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*ネクストキング ~恋の千年王国~
【ねくすときんぐ こいのせんねんおうこく】
|ジャンル|ボードゲーム|~|
|対応機種|プレイステーション、セガサターン|~|
|発売元|バンダイ|~|
|開発元|MARS、プレックス、アルファ・システム|~|
|発売日|1997年6月27日|~|
|定価|6,800円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
**物語(OPムービーより)
「女にもてるヤツが、次に王になるんじゃ!」~
それは、王様のこんな言葉から始まった。~
運命を握る12人の女の子たちの気持ちをつかみ、目指すはつぎなる王の座。~
さあ、愛は惜しみなく奪い合え!
**概要
桝田省治がバンダイのもとで『[[商人よ、大志を抱け!!>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/336.html]]』に続いて総監督(およびゲームデザイン・シナリオ担当)として世に送り出した恋愛ボードゲーム。制作はアルファ・システム。~
プレイヤーは次期国王候補の王子の一人であり、ゲームの表向きの目的は1年間(マルチプレイの場合1~3ヶ月)の内に有権者である12人のヒロインの心を掴んで票を集め選挙によって次期国王となること。~
しかしそれよりも大事なのは、ゲーム中でも王様から言われるが''ヒロインと親密になって生涯の伴侶となってもらうこと''である。
**特徴
-ゲームは1週間を一区切りとして進行し、そのうち月~水曜日はヒロインにプレゼントをしたりその週の冒険のパートナーに誘ったりする。
--ここもボードゲーム形式の進行であり、サイコロを振って街中を移動する。
--時にはヒロインの方がアイテムをくれたり、パートナーに志願してくることも。
-メインとなる木~日曜日はパートナーを伴い、王様が指定したダンジョンに探索に行く。
--ダンジョンは先の読めないマス開閉式のボードゲームであり、ここでアイテムを手に入れたりモンスターを倒したりしてさらに好感度を得ていく。ちなみに、移動はもちろん戦闘もサイコロの目次第。
--ここではライバル王子に直接攻撃することもできてしまう。勝てばアイテムを1つ奪える上にパートナーの好感度が大幅アップ。
--また時期によってはボス戦やイベントが発生。大抵の場合、これがヒロイン攻略の条件となっている。
--ダンジョン探索ではなく、とある格闘大会に出場することもある。ここでは王子チーム(+1)同士のリーグ戦となる。ちなみにここで優勝することが攻略条件のヒロインもいる。
-ゲーム中のあらゆる場面における好感度の上昇値もまたサイコロの目次第。サイコロ何個分の好感度が上昇するかは場合によるが、当然出目が悪ければあまり上昇しない。
-1年の期間が終わるとヒロインによる選挙が行われ次期国王が決まるが、その直後に自分に投票したヒロインへの所謂「告白タイム」が設けられている。
--票の獲得とヒロインの攻略は似て非なることである。票を最多数獲得して次期国王になれても、ヒロインへの告白に成功するとは限らない。
--とはいえ告白に失敗しても、告白成功の条件を満たしているヒロインが1人でもいればそのヒロインとのグッドエンド(メッセージが変化する娘もいる)を迎えることはできる。
---エンディングは主にヒロイン毎に2種類ずつ。ヒロインの花嫁姿は皆きれいなので必見!
---告白成功の条件を満たしたヒロインが誰もいないか、条件を満たしたヒロインがいても選挙の得票数が0だった場合はバッドエンドになる。
**ヒロイン
#region(close,長いので収納)
-フェンネル=ナスタチウム 17歳
--おっとりした性格のシスター。幼い頃に司祭に拾われ教会で育った。ボケ・お笑い好きな通称「ずっこけシスター」。
--戦闘では弱いが、たまに回復してくれる。また聖職者であるためアンデッドにはやたら強い。
-サフラン=ジプシーワート 15歳
--恋占いが得意な占い師。所謂ミーハーな軽い性格。
--彼女を訪ねるとヒロイン全員の好感度を占いで教えてくれるが、表示方法が独特なため過信は禁物。
--戦闘力が最低クラスな上その時の好感度の順番によって左右される。その上好きな王子の前ではぶりっ子して力を抜く。移動も苦手。
-ディル=パースレイン 21歳
--猛獣使い(魔物使い)の娘。愛用の鞭『ジョン君』としかまともに話せず、''王子にも暴言を吐く。''
--最も攻略が難しいヒロイン。他のとあるヒロインの攻略条件を同時に満たさなければならない上に、ほとんどノーヒント。
--彼女もまた戦闘力がその時の好感度の順番によって左右される(こちらは好感度が高いほど強くなる)が、元から強いため攻撃するとサイコロは殆ど6が出る。何もしない事もあるが。
-チコリ=ワームウッド 16歳
--職人の娘。母親の目を覚ますために必要な『七大秘宝』を集めるため盗賊になった。
--最お役立ちヒロイン。鍵無しで扉を開けられる上、戦闘でも移動でも役に立つ。ただし王子のアイテムを勝手に盗んだり勝手に逃げることも。
--中の人が中の人だけあってか、上記のように''桝田の贔屓が激しい。''イベントも特別にドラマチックである。
-コリアンダー=ウォータークレス 20歳
--音楽家の娘。子供の頃の体験から声を出せず、意思疎通は全て筆談。
--イベントをクリアして声が出るようになると全体的にパワーアップする。
--彼女のエンディングでのみ、エンディングテーマに歌が付く。
-マレイン=フラックス 19歳
--強気だが、人格が不安定な武闘家の娘。双子の妹を自らの手で死なせてしまっている。
--戦闘力は最も高いといえるが、ムラがある。
--後述するが、PS版には彼女に関する致命的なバグが存在する。
-クミン=ケイパーブッシュ 15歳
--純情で恥ずかしがり屋なくノ一。かつて王子達の祖父に命を救われた……と本人は語っている。
--そのくせモンスターと戦おうとすると王子を伴って勝手に逃げたり、戦闘中でも''一人で逃げたりする。''
-カモミール=アーティチョーク 18歳
--ぐるぐる眼鏡の化学者娘。大魔導師マジョラムの孫娘。怪しい薬を開発しては他人を実験台にする。
--と思いきや戦闘で回復してくれたりするし、もらえる薬も普通に役に立つ。
-ローズマリー=キャットニップ 22歳
--酒場の娘で、踊り子。男慣れしており、酒場に訪れた男を手玉に取る。
--「プレゼント鑑定」でアイテムを見せると誰にプレゼントすべきかを教えてくれるが、出鱈目を言うこともあるのであまり有用ではない。そもそもキャラ設定でプレゼントの好みを知る事が出来る時点で・・・
-キャラウェイ=ゴールデンロッド 19歳
--騎士の娘。顔に決してはずれない醜いマスクを付けており、よくよく自殺未遂をする。
--戦闘力は非常に高いが、お化けが嫌いでアンデッドにはてんで弱い。
--設定等を知らない人が見れば、''「何考えてんだ?」''と思うこと請け合いのビジュアルである。必見。
-アニス=ダンデライオン 16歳
--貴族の娘で超大金持ち。病弱で無自覚なワガママ娘。
--プレゼントをすると逆に王子に大量のプレゼントをくれる事がある。
--冒険中は戦闘力も移動力も低くあまり役には立たない。しかもアイテムを大量に持っていると貴重なアイテムを他のプレイヤーに配るなど凄まじい迷惑行為を働く。
-ジンジャー=ビーバーム 13歳
--商人の娘。父親の作った借金に追われている守銭奴。
--彼女にプレゼントをすると全て金に換えてしまうが、必ず価値に応じた数の「気合のサイコロ」(強化アイテム)をくれる。安い物だと何もくれない。
--特に好みのアイテムが無いため高価なアイテムなら何でもおねだりするが、その際もプレゼントに応じた分のサイコロはくれる。
-アンゼリカ 14歳
--王子達の妹。ゲームの進行役を勤めている。
--実は隠しヒロインであり、ソロプレイで同票だった場合プレイヤーに票を入れてくれる(もちろん告白も可能)が、これを見る事は非常に困難である。
#endregion
**問題点
-PS版にのみ存在するマレインのバグ。
--好感度が1番高い王子の前でマレインの性格ががらりと変わってしまうイベントがあるのだが、そのイベントをCOM王子が発生させるとフリーズしてしまうというもの。王子の行動パターンはロードし直しても同じなため、セーブしているタイミングによっては状況を改善できず詰んでしまう。
--実はこのバグ、''テストプレイヤーまでもがマレインを嫌って''あまり検証しなかったせいで発覚しなかったという。
-マルチプレイの期間が短い。最長でも3ヶ月間しかプレイできない。
--シナリオはソロプレイ(12ヶ月)用のままであり、完全にぶつ切り状態で終わる。
-COMのAIがどアホ。少しコツがわかると簡単に満場一致に持ち込める。
-街中ですらサイコロ移動を強いられる週の前半が辛い。
--出目が悪いと行きたい場所に行けない。家が中央近くにあるカモミールやマレインはいいが、ディルの家(南東端)から1日でキャラウェイの家(北西端)などに行こうとすると、出目を10以上出す必要がある。
--その上、訪ねたヒロインが他ヒロインの家に遊びに行っていると貴重な1日を費やして肩透かしをくらう。外を歩いている時は姿が見えるのだが。
-デフォルト以外の名前をつけると語尾を勝手に変えられる。
--例えば「マスダ」とつけると「マスダ''マーン''」「マスダ''ーニョ''」などに変えられてしまう。
-セーブ確認の台詞が「セーブ''しないよね?''」。どれほど慣れてもついつい「はい」を選んでしまう。
**総評
桝田省治がシナリオも担当したためか一部のヒロインのシナリオは桝田省治らしい(?)壮絶なものであり、ボードゲーム形式なだけの軟派な''(実際にコンセプトは軟派の極みだが)''ギャルゲーだと思っていたプレイヤーの度肝を抜いた。~
『俺の屍を越えてゆけ』等のような所謂「桝田テイスト」を求めているなら間違いなくその期待を裏切らないゲームである。~
『ギャルゲーブーム』も去りPCアダルトゲームからの移植作品が主となった今でも、育成とは違ったゲーム性を盛り込んだ傑作ギャルゲーとして名高い。
-桝田氏によれば、製作のきっかけは既存の恋愛SLGを「ヌルい」と感じたからだそうである。コンセプトは「奪い合う『ときメモ』」。
-パッケージ裏等を見ると豪華声優陣を売りにしている声優ゲーなのが一目瞭然なのだが、本作は珍しくそれに因われない良作であった。
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/3841.html]]に移転しました。''