルお友達と通信してアミーゴを集めるしかないわけだが、隠し要素は''10人アミーゴを集めるごとに開放される''。前述の漫画で描かれるような「ソフトを発売して間もない頃の小学生達の間」とかはともかく、数年経って(今このページで扱っている本作もまさにそう)買った大人ゲーマーは''今でも同じソフトを持っている相手が近所にいるか探す時点で既に困難である。''10人集めることに関しては言うまでもない。 --本作には愛・闇・光という隠し属性があるのだが、闇の魔法を習得するための条件が''別々の100人''と通信すること、光の魔法が闇を含むすべての魔法を習得すること。''要するに一人プレイでは不可能。'' ---さらに三つの隠しダンジョンのうち二つは闇、光それぞれの魔法を会得することが入るための条件なので''例によって一人でプレイしている人には以下同文。'' --手間はかかるが、ROMを二つ用意して片方で一人アミーゴ→リセットを繰り返せば、もう片方のROMのアミーゴは100人に出来る。 -本作のコンセプトが魔法で戦うRPGなので、物理攻撃があまり役に立たない。仕方ないといえば仕方ないが… --しかしそれ故に力のパラメータが死にパラメータになり、力が高いキャラクターはあまり使われず、MPや速さの高いキャラクターを使うようになってしまい、パーティが偏り、結果的に通信対戦では同じようなパーティ編成で戦うことになる。 -初見殺しの問題 --前述した通り、ゲーム開始時主人公の属性と性別を決めるのだが性別で男性を選ぶと力、守り、HPが高くなる。力は死にパラメータであり、魔法攻撃を仕掛けてくる相手が多い本作では守りも力ほどではないとはいえ役に立たない。対して女性の場合は速さ、精神、MPが高くなる。このゲームは速さの高い順に行動するので基本的に速さは高いほうが有利であり、精神は魔法攻撃に対する防御力で、魔法が主軸となるこのゲームでは非常に重要なパラメータである。MPについては言わずもがな。このゲームの基準だと男主人公は弱キャラ、女主人公は強キャラに分類され、さらに主人公はパーティから外せないため、男主人公を選んだ場合は常に弱キャラがパーティにいることになる。あわれ、男主人公(泣)。 --このゲームには精霊が各地に存在しており、それぞれの精霊に合った条件を果たすことで契約できる。しかしその内の一体である愛の精霊は今まで採ったカエルグミの数によって契約できるかが決まってしまう。カエルグミは道端やダンジョン内など様々な場所に分布しており、さらに捕獲することで回復アイテムとして使用できるため序盤では何も考えずに採ってしまう場合が多い。一つでも採ってしまうと(さらに言うと購入も)愛の精霊をコンプリートできなくなってしまうため、攻略情報などを見ずに初プレイの人には精霊コンプリートが不可能と言っても過言ではない。一応序盤でそのような伏線が有るが、情報を得る場所が分かりにくい上、さらに意味も分かりにくい。 --ただし愛の精霊の入手条件である「カエルグミ入手・購入ゼロ」だが序盤イベントでどうあがいても一回は入手しなければならないがこれはストーリー進行に必須なイベントのためカウントされない。 --さらに上記の愛の精霊の問題をクリアしても光の精霊と闇の精霊の問題があり、光の精霊は闇の精霊と一体でも契約していると契約できなくなってしまうものも多い。そのため全ての精霊をコンプリートするためには、序盤から終盤にかけてカエルグミ無捕獲無購入縛りプレイし、全ての愛の精霊・並行して全ての光の精霊と契約する→全ての闇の精霊と契約する というややこしいプレイングを求められる上に闇の精霊全てと契約するには今まで一匹も採らずにいたカエルグミを''最低でも1000匹も捕まえる必要がある。''プレイヤーに対する嫌がらせとしか思えない。おまけにこれだけの苦行を成し遂げようとしても、最後の光の精霊及び闇の精霊は前述の光、闇それぞれの魔法の習得が義務付けられているダンジョン内にいるため通信環境がなければそもそも精霊コンプリートは不可能である。 -シナリオの問題 -本作は徐々にシナリオが暗くなっていく流れがある。 --クラスメイトがエニグマと融合し戦うことになったりする等、鬱イベントが多い。しかし基本的にはどれも救いが残されておりそこまで酷くはないが、中盤になって行くことになるマサラティ村のイベントは中々きつい。 -戦闘システムの問題 -戦闘で精霊コンボを使うことにより魔法威力が上昇するのだがその上昇幅が半端ではない。 --精霊コンボとは場に出ている同種族の精霊の数に応じて威力を上げるシステムだが、精霊が一体増えるごとに''威力が倍になるのである''このゲームには精霊を二体同時に出すダブルコールの魔法があるため、素早さを調整することにより主人公と同属性の味方で最低でも四倍の威力を叩き出すことができる。前述のアミーゴシステムを使えば他属性のクラスメイトでも自分と同属性の魔法が使えるようになるため、素早い5人でコンボを組み立てれば''相手に何もさせずに128倍の威力の魔法を当てる事が出来る。'' --主人公達が臨海学校で乗ってきたバスを家探しする事ができるが、これによって手に入る温泉セットは全てそろえると全てのパラメータに大幅な補正がかかる上にそこそこ見つけやすく、バランスブレイカーとなる可能性がある。 **総評及びその後の展開 -知名度は他のメジャーどころのRPGに劣るものの、荒削りながらも面白味のある戦闘と、GBA初期とは思えない美麗なグラフィック。独特でありながらも魅力的なキャラクターとストーリー等、評価点は多い。王道から一歩外れたRPGを楽しみたい人には間違いなくおすすめできる。 --現在はGBA本体ともども中古量販店で安く販売されているので、本体とソフトを二つずつ買って一人で隠し要素を楽しむこともできる。''時間はかかるが…'' -DSで続編『マジカルバケーション 5つの星がならぶとき』が出ているが、多すぎた属性の簡略化による魔法・クラスメイトの減少、グラフィックの劣化、精霊の廃止、鬱イベント増加などにより、あまり良い評価は得られなかった。それでも一部のファンがつくなど、ある程度結果は出したようだ。 --と言っても劣化ばかりではなく、もちろん改善された部分もある。特に大量の通信相手が居ることを前提とした多数の制限は緩和され、DSのすれちがい通信機能のおかげでアミーゴシステム自体のハードルも下がった。
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