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*重力装甲メタルストーム
【じゅうりょくそうこうめたるすとーむ】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000068HG3)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|アイレム|~|
|開発元|タムテックス|~|
|発売日|1992年4月24日|~|
|定価|6,850円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|

**概要
-重力反転のギミックを取り入れた、横スクロール2Dアクション。
-7面構成で、2周エンド。
//魔界村スタイル
//最終面がロックマンスタイル
//下ネタ帰れ
-ファミコン末期の作品で、しかも開発は(アイレムの子会社とはいえ)無名な会社。残念ながらとてもマイナーな作品であると言わざるを得ないが、強烈な作り込みで魅せてくれる。

**ストーリー
>20世紀から30世紀にかけて、人類は宇宙への進出に成功。強大な科学力は、冥王星を対異星人専用機動惑星「ギガデス」に変えた。&br()
惑星破壊砲を備えるまでにいたったギガデスであったが、ある日突如として連絡が途絶え、暴走状態におちいったことが判明した。そしてまもなく、海王星が消滅。&br()
事態を重く見た宇宙連邦はギガデスの自爆装置を作動させたが、すでに装置にはロックがかけられていた。惑星破壊砲の次のターゲットは地球。&br()
最後に残された手段として地球のマザーコンピュータがはじき出した作戦は、惑星破壊砲のエネルギー充填が完了する前に、自爆装置のロックを解除すること。&br()
成功率はわずか2.5パーセント！極秘指令をうけたグレッグ・バートン中尉は重機動歩兵ストームガンナーM-308カスタムに乗り込み、ギガデスへと飛び立って行った・・・。&br()

**特徴
-今作の最大の特徴はなんと言っても「重力反転」のギミックである。
--十字ボタン上＋Aボタンを押すと重力が反転し、十字ボタン下＋Aボタンを押すともう一度反転してもとの重力にもどる。
-アイテムは主に3種類のパワーアップアイテムと一度だけ攻撃を防ぐ特殊アイテムである。
--「P」：ショットが大幅パワーアップ。(G・Sとは併用不可)
--「G」：重力反転中、着地するまで完全無敵＋攻撃判定付加。(P・Sとは併用不可)
--「S」：自機の前に攻撃判定を持つ盾が出っぱなしになる。(P・Gとは併用不可)
--「A」：一度だけダメージを無効にする。
-フリーコンティニューでいくらでもやり直すことができる。
-パスワード制でパワーアップや残機数などもそのままの状態で始められる。

**長所
-FCの中ではトップレベルのグラフィック。
--例えばFCなのに多重スクロールをしたり、アニメーションも滑らかに動く。
--また敵メカのデザインもカッコイイのが多く抜かりがない。
-重力反転と言うギミックを活かしたゲーム性。
--このギミックを上手く使わないと先に進めない為パズル的要素もある。
-音楽も耳に残りやすいものが多い。
--ゲーム冒頭らしい疾走感に溢れた1面BGM、難所と終盤らしさ溢れる6面BGM、ラスボスの段階毎に転調する凝った構成でクライマックスを彩るラスボス戦BGMなど、良曲多数。
-基本的には死んで覚える「覚えゲー」であるが、１周目は記憶力勝負というほどシビアではなく程よい難度でストレスを感じさせない。
--しかしステージの敵配置や仕掛け等が非常によく出来ていて飽きさせない。
--慣れてしまえば、アクションが苦手な人でもそのうちクリアできるようになると思われる。''1周目は。''

**アイレム恒例、歯ごたえ過多の2周目「エキスパートモード」
-そして、1周目をクリアすると2周目こと「''エキスパートモード''」が開始される。これをクリアしないと真のエンディングを見る事ができない。
--1周目のエンディングがバッドエンドともとれる内容であるため、巧く2周目のプレイへ誘導できていると言える。
-しかし弾のスピードや敵配置、一部のステージ構成まで変わり１周目と別物と思ってしまう程難易度が上がっている。
--とてつもない高難度だが、本作の仕様をしっかり理解し精密なパターン化・緻密なプレイを行えばきちんとクリア可能。
-前述のような高等なプレイスキルの要求に耐え切れず投げ出してしまう人が多く、短所に片足を突っ込んでいるともいえる。

**短所
-パワーアップは併用不可能なのに、''２周目は明らかに「G」装備前提で調整されすぎている。''
--「G」の「重力反転中、着地するまで完全無敵」という能力は１周目では無用の長物だが、逆に２周目はその「完全無敵」に全てがかかっているかのような熾烈な場面が連続する。
--1周目で「G」の絶大な有用性に全く気付かず、G無しでの突破がほぼ不可能な2周目3面(および、それ以降の面)で投げ出すプレイヤーが続出してしまった。
---全装備をいっぺんに装備する隠しパスワードが存在しているのにどうして併用可能にしなかったのか、または2周目は常に全アイテム装備などのルールを追加できなかったのか…といった疑問も同時に浮かぶ。
-ショット等でSE少しでも鳴らすと頻繁にBGMのチャンネルを侵食してしまうため、ちゃんとしたBGMがなかなか聞けない。
-パスワードで現在ステージ・開始復活場所・残機・得点・装備を完全に記録、しかもリセットしてパスワード入力画面に入ると出力されたばかりのパスワードが一言一句違わず既に入力された状態になっている極端に親切すぎる仕様のため、''事実上「残機」の概念が無い。''
--…というよりも、ミスすると「A」アイテムは剥がれているのでむしろ''「残機」の概念の存在意義が無いどころか足を引っ張っている。''
--ミスしたらリセットボタンを押し、パスワード入力画面に入り、入力済のパスワードを決定する。時間はかからないが…。
---''皮肉にも2周目が非常に高難度であるため、前述の仕様が救済措置となってしまっている。''…やはり仕様の欠陥だろうが。

**総評
今作はファミコン末期の作品の為非常にマイナーな作品でありあまり聞いたことの無い人も多いだろう。&br()
しかし「重力反転」を上手く使ったゲーム性やグラフィック等完成度が高いゲームである。&br()
難易度がとてつもなく高いが、是非プレイして2周クリアし、真のエンディングを自力で観て感動してほしいゲームである。

**余談
-今作は海外にも発売されている。
--何故か自機の色が白から赤に変わっているが、基本的に変わっていない模様。

#region(参考動画)
|&nicovideo2(http://www.nicovideo.jp/watch/sm6622689)|~|
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