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*カオスエンジェルズ 【かおすえんじぇるず】 |ジャンル|RPG|~| |対応機種|PC-8801(mkIISR以降)、PC-9801(VM/UV以降)、MSX2|~| |発売・開発元|アスキー|~| |発売日|1988年7月|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| *&size(35){WARNING!!!!!!!} **&size(20){本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。} **概要 -基本はオーソドックスな3Dダンジョン探索型RPGだが、それまでのアダルトRPGが「捕まっていた女の子を助けてお礼に…」「ボスだけは美少女なので、倒した後にイベントシーンに切り替わって…」と言うものだったのに対し、敵モンスターは全て女の子という「女の子モンスター」登場作品のパイオニアともいうべき作品。 --『Rance』や『ドラゴンナイト』(双方とも『II』以降((『ドラゴンナイト(1)』は前述した様な昔ながらのアダルトRPGであり、『Rance(1)』はそもそもアドベンチャーゲームだった。更に付け加えると『Rance』シリーズでの女の子モンスターは多くても半分だが(通常のモンスターを「男の子モンスター」と呼んでいる)。)))等の源流ともいえる。 --実は、本作以前にも敵が全て女の子なアダルトRPGは存在したが、それは「男と女の大戦争、勝敗はHでつける」と言う内容の作品であり、敵はモンスターではなく人間である((ついでに言うと(当時の技術の問題もあり)まともなグラフィックは付いて無かった。))。 **ストーリー ウロボロスの塔。月が真上にあるときに姿を現し、その頂上を極めた者は人の求める色と欲の全てを手に入れられると言い伝えられている。偶然酒場で相席していた老人からこの伝説を聞き老人から塔の地図と魔法の鍵を託された冒険者は、この伝説の塔を求め、長旅の末北の砂漠へとたどり着いた。砂漠をさまよううちに砂嵐に巻き込まれるも、ある時月明かりに身を照らされる。気づけば砂嵐は止み、伝説の塔が姿を現していた。冒険者は最上階をめざし単身塔に入っていった。 **評価点 -各所に仕掛けられている謎の完成度の高さ --一見ノーヒントと思われるような謎であっても、マッピングを正しく行いダンジョン各所に記されている落書きなどの情報を確認していけば確実に謎の手掛かりを得られるように作ってあり、その絶妙な難易度設定は現在でも評価が高い。 --またシナリオ面でも各所の落書きやイベントで十二分に世界観を演出しており、凡百のRPGとは一線を画す出来。 --また特定の女の子とHをすると特殊能力を得られ、それを用いて攻略をしていく局面もある。 --なお、攻略に必要な装備・アイテムは全て塔内での調達となるが、一定日数経過することで消費アイテム・非所持アイテムが復活する仕様になっており、消費アイテム不足で攻略不能になるということは起こらない。 ---アイテムが復活する理由についてはストーリー上でもきちんと説明されている。 -やりこみ度の高さ --全ての女の子には2パターンのHシーンが存在しており、それをコンプリートしていくというやりこみ要素もあるので非常に奥が深い。 ---2パターン目のHシーンを見るためには2ターン以内に倒さないといけない。最高レベルに達しても工夫しないと全CGを見る事が出来ないバランス。 ---またボスクラスの敵であってもアイテム同様一定日数が経過することで復活するので、見逃しても再挑戦することが可能。 -ディスク容量からは考えられないボリューム --前述の女の子のHシーンも含め、BGMもフロアごと、敵ごとにすべて違った曲が割り当てられており(おそらく初めて)、当時としては相当のボリューム((本作での女の子モンスターの種類はPC-88版は31種類、MSX2版は34種類、PC-98版は37種類。これは当時のPCのスペックやディスクの使用枚数からから考えると群を抜いて多かった。))。 ---これが88版は2D FD2枚、MSX版2DD FD2枚、そして98版は2HD FD1枚で実現されている点も驚異。 **問題点 -コピー対策として、休息やセーブが行えるテントに入る際に防犯の呪文がかかることがあり、解除にはソフト付属の対応表から探さなければならないが、字が細かく探すのがやや厳しい。所謂[[マニュアルプロテクト>メタルギア2 ソリッドスネーク]]。 --元よりコピー対策な代物の為、対応表をコピーをすると文字が潰れる様に、茶色い紙に黒く小さな文字で書かれており、仕方が無いと言える。 --逆に言えばディスク自体にはプロテクトが施されていない為、バックアップを無制限に作成できるというメリットもあるので一概に問題とは言えない。 --ただしオリジナルであるPC-88版には防犯の魔法は存在せず、変わりにデータに対してコピープロテクトが施されている、他の二機種でもソフト自動販売機「ソフトベンダーTAKERU」で売られていた物は同様。 ---そもそもTAKERU版のマニュアルはその場でプリンター用紙(今となってはは安物FAXでしか使わないようなロール紙)に印刷していたので、専用の紙を用意することは不可能。更に当時のプリンターだと文字のサイズも全角、半角、倍角の三種類しか存在しない。 -CG閲覧モードが存在しないこと。 --さすがに古い作品故にこればかりは仕方が無い。CG閲覧モードが登場するのは何年も先(ハードディスクが一般化した時代)の話である。 -容量節約の為か、所謂「ライン&ペイント」描画なので表示が遅い。 --連続移動時は描画を省略することで速度を保っている。一応16ビット機のPC-9801及びMSXturboR(ただし細工が必要((本来はtarboR発売以前のゲームは自動的に8ビットモードで動作するのだが、turboR発売と同時に公式誌『MSXマガジン』で「強制16ビットモードプログラム」が発表されている(ただし同期が合わなくなる可能性もあるので、一部ゲームでは不具合が起きる)。)))ならストレスは無い((MSXはディスクアクセスの遅さも足を引っ張っているが、敵出現時(と階移動時)以外はアクセスは無いので気にならない。))。 -ボリューム不足 --評価点と矛盾するが、純粋にRPGとして見た場合、25x25ブロック(壁の厚さが1ブロックある為、実質的には20x20の『[[Wizardry]]』より狭い)で全7階はボリューム不足と言える。 ---楽しみの一つである落書きが、終盤2階には存在しないのも。ストーリー的には間違っていないが。 --アダルト要素に容量を食われている為、仕方が無いことではある。 **総評 -アダルトゲームではあるものの、完成度の高い謎解き、多彩な女の子のグラフィック、ボリュームの高さなど、アダルトを抜きにしてもヘタな一般向けRPGより評価が高い。 -アスキーが一時黒歴史扱いしていたのが非常に惜しまれる逸品。黒歴史なのは本作品に限ったことではないが。 //アスキーファミコン参入は1985年、今作は1988年では任天堂の参入時に圧力かけた、は考えられない。他、矛盾するため、下記の記述も除去 -MSX2が「安価に美少女ゲームが楽しめるハード」として新たなニーズを掴むきっかけとなったソフトの一つと言えよう。 //エロゲーメーカーがMSX移植版を作るきっかけにはなったかもしれないが。 --実はMSX2は当時の低価格帯ハードとしては破格の色数を誇り、綺麗な絵が描けたのも理由ではある。 ---参考 : MSX2 512*212ドット256色 : PC-8800シリーズ 640*200ドット8色 : PC-9800シリーズ 640*400ドット16色---FDD一基内蔵のMSX2が五万円台で購入できたのに対し、他機種は十万円台から数十万円も出さなければ購入できなかった。 //9821は完全に一世代後なのでオミット **余談 -現代なら『MSXマガジン永久保存版3』でMSX2版をWindows上でプレイできる。ただし動作保障はXPまで。 --上記の対応表は取り込み画像でCDに入っている。この事からも現代では対応表のコピーも(解像度の上昇及びカラーコピー機の普及で)可能な様だ。 --描画に関してはturboRモードは存在しないが、エミュレーターに倍速モードもあるのでストレスは無い。ただしturboRと違って音楽も倍速になってしまうのが欠点。 -他機種に移植する場合に追加要素を加え出したのはこの頃のゲームからだと思われる。それまでのゲームはPCが高価ということもあり、どの機種で遊ぼうともPC性能の差で実現不可能でなければ格差がないように配慮されていたように思われる。 -キャラデザ・原画担当のグラフィッカーは今も「Y人」の名で現役で活動しており、『クイーンズブレイド・スパイラルカオス』で一部の女の子モンスターを担当したりしている。そして本作発売から20年以上経った2011年3月末日に原画集「カオスな原画たち」が発売(ダウンロード販売のみ)された。当時のボツキャラなども掲載された充実の内容でファンなら必見である。 --パッケージアートだけは有名メカデザイナーの[[明貴美加>銀河お嬢様伝説ユナ3 LIGHTNING ANGEL]]だったりするが。 -続編の予定もあったが、アダルトゲームとしてしか評価しないアスキーに対し作者が切れて頓挫したと言うインタビュー記事が他社の雑誌『ポプコム』に掲載された(インタビューに答えたのは作者本人ではない)。 -『Rance』シリーズのプロデューサーのTADA氏も本作のファンを公言しており、『Rance 5D』のボスキャラが「金竜」なのは本作の「ゴールドドラゴン」からだとしている((ただし技は大阪に実在するラーメン屋『金竜』から。また、エンターブレインの雑誌に寄稿したものなので、リップサービスの可能性がある。))。
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