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*ワギャンランド
【わぎゃんらんど】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000068H3G)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|ナムコ|~|
|開発元|ナムコ、ナウプロダクション|~|
|発売日|1989年2月9日|~|
|定価|4,900円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
**概要
-恐竜型ロボットのような姿をした不思議な生物「ワギャン」が主人公の、横スクロールアクションゲーム。悪のマッドサイエンティスト「Dr.デビル」に征服された故郷「ワギャンランド」と家族を救うために戦う。
--本作でのワギャンは生物という設定らしく、雌雄があれば子供もいる。もともとのワギャンはナムコのアーケード向けアミューズメントマシンであり、拡声器に向かって大声で叫ぶとその音量を測定して喋りを返すというエレメカだった。
--「Dr.デビル」は続編でも登場し、ワギャンvsDr.デビルの構図がロックマンvsDr.ワイリーやソニックvsエッグマンの如く、延々と続いている。
**システム
-ワギャンは左右移動とジャンプの他、Bボタンでマンガ文字の形をした音波砲を発射する。
--音波砲が当たった敵はしびれてしまい、しばらく動きが止まるほか、ワギャンが触れてもミスしなくなる。敵を音波砲で固めて足場にするといった攻略法が可能。
--初期状態は小さく「&size(90%){ワッ}」。ステージに落ちているワギャナイザーを取る事でだんだん大きく&br「&size(110%){ギャ}」「''&size(120%){ガー}''」「''&size(140%){ギャー}''」と、効果範囲や持続時間が4段階にパワーアップする。
--最強状態で更にワギャナイザーを取ると一定時間無敵になり、同時に移動スピードやジャンプの飛距離が倍近くに上がる。無敵時間終了後は初期状態に戻る。
-ライフ無しの一触即死制。また、穴などに転落した場合は無敵中でも1ミスになる。
-ステージのゴールに到達するとステージクリアだが、中にはゴール地点にボスがいたり、行く手が分岐していたりする場合もある。
--ステージ中の特定箇所に音波を当てる事で出現するワープゾーンを使い、別の分岐ルートにジャンプする事もできる。
-ボスとの戦闘はアクションではなくミニゲーム。
--種目は「神経衰弱」と「しりとり」の2種類。くまやカキ氷といったアイコンの描かれたパネルを6×4の24枠に敷き詰め、カーソルで選択して遊ぶ。
--いずれの種目も、すべてのパネルを取りきって勝利するとパーフェクトボーナスとして残機が7UPする。残機はクリア後にボーナス点に換算される。
-タイトル画面で隠しコマンドを入れると裏モードをプレイできる。
--裏モードでは各ステージの敵の数が増えるなど難易度が上がっている上、後述のお助けアイテムが手に入らなくなっている。
**評価点
-アクションゲームのボス戦闘がミニゲームというシステムは斬新だった。
--しりとりはパネルに描かれた絵を選択して行うのだが、1つの絵に対し2種類以上の読み方が設定されているパネルもある。「うさぎ」を「ラビット」と読んだり、「ロケット」を「ミサイル」とゴリ押ししたり、「とうだい」を「うみのみちしるべ」とムチャ読みして相手を手詰まりに追い込んだりできる。逆に、7UP狙いでボスを活かすためにあえて裏読みをしないという戦法もある。
---この裏読みのパターンの豊富さと意外性は、本シリーズの重要な人気要素の1つ。
--神経衰弱は、配列パターンが限られているという欠点はあるものの、ボスは一度めくられたパネルは絶対に忘れないAIをしているので、普通にやる分にはなかなか手強い。
-適切な難易度設定。
--ワギャンはジャンプ力が高く、音波攻撃の使い勝手も良い上無敵にもなれるので基本的に強い。ゲームに不慣れな人でも序盤ステージは楽に越せる。
--ゲーム終盤に入るとステージの難易度が上がり、音波攻撃の効かない障害物も増えて歯応えがでてくる。しかしこの時期に入ると、敵を倒せる強力な音波を連射できる「スーパーワギャナイザー」、空を飛べるようになる「ワギャコプター」といったお助けアイテムが登場し、使うかどうか選ぶ事でユーザー側が難易度を調整できる。
---一撃死制なので、後半ステージにゴリ押しプレイは通じない。音波砲を上手く使い、避けるべき敵は避け、無敵になって一気に進むと決めたら穴に注意しつつ全速前進、とメリハリがある。
-ポップでかわいらしいグラフィックや明るい雰囲気の音楽は好評であり、当時のゲームとしては珍しく女性受けも良かった。後のシリーズにも同じ空気が継承されていく。
**欠点
-神経衰弱のパネル配置は規則的であり、コツを覚えるとボスを完封できてしまう。慣れてしまえば、ほぼプレイヤー側の勝利が確定した消化試合と化す。
-稼ぎプレイにはやや不向き。ボス戦闘のパーフェクト7UPはかなり大きな得点源だが、神経衰弱の初手でボスがまぐれ当たりを引いたり、しりとりでボスが不必要な裏読みをしてきたりといった妨害行動でなすすべなく崩されてしまう。ハイスコアを狙えるかどうかは運任せ。
-ゲームオーバーのコンティニューが有限な上に残り回数が非表示である。
**総評
キャラがかわいくて絵に温かみがあって、ボス戦闘もミニゲームで平和~な雰囲気のライト層向け作品…と思いきや、ゲーム部分の作り自体もしっかりしている。~
中でもボス戦闘のしりとりの裏読みは、決まれば一撃でボスを手詰まりに追い込める鬼畜な読み方の存在もあってか、裏技大好きな当時のゲーマー少年たちの心もがっちり掴んだ。~
幅広い層へアピールできるデザインと斬新なアイデアと丁寧な作りこみによって多くのファンを獲得し、基礎的な部分を据え置いたままシリーズ化もされた良作である。
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